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仲間
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「言えない……お前は何か知ってるな」
「……心当たりは、ある」
ニヤリとした女騎士はあたいに向けた右手の剣をそっと下し左手でもう1つの剣を抜いた。
「……あたしはグランジウムの騎士ソレイルの妹、モント・オーランジ、知っていることを全て吐け、出なければここで命を落とすことになるかもしれないぞ」
「命は、やれない!」
言葉に反応して2本の剣が振り下ろされたところを、あたいは両手の爪を伸ばして受け止める。そこから剣が乱れ襲うがあたいには殺意がないように感じた。
「ちょっとプリンセス~……どうしましょう」
「言えないとは、なぜっ」
「くっ、信じて、もらえないから」
モントは距離をおいて、さらに問いただす。
「信じてもらえないだと……あたしが知ってるのは、姉さんが消えたのは勇者の仲間と集まったとき。そこで何が起きたっ」
そう、そしてあたいは命を失うことに。
「黙まりかっ、ネモネアァーっ!」
さっきより勢いが増すこれは、行方不明な姉を心配する愛情だと今なら痛いほど分かる。
「でも、今のあんたに何を言っても信じてもらえないから、だからっ」
「だから、なんだ」
「言えないんだっ!」
「ふざけるなっ!」
雰囲気が変わった。あたいを殺る気になったのかも、これはあたいも手を抜いては戦えない。
「うおぉぉっ!」
「はぁあああっ!」
「はい、そこまでっ」
悪い空気と気がついたのかエメールが真ん中に入って自分の剣でモントの剣を受け止める。
「どけっ」
「……ここでネモネア・プリンセスを勢いでやってしまったら、貴女のお姉さんの足が途絶えてしまうと思いますが?」
「くうっ、なら牢に入れ拷問して……」
「グランジウムの騎士とあろう御方がそのような恐ろしいことを言ってしまうとは、少し冷静になられてはいかがです?」
「はぁ、はぁ……そうだな……悪い」
素直に落ち着いたようだけど剣は納めない。どうするか迷っているのかも。
「お前を信じれば、話してくれるとでもいうのか?」
「信じてもらえるくらいの、本当の仲間ってやつになったら……話すよ」
あたいの眼を見つめるモント、ならそらすわけにはいかない。ソレイルの妹なら、なおさら信用したいしされたいから。すると2本の剣を納めてくれた。
「悪意はない……っか……あたしに仲間になれと?」
「あたいはソレイルと必ずまた再会して見せるつもりだよ……それを待てないって言うなら、仲間になってもらうしかない」
下を向いて考え出すモント、あたいからしたらソレイルの妹だし戦うなんて選択はない。それでも最悪そうなったらエメールと何とかこの場から逃げ出すことも頭に入れておかないと。
「ふぅ~……わかった、仲間になってやる」
「え、ホント?」
「さっきは取り乱したが、グランジウムの騎士として嘘はつかない。姉さんの手掛かりをようやく掴んだんだ、だからあんたの仲間になる」
「ありがとう……えっと、モント」
「ふんっ」
あたいはモントと手を握った。ガッチリした手はソレイルと感じが似てる。また1人仲間が増えてますます勇者気分。
「あ~良かった、いや~プリンセス2人に囲まれちゃってハーレム、なんちゃって、ナハハッ」
「「調子に乗るなっ」」
「ごふっ」
自然と2人でエメールのお腹に肘打ち。トラブルにあったけどおかけで仲間が増えてあたいらは次の城ラングネスへと向かうことにした……。
「――ブラック・オーブ……しかしあれは」
「なんか知ってるのか? モント」
「姉さんの本でチラ見したことはある。間違えば災厄を呼ぶ危険な物とか」
「危険物ですか~、それをネモネア・プリンセスは探していると?」
「……うん」
クリスロッサの城下町でありとあらゆる本をあさっては読んでみて『地上にはない素材で創られた幻の宝珠』とあったが何が真実かはわからない。でも、それでも見つけ出してその力を確認する必要があるんだ。アヴエロたちのためにも。
そんな話しをしているときに足を止める。それはかつてスオーロが住んでいたクリスロッサ村にたどり着いたから。
「ここは、クリスロッサ村なのか」
「失礼ですが、ボロボロですね。おまけに魔物臭い」
あたいは眉尻が下がるも歩いてスオーロの回復院に。
「ここは?」
「勇者アヴエロの仲間、回復師スオーロがやっていた回復院だよ」
「ここも見る影もないですね」
魔物や魔獣が乗って砕いたのだろう屋根や扉などが粉々になっている。城下町と名のつく場所以外の村はみんな崩壊でそのため近場の城下に避難しているんだ。
