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連載
◆やっとライセンスが発行されました
デューク様と約束出来たので、ダリルさん達のライセンス取得は問題ない。
後は駄竜がどこまで迷惑を掛けずに頑張れるかだけど、今はキールに任せているので俺には関係ない…と思う。
帰る前に一度、工房に戻りガンツさんの元に行ってみる。
「どう?ガンツさん。」
「お、ケインか。どうもこうもワシも驚いているところだ。見てみろ、これを。」
「何で~」
そこにはほぼほぼ出来上がったマイクロバスが鎮座していた。
「何でこんなに早いの?さっきデューク様に明明後日に試作車の試乗するって言ったばかりなのに。」
「予想以上に人が集まってしまってな。勝手にチームを作って作業を分担しながら進めていたらしい。全くワシの工房とはいえとんでもないなと思っていたところだ。」
「ガンツさん、顔がニヤけているよ。本当は嬉しくて堪らないんでしょ?」
「ま、まあな。そりゃそうだろう。こんなん見せられて喜ばないわけないだろう。」
「じゃ、デューク様に言って、試乗を早める?」
「そうだな、明日は内装やライトとかの細かい部分を調整するから、早めると言っても明後日だな。」
「分かったよ、じゃ明後日にしてもらうね。」
「ああ、頼んだ。それで、そっちはどうだった?」
「ちょっと待って。先にセバス様に電話するから。あ、セバス様。ケインですけど、大型車の試乗なんですが、明後日の十時に変更出来ますか?」
『明後日ですか?早くなる分にはこちらも喜ばしいのですが。無理はしてないでしょうね。』
「いえ、それが逆で工房の人達が総掛かりで作っているみたいなんです。そんなわけで明後日に変更出来たらと思いまして。」
『そのような理由でしたら、分かりました。ダン達には私から連絡しますので。』
「すみませんが、よろしくお願いします。」
『では、明後日に。』
「はい、失礼します。」
セバス様への連絡が終わったので、今日案内した里長達の様子をガンツさんに報告する。
「そうか、まああれだけの土地を好きに出来るかもと思うと多少の欲は出るよな。ワシはほぼ好き勝手に出来ているけどな。」
「あっちは耕作メイン。こっちはそれ以外って感じだもんね。」
「だが、里長達には酒のためにも頑張ってもらわんと。」
「そうだよね~全てはアンジェさんのためだもんね。」
「そうだな、アンジェの喜ぶ顔が目に浮かぶ…って違うぞ!ワシが楽しむためじゃ。」
「でも、アンジェさんと一緒に楽しむんなら同じことじゃないの?」
「そうじゃな、二人で差し向かいで飲むのもいいもんじゃ…って違う!」
「もう、諦め悪いな~」
里長達には明日は車やバイク、魔導列車と基本的な移動手段を体験してもらうツアーを組むので明日の作業はほぼ手伝えないこととガンツさんに話すと、「なら、エンジンを三つほど置いてけ。」と言われてしまった。
「まだ試作の段階なのにいいの?」
「まあ、何かあっても修繕レベルで対応出来ると思うからな。あいつらも伊達に何台も作ってはないさ。」
「分かった。じゃ、用意しとくよ。」
「頼むな。」
「じゃ、俺は帰るね。ガンツさんは?」
「もう少しだけ、様子見たら帰るわ。」
「そう、じゃあね。」
「ああ、あいつらの世話頼んだぞ。」
「うん。」
家に帰る前に駄竜の様子を見に行くと、キールが苦戦しながらも何とか乗れてはいるみたいだが、曲がれない、止まれないと先は長そうだった。
家に帰るとサム兄さんが何だかソワソワと落ち着きがない。
「サム兄さんはどうしたの?」とクリス兄さんに聞いてみると、どうやら明日が誕生日なので、やっと待ちに待ったライセンスの発行となったのが嬉しくて我慢できないようだ。
