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第9話 実験中止命令
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キイ。キキッ。
耳に届いたなにかの軋むような音。
カタカタカタ。コト。カタン。カリカリカリ。
(ああ、お茶運び人形か)
アグネスが作った、自動でお茶を運んでくる人形。中のカラクリ、ゼンマイの動く音だ。
(懐かしいな)
アグネスが初めて披露してくれたもの。
彼女に拾われて、ここに来てもずっと黙っていた俺に向かって、アグネスが歩かせた人形。俺のために茶を淹れてくれたみたいだけど、その人形は、俺に辿り着く前にひっくり返り、こぼしたお茶を盛大に引っ被って終わった。
――ププッ。ハハハハッ。
あの時、初めて心の底から笑った。
ひっくり返ってお茶を被ってもカクカク動き続ける人形。物陰から俺と人形を見てたのに、その失敗に慌てて飛び出してきたアグネス。おかしい、おかしいなと顔を真っ赤にして人形を拾い上げる彼女の様子。
そのすべてに、国を出てから初めて笑った。故郷のこと。これからのこと。不安なこと。心配なこと。悲しいこと。辛いこと。その塞ぎがちなものを全部忘れて、腹の底から笑った。
――わたしね、みんなを幸せにする研究をしているの。
幼かったアグネス。
――今のあなたみたいに、誰もが大笑いできる世界にする研究をしているのよ。
お茶を運んでくる人形。(よくコケる)
一瞬でりんごの皮を剥く道具。(一瞬ではない)
洗った服の水切り道具。(手で絞ったほうが速い)
いつかは空を飛べるかもしれない乗り物。(飛べたことはない)
よくわからない惚れ薬。(これはラオに禁じられて中止となった)
――いつか研究を成功させて、大金持ちになるの! そうしたら、カイトーにこの国で一番美味しいご飯をごちそうしてあげるわ! 宮殿みたいな大きなお家で、王様みたいな服を着せてあげる。
キラキラした目で語っていたアグネス。
別に、ご飯なんていらない。宮殿も服も必要ない。
(アグネスがいれば)
彼女が笑ってそばにいてくれれば、それでいい。
いつしかその目にメガネをかけ、髪もまとめて、研究者らしく白衣をまとうようになったアグネス。トンチキ研究にばかり没頭して、全然女らしい変化がない。いや。体は中身と違って、匂うほど艶めかしく成長した。
愛撫に応え、身を悶えさせる姿は、彼女のメスの部分を強く俺に見せつける。「愛してる」なんて一度も言ってくれないけど、それでも体を疼かせ、俺を強く求める。恍惚とした表情。余裕のない嬌声。汗ばんだ肌。潤んだ目。むせるほど濃厚な彼女の匂い。
――サイトー。
彼女の声が俺を呼ぶ。
よく間違えられる、偽りの名前であっても、宝物に感じる。
(そういえば。セックスの最中は間違えたりしないな)
ゴトー、イトー、カトー、エトー。
いろんな名前で呼んでくるが、セックスの最中だけは絶対間違えない。あれだけ散々間違えるのに、セックス中だけはちゃんと「サイトー」と呼びかけてくる。
(なにかそういう法則とかあるのか? ――ん? アグネス?)
そこまで考え、意識が覚醒へと動き始める。目を閉じたままわずかに手を動かすけれど、そこにアグネスの温もりも何も感じられない。おかしい。昨日は彼女を抱いて眠りに落ちたはず――。
「目が覚めたか、ジトー」
「あれ? 博士、起きてらしたんですか」
肘をつき、身を起こす。
ベッドの中にいたのは俺だけ。先に起きたらしいアグネスは、すでにいつもの白衣へと着替えを済ませ、近くの椅子に腰掛けていた。そして、また名前を間違う。ジトーって誰だよ。
「珍しいですね、博士が早起きだなんて。何かあったんですか?」
軽い嫌味。
その辺に散らかっていた自分の服を手繰り寄せ、順に身にまとう。
「……すまない。実験は中止だ」
「へ?」
何があった?
(もしかして、昨日のアレが気に入らなかったのか?)
ドキンと心臓が跳ねる。
昨日は、縛って犯すという、ちょっと特殊なプレイをしてしまったけれど。
(それとも、実験自体に興味を失くした、とか?)
ホムンクルスを作って「カワイイ」を研究する。「カワイイ」を研究して、武器として軍に売りつける。
そんな壮大過ぎてバカバカしい研究から、目が覚めたのか?
いろんな理由が頭をよぎる。
(しかし、アグネスだって衣装を用意するぐらい、ノリノリだったじゃないか)
わずかな抵抗。
正解はどれだ?