「ネモネア・プリンセス、先程から違う方角を見ていますがどうしました?」
「この村を出て東にあったんだ、あたいの家が……」
「……心当たりは、ある」
ニヤリとした女騎士はあたいに向けた右手の剣をそっと下し左手でもう1つの剣を抜いた。
「……あたしはグランジウムの騎士ソレイルの妹、モント・オーランジ、知っていることを全て吐け、出なければここで命を落とすことになるかもしれないぞ」
「命は、やれない!」
言葉に反応して2本の剣が振り下ろされたところを、あたいは両手の爪を伸ばして受け止める。そこから剣が乱れ襲うがあたいには殺意がないように感じた。
「ちょっとプリンセス~……どうしましょう」
「言えないとは、なぜっ」
「くっ、信じて、もらえないから」
モントは距離をおいて、さらに問いただす。
「信じてもらえないだと……あたしが知ってるのは、姉さんが消えたのは勇者の仲間と集まったとき。そこで何が起きたっ」
そう、そしてあたいは命を失うことに。
「黙まりかっ、ネモネアァーっ!」
さっきより勢いが増すこれは、行方不明な姉を心配する愛情だと今なら痛いほど分かる。
「でも、今のあんたに何を言っても信じてもらえないから、だからっ」
「だから、なんだ」
「言えないんだっ!」
「ふざけるなっ!」
雰囲気が変わった。あたいを殺る気になったのかも、これはあたいも手を抜いては戦えない。
「うおぉぉっ!」
「はぁあああっ!」
「はい、そこまでっ」
悪い空気と気がついたのかエメールが真ん中に入って自分の剣でモントの剣を受け止める。
「どけっ」
「……ここでネモネア・プリンセスを勢いでやってしまったら、貴女のお姉さんの足が途絶えてしまうと思いますが?」
「くうっ、なら牢に入れ拷問して……」
「グランジウムの騎士とあろう御方がそのような恐ろしいことを言ってしまうとは、少し冷静になられてはいかがです?」
「はぁ、はぁ……そうだな……悪い」
素直に落ち着いたようだけど剣は納めない。どうするか迷っているのかも。
「お前を信じれば、話してくれるとでもいうのか?」
「信じてもらえるくらいの、本当の仲間ってやつになったら……話すよ」
あたいの眼を見つめるモント、ならそらすわけにはいかない。ソレイルの妹なら、なおさら信用したいしされたいから。すると2本の剣を納めてくれた。
「悪意はない……っか……あたしに仲間になれと?」
「あたいはソレイルと必ずまた再会して見せるつもりだよ……それを待てないって言うなら、仲間になってもらうしかない」
下を向いて考え出すモント、あたいからしたらソレイルの妹だし戦うなんて選択はない。それでも最悪そうなったらエメールと何とかこの場から逃げ出すことも頭に入れておかないと。
「ふぅ~……わかった、仲間になってやる」
「え、ホント?」
「さっきは取り乱したが、グランジウムの騎士として嘘はつかない。姉さんの手掛かりをようやく掴んだんだ、だからあんたの仲間になる」
「ありがとう……えっと、モント」
「ふんっ」
あたいはモントと手を握った。ガッチリした手はソレイルと感じが似てる。また1人仲間が増えてますます勇者気分。
「あ~良かった、いや~プリンセス2人に囲まれちゃってハーレム、なんちゃって、ナハハッ」
「「調子に乗るなっ」」
「ごふっ」
自然と2人でエメールのお腹に肘打ち。トラブルにあったけどおかけで仲間が増えてあたいらは次の城ラングネスへと向かうことにした……。
「――ブラック・オーブ……しかしあれは」
「なんか知ってるのか? モント」
「姉さんの本でチラ見したことはある。間違えば災厄を呼ぶ危険な物とか」
「危険物ですか~、それをネモネア・プリンセスは探していると?」
「……うん」
クリスロッサの城下町でありとあらゆる本をあさっては読んでみて『地上にはない素材で創られた幻の宝珠』とあったが何が真実かはわからない。でも、それでも見つけ出してその力を確認する必要があるんだ。アヴエロたちのためにも。
そんな話しをしているときに足を止める。それはかつてスオーロが住んでいたクリスロッサ村にたどり着いたから。
「ここは、クリスロッサ村なのか」
「失礼ですが、ボロボロですね。おまけに魔物臭い」
あたいは眉尻が下がるも歩いてスオーロの回復院に。
「ここは?」
「勇者アヴエロの仲間、回復師スオーロがやっていた回復院だよ」
「ここも見る影もないですね」
魔物や魔獣が乗って砕いたのだろう屋根や扉などが粉々になっている。城下町と名のつく場所以外の村はみんな崩壊でそのため近場の城下に避難しているんだ。
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