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うなされて
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――ただいま・・・あれ・・・誰もいない、
台所かな・・・いない、ちぇっ、
テレビでも観るか・・・ん・・・
え・・・ひ、人が映ってないっ!
そ、そんな、どこのチャンネルも・・・外にも・・・人が消えてる・・・
まさか、母さんや陽之丸もっ・・・
う、うそだ、やだよ、一人なんて、
うわぁぁぁーっ!
「――うわぁっ・・・はっ」
「お、大丈夫かい?」
話しかけてきたのはYシャツを着たメガネを掛けた顔の優しいお兄さん。
「あー夢か~、嫌な夢最悪だよ~・・・ってここは?」
家~・・・じゃなくて大きな窓から住宅が沢山、部屋はオレンジ色の明かりで暖かい雰囲気だけど、
「私のマンションだ」
「はあ~」
「入り口で倒れていたからうちに連れてきたんだよ」
「え・・・あ~、ありがとうございます、オレっ柚希っていいます、お兄さんは?」
「私は・・・」
その時スマホが鳴った、お兄さんのだ。
「もしもし・・・はい、わかりました、ではすぐこちらに繋いでください」
なんか真剣な顔どうしたんだろ。
「柚希君すまないね急な仕事がはいってしまって」
「え、は、はい」
「30分くらいで終わるから待っていてくれるかな」
「はい、いいですけど」
「すまない」
そう言ってリビングを出て別の部屋に入っていった。
「はあ~」
ため息しながらも読むつもりのない漫画をリュックから出してパラパラ適当にめくる。
ただ両親や弟に分かってもらおうと家出したのにこんな訳がわからないことになっちゃってこれはバチかな、このまま無事家に帰れるのか家族に会えるのか・・・涙が出そうになる。
今頃どうしてるだろう夜ご飯は食べたのかな、心配してるだろうなあ・・・それとも夢みたいに・・・。
色々と不安になっていると、
「――ふぅ、すまないね待ってもらって、それじゃ理由を聞かせてくれるかな?」
「は、はあ~」
30分たったみたい、すると今度はお腹の音がするとお兄さんは笑いながら出前を取ってくれた。
「――ウメェ、ウメェッ!」
「柚希君に切り傷とかあるのを見るとそうとう走ったみたいだね」
よく見れば切り傷とか包帯で巻いてある。ご飯も食わせてくれて悪い人じゃないだろうと事情を話すことにした。
「――それで母さんは『お兄ちゃんなんだから』って何時もいつも言ってきて」
「それで家出」
「うん、弟ばっか優遇されてさ分かってもらおうと」
「フフッ、弟ばかりか」
コーヒーを片手に面白そうに笑うお兄さん。オレは喋ってると腹もたってきた。弟優遇はやっぱりおかしい兄貴も人間なんだってそう訴えるとお兄さんは立ち上がって窓を見る。
台所かな・・・いない、ちぇっ、
テレビでも観るか・・・ん・・・
え・・・ひ、人が映ってないっ!
そ、そんな、どこのチャンネルも・・・外にも・・・人が消えてる・・・
まさか、母さんや陽之丸もっ・・・
う、うそだ、やだよ、一人なんて、
うわぁぁぁーっ!
「――うわぁっ・・・はっ」
「お、大丈夫かい?」
話しかけてきたのはYシャツを着たメガネを掛けた顔の優しいお兄さん。
「あー夢か~、嫌な夢最悪だよ~・・・ってここは?」
家~・・・じゃなくて大きな窓から住宅が沢山、部屋はオレンジ色の明かりで暖かい雰囲気だけど、
「私のマンションだ」
「はあ~」
「入り口で倒れていたからうちに連れてきたんだよ」
「え・・・あ~、ありがとうございます、オレっ柚希っていいます、お兄さんは?」
「私は・・・」
その時スマホが鳴った、お兄さんのだ。
「もしもし・・・はい、わかりました、ではすぐこちらに繋いでください」
なんか真剣な顔どうしたんだろ。
「柚希君すまないね急な仕事がはいってしまって」
「え、は、はい」
「30分くらいで終わるから待っていてくれるかな」
「はい、いいですけど」
「すまない」
そう言ってリビングを出て別の部屋に入っていった。
「はあ~」
ため息しながらも読むつもりのない漫画をリュックから出してパラパラ適当にめくる。
ただ両親や弟に分かってもらおうと家出したのにこんな訳がわからないことになっちゃってこれはバチかな、このまま無事家に帰れるのか家族に会えるのか・・・涙が出そうになる。
今頃どうしてるだろう夜ご飯は食べたのかな、心配してるだろうなあ・・・それとも夢みたいに・・・。
色々と不安になっていると、
「――ふぅ、すまないね待ってもらって、それじゃ理由を聞かせてくれるかな?」
「は、はあ~」
30分たったみたい、すると今度はお腹の音がするとお兄さんは笑いながら出前を取ってくれた。
「――ウメェ、ウメェッ!」
「柚希君に切り傷とかあるのを見るとそうとう走ったみたいだね」
よく見れば切り傷とか包帯で巻いてある。ご飯も食わせてくれて悪い人じゃないだろうと事情を話すことにした。
「――それで母さんは『お兄ちゃんなんだから』って何時もいつも言ってきて」
「それで家出」
「うん、弟ばっか優遇されてさ分かってもらおうと」
「フフッ、弟ばかりか」
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