転生したから思いっきりモノ作りしたいしたい!

ももがぶ

文字の大きさ
67 / 468
連載

◆迷いました

しおりを挟む
「ただいま~」と家に帰り手洗いうがいを済ませ、ソファに座るとまだしょんぼりとしている兄ズが座っていた。
「え~まだ落ち込んでんの?」
「まだって言うな。」
「そうだよ、だって水着も見れないままだし。」
「水着なんて、まだ暑いから当分は見られるでしょ。そんなんで落ち込んでるの。」
「「そんなん言うなよぉ。」」
「もうやだ面倒臭い。」
「「お前のせいなのに。」」
「あ~まだそう言うこというの?」
「「ぐっ…」」
「はいはい、いいからご飯にするよ。手伝ってね。」
「「「は~い。」」」

夕食が終わり、晩酌中の父さんに畜産や養鶏について聞いてみる。
「畜産なあ、近くの村ではやっているな。それがどうかしたか?」
「実はね、今度…」とドワーフタウンでの水産事業について話す。
「なるほど、それで魚の養殖ね。いいな、うまく事業化出来たらウチでも魚が売れるな。」
「父さん面倒みる気ない?」
「俺は今の店で十分だよ。優秀な息子達のお陰で店の売上は右肩上がりだしな。」
「誰か頼める人を探さないとな。そうだ、そう言えばさ、塩とか砂糖とかどういう扱い?」
「砂糖は特に取り決めはないけど、ある商家でほぼ独占だな。塩はウチじゃ扱ってないから詳しくはわからないな。」
「そうか、ありがとうね。」
「それで何で、そんなことを気にするんだ?」
「だって、折角海があるんだから、塩のことは気になるでしょ。」
「それもそうか。いいか、するにしてもほどほどにだぞ。変なところから目をつけられない様にな。」
「うん、分かったよ。」

翌朝、いつもの様にミーティングするために自室へと向かうといるはずのガンツさんが、いなかった。
リーサさんとガンツさんがいないことを不思議だねと話していると着信音が鳴る。
出るとガンツさんだった。
『ケインか、遅い!ワシはもう試射場の飛行機のところじゃ。早く来い。待ってるでな。』
ガチャ切りされ、リーサさんにガンツさんが既に飛行機の側で待っていることを言うと「ふふふ、私以上にはしゃいでいるな。」と不思議そうにしている。

試射場へとゲートで潜ると「遅い!」といきなり怒鳴られる。
「ガンツさん、いつもならミーティングが先でしょ?何でいきなりここにきているのさ。」
「ふふふ、この人ったらね、昨夜から妙にはしゃいじゃってね。うふふ。」
「ああ、でもそんなにはしゃぐほど久々でもないでしょうに。」
「ケインなら分かってくれるじゃろうと思ったけどな。久々だろうが何だろうが、空を飛ぶのはいいもんじゃ。もうそれだけで十分なんじゃよ。」
「はいはい、もういいから。それで準備はもう出来てるの?」
「ああ、バッチリだ。」
「じゃ、乗ってください。」
「おう、行こうか。」
いつもの発車シーケンスをすっ飛ばし、上空300mに到達する。
「それでエルフの里の方向はどっち?」
「とりあえず、ドワーフの里まで飛べばいいんじゃろ。リーサも里の奥にあると言うてたしな。」
「そうだね、じゃ行こうか。」
推進機のパワーを上げ、速度を上げていく。

しばらく飛んでいるとドワーフの里が見えて来た。
「上からじゃが、久しぶりじゃの。」
少しの間、上空で待機し様子を見るが特に変わった所はないようだ。
「雑草が伸びてきたな。たまには来て手入れせんといかんな。」
「そうだね、定期的に来れるように予定を組もうか。」
「ちょっとガンボに連絡入れて頼んでみるか?」
「そんなすぐには来れないよ。ガンボさんも忙しいんだし。」
「何じゃいつもならすぐに行動するお前にしては珍しいの。そんなに早く行きたいのか?リーサの両親に会うのが楽しみか。ははは。」
「もうガンツさん、それはいいから。ほらリーサさん、ここからどこに向かうのか案内してよ。リーサさん…」
「ふふふ、両親に挨拶、ふふふ…」
「もう、ガンツさんのせいで変なスイッチ入っちゃったじゃん!」
「すまん、アンジェ頼めるか?」
「はいはい、分かりましたよ。リーサさん、その両親にご挨拶する為にはどこに向かえばいいのかしら?」
「ハッそうだ!案内しなければ。今の時間で…太陽の位置があそこだから…うん、あっちだ!」
「分かった、じゃ出すよ。」

リーサさんが差した方向へと機首を向けると速度を徐々に上げていく。
「リーサさん、近くなったら何か目印を教えてね。」
「ああ、分かった。」
「しかし、森が濃いな。ワシも里から奥の方には行ったことがなかったからの。こんなに濃いとは思わなんだ。」
「もう、この辺りからはエルフの管轄領域だな。森が濃くなるのも当然だ。」
「そうなんだな、よくエルフの連中も迷わずに暮らせるもんだ。」
「子供の頃はよく迷ったもんだ。幼少時に森の中の歩き方を周りの大人達から叩き込まれるが、慣れるまでは捜索対象になることも結構あったな。」
「なるほどね~」

そんな会話をしていると、そろそろ目的地のエルフの里が見えてくるだろうということなので速度を落としゆっくりと進む。
「リーサさん、何か目印とかあるの?」
「う~ん、いつもは森の中で『この辺かな』って感じで捉えているから、高いところから分かるような目印と言われても思いつかない。すまない。」
「じゃあさ、人が暮らしているなら多少は開けている所があるんだよね?ならそこを探せばいいんじゃない。」
「それもそうじゃな。ならそこにあるモニターに下の様子が映されているから見といてくれ。」
「ああ、分かった。」

しかし、しばらく経ってもなかなか見つからない。
「ねえ、本当にこの辺なの?見つからないけど。」
「おかしい、そんなはずはないんだが。すまんが街道に出てもらえるか。そこから探した方が早いと思う。」
「分かった。じゃ街道に出るね。」
「街道はどこだ?あっちの方にそれらしいのが見えるな。」
「じゃ、行ってみよう。」
「すまないな。私の案内が頼りなくて。」
「まあ、これも旅の醍醐味の一つだから、気にしないで。」
「そうじゃの、これもまた楽しいもんだ。」
「そうですよ。リーサさん、気を楽に行きましょ。」
「ありがとう。」
「なら、ちょうどいい時間だし、お昼にしましょうか。」
「え?用意してくれたのアンジェさん。」
「ええ、はいどうぞ。」
機体を上空で止め、お茶とサンドウイッチでの昼食タイムとなった。
しおりを挟む
感想 254

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました

kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」 王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

霜月雹花
ファンタジー
 神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。  神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。 書籍8巻11月24日発売します。 漫画版2巻まで発売中。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。