「ってことはサム兄さんは、やっとバイクに乗れるってこと?」
「そうだ、ケイン。やっとだ。やっと…」
「そんなにはしゃいで大丈夫?また暴走しない?」
「もうあんな暴走はしない!…はずだ。」
「そんなこたないでしょ。」
「だよね、僕もそう思うよ兄さん。」
「くっ弟達が尊敬してくれない。」
「ははは、サム。それが今のお前の成長度合いと思えばいいさ。クリス達が自然に兄として尊敬する様になれば、今の様なやりとりはなくなるはずだから。まあ、頑張れや。」
「親すら…」
「ふふふ、サムはもうちょっと頑張ってね。じゃテーブルを片付けてくれる?お兄様。」
「もう、母さんまで。」
夕食が終わり、皆んなでお茶を飲んでいる時にサム兄さんに明日は忙しいのかを聞いてみる。
「明日はライセンスをもらったら、特に用事はないな。どうした?」
「実はね…」と教習所で里長達にバイクと車についての運転の仕方や何やらを説明するので出来ればバイクのことで面倒を見てもらえないかとお願いする。
「いいぞ、任せろ。」
「ありがとう。魔導列車での移動だから、十時くらいになるから頼むね。」
「ああ、分かった。」
翌朝、ニヤけ顔のサム兄さんに「忘れないでね。」とお願いし工房へ向かう。
工房ではマイクロバスにシートなどの内装部品の取り付けに掛かっているが、その横では二台目のマイクロバスの製作に取り掛かっている。
「うわ、もう出鱈目の早さだな。」
「ケインか、早いな。」
「あ、ガンツさん。もう二台目に取り掛かっているんだね。」
「ああ、ワシもびっくりだよ。それでエンジンは用意出来たのか?」
「あるよ。どこに出す?」
「なら、ここにいいか。」
「ここね。はい、これでいい?」
「ああ、十分だすまんな急がせて。」
「いいよ、急がせているのはデューク様だけどね。」
「それもそうだな。」
「後でちゃんと貸しは回収するからさ。作業に携わった人達には俺から特別手当を出すって言っといて。」
「連中はあまりそういうのは気にしないが、貰えるのなら喜ぶだろうな。ありがとうな。」
「いいよ、じゃ行って来るね。」
「ああ、頑張れ。」
独身寮に着き里長を電話で呼び出す。
「おはようございます。ケインです。」
『おお、ケインか早いな。』
「今日は車とか移動手段について説明するので、今から下りて来て下さい。食堂にいますから。」
『ワシらも今、食堂だ。全員揃っておるぞ。』
「分かりました。では、そちらに行きますね。」
食堂に入ると一角に竜人が固まっていた。
「おはようございます。ってモニカさんまでいるんですか?」
「何でってケイン、私はここの「居候ですよね?」…ぐっ、そうとも言う…」
「ケイン君、私の娘が…何かすまん。」
「いいですよ。慣れてますから。」
「それで、ケインよ。今日は移動手段についてどうとか言ってたが?」
「ええ、ドワーフタウンではママチャリにバイクに車に魔導列車と多岐に渡りますので、まずはそれぞれを確認してもらいたいと思いまして。ママチャリはもう昨日の内にそこの駄…ナーガさん以外は乗れるようになったようなので、今日は領都の教習所まで魔導列車に乗って行きましょう。」
「何、それ面白そう!」
「モニカさんは仕事のはずでは?」
「あっそうだった。でも魔導列車で一緒に行くのは別にいいでしょ?」
「それは構いませんが。」
「じゃ、早く準備してこよう。マーサさん行くよ。」
「はい、今行きますね。」
「そこの駄…ナーガさんはいいんですか?」
「ケイン君、さっきから何か言いかけてやめているみたいだけど、何て言っているのかしら?まさか『駄竜』とかじゃないわよね?」
「まさか。」
「ふん、ママチャリなんてすぐに乗れるようになるんだから、見てなさい!」
