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◆朝から大変でした
朝になろうって、ところで父さん達の携帯電話がずっと鳴り続けている。
「もう、父さん達! その鳴りっぱなしの電話! どうにかして!」
『うるさくて寝てられね~』
「ケイン、どうにかと言うが、どうすればいいんだ?」
「もう、うるさいな~」
防音の魔道具の起動すると棚の上に置き、父さん達の携帯電話を同じ棚の上に置く。
「朝食の後にでも出てよ」
「ああ、ありがとうなケイン」
「相手は、ドラゴさん達なんでしょ?」
「ああ、まあな。昨夜はなにもなかったんだがな」
「多分、朝になって色々と向こうの人達にバレたんじゃないの?」
「それは考えられるな」
「いいから、朝の支度よろしくね。父さん」
「チッ忘れてなかったのか」
「いいから、父さんが当番なんだから」
「僕は皿でも並べるかな」
「サム、クリス、手伝ってはくれないのか?」
「もう観念して作りなよ~」
「ああもう分かったよ」
駄々を捏ねていた父さんがなんとか朝食の準備を終えると、母さんも呼んで一緒にテーブルを囲む。
「あら、今日はなんだか香ばしいのね」
「母さん、勘弁してくれよ。ちょっと焦がしちゃっただけじゃないか……」
「サボろうとしていたくせに」
「ケイン、それは母さんに言わなくもていいだろ」
「ふふふ、お父さん大丈夫」
「母さん……」
「ちゃんと全部聞こえていたから」
なんだかんだと騒がしくも、朝食を終わらせて工房に向かおうとしたところで、父さんと母さんが鳴り続ける携帯電話に出るのを見て、そういえばと王都の結果が気になったのでセバス様に連絡してみる。
「あ、セバス様。おはようございます」
『これは、ケイン様。おはようございます。なにかご用でしょうか?』
「いえ、昨夜の襲撃の結果を確認したくて。そちらの方に被害はありませんでしたか?」
『はい、こちらは私含め皆何事もなく無事です。それに車やバイクも傷ひとつありません』
「それは、よかったです。では、また後ほど」
『あ、お待ちください。ケイン様の家では確か産婆を呼んでいらっしゃいますよね?』
「ええ、ヘレンさんですね。それが?」
『もし、よければですが、こちらまでお連れしたいただくことは出来ませんか?』
「それは、いいですけど……」
『この電話では詳しいことは省かせてもらいますし無理を言っていることは承知していますが、お願いできないでしょうか』
「分かりました。ですが、そちらのお屋敷の場所は分からないので、港の倉庫まで迎えに来ていただいてもいいでしょうか?」
『ええ、ええ、そのくらいでしたら問題ありません。では、今から準備して参りますので。倉庫に着いたら、またご連絡いたします』
「はい、では」
携帯電話を切って、周りの様子を見ると両親はまだ携帯電話でなにやら弁解している様だけど、今は無視だ。
その時、いつもの様にヘレンさんが家に入ってくる。
「邪魔するよ~」
「ヘレンさん、ナイスタイミング!」
「ん? ケインか。珍しいの~いつもならとっくに出掛けている時間じゃろ?」
「説明は後でするから、まずは双子の様子を見てきてよ」
「まあ、ええがな。じゃ」
「なあ、ケイン。父さんと母さんの電話が鳴り止まないのはさ。向こうの親達のせいなんだろ?」
「サム兄さん、珍しく正解だよ」
「なんだよ、珍しくって。それはいいから、なんとかしてくれよ。うるさくってしょうがないよ」
「僕ももう、限界だよ」
「じゃ、苦情を言いにいく?」
「それって、王都に行くってことだよな?」
「僕達も行っていいの?」
「俺は、これからセバス様に呼ばれて行くんだけど、ついでにどう?」
「「行くに決まってんだろ!」」
「じゃあ、二人とも父さん達に了解取ってきてね」
「「分かった!」」
「じゃ、俺はガンツさんに連絡しとくかな」
携帯電話をガンツさんに掛けるとすぐに出てくれた。
「あ、ガンツさん。おはよう」
『おう、電話してくるとは珍しいな。なんかあったか?』
「ちょっと、セバス様から向こうに呼ばれて、もう少ししたら王都に行くことになったから、その連絡ね」
『そうか、なら酒だけでも下ろして行ってくれんか?』
