転生したから思いっきりモノ作りしたいしたい!

ももがぶ

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◆収納しました

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サム兄さんのヘタレ騒動で夕食が終わり、部屋に戻って明日の予定を考える。
「明日はバイクを完成させて…だと、すぐに終わりそうだな。どうせなら、盗難防止とか考えてみるか。」
メモ紙に幾つかの案を書き布団に入る。

翌朝、工房に入るとガンツさんが少々怒り気味な感じだったので、恐る恐る聞いてみる。
「おはようガンツさん、ご機嫌は…よくなさそうだね。どうしたの?」
「ケイン、なぜじゃ!」
「え?いきなり『なぜじゃ』と言われても何のことか分からないんだけど。」
「…動かせなんだ。」
「え?」
「じゃから、ワシの『ホーク号』が動かせなかったんじゃ!何をした!」
「ああ、やっぱり動かそうとしたんだ。」
「うっ、な、何のことかな?」
「何を今更とぼけているの。さっき『動かせなかった』ってはっきりと言ったじゃん!」
「ああ、そうさ。動かそうとしたさ。ワシの飛行機じゃ。ワシが動かして何が悪い!」
「どうせ、アンジェさんにいいところでも見せようとしたんじゃないの。もうこのじい様は。」
「『じい様』言うな!確かにアンジェと一緒に出かけようとした。それは認めよう。じゃが、何で動かせんようにしたんじゃ。それを説明せい!」
「わぁ開き直ったよ。じゃあいい?」
「ああ、聞かせてもらおう。」
「あのね、ガンツさんが飛ばして、どこかで迷ったら迎えに行くことも出来ないから、俺が同乗してない場合には動かせないようにしているんだ。」
「なぜ、そんなことを。」
「だから、ガンツさんが迷子になっても今は探す手段がないから迎えに行けないって、さっき説明したつもりなんだけど。」
「そこじゃ!」
「え、どこ?」
「そのワシが迷子になることが前提の話じゃ!」
「ならない?」
「なる訳なかろう!あまり馬鹿にするでない。」
「じゃ、どこを飛んでいるか分からなかったらどうするの?」
「そんなもんはその辺の…」
「『その辺』でどうするの?」
「…」
「まさか、飛行機を降りて人に聞くとか言わないよね?」
「…」
「わぁ本当にそのつもりだったんだ。引くわ~」
「じゃが、必ず迷うとは限らんじゃろうが。」
「少しでも可能性があるのなら、その可能性を限りなく低くしたいの。それにアンジェさんと一緒に行くつもりだったんでしょ。もし、どこか他所の土地で降りたらすぐに捕まって色々と質問されることになるよ。それでもいいの?」
「イヤじゃな。」
「でしょ。だから、単独で出掛けるのはちょっと待っててね。迷子にならないようにしたら制限は解除するからさ。」
「ああ、分かった。それから怒鳴ってすまんかった。」
「いいって。こうなると分かってて何も言ってなかった俺も悪かったし。」
「すべてお見通しじゃったのか。」
「まあね、ガンツさんもアンジェさんとイチャつくのは久しぶりだったんでしょ?」
「いや、ワシらは家でイチャついてるし…って、何言わせるんじゃ。」
「まあ、久々にデートしたくなるんだろうなとは思ってたからね。」
「くそ!ケインにいいようにしてやられた気分じゃ。」
「ふふふ、迷子になるよりはよかったじゃん。」
「ふん、まあええ。それでお前は何を作ってるんじゃ?」
「何ってバイクだけど。」
「それは分かる。じゃがそれだけではすませんじゃろ?」
「そうだね、ちょっと昨夜寝る前に考えついたのがあってね。」
ガンツさんに昨夜思いついたことを話す。

「お前、それはまた面倒なことを…」
「そう?便利だと思うけど。」
「それが問題なんじゃ!」
「え~何でさ。」
「は~ケイン、お前は肝心なところが抜けているの。」
「何でさ。だってバイクだけだよ?他には何も出来ないし。」
「それでもじゃ。は~まあ作るな言うても作るんじゃろうから、使わせるヤツには人目に付く所では絶対に使わないように言うとけ。そうでないと…」
「ないと?」
「すっごく面倒なことになるの。」
「そうなの?ガンツさんにもホーク号を収納出来る様にしてあげようと思ったのに。残念だけど、やめるかな。」
「ケ、ケイン、面倒事を気にするなんてお前らしくないぞ。やれ!思いっ切りやってしまえ!」
「え~さっき面倒なことになるって言ったじゃん。だから、やめようって思ったのに。」
「い、いや面倒事はワシと領主で何とかしてやろう。だから、是非ワシにもソレを用意してくれ。頼む!」
「もう分かったよ。じゃ、先にバイクを完成させるのを手伝ってくれる?」
「ああ、手伝おう!さあ何から始める?」
「じゃあね、この…」

ガンツさんと一緒に組み上げて黒と赤の二台のスーパーバイクが完成した。
「こりゃまた大きなバイクじゃの。ワシには足どころか手も届かん。」
「ふふふ、そうだね。そこは俺も同じだけど。」
「で、これを収納出来るようにするってことじゃったな。」
「そう!便利でしょ。」
「便利だがな。バレたら大変じゃぞ。」
「やっぱり?じゃやめよか。」
「いや、ワシ何のために手伝ったん。」
「分かったから、じゃお昼食べてからでいい?」
「ああ、もうそんな時間か。ほれ。」
「ほれって、何ガンツさんが作ったの?」
「ワシじゃない。アンジェに決まっとろうが。いらんのか?」
「いるよ、アンジェさんのならいる。」
「まったく。」
ガンツさんと昼食を取り作業に戻る。

「それでどうするんじゃ?」
「どうするって、このブレスレットにね、ちょっとこの辺をこうやって…ほら!」
ケインがブレスレットを触りながら『収納』と呟くと赤い方のバイクが消えた。
『解除』と呟くと赤いバイクがそこにあった。

「成功か?」
「成功だね。じゃガンツさんのブレスレットを貸して。」
「あ、ああ頼む。」
「ふふんふ~ん、はい出来たよ。」
「どうやるんじゃ?」
「『収納』で入って『解除』で出るから。」
「『収納』と『解除』じゃな。よし試してくる!」
「はい、行ってらっしゃい。」
「何じゃ繋いでくれんのか?」
「ああ、タワーで行くのかと思ってた。じゃあ、はい行ってらっしゃい。」
「すまんな。ちょっとしばらくこのままにしといてもらってもいいか?」
「いいよ。」
「じゃ試してくる。」

ガンツさんがホーク号の側に行き呟くとホーク号が消え、ガンツさんが驚いた顔でこっちを見ている。
そんなガンツさんに「出してみて!」と言うとガンツさんが頷き呟くと、ドンとホーク号が現れた。
興奮した感じでガンツさんがこっちへ戻って来る。
「ケイン!ありがとうな。すごい物を作ったな。」
「それはいいけど、そこまで喜ぶ物?」
「当たり前じゃ!ワシのホーク号がいつでも側にいるんじゃ、これを喜ばずにどうする。じゃ収納してくる。」
そう言ってガンツさんが格納庫に戻りホーク号を収納して戻ってくる。
「くくく、明日はこれでアンジェを驚かせてやれる。」
「あ~あ、悪い顔になってるよ。」
ゲートを閉じ、バイクをそれぞれのブレスレットに収納する。
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