ナーガさんも席を立ち準備するために部屋へと戻った。
後は駄竜がどこまで迷惑を掛けずに頑張れるかだけど、今はキールに任せているので俺には関係ない…と思う。
帰る前に一度、工房に戻りガンツさんの元に行ってみる。
「どう?ガンツさん。」
「お、ケインか。どうもこうもワシも驚いているところだ。見てみろ、これを。」
「何で~」
そこにはほぼほぼ出来上がったマイクロバスが鎮座していた。
「何でこんなに早いの?さっきデューク様に明明後日に試作車の試乗するって言ったばかりなのに。」
「予想以上に人が集まってしまってな。勝手にチームを作って作業を分担しながら進めていたらしい。全くワシの工房とはいえとんでもないなと思っていたところだ。」
「ガンツさん、顔がニヤけているよ。本当は嬉しくて堪らないんでしょ?」
「ま、まあな。そりゃそうだろう。こんなん見せられて喜ばないわけないだろう。」
「じゃ、デューク様に言って、試乗を早める?」
「そうだな、明日は内装やライトとかの細かい部分を調整するから、早めると言っても明後日だな。」
「分かったよ、じゃ明後日にしてもらうね。」
「ああ、頼んだ。それで、そっちはどうだった?」
「ちょっと待って。先にセバス様に電話するから。あ、セバス様。ケインですけど、大型車の試乗なんですが、明後日の十時に変更出来ますか?」
『明後日ですか?早くなる分にはこちらも喜ばしいのですが。無理はしてないでしょうね。』
「いえ、それが逆で工房の人達が総掛かりで作っているみたいなんです。そんなわけで明後日に変更出来たらと思いまして。」
『そのような理由でしたら、分かりました。ダン達には私から連絡しますので。』
「すみませんが、よろしくお願いします。」
『では、明後日に。』
「はい、失礼します。」
セバス様への連絡が終わったので、今日案内した里長達の様子をガンツさんに報告する。
「そうか、まああれだけの土地を好きに出来るかもと思うと多少の欲は出るよな。ワシはほぼ好き勝手に出来ているけどな。」
「あっちは耕作メイン。こっちはそれ以外って感じだもんね。」
「だが、里長達には酒のためにも頑張ってもらわんと。」
「そうだよね~全てはアンジェさんのためだもんね。」
「そうだな、アンジェの喜ぶ顔が目に浮かぶ…って違うぞ!ワシが楽しむためじゃ。」
「でも、アンジェさんと一緒に楽しむんなら同じことじゃないの?」
「そうじゃな、二人で差し向かいで飲むのもいいもんじゃ…って違う!」
「もう、諦め悪いな~」
里長達には明日は車やバイク、魔導列車と基本的な移動手段を体験してもらうツアーを組むので明日の作業はほぼ手伝えないこととガンツさんに話すと、「なら、エンジンを三つほど置いてけ。」と言われてしまった。
「まだ試作の段階なのにいいの?」
「まあ、何かあっても修繕レベルで対応出来ると思うからな。あいつらも伊達に何台も作ってはないさ。」
「分かった。じゃ、用意しとくよ。」
「頼むな。」
「じゃ、俺は帰るね。ガンツさんは?」
「もう少しだけ、様子見たら帰るわ。」
「そう、じゃあね。」
「ああ、あいつらの世話頼んだぞ。」
「うん。」
家に帰る前に駄竜の様子を見に行くと、キールが苦戦しながらも何とか乗れてはいるみたいだが、曲がれない、止まれないと先は長そうだった。
家に帰るとサム兄さんが何だかソワソワと落ち着きがない。
「サム兄さんはどうしたの?」とクリス兄さんに聞いてみると、どうやら明日が誕生日なので、やっと待ちに待ったライセンスの発行となったのが嬉しくて我慢できないようだ。
「ってことはサム兄さんは、やっとバイクに乗れるってこと?」
「そうだ、ケイン。やっとだ。やっと…」
「そんなにはしゃいで大丈夫?また暴走しない?」
