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つかれた日
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「……ウフフフッ、アハハハッ……アーッハッハッハッ、ハーッハッハッハッ……」
突然と不気味に笑い出す敵の女魔族。
「ウフフッ、いいわよ、こんな女っ、いらないわっ」
「キャァァァァァァ、スノォォォー……」
「ロップゥゥゥッ!」
投げ飛ばされたロップは崖から落ちる。だがスノーは彼女を追いかけ彼もまた崖から飛び降りてしまった。
「そんな……スノーッ、ロップッ!」
「あたしはクレマ、さぁネモネア遊んでよ」
そう言うとクレマは浮き、右手を広げると鎌が現れた。早く救いたいのに鎌を見た途端ゾクッとするあたい、あの武器からおぞましい魔王ルモールに似た魔力を感じる。
「ロップ!」
「スノー……」
「もう、この手は離さないよ……」
「わたしも……」
「――そら、そら、そらっ!」
避けては逃げ、また避けては逃げるあたいでも少しづつ傷が。
「やぁーっ!」
「ぐうっ!」
あの魔王の鎌を反射的に自慢の爪で構えてしまうと防ぎきれずに斬り裂かれ、右肩に入る。
鎌の腕前もあって強い。重症ではないがこのままだと殺られるのも時間の問題。クレマはお構いなしに木をネギのようにスパスパと斬り刻んで追ってくる。
「どうしたの、逃げるだけぇ?」
「火の玉、氷の玉っ!」
「アハハッ、今更そんなの聞くわけないじゃん」
「くっ、伝説の武器じゃないと太刀打ち出来ないみたい……」
いや、伝説の武器はないけど見渡せば、数はある。
「残念だったわねぇっ!」
「力を……フォルスッ!」
あたいが唱えた魔法、それは一時的に両腕に筋肉が増す新たな魔法だ。これで散らばった沢山の木々を豪快に持ち上げてクレマに、
「なっ、そんなのっ!」
「まだまだぁぁぁっ!」
投げまくった。
「ハァァッ、ハァッ!」
「なによ、こんなもの、ウザいわよ」
「自分で斬ったやつだろ」
「キーッ、んもっ、いい加減にちゃんと戦いなさいよ」
飛んでくる木をうんざりそうに鎌で斬っていく。
「え、消えた」
「こっち」
その隙を見逃さず木を目隠しにしてクレマの上空に。鎌を下ろした両手ではもう間に合わない。
「終わりだ、あたいの爪をうけてみなっ!」
「くうっ、ちいっ!」
「弾いたか……ってあんたにも、爪?」
「ち、やるじゃない、あたしに爪を使わせるなんて」
油断した。まさかあたいのように爪を伸ばすことが出来るなんて。
「やってくれたけど、もう終わりよ」
「「サンダー・ロードッ!」」
「キャッ、なにっ?」
「ネモネアさんは」
「私とスノーが守りますわ!」
崖から現れたのは翼を羽ばたかせたスノー、その両手で羨ましくもお姫様抱っこされたロップだった。
「スノー、翼の魔法か……よかったっ」
「ちっ」
「ネモネア・プリンセス!」
「あっ、エメールッ!」
エメールも気がついて駆けつけてくれたけど自分も一緒に行動をしていたことを完全に忘れてた。それともう1人は、なぜか前に助けた女騎士の姿も。
「あっ、じゃないですよ~、おいて行くなんて~」
「ごめん……ん?」
「おーこれはこれは、また美しいプリンセスが」
「気をつけろ、奴はクレマ、魔王の配下だ」
「へ~仲間……そうよ、あたしは魔王の配下……ネモネア」
「なによ……」
「あんたに興味をもったわ、またね」
鎌を持った魔王の配下クレマはあたいにウインクしてその場から消えた。こんなことが出来るのは間違いなく魔王の力だ……。
「――スノー」
「魔法を使って疲れただけだ、だいじょうぶだよロップ」
