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◆移住には反対でした
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教習コースを作り終わって、昼は何食べようかな~とか考えていると電話が鳴る。
「誰だろう?」と番号を見ても分からない。
「まあ、出れば分かるか。はい、ケインですけど?」
『ワシじゃ。』
「ワシと言う人に知り合いはいませんが。」
『だから、ワシじゃと言うとる!』
「だから、『ワシ』と言う人に知り合いはいません!」
『あ~もう、里長のドランじゃ!』
「え~と、里長は知っていますが、ドランて名は初めて聞きましたが?」
『あ~しつこい!名乗ってなかったのは謝るから。もう勘弁してくれ。』
「(まあ、十分揶揄ったしいいか。)で、そのドランさんが何の用です?」
『何の用だと!今日もケインが里に来ると言ってたのに、いくら待っても来ないからこっちから連絡したんじゃが?もしかして忘れていたのかな。』
「え、そ、そんなことは…」
『あったんじゃろ?』
「はい、その通りです。今からすぐ行きますから!」
『ああ、待っとるから来い。今なら昼に間に合うぞ。』
「「はい、いただきます。」」
『ん?声が近くからと電話から聞こえるが…』
「ほら、いつまで電話なんか握ってるんですか。お昼にしましょうよ。」
「ケイン、いつの間に…って、そうか。そうだったな、お前は魔法が使えるんだったな。」
「そんなことはいいですから、ご飯にしましょうよ。誘っといて、いつまでも出さないのはちょっと失礼じゃないですか?」
「くっ、この自分は忘れとったくせに!」
「な、何のことでしょうね。だって、何時とは約束はしていなかった筈ですし。」
「おや、そうだったか?ダリルよ。」
「ええ、確かに『明日』とは言いましたがな『何時』とは言ってないですね。」
「くっ、まあええ。ほら、そこに座って食ってくがいい。その後でワシからも話というか相談がある。」
「いやそうな話ですね。」
「分かるか?」
「ええ、すっごく面倒って顔してます。」
「そうか、顔に出てたか。」
「ええ、だから帰っていいですか。」
「ダメに決まっとる!タダ飯食って帰るとはいい度胸だな。」
「良く言われます。」
「褒めてないからな。ダリル、ドズ良く見張っとけ。」
「「はい。」」
「ケイン君、悪いな。」
「すまん。」
「まあ、別にいいですよ。お昼分くらいは働きましょう。」
「「助かる。」」
昼食を食べ終わると里長がやって来た。
「やっと食べ終わったか。全く。」
「え~そんなに怒られるようなことはしていないと思うんですが。」
「あ、ああ、すまん。ちょっと今から話すことにも関係するんだが、まずは聞いてくれ。」
「はあ、いいですけど。」
「あのな、この里全員を移住させるという風に何となくまとまっていたと思うんじゃが、そもそも本当に移住してもいいのか、あんな子供が領主に対して土地をもらうなんて出来るのかと言うのがいてな。」
「はい、これを見てください。」
「何じゃこれは?」
「この前来た領主からの覚書というか保証書ですね。ちゃんと移住して、いいってのと土地を与えるとなってますよね。」
「あ、ああ確かに。」
「じゃ、これで移住しても大丈夫ということになりますね。よかったです。」
「じゃが、実際に住む所はどうするんじゃ?」
「それは自分達で用意して下さい。」
「何なら、ここの家を持って行くのもいいですが、たまに帰ってくることを考えると残しておいた方がいいと思います。」
「そうじゃな。」
「それで家を建てる際の建材は提供しますが、実際の建築作業はお願いしますね。あと、分譲もそちらでお願いします。なるべく争いが起きないように。」
「ああ、それは分かった。」
「で、そういうのをちゃんとするために視察を提案したんですけど、行く人は決まりました?」
「ああ、ワシとダリル、ドズ、それからそこのナーガとマーサだ。」
「五人ですね、分かりました。じゃ、今から行きますか。」
「待って下さいケイン君。」
「何か?」
「あなたはこの里を無人にしてどうするつもりなの?」
「別に無人にする訳じゃありませんよ。」
「だって、全員で移住するんでしょ?なら、無人になるじゃない。」
「だから、それは…里長!ちゃんと説明しました?」
「した!したが、聞いてくれん。」
「(…もしかして面倒な案件って、このこと?)」
『こくり』と頷く里長。
