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兄の答え
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「大変なんだねお兄ちゃんは」
「そうなんだよ、ったく~」
「弟の面倒を見て怒られて、大好きなもの壊されたり目を離せばどっか行っちゃったり、とか」
このお兄さんは分かってるっ、頭を上下させうんうんと超納得なオレ。弟には兄の苦労がわからないんだと思ってたら、
「羨ましい」
「へ?」
何がと頭を傾げた。
「いつも自分より何でも出来たり、弟が失敗したことを軽くやってのけたり、喧嘩でも一度も勝てたこともない」
「なんの話し?」
「そんななんでもできる兄さんが・・・大好きだった」
お兄さんはニッコリとしてそう話した、なんかオレが言われてる気がして勝手に恥ずかしくなっちまった。
「お兄さんにも、兄がいるんですね」
「もう昔に亡くなったけどね」
「え・・・」
「私が子供のときに兄さんは毒を持つ虫に噛まれたそのまま逝ってしまった」
だからこの人はこんな寂しそうな目で・・・。
「急なことだった。最初はどういうことなのか整理がつかなかったけど兄さんの顔を見た瞬間、涙が出て『帰ってきて』って叫び続けたよ」
スゲー辛い話、やべっ、なんの言葉も出てこない。
「それから私は医者の道に進むことにした、ほかの人にあんな思いをしてほしくないから・・・柚希君」
「はっ、はいっ!」
「今の私を見たら、兄さんはなんて言ってくれるだろうか・・・」
「そ、それは・・・」
結局返答は出来なかった。だって悲しさと悔しさを感じる眼で見つめられてながらの話がオレなんかには重すぎてこの人はどれだけ兄ちゃんを好きだったか考えると、自身がない。
ことあと重たい空気を察したお兄さんが終わらしてくれてオレの帰りのことを話してくれた。とにかくとオレが倒れた場所に行くと何もなく明日また倒れた時間帯に来ようという話になって泊まらしてもらうことになった・・・。
「そうなんだよ、ったく~」
「弟の面倒を見て怒られて、大好きなもの壊されたり目を離せばどっか行っちゃったり、とか」
このお兄さんは分かってるっ、頭を上下させうんうんと超納得なオレ。弟には兄の苦労がわからないんだと思ってたら、
「羨ましい」
「へ?」
何がと頭を傾げた。
「いつも自分より何でも出来たり、弟が失敗したことを軽くやってのけたり、喧嘩でも一度も勝てたこともない」
「なんの話し?」
「そんななんでもできる兄さんが・・・大好きだった」
お兄さんはニッコリとしてそう話した、なんかオレが言われてる気がして勝手に恥ずかしくなっちまった。
「お兄さんにも、兄がいるんですね」
「もう昔に亡くなったけどね」
「え・・・」
「私が子供のときに兄さんは毒を持つ虫に噛まれたそのまま逝ってしまった」
だからこの人はこんな寂しそうな目で・・・。
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スゲー辛い話、やべっ、なんの言葉も出てこない。
「それから私は医者の道に進むことにした、ほかの人にあんな思いをしてほしくないから・・・柚希君」
「はっ、はいっ!」
「今の私を見たら、兄さんはなんて言ってくれるだろうか・・・」
「そ、それは・・・」
結局返答は出来なかった。だって悲しさと悔しさを感じる眼で見つめられてながらの話がオレなんかには重すぎてこの人はどれだけ兄ちゃんを好きだったか考えると、自身がない。
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