「はい、ネモネアさん」
ベッドで眠るスノーにタオルで優しく顔を拭くロップ。彼女はラングネス生まれで父の魔族と人間の母のハーフ。ここグランジウムで初めてスノーと顔を合わせたとき2人は運命を感じて今にいたる。
「ん、ん~……はっ、ロップ……」
「目覚めたのね、スノーッ!」
「ロップーッ!」
抱きしめ合い、お互いの無事に涙を流す。あたいはお邪魔だろうとそっと出る。
「ネモネアさんありがとう……ロップ」
「スノー……ぐすっ、何て無茶をするのよ、あなたもバカな人ね」
「ロップ……最初にあったときボクは、キミのために生まれてきたんだって思えたんだ、ぐすっ」
「……人と魔族のハーフとして辛いときもあった私に、突然現れたスノーに出会って、気持ちがドキドキした。愛なんだって気づいたとき喜びと共に覚悟が決まったの」
「なんの?」
「スノーと、ずっと……ずっと一緒に共に喜び、楽しんだり、笑ったり泣いたりするって」
「ロップッ、ボクもだよ、ずっと一緒だよ…ずっとずっと、愛してる」
「ええ私も……愛してる」
ずっと愛を語り合う2人、それを扉越しで聞いていたあたい。本当によかったなスノーとロップ。
最初は聞いていてドキドキしてドクンとなったけど、徐々に静まった鼓動……。
この日はまた明日2人に会うと言って早々とあたいは宿をとる事にした。エメールは女騎士があたいと話したいというが気分じゃないと説得して次の日に改めて会うと約束。
「はぁ……寝よ……今日は疲れたし……」
ベッドで横になって思い返す。スノーとロップ、幸せそうでよかった。
でも……、
「ううっ……アヴエロ……もし、あたいがさ、あたいが抱きしめてって言ったら、抱きしめてくれたかな……ぐすっ……好きって言ったら……好きって言ってくれたかな……ううっ、アヴエロつらいよ……アヴエロに、会いたいよ……うっうっ」
ベッドに包まって会えない遠い彼の思いでが、あたいの眼は涙で溺れていく……。
突然と不気味に笑い出す敵の女魔族。
「ウフフッ、いいわよ、こんな女っ、いらないわっ」
「キャァァァァァァ、スノォォォー……」
「ロップゥゥゥッ!」
投げ飛ばされたロップは崖から落ちる。だがスノーは彼女を追いかけ彼もまた崖から飛び降りてしまった。
「そんな……スノーッ、ロップッ!」
「あたしはクレマ、さぁネモネア遊んでよ」
そう言うとクレマは浮き、右手を広げると鎌が現れた。早く救いたいのに鎌を見た途端ゾクッとするあたい、あの武器からおぞましい魔王ルモールに似た魔力を感じる。
「ロップ!」
「スノー……」
「もう、この手は離さないよ……」
「わたしも……」
「――そら、そら、そらっ!」
避けては逃げ、また避けては逃げるあたいでも少しづつ傷が。
「やぁーっ!」
「ぐうっ!」
あの魔王の鎌を反射的に自慢の爪で構えてしまうと防ぎきれずに斬り裂かれ、右肩に入る。
鎌の腕前もあって強い。重症ではないがこのままだと殺られるのも時間の問題。クレマはお構いなしに木をネギのようにスパスパと斬り刻んで追ってくる。
「どうしたの、逃げるだけぇ?」
「火の玉、氷の玉っ!」
「アハハッ、今更そんなの聞くわけないじゃん」
「くっ、伝説の武器じゃないと太刀打ち出来ないみたい……」
いや、伝説の武器はないけど見渡せば、数はある。
「残念だったわねぇっ!」
「力を……フォルスッ!」
あたいが唱えた魔法、それは一時的に両腕に筋肉が増す新たな魔法だ。これで散らばった沢山の木々を豪快に持ち上げてクレマに、
「なっ、そんなのっ!」
「まだまだぁぁぁっ!」
投げまくった。
「ハァァッ、ハァッ!」
「なによ、こんなもの、ウザいわよ」
