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精霊を信じない理由
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エフラの忠告とガージの訪問の影響で、ザフィルはしばらくファテナのもとへは行かないことを決めた。あの部屋の入口はザフィルの部屋と、誰も寄りつかない古い倉庫からしか通じていないが、万が一あとをつけられては困る。
それでもファテナに会えない日々に少しだけ気落ちしてしまう。どんなに疲れていても、彼女を抱きしめただけで元気が出たのに。
心配をかけたくないので、しばらく訪ねない理由を以前のように長期に留守にするからだと伝えてある。
分かったと返事をしながらも寂しそうにする様子がいじらしくて、しばらく会えない分までしつこく抱いてしまった。
井戸の水は相変わらず水量は減っているものの今のところ枯れずにいる。雨は降らないが、川の水も少ないながら安定している。
だが、それを楽観視できるわけもない。明日にも突然、水が出なくなる可能性だってあるのだから。
少し離れた場所に水脈らしきものを見つけ、新たな井戸を掘るべく作業をしているが、それがうまくいくとは限らない。穴を掘る労力だけ奪われて水が出ないことなど、今までにも数えきれないほどある。
作業に従事していた元ウトリド族の者が、巫女姫のおかげで水に困らない生活がどれほど貴重なものであったかを痛感するとつぶやいているのを耳にして、ザフィルの胸は騒いだ。ファテナの生存が明らかになれば、彼らはきっとまた精霊の力を借りることを望んでしまう。精霊の力を使うためには対価が必要であることから、テミム族では精霊に頼ることは一切ないと説明しているが、彼らの中では巫女姫の印象が強すぎて、精霊の恐ろしさを理解できないのだろう。
かつては、テミム族でも精霊に力を借りることはあった。長い日照りに苦しむ時、雨乞いの儀式をして精霊を呼んで生贄を捧げる。生贄の命と引き換えに、恵みの雨を願うのだ。
殺生を嫌う精霊に血を捧げて雨が降るはずもないのに、過去には稀に雨が降ったこともあったのだろう、成功率の低い儀式は日照りが続くたびに行われてきた。
ザフィルの母親も、そんな儀式の生贄として捧げられ、命を失った。
母親は、金の髪に青い瞳というこのあたりでは珍しい容姿のおかげでテミム族の前族長に気に入られ、彼の二番目の妻となった。
彼女は東の山岳地帯にひっそり暮らしていた少数部族の出身で、似たような美しい容姿を持つ者が多かったことから奴隷として襲われ続けて、今はもうそこに住む者は誰もいない。
身体の弱かった母親は、ザフィルを産んだあとは臥せりがちで表に出ることはほとんどなかったが、正妻にとっては邪魔な存在でしかなかったのだろう。
ザフィルが成人を迎えた頃、これまでにないほどに長く雨が降らず、地面が乾き川の水も底を尽きかけた。その時正妻は、雨乞いの儀式をして精霊の力を借りるべきだと強く主張した。水不足に苦しむ民はそれに賛成をし、生贄としてザフィルの母親が選ばれた。目を惹く容姿は精霊に捧げるのに相応しいとか、青い瞳は水の精霊を呼ぶためのものだとか勝手な理由をつけられて、彼女は集まった民の前で胸を貫かれた。
狩りに出ていたザフィルがそれを知ったのは儀式の行われる直前で、目の前で死んでいく母親の姿を成す術もなく見ていることしかできなかった。
母親の命を捧げたのにそれでも雨は一滴も降らず、人も土地も乾いていくばかり。
正妻は儀式の失敗を認めず、次はザフィルを生贄に捧げることを画策し始めた。彼女と長の子供でザフィルの異母兄にあたる男が高熱で亡くなり、族長の血を引く子供はザフィルだけになったのだ。卑しい血と蔑んでいた女に良く似たザフィルが次期族長になるなど、正妻にとっては、許しがたいことだったのだろう。
黙って生贄になる気などさらさらなかったが、儀式の直前に正妻は階段から落ちてあっけなく死んでしまった。
その後しばらくして待ち望んだ雨が降ったが、結局、生贄も祈りも何の意味もなかったということだろう。母親の死は無駄であったことを思い知らされて、ザフィルは精霊に力を借りることを嫌悪するようになった。
水不足は解消されたが、妻を喪った前族長は彼女の復活を精霊に祈り始めた。次期族長にと目をかけていた息子に続いて妻まで亡くなり、精神的におかしくなったのだろう。
精霊に祈ったところで妻が生き返るわけもないのだが、彼はお告げがあったと言っては突然穴を掘りだしたり、一人でけたたましい笑い声をあげるようになった。そんな彼を、最初は誰もが憐れみを持って見守っていた。だが数年経っても彼が元に戻ることはなく、そのうち、まだ使える井戸を埋め始めたり、精霊に捧げる生贄になれと民に襲いかかるようになるとそうも言っていられなくなった。
