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第11話-2(蒼サイド) 【硝子の檻とシルエット】
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眼下に広がる夜景は、宝石箱をひっくり返したように輝いている。
だが、俺の視界にあるのは、そんな作り物の光じゃない。
窓ガラスに押し付けられ、恥辱と快楽で震えている、愛しい女(ひと)の姿だけだ。
「絶対だめっ……!! だめだよっ!!」
萌が涙目で首を振り、ガラスに手をついて抵抗する。
その必死な拒絶さえ、今の俺には最高のスパイスにしかならない。
(……あぁ、いい眺めだ)
眼下をちらりと見下ろす。
豆粒のような元カレが、苛立った様子でこちらの部屋を見上げているのが見えた。
あそこからなら、明るいリビングの窓際で、二つの影が重なり合っているのがはっきりと分かるはずだ。
ざまぁみろ。
お前が捨てた女は今、俺の腕の中でこんなにも綺麗に咲き乱れている。
「……っ」
俺は萌の背後から覆いかぶさり、ニットの裾から滑り込ませた手で、その柔らかな膨らみを鷲掴みにした。
服の上からではない。直接、素肌に触れる熱。
俺の指が触れた瞬間、萌の背中がビクンッ! と大きく跳ねた。
「んあっ!?」
「声、デカいぞ。……あいつに聞こえちまうかもな」
「う、嘘……ここ、25階……っ」
混乱する萌の耳元に唇を寄せ、俺は親指の腹で、硬く尖り始めた蕾をコリ、と意地悪く弾いた。
「ひぁっ……!!」
甘く、高い悲鳴。 脳髄が痺れるようないい声だ。
10年間、夢にまで見た声が、今、俺のためだけに紡がれている。
「あ、あおい……っ、そこ、だめぇ……っ」
「ダメって言いながら、こんなに硬くなってるじゃん」
俺はさらに執拗に、右へ左へと指を滑らせ、彼女の理性を削り取っていく。
冷たい窓ガラスと、俺の熱い身体に挟まれて、萌の逃げ場はどこにもない。
膝がガクガクと震え、自重を支えきれなくなって、俺の腕にもたれかかってくる。
「はぁ、はぁ……っ、見えちゃう……ほんとに、見えちゃうよ……」
「そうだな。見えてるよ、あいつ」
俺はニヤリと笑い、わざと窓際ギリギリまで彼女の身体を押し付けた。
「自分の元カノが、今まさに他の男に開発されてるシルエット……どんな気持ちで見てるんだろうな?」
「っ、やぁ……いじわる……っ!」
「意地悪にさせてんのはお前だろ」
涙で潤んだ瞳。上気した頬。
そして、羞恥心で抵抗しているはずなのに、身体の奥底から湧き上がる熱に抗えず、トロトロに溶け始めている表情。
……たまらない。 理性のタガが外れる音が聞こえた。
「なぁ、萌」
俺は彼女の耳たぶを甘噛みしながら、低く囁いた。
「お前もさ……本当は、見られてると興奮すんじゃないの?」
「――ッ!!?」
図星を突かれたのか、それともあまりの羞恥にか、萌が息を呑んで絶句する。
その反応が何よりの答えだ。
「……素直じゃないな。身体はこんなに正直なのに」
「ち、がう……うぅ……っ」
否定しようとする彼女の唇を、俺は指で塞いだ。
もう十分だ。これ以上焦らすと、俺の方が持たない。
「ここからは……外からは見えない、もっと凄いこと。教えてやるよ」
俺は彼女の身体を反転させ、その瞳を正面から見据えた。
もう、元カレへの当てつけなんてどうでもいい。 俺の目の前には、世界で一番愛しい女がいる。それだけだ。
「……覚悟しろよ?」
だが、俺の視界にあるのは、そんな作り物の光じゃない。
窓ガラスに押し付けられ、恥辱と快楽で震えている、愛しい女(ひと)の姿だけだ。
「絶対だめっ……!! だめだよっ!!」
萌が涙目で首を振り、ガラスに手をついて抵抗する。
その必死な拒絶さえ、今の俺には最高のスパイスにしかならない。
(……あぁ、いい眺めだ)
眼下をちらりと見下ろす。
豆粒のような元カレが、苛立った様子でこちらの部屋を見上げているのが見えた。
あそこからなら、明るいリビングの窓際で、二つの影が重なり合っているのがはっきりと分かるはずだ。
ざまぁみろ。
お前が捨てた女は今、俺の腕の中でこんなにも綺麗に咲き乱れている。
「……っ」
俺は萌の背後から覆いかぶさり、ニットの裾から滑り込ませた手で、その柔らかな膨らみを鷲掴みにした。
服の上からではない。直接、素肌に触れる熱。
俺の指が触れた瞬間、萌の背中がビクンッ! と大きく跳ねた。
「んあっ!?」
「声、デカいぞ。……あいつに聞こえちまうかもな」
「う、嘘……ここ、25階……っ」
混乱する萌の耳元に唇を寄せ、俺は親指の腹で、硬く尖り始めた蕾をコリ、と意地悪く弾いた。
「ひぁっ……!!」
甘く、高い悲鳴。 脳髄が痺れるようないい声だ。
10年間、夢にまで見た声が、今、俺のためだけに紡がれている。
「あ、あおい……っ、そこ、だめぇ……っ」
「ダメって言いながら、こんなに硬くなってるじゃん」
俺はさらに執拗に、右へ左へと指を滑らせ、彼女の理性を削り取っていく。
冷たい窓ガラスと、俺の熱い身体に挟まれて、萌の逃げ場はどこにもない。
膝がガクガクと震え、自重を支えきれなくなって、俺の腕にもたれかかってくる。
「はぁ、はぁ……っ、見えちゃう……ほんとに、見えちゃうよ……」
「そうだな。見えてるよ、あいつ」
俺はニヤリと笑い、わざと窓際ギリギリまで彼女の身体を押し付けた。
「自分の元カノが、今まさに他の男に開発されてるシルエット……どんな気持ちで見てるんだろうな?」
「っ、やぁ……いじわる……っ!」
「意地悪にさせてんのはお前だろ」
涙で潤んだ瞳。上気した頬。
そして、羞恥心で抵抗しているはずなのに、身体の奥底から湧き上がる熱に抗えず、トロトロに溶け始めている表情。
……たまらない。 理性のタガが外れる音が聞こえた。
「なぁ、萌」
俺は彼女の耳たぶを甘噛みしながら、低く囁いた。
「お前もさ……本当は、見られてると興奮すんじゃないの?」
「――ッ!!?」
図星を突かれたのか、それともあまりの羞恥にか、萌が息を呑んで絶句する。
その反応が何よりの答えだ。
「……素直じゃないな。身体はこんなに正直なのに」
「ち、がう……うぅ……っ」
否定しようとする彼女の唇を、俺は指で塞いだ。
もう十分だ。これ以上焦らすと、俺の方が持たない。
「ここからは……外からは見えない、もっと凄いこと。教えてやるよ」
俺は彼女の身体を反転させ、その瞳を正面から見据えた。
もう、元カレへの当てつけなんてどうでもいい。 俺の目の前には、世界で一番愛しい女がいる。それだけだ。
「……覚悟しろよ?」
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