「自分で斬ったやつだろ」
「キーッ、んもっ、いい加減にちゃんと戦いなさいよ」
飛んでくる木をうんざりそうに鎌で斬っていく。
「え、消えた」
「こっち」
その隙を見逃さず木を目隠しにしてクレマの上空に。鎌を下ろした両手ではもう間に合わない。
「終わりだ、あたいの爪をうけてみなっ!」
「くうっ、ちいっ!」
「弾いたか……ってあんたにも、爪?」
「ち、やるじゃない、あたしに爪を使わせるなんて」
油断した。まさかあたいのように爪を伸ばすことが出来るなんて。
「やってくれたけど、もう終わりよ」
「「サンダー・ロードッ!」」
「キャッ、なにっ?」
「ネモネアさんは」
「私とスノーが守りますわ!」
崖から現れたのは翼を羽ばたかせたスノー、その両手で羨ましくもお姫様抱っこされたロップだった。
「スノー、翼の魔法か……よかったっ」
「ちっ」
「ネモネア・プリンセス!」
「あっ、エメールッ!」
エメールも気がついて駆けつけてくれたけど自分も一緒に行動をしていたことを完全に忘れてた。それともう1人は、なぜか前に助けた女騎士の姿も。
「あっ、じゃないですよ~、おいて行くなんて~」
「ごめん……ん?」
「おーこれはこれは、また美しいプリンセスが」
「気をつけろ、奴はクレマ、魔王の配下だ」
「へ~仲間……そうよ、あたしは魔王の配下……ネモネア」
「なによ……」
「あんたに興味をもったわ、またね」
鎌を持った魔王の配下クレマはあたいにウインクしてその場から消えた。こんなことが出来るのは間違いなく魔王の力だ……。
「――スノー」
「魔法を使って疲れただけだ、だいじょうぶだよロップ」
「はい、ネモネアさん」
ベッドで眠るスノーにタオルで優しく顔を拭くロップ。彼女はラングネス生まれで父の魔族と人間の母のハーフ。ここグランジウムで初めてスノーと顔を合わせたとき2人は運命を感じて今にいたる。
「ん、ん~……はっ、ロップ……」
「目覚めたのね、スノーッ!」
「ロップーッ!」
抱きしめ合い、お互いの無事に涙を流す。あたいはお邪魔だろうとそっと出る。
「ネモネアさんありがとう……ロップ」
「スノー……ぐすっ、何て無茶をするのよ、あなたもバカな人ね」
「ロップ……最初にあったときボクは、キミのために生まれてきたんだって思えたんだ、ぐすっ」
「……人と魔族のハーフとして辛いときもあった私に、突然現れたスノーに出会って、気持ちがドキドキした。愛なんだって気づいたとき喜びと共に覚悟が決まったの」
「なんの?」
「スノーと、ずっと……ずっと一緒に共に喜び、楽しんだり、笑ったり泣いたりするって」
「ロップッ、ボクもだよ、ずっと一緒だよ…ずっとずっと、愛してる」
「ええ私も……愛してる」
ずっと愛を語り合う2人、それを扉越しで聞いていたあたい。本当によかったなスノーとロップ。
最初は聞いていてドキドキしてドクンとなったけど、徐々に静まった鼓動……。
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「はぁ……寝よ……今日は疲れたし……」
ベッドで横になって思い返す。スノーとロップ、幸せそうでよかった。
でも……、
「ううっ……アヴエロ……もし、あたいがさ、あたいが抱きしめてって言ったら、抱きしめてくれたかな……ぐすっ……好きって言ったら……好きって言ってくれたかな……ううっ、アヴエロつらいよ……アヴエロに、会いたいよ……うっうっ」
ベッドに包まって会えない遠い彼の思いでが、あたいの眼は涙で溺れていく……。
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