「……月のものが、きてしまって、な」
ポツリと呟かれた正解。――月のもの? あ。
見れば、うつむき椅子に腰掛けるアグネスの手の中には、湯気立つカップ。以前、ラオが用意してくれた生理痛軽減の薬湯の香り。
(それで、先に起きていたのか)
実験を中止にする理由もそれ。
おそらく、お腹の痛みかなにかで、月のものが始まったことに気づいたんだろう。だから、手当てをするため、俺より早く起きてた。
さっき、夢のなかで聞いたゼンマイの音は、テーブルの上にあった「お茶運び人形(改)」のもの。(改)は、お茶を運ばす、茶葉を煎じるのに最適な大きさにすりつぶす、薬研の役目を担っている。だから正確な名称は、「薬研人形」。手当てだけじゃなく、薬湯も自分で用意していたらしい。
「月のものの間は、私の体は使えない。すまない」
ものすごくショボンとした顔。
中止することに落胆してるのか、それとも子ができてないことに落胆してるのか。
「大丈夫ですよ。終わったらまた再開しましょう。ね」
着替え終わり、ベッドから抜け出す。
中止理由にホッとし、子が出来てないことにホッとする。
アグネスがこんなに落胆してるのに。最悪なヤツだな、俺。
落ち込んだ彼女の肩に、ソッと手を載せ励ます素振りをする。
「キトー……」
カップをテーブルに置き、こちらを見上げるアグネ……スッ!?
「ブッ!」
股間に与えられた衝撃。全身がゾクリと震え、大きく目を見開く。
「アアア、アグネスッ!? ななっ、何をっ!?」
「溜まっているのだろう? 手伝ってやるから、出せ」
コシコシコシコシ。
下履きの布越しに、アグネスの手が俺のイチモツを撫で続ける。
「いやいやいやいや! だだ、大丈夫ですからっ! 溜まってませんって!」
昨日、散々出したし! これ、ただの朝勃ちだからっ!
というか、撫でられたら溜まる! ただの朝勃ちじゃなくなる!
「嘘をつけ。こんなに硬くなってるじゃないか」
「ぎゃあっ! 勝手に脱がさないでください!」
ベロンと下ろされた下履き。下履きに反抗するように、ブルンとそそり勃ったイチモツ。
「……大きいな」
「大きいな」じゃないです。
好きな女に朝勃ちをしげしげ眺め観察されるって、なんのプレイ。俺、穴があったら、ずっと引きこもっていたい。それかいっそのこと殺して。それぐらいの羞恥。顔を覆ったぐらいでは耐えられない。
「実験に使う精液は新鮮な方がいい。だから、溜まっているのなら出せ。手伝う」
ペロッ。
「――――ッ!」
とんでもない衝撃が襲う。
耳に届いたなにかの軋むような音。
カタカタカタ。コト。カタン。カリカリカリ。
(ああ、お茶運び人形か)
アグネスが作った、自動でお茶を運んでくる人形。中のカラクリ、ゼンマイの動く音だ。
(懐かしいな)
アグネスが初めて披露してくれたもの。
彼女に拾われて、ここに来てもずっと黙っていた俺に向かって、アグネスが歩かせた人形。俺のために茶を淹れてくれたみたいだけど、その人形は、俺に辿り着く前にひっくり返り、こぼしたお茶を盛大に引っ被って終わった。
――ププッ。ハハハハッ。
あの時、初めて心の底から笑った。
ひっくり返ってお茶を被ってもカクカク動き続ける人形。物陰から俺と人形を見てたのに、その失敗に慌てて飛び出してきたアグネス。おかしい、おかしいなと顔を真っ赤にして人形を拾い上げる彼女の様子。
そのすべてに、国を出てから初めて笑った。故郷のこと。これからのこと。不安なこと。心配なこと。悲しいこと。辛いこと。その塞ぎがちなものを全部忘れて、腹の底から笑った。
――わたしね、みんなを幸せにする研究をしているの。
幼かったアグネス。
――今のあなたみたいに、誰もが大笑いできる世界にする研究をしているのよ。
お茶を運んでくる人形。(よくコケる)
一瞬でりんごの皮を剥く道具。(一瞬ではない)
洗った服の水切り道具。(手で絞ったほうが速い)
いつかは空を飛べるかもしれない乗り物。(飛べたことはない)
よくわからない惚れ薬。(これはラオに禁じられて中止となった)
――いつか研究を成功させて、大金持ちになるの! そうしたら、カイトーにこの国で一番美味しいご飯をごちそうしてあげるわ! 宮殿みたいな大きなお家で、王様みたいな服を着せてあげる。
キラキラした目で語っていたアグネス。
別に、ご飯なんていらない。宮殿も服も必要ない。
(アグネスがいれば)
彼女が笑ってそばにいてくれれば、それでいい。
いつしかその目にメガネをかけ、髪もまとめて、研究者らしく白衣をまとうようになったアグネス。トンチキ研究にばかり没頭して、全然女らしい変化がない。いや。体は中身と違って、匂うほど艶めかしく成長した。
愛撫に応え、身を悶えさせる姿は、彼女のメスの部分を強く俺に見せつける。「愛してる」なんて一度も言ってくれないけど、それでも体を疼かせ、俺を強く求める。恍惚とした表情。余裕のない嬌声。汗ばんだ肌。潤んだ目。むせるほど濃厚な彼女の匂い。
――サイトー。
彼女の声が俺を呼ぶ。
よく間違えられる、偽りの名前であっても、宝物に感じる。
(そういえば。セックスの最中は間違えたりしないな)
ゴトー、イトー、カトー、エトー。
いろんな名前で呼んでくるが、セックスの最中だけは絶対間違えない。あれだけ散々間違えるのに、セックス中だけはちゃんと「サイトー」と呼びかけてくる。
(なにかそういう法則とかあるのか? ――ん? アグネス?)