「(うわぁ確かに面倒臭そう。)」
「ねえ、聞いていますか?」
「は、はい!聞いてますよ。で、全員で移住しますが、何人かは昼間に作業のためにこちらに戻ってきますから、無人にはなりませんよ。」
「ですが、夜にはいないのなら結局無人になるじゃないですか?」
「え~と、それなら宿直当番を用意するとかダメですか?」
「そんな無理矢理っぽいのは好みじゃない。もっと進んで、この里に残ってもらわないとダメよ!」
「え~と、あなたは移住に反対で、この里に残って欲しいということなんでしょうか?」
「そう!誰も出て行かなくても別に困ることはない!」
「え~と、そう思っているのはあなただけでは?」
「そんなことはない!皆んな、本当は出て行きたくないと思っているはず!ねえ、ドランそう思うでしょ!ダリルもそうよね!ドズもそうでしょ!」
ナーガさんが問いかけるが、聞かれた皆んなは顔を背けナーガさんと目を合わせない。
「何!皆んな里を出たいの!里を出ても上手くいく保証なんてどこにもないのよ、それでも出て行くの!」
「え~と、だからそれを視察の段階で見極めてもらうんですが。」
「そんな、一日や二日の視察で何が分かるのよ。」
「別に一日とは決めていません。納得いくまで視察してもらって結構です。ただし畑の作付とか寒くなる前に家を用意するとかあるので、その辺の予定も考慮してもらえるとありがたいですね。」
「へ~考えてはくれてるのね。」
「ナーガさんでよかったんですよね?」
「ええ、そうよ。」
「ナーガさんは移住に反対だと言いますが、この里の状況や行く末を考えた上での移住反対なんですか?」
「そうよ!」
「じゃ、ナーガさんからの提案は?」
「へ?」
「だから、単に反対するんじゃなくて反対するなら、それを覆す対案を用意しているんじゃないんですかと聞いているんですが?」
「ああ、対案ね…対案は…『頑張る』。どう、これ?いいでしょ。」
「え~と、何を頑張るんでしょうか。」
「あ、そうね『みんなで頑張る!』。どう?」
「今まで頑張って来ても向上しなかったから、里長も俺の移住案に乗り気なんですけどね。」
「じゃあ、どうすればいいのよ!何とか言いなさいよ!」
「え~と、だから移住を提案しているんですが。」
「そうじゃない!移住させない案を出しなさいって言ってんの!分からないの!」
「里長、無理!」
「そんな、ケイン君。頼むよ。」
「誰だろう?」と番号を見ても分からない。
「まあ、出れば分かるか。はい、ケインですけど?」
『ワシじゃ。』
「ワシと言う人に知り合いはいませんが。」
『だから、ワシじゃと言うとる!』
「だから、『ワシ』と言う人に知り合いはいません!」
『あ~もう、里長のドランじゃ!』
「え~と、里長は知っていますが、ドランて名は初めて聞きましたが?」
『あ~しつこい!名乗ってなかったのは謝るから。もう勘弁してくれ。』
「(まあ、十分揶揄ったしいいか。)で、そのドランさんが何の用です?」
『何の用だと!今日もケインが里に来ると言ってたのに、いくら待っても来ないからこっちから連絡したんじゃが?もしかして忘れていたのかな。』
「え、そ、そんなことは…」
『あったんじゃろ?』
「はい、その通りです。今からすぐ行きますから!」
『ああ、待っとるから来い。今なら昼に間に合うぞ。』
「「はい、いただきます。」」
『ん?声が近くからと電話から聞こえるが…』
「ほら、いつまで電話なんか握ってるんですか。お昼にしましょうよ。」
「ケイン、いつの間に…って、そうか。そうだったな、お前は魔法が使えるんだったな。」
「そんなことはいいですから、ご飯にしましょうよ。誘っといて、いつまでも出さないのはちょっと失礼じゃないですか?」
「くっ、この自分は忘れとったくせに!」
「な、何のことでしょうね。だって、何時とは約束はしていなかった筈ですし。」
「おや、そうだったか?ダリルよ。」
「ええ、確かに『明日』とは言いましたがな『何時』とは言ってないですね。」
「くっ、まあええ。ほら、そこに座って食ってくがいい。その後でワシからも話というか相談がある。」
「いやそうな話ですね。」
「分かるか?」
「ええ、すっごく面倒って顔してます。」
「そうか、顔に出てたか。」
「ええ、だから帰っていいですか。」
「ダメに決まっとる!タダ飯食って帰るとはいい度胸だな。」
「良く言われます。」
「褒めてないからな。ダリル、ドズ良く見張っとけ。」
「「はい。」」
「ケイン君、悪いな。」
「すまん。」
「まあ、別にいいですよ。お昼分くらいは働きましょう。」