「あ、そうだったね。じゃ、蒸溜所の倉庫でいい?」
『ああ、お願いする。それと王都にはワシも連れて行け』
「それはいいけど、いいの?」
『ああ、構わん』
「じゃ、一回こっちに繋ぐね。今は工房でいいんでしょ?」
『ああ、頼む』
「分かった。じゃ切るね」
携帯電話を切って、工房に繋ぐとすぐにガンツさんが潜ってくる。
「よう、すまんな」
「いいけど、じゃ倉庫に繋ぐね。兄さん達、ちょっと行ってくるけど、すぐ戻るから」
「「分かったよ」」
「なんだか、旦那達はずっと電話で話しているみたいだが、なにがあった?」
「ああ、あれね。実はさ……」
「なるほどの。なら、向こうの親族と会わんことには治まらんと言うことか」
「多分ね」
「まあ、ワシらはワシらのすることをするだけじゃな」
「そうだね、じゃ行こうか」
蒸溜所の倉庫に繋ぐと、忘れていたマサオも一緒に潜って行く。
「この辺に出しとけば、いいじゃろ」
「分かったよ。じゃあほいっと」
『ドン』『ドン』『ドン』と酒樽が並べられて行く。
「よしよし、これで当分は大丈夫じゃな。後はガンボに連絡すればOKじゃ」
「じゃ、戻るよ。いい?」
「ああ、行こう」
また、ゲートを家のリビングに繋いで戻る。
両親はまだ、電話中みたいで兄さん達は父さん達の電話が終わるのをずっと待っていたみたいだ。
「まさか、ずっと電話中?」
「ああ、ケイン。どうにかしてくれないか?」
「少しの間、電話を切ってくれればいいのに」
「う~ん、じゃあさ、いっそのこと父さんを向こうに送ればいいんじゃない」
「ああ、直接説明させるってことね」
「さすが、クリス兄さん! って訳で、繋いだのはドラゴさんこと、父さんの父さん、つまり俺たちのおじいさんの酒屋の私室です。どうぞ、父さん」
ゲートの先では、ドラゴさんと一緒にいる誰かが電話を握って話していた。
多分、この人が父さんの電話の相手だと思うので、そのまま父さんをゲートに押し込み、サム兄さん達も続けて押し込む。
「じゃ、サム兄さん、クリス兄さん。後はよろしく!」
「あ、ちょっと待て! ケインは? お前が説明するんじゃないのか?」
「そうだよ、ケイン。ケイン以外に誰が説明するの?」
「さあ? じゃ頑張ってね」
そのまま、ゲートを閉じる。
「お前、本当にたま~にえげつないことするの」
「え~そうかな~」
「褒めとらんからな。まったく……」
「なにやら、楽しそうなことをしてたの~」
「あ、ヘレンさん、双子の様子はどうだった?」
「ああ、なにも問題はない。健康そのものじゃ」
「そう、なら行こうか」
「なんじゃ、ワシを連れてリーサからの逃避行か?」
「冗談でも、そう言うことはやめてね」
「冷たいの~」
「あ、その前に母さんに言っとかないと、母さん!」
母さんが一瞬、こっちを見るが電話の相手が離してくれないみたいだ。
「もう、しょうがないな~」
母さんから携帯電話を奪い取ると、そのまま話す。
「この電話は現在使われておりません」
そのまま、切って携帯電話が着信出来ないようにスイッチを切る。
「あら、そんなところにスイッチがあったのね」
「これで、当分は静かに出来るでしょう」
「そうね、ケイン助かったわ」
「それで、今からヘレンさんを王都のデューク様の所まで連れて行くから。父さん達は王都のドラゴさんの所に行っているよ」
「あら、そうなの?」
「うん、父さんの電話も母さんと同じように向こうの親族からの問い合わせだったみたいだから、兄さん達と説明に行かせたよ。もう少ししたら、母さんの親族も押し掛けるだろうね」
「なんで、私のところが?」
「なんでって、電話を切ったでしょ。なら、どういうことだってなって、事情を知っているドラゴさんのところに行くと思わない?」
「そう言われれば、そうね。じゃあ私はゆっくり出来るってことなのね」
「そういうことだね」
「分かったわ」
その時、ちょうどタイミングよくセバス様からの着信。
「はい、ケインです」
『セバスです。今、倉庫の前に着きました』
「分かりました。では、行きますね」
携帯電話を切って、母さんに今から出掛けることを告げ、ヘレンさんとガンツさん、ついでにマサオに行くよと声を掛けると、港の倉庫の中へとゲートを繋いで潜る。
「もう、父さん達! その鳴りっぱなしの電