そこまで考え、意識が覚醒へと動き始める。目を閉じたままわずかに手を動かすけれど、そこにアグネスの温もりも何も感じられない。おかしい。昨日は彼女を抱いて眠りに落ちたはず――。
「目が覚めたか、ジトー」
「あれ? 博士、起きてらしたんですか」
肘をつき、身を起こす。
ベッドの中にいたのは俺だけ。先に起きたらしいアグネスは、すでにいつもの白衣へと着替えを済ませ、近くの椅子に腰掛けていた。そして、また名前を間違う。ジトーって誰だよ。
「珍しいですね、博士が早起きだなんて。何かあったんですか?」
軽い嫌味。
その辺に散らかっていた自分の服を手繰り寄せ、順に身にまとう。
「……すまない。実験は中止だ」
「へ?」
何があった?
(もしかして、昨日のアレが気に入らなかったのか?)
ドキンと心臓が跳ねる。
昨日は、縛って犯すという、ちょっと特殊なプレイをしてしまったけれど。
(それとも、実験自体に興味を失くした、とか?)
ホムンクルスを作って「カワイイ」を研究する。「カワイイ」を研究して、武器として軍に売りつける。
そんな壮大過ぎてバカバカしい研究から、目が覚めたのか?
いろんな理由が頭をよぎる。
(しかし、アグネスだって衣装を用意するぐらい、ノリノリだったじゃないか)
わずかな抵抗。
正解はどれだ?
「……月のものが、きてしまって、な」
ポツリと呟かれた正解。――月のもの? あ。
見れば、うつむき椅子に腰掛けるアグネスの手の中には、湯気立つカップ。以前、ラオが用意してくれた生理痛軽減の薬湯の香り。
(それで、先に起きていたのか)
実験を中止にする理由もそれ。
おそらく、お腹の痛みかなにかで、月のものが始まったことに気づいたんだろう。だから、手当てをするため、俺より早く起きてた。
さっき、夢のなかで聞いたゼンマイの音は、テーブルの上にあった「お茶運び人形(改)」のもの。(改)は、お茶を運ばす、茶葉を煎じるのに最適な大きさにすりつぶす、薬研の役目を担っている。だから正確な名称は、「薬研人形」。手当てだけじゃなく、薬湯も自分で用意していたらしい。
「月のものの間は、私の体は使えない。すまない」
ものすごくショボンとした顔。
中止することに落胆してるのか、それとも子ができてないことに落胆してるのか。
「大丈夫ですよ。終わったらまた再開しましょう。ね」
着替え終わり、ベッドから抜け出す。
中止理由にホッとし、子が出来てないことにホッとする。
アグネスがこんなに落胆してるのに。最悪なヤツだな、俺。
落ち込んだ彼女の肩に、ソッと手を載せ励ます素振りをする。
「キトー……」
カップをテーブルに置き、こちらを見上げるアグネ……スッ!?
「ブッ!」
股間に与えられた衝撃。全身がゾクリと震え、大きく目を見開く。
「アアア、アグネスッ!? ななっ、何をっ!?」
「溜まっているのだろう? 手伝ってやるから、出せ」
コシコシコシコシ。
下履きの布越しに、アグネスの手が俺のイチモツを撫で続ける。
「いやいやいやいや! だだ、大丈夫ですからっ! 溜まってませんって!」
昨日、散々出したし! これ、ただの朝勃ちだからっ!
というか、撫でられたら溜まる! ただの朝勃ちじゃなくなる!
「嘘をつけ。こんなに硬くなってるじゃないか」
「ぎゃあっ! 勝手に脱がさないでください!」
ベロンと下ろされた下履き。下履きに反抗するように、ブルンとそそり勃ったイチモツ。
「……大きいな」
「大きいな」じゃないです。
好きな女に朝勃ちをしげしげ眺め観察されるって、なんのプレイ。俺、穴があったら、ずっと引きこもっていたい。それかいっそのこと殺して。それぐらいの羞恥。顔を覆ったぐらいでは耐えられない。
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