周囲の声に耳を貸そうとせずに愚行を繰り返す彼を抑え込んだのが、すでに父親の仕事のほとんどを代行していたザフィルだった。かつてテミム族を背負って立っていた男は、もはや精神をこの世にとどめておらず、ザフィルの手によって亡くなった妻と息子のもとへと旅立った。
父の跡を継いで正式にテミム族の長となったザフィルは、二度と精霊の力を借りずに生きていくことを決めたのだ。
「精霊に祈ったところで、助けてくれることなんてない」
つぶやいて、ザフィルは唇を歪めた。母親と同じように、ファテナまで失うわけにはいかない。何としても新たな水脈を見つけなければ。
そう思って水脈探しや井戸の掘削作業に奔走していたが、状況は全く改善しないまま日々が流れていく。
ついにある朝、集落のはずれにある泉が枯れ、民の間に動揺が走った。もともとほとんど水の湧いていない泉だったので使っていなかったのだが、このところの井戸の水量減少によって少しでも水を汲めればと泉に向かうことも多かったのだ。
井戸は水量が減ったもののまだ水は出るが、今度はこの井戸が枯れるのではと恐れる気持ちが広がっていく。
そこにガージが、フロト族への侵攻を囁き始めた。豊かな水をたたえたあの川を手に入れれば、水不足に怯えることはないという甘い言葉に、ガージ側につく者も少しずつ増えていった。
今はザフィルと共に新たな井戸の掘削作業に専念するものが多数で、暴力的な解決方法を望む者は少ないが、水不足は民の心を消耗させる。
このままの状況が続けば、フロト族への侵攻を望む声も増えていくだろうことはザフィルも分かっていた。
「ザフィル様、申し訳ありません。ガージのやつ……」
作業を終えて夜遅くに館に戻ったところで、エフラがぽつりと漏らした。今日掘った場所からは少量ながら水が湧き出しており、皆の顔も少し明るくなったが、エフラの表情は暗い。
ガージは相変わらず戦いを求めて仲間を少しずつ増やしているようだ。今は仲違いしていても双子の兄弟なのだ、エフラにとって彼の行動は心配でもあるしザフィルに申し訳なくもあるのだろう。
「今日掘った場所がうまくいけば、あいつ側につく者も減るだろう。気にするな」
「そう……ですね。だけど、一度ガージと話してみます。新しい水脈が見つかれば、あいつだって無理にフロト族に攻め込もうと考えたりしないはずだ」
「あいつは戦うことが好きだからな。その衝動を、狩りにでも向けてくれたらいいんだが」
「そのことについても話してきます。これは、兄としての責任ですから」
エフラは、今からガージのもとに行ってくると言ってザフィルの部屋を出て行った。ガージが夜遅くまで鍛錬をしていることを知っているからだろう。
同じ顔をしているのに正反対なあの兄弟が、昔のように仲睦まじくなれればいいのにと思いながら、ザフィルはエフラの消えた扉を見つめていた。
それでもファテナに会えない日々に少しだけ気落ちしてしまう。どんなに疲れていても、彼女を抱きしめただけで元気が出たのに。
心配をかけたくないので、しばらく訪ねない理由を以前のように長期に留守にするからだと伝えてある。
分かったと返事をしながらも寂しそうにする様子がいじらしくて、しばらく会えない分までしつこく抱いてしまった。
井戸の水は相変わらず水量は減っているものの今のところ枯れずにいる。雨は降らないが、川の水も少ないながら安定している。
だが、それを楽観視できるわけもない。明日にも突然、水が出なくなる可能性だってあるのだから。
少し離れた場所に水脈らしきものを見つけ、新たな井戸を掘るべく作業をしているが、それがうまくいくとは限らない。穴を掘る労力だけ奪われて水が出ないことなど、今までにも数えきれないほどある。
作業に従事していた元ウトリド族の者が、巫女姫のおかげで水に困らない生活がどれほど貴重なものであったかを痛感するとつぶやいているのを耳にして、ザフィルの胸は騒いだ。ファテナの生存が明らかになれば、彼らはきっとまた精霊の力を借りることを望んでしまう。精霊の力を使うためには対価が必要であることから、テミム族では精霊に頼ることは一切ないと説明しているが、彼らの中では巫女姫の印象が強すぎて、精霊の恐ろしさを理解できないのだろう。
かつては、テミム族でも精霊に力を借りることはあった。長い日照りに苦しむ時、雨乞いの儀式をして精霊を呼んで生贄を捧げる。生贄の命と引き換えに、恵みの雨を願うのだ。
殺生を嫌う精霊に血を捧げて雨が降るはずもないのに、過去には稀に雨が降ったこともあったのだろう、成功率の低い儀式は日照りが続くたびに行われてきた。
ザフィルの母親も、そんな儀式の生贄として捧げられ、命を失った。
母親は、金の髪に青い瞳というこのあたりでは珍しい容姿のおかげでテミム族の前族長に気に入られ、彼の二番目の妻となった。
彼女は東の山岳地帯にひっそり暮らしていた少数部族の出身で、似たような美しい容姿を持つ者が多かったことから奴隷として襲われ続けて、今はもうそこに住む者は誰もいない。