「もうあんな暴走はしない!…はずだ。」
「そんなこたないでしょ。」
「だよね、僕もそう思うよ兄さん。」
「くっ弟達が尊敬してくれない。」
「ははは、サム。それが今のお前の成長度合いと思えばいいさ。クリス達が自然に兄として尊敬する様になれば、今の様なやりとりはなくなるはずだから。まあ、頑張れや。」
「親すら…」
「ふふふ、サムはもうちょっと頑張ってね。じゃテーブルを片付けてくれる?お兄様。」
「もう、母さんまで。」
夕食が終わり、皆んなでお茶を飲んでいる時にサム兄さんに明日は忙しいのかを聞いてみる。
「明日はライセンスをもらったら、特に用事はないな。どうした?」
「実はね…」と教習所で里長達にバイクと車についての運転の仕方や何やらを説明するので出来ればバイクのことで面倒を見てもらえないかとお願いする。
「いいぞ、任せろ。」
「ありがとう。魔導列車での移動だから、十時くらいになるから頼むね。」
「ああ、分かった。」
翌朝、ニヤけ顔のサム兄さんに「忘れないでね。」とお願いし工房へ向かう。
工房ではマイクロバスにシートなどの内装部品の取り付けに掛かっているが、その横では二台目のマイクロバスの製作に取り掛かっている。
「うわ、もう出鱈目の早さだな。」
「ケインか、早いな。」
「あ、ガンツさん。もう二台目に取り掛かっているんだね。」
「ああ、ワシもびっくりだよ。それでエンジンは用意出来たのか?」
「あるよ。どこに出す?」
「なら、ここにいいか。」
「ここね。はい、これでいい?」
「ああ、十分だすまんな急がせて。」
「いいよ、急がせているのはデューク様だけどね。」
「それもそうだな。」
「後でちゃんと貸しは回収するからさ。作業に携わった人達には俺から特別手当を出すって言っといて。」
「連中はあまりそういうのは気にしないが、貰えるのなら喜ぶだろうな。ありがとうな。」
「いいよ、じゃ行って来るね。」
「ああ、頑張れ。」
独身寮に着き里長を電話で呼び出す。
「おはようございます。ケインです。」
『おお、ケインか早いな。』
「今日は車とか移動手段について説明するので、今から下りて来て下さい。食堂にいますから。」
『ワシらも今、食堂だ。全員揃っておるぞ。』
「分かりました。では、そちらに行きますね。」
食堂に入ると一角に竜人が固まっていた。
「おはようございます。ってモニカさんまでいるんですか?」
「何でってケイン、私はここの「居候ですよね?」…ぐっ、そうとも言う…」
「ケイン君、私の娘が…何かすまん。」
「いいですよ。慣れてますから。」
「それで、ケインよ。今日は移動手段についてどうとか言ってたが?」
「ええ、ドワーフタウンではママチャリにバイクに車に魔導列車と多岐に渡りますので、まずはそれぞれを確認してもらいたいと思いまして。ママチャリはもう昨日の内にそこの駄…ナーガさん以外は乗れるようになったようなので、今日は領都の教習所まで魔導列車に乗って行きましょう。」
「何、それ面白そう!」
「モニカさんは仕事のはずでは?」
「あっそうだった。でも魔導列車で一緒に行くのは別にいいでしょ?」
「それは構いませんが。」
「じゃ、早く準備してこよう。マーサさん行くよ。」
「はい、今行きますね。」
「そこの駄…ナーガさんはいいんですか?」
「ケイン君、さっきから何か言いかけてやめているみたいだけど、何て言っているのかしら?まさか『駄竜』とかじゃないわよね?」
「まさか。」
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※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。