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激闘の褌寒中水泳大会 中編

神聖なる儀式

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 「くぅぅぅ、つ、冷てぇ・・・」聡志と孝一は歯を食いしばる。

 容赦なく滝から流れ落ちる霊水は、住職を含め聡志と孝一の体に氷のように刺さる。

 住職が大声で叫ぶお経すら滝音に掻き消され、自然の猛威と霊性の強さを激しくさらした。

 聡志と孝一に最初は苦痛でしかなかった感覚が段々と消えていき気が遠くなりそうになっていた。

 時間にして、3分程時間が経ち、住職はお経を止め、聡志と孝一を滝から上がらせた。

 聡志と孝一は寒さで体はブルブルと震え、手や足はかじかんで動かせない。

 孝介は素早く聡志と孝一をその場で濡れた白装束を脱がせ、羽織を着させ、更に毛布でくるんだ。

 「さぁ、急げ、宿坊にもどらんと凍死するぞ!」住職は既に自ら濡れた白装束を交換していた。

 住職は孝一を、孝介は聡志を抱えて宿坊まで歩く。

 聡志も孝一も寒さで全身の感覚がなく、歩くのが精一杯、宿坊まではおよそ100メートルくらいであったが、凄く長い道のりに感じた。

 宿坊に着き、一行は風呂場に向かった。

 住職と孝介は聡志と孝一の毛布を取り羽織を脱がせ褌を外し広い浴槽に沈めた。

 聡志と孝一は徐々に体の感覚が蘇ってきた。

 住職も、裸になって浴室に入ってきた。

 住職の体は年齢の割に引き締まり、股間にぶら下がる物は大きめでズル剥けである。

 住職は体を流してから聡志の隣りのスペースに体をつけた。

 「二人とも、体は温まってきたかな?」住職は聡志と孝一に話し掛けた。

 「少しずつですけど、まだ感覚が鈍いです・・・」聡志は答えた。

 少しして、孝介が浴室に入ってきた。

 「何で父ちゃんが入ってくるんだよ!滝に打たれてもいないのに!」孝一は孝介に言った。

 「孝一、俺だって服は着ていたけど寒い中お前たちを見守っていたんだから、体は冷え冷えだぞ!」

 孝介の裸は、がちむちで腹に脂肪が乗り、ケツはプリケツで下半身もがっちりとしていた。股間にぶら下がる物は孝一と同様に包茎だが重量感があった。

 聡志は孝介の裸を見てドキドキしてしまい思わずボーっと見惚れてしまった。

 「先生、父ちゃんの裸見過ぎだぞ!チ◯ポ立ってるんじゃないのか?」孝一は隣にいる聡志のチ◯ポを握った。

 「馬鹿、な、何を言ってるんだ!」聡志は孝一の手を払いのけた。

 「あれ?先生のチ◯ポ、ちょっと固かったぞ!」

 「そ、そんな訳あるかっ!教師のチ◯ポを勝手に触るなっ!」聡志は顔を赤らめる。

 「若いのぉ・・・」聡志と孝一のやり取りを見て住職は笑った。

 「何だ先生、俺の体に興味があるのか?じゃあ今度二人きりでどうだ?」孝介も冗談ぽく笑っていた。

 「長田さん・・・そ、そんな・・・冗談を言わないでください・・・」

 「あっ、わかっちゃった?冗談だよ、冗談!」孝介は大笑いをする。

 だいぶ長いこと四人は風呂に入り、湯上がりは御膳が用意されていて住職と、孝介は酒を酌み交わし、聡志も加わる事になった。

 「孝一、お前はまだ酒は駄目だからな・・・」孝介は酒を飲みながら孝一に言った。

 「そんなのわかってるよ、父ちゃん!それに俺は父ちゃんみたいな呑兵衛にはならないからな!」孝一は口をとんがらせている。

 あの滝行は3分程度だったと聡志と孝一は住職から聞かされて驚いた。

 二人にとっては3分どころか10分から15分くらいの長い時間のように感じられていたからだ。

 これから大会までの毎週日曜日は滝行をする事で決定した。

 帰り道、孝介は完全に酔っ払ってしまい、聡志はバスでアパートに帰る事にし、バス停まで孝一が見送ってくれた。

 「先生、これから毎週滝行だな・・・大丈夫か?」

 「あぁ、俺は大丈夫だっ!孝一、お前こそ大丈夫なのか?」

 「先生・・・正直辛かった・・・」孝一はやや元気がない・・・

 普段弱音を絶対に吐かない孝一が聡志の前で弱気な姿を晒している。

 「そうだよな・・・孝一は高校三年生の卒業間近、本当なら授業も部活もなく毎日遊び回ったっていいのに、練習やら滝行を課せられてしまっている・・・」聡志も酒で酔いながらも考えた。

 「孝一すまない、もう卒業のお前をこんな関係ない事に巻き込んでしまった・・・もし辛かったら辞めていいぞ・・・」聡志はしんみりと孝一に言った。

 「何言ってるんだよ、先生、そう言う事じゃねぇよ!俺は先生から励ましてくれたり一緒に頑張ろうって言ってくれたら辛くたって頑張るぞ!」

  「孝一!」聡志は誰もいないバス停の前で孝一を抱きしめた。

 「先生、3月27日、大会の日は俺の誕生日だし、優勝出来たらご褒美欲しいなっ・・・」

 「よし、孝一っ!ご褒美だなっ!何でもいいぞっ!ただし俺の給料でも買えるものにしろよなっ!」

 「先生、金じゃないよ・・・俺は先生が欲しいだけだっ!」

 「そうかそうか、いいぞっ!俺が欲しいんだな?・・・うん?!ちょっと待て、孝一、俺が欲しいってどう言う意味だ??!」

 「先生、『いいぞっ!』って言ったよな・・・じゃあ約束だからな!おっ、先生バスが来たぞっ!じゃあ気をつけて!」孝一は聡志をバスに押し込んだ。

 「孝一・・・俺が欲しいって・・・聞き間違いたかな?酔っ払い過ぎたかな・・・」

 「そりゃ俺だって孝一の事は好きだし、でも教え子だぞ?世間的には駄目だろう・・・」

 「いやいや、きっと違う意味だ・:・」空いたバスの座席に座り聡志は考えるのだった。

 
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