身体の弱かった母親は、ザフィルを産んだあとは臥せりがちで表に出ることはほとんどなかったが、正妻にとっては邪魔な存在でしかなかったのだろう。
ザフィルが成人を迎えた頃、これまでにないほどに長く雨が降らず、地面が乾き川の水も底を尽きかけた。その時正妻は、雨乞いの儀式をして精霊の力を借りるべきだと強く主張した。水不足に苦しむ民はそれに賛成をし、生贄としてザフィルの母親が選ばれた。目を惹く容姿は精霊に捧げるのに相応しいとか、青い瞳は水の精霊を呼ぶためのものだとか勝手な理由をつけられて、彼女は集まった民の前で胸を貫かれた。
狩りに出ていたザフィルがそれを知ったのは儀式の行われる直前で、目の前で死んでいく母親の姿を成す術もなく見ていることしかできなかった。
母親の命を捧げたのにそれでも雨は一滴も降らず、人も土地も乾いていくばかり。
正妻は儀式の失敗を認めず、次はザフィルを生贄に捧げることを画策し始めた。彼女と長の子供でザフィルの異母兄にあたる男が高熱で亡くなり、族長の血を引く子供はザフィルだけになったのだ。卑しい血と蔑んでいた女に良く似たザフィルが次期族長になるなど、正妻にとっては、許しがたいことだったのだろう。
黙って生贄になる気などさらさらなかったが、儀式の直前に正妻は階段から落ちてあっけなく死んでしまった。
その後しばらくして待ち望んだ雨が降ったが、結局、生贄も祈りも何の意味もなかったということだろう。母親の死は無駄であったことを思い知らされて、ザフィルは精霊に力を借りることを嫌悪するようになった。
水不足は解消されたが、妻を喪った前族長は彼女の復活を精霊に祈り始めた。次期族長にと目をかけていた息子に続いて妻まで亡くなり、精神的におかしくなったのだろう。
精霊に祈ったところで妻が生き返るわけもないのだが、彼はお告げがあったと言っては突然穴を掘りだしたり、一人でけたたましい笑い声をあげるようになった。そんな彼を、最初は誰もが憐れみを持って見守っていた。だが数年経っても彼が元に戻ることはなく、そのうち、まだ使える井戸を埋め始めたり、精霊に捧げる生贄になれと民に襲いかかるようになるとそうも言っていられなくなった。
周囲の声に耳を貸そうとせずに愚行を繰り返す彼を抑え込んだのが、すでに父親の仕事のほとんどを代行していたザフィルだった。かつてテミム族を背負って立っていた男は、もはや精神をこの世にとどめておらず、ザフィルの手によって亡くなった妻と息子のもとへと旅立った。
父の跡を継いで正式にテミム族の長となったザフィルは、二度と精霊の力を借りずに生きていくことを決めたのだ。
「精霊に祈ったところで、助けてくれることなんてない」
つぶやいて、ザフィルは唇を歪めた。母親と同じように、ファテナまで失うわけにはいかない。何としても新たな水脈を見つけなければ。
そう思って水脈探しや井戸の掘削作業に奔走していたが、状況は全く改善しないまま日々が流れていく。
ついにある朝、集落のはずれにある泉が枯れ、民の間に動揺が走った。もともとほとんど水の湧いていない泉だったので使っていなかったのだが、このところの井戸の水量減少によって少しでも水を汲めればと泉に向かうことも多かったのだ。
井戸は水量が減ったもののまだ水は出るが、今度はこの井戸が枯れるのではと恐れる気持ちが広がっていく。
そこにガージが、フロト族への侵攻を囁き始めた。豊かな水をたたえたあの川を手に入れれば、水不足に怯えることはないという甘い言葉に、ガージ側につく者も少しずつ増えていった。
今はザフィルと共に新たな井戸の掘削作業に専念するものが多数で、暴力的な解決方法を望む者は少ないが、水不足は民の心を消耗させる。
このままの状況が続けば、フロト族への侵攻を望む声も増えていくだろうことはザフィルも分かっていた。
「ザフィル様、申し訳ありません。ガージのやつ……」
作業を終えて夜遅くに館に戻ったところで、エフラがぽつりと漏らした。今日掘った場所からは少量ながら水が湧き出しており、皆の顔も少し明るくなったが、エフラの表情は暗い。
ガージは相変わらず戦いを求めて仲間を少しずつ増やしているようだ。今は仲違いしていても双子の兄弟なのだ、エフラにとって彼の行動は心配でもあるしザフィルに申し訳なくもあるのだろう。
「今日掘った場所がうまくいけば、あいつ側につく者も減るだろう。気にするな」
「そう……ですね。だけど、一度ガージと話してみます。新しい水脈が見つかれば、あいつだって無理にフロト族に攻め込もうと考えたりしないはずだ」
「あいつは戦うことが好きだからな。その衝動を、狩りにでも向けてくれたらいいんだが」
「そのことについても話してきます。これは、兄としての責任ですから」
エフラは、今からガージのもとに行ってくると言ってザフィルの部屋を出て行った。ガージが夜遅くまで鍛錬をしていることを知っているからだろう。
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