「「助かる。」」
昼食を食べ終わると里長がやって来た。
「やっと食べ終わったか。全く。」
「え~そんなに怒られるようなことはしていないと思うんですが。」
「あ、ああ、すまん。ちょっと今から話すことにも関係するんだが、まずは聞いてくれ。」
「はあ、いいですけど。」
「あのな、この里全員を移住させるという風に何となくまとまっていたと思うんじゃが、そもそも本当に移住してもいいのか、あんな子供が領主に対して土地をもらうなんて出来るのかと言うのがいてな。」
「はい、これを見てください。」
「何じゃこれは?」
「この前来た領主からの覚書というか保証書ですね。ちゃんと移住して、いいってのと土地を与えるとなってますよね。」
「あ、ああ確かに。」
「じゃ、これで移住しても大丈夫ということになりますね。よかったです。」
「じゃが、実際に住む所はどうするんじゃ?」
「それは自分達で用意して下さい。」
「何なら、ここの家を持って行くのもいいですが、たまに帰ってくることを考えると残しておいた方がいいと思います。」
「そうじゃな。」
「それで家を建てる際の建材は提供しますが、実際の建築作業はお願いしますね。あと、分譲もそちらでお願いします。なるべく争いが起きないように。」
「ああ、それは分かった。」
「で、そういうのをちゃんとするために視察を提案したんですけど、行く人は決まりました?」
「ああ、ワシとダリル、ドズ、それからそこのナーガとマーサだ。」
「五人ですね、分かりました。じゃ、今から行きますか。」
「待って下さいケイン君。」
「何か?」
「あなたはこの里を無人にしてどうするつもりなの?」
「別に無人にする訳じゃありませんよ。」
「だって、全員で移住するんでしょ?なら、無人になるじゃない。」
「だから、それは…里長!ちゃんと説明しました?」
「した!したが、聞いてくれん。」
「(…もしかして面倒な案件って、このこと?)」
『こくり』と頷く里長。
「(うわぁ確かに面倒臭そう。)」
「ねえ、聞いていますか?」
「は、はい!聞いてますよ。で、全員で移住しますが、何人かは昼間に作業のためにこちらに戻ってきますから、無人にはなりませんよ。」
「ですが、夜にはいないのなら結局無人になるじゃないですか?」
「え~と、それなら宿直当番を用意するとかダメですか?」
「そんな無理矢理っぽいのは好みじゃない。もっと進んで、この里に残ってもらわないとダメよ!」
「え~と、あなたは移住に反対で、この里に残って欲しいということなんでしょうか?」
「そう!誰も出て行かなくても別に困ることはない!」
「え~と、そう思っているのはあなただけでは?」
「そんなことはない!皆んな、本当は出て行きたくないと思っているはず!ねえ、ドランそう思うでしょ!ダリルもそうよね!ドズもそうでしょ!」
ナーガさんが問いかけるが、聞かれた皆んなは顔を背けナーガさんと目を合わせない。
「何!皆んな里を出たいの!里を出ても上手くいく保証なんてどこにもないのよ、それでも出て行くの!」
「え~と、だからそれを視察の段階で見極めてもらうんですが。」
「そんな、一日や二日の視察で何が分かるのよ。」
「別に一日とは決めていません。納得いくまで視察してもらって結構です。ただし畑の作付とか寒くなる前に家を用意するとかあるので、その辺の予定も考慮してもらえるとありがたいですね。」
「へ~考えてはくれてるのね。」
「ナーガさんでよかったんですよね?」
「ええ、そうよ。」
「ナーガさんは移住に反対だと言いますが、この里の状況や行く末を考えた上での移住反対なんですか?」
「そうよ!」
「じゃ、ナーガさんからの提案は?」
「へ?」
「だから、単に反対するんじゃなくて反対するなら、それを覆す対案を用意しているんじゃないんですかと聞いているんですが?」
「ああ、対案ね…対案は…『頑張る』。どう、これ?いいでしょ。」
「え~と、何を頑張るんでしょうか。」
「あ、そうね『みんなで頑張る!』。どう?」
「今まで頑張って来ても向上しなかったから、里長も俺の移住案に乗り気なんですけどね。」
「じゃあ、どうすればいいのよ!何とか言いなさいよ!」
「え~と、だから移住を提案しているんですが。」
「そうじゃない!移住させない案を出しなさいって言ってんの!分からないの!」
「里長、無理!」
「そんな、ケイン君。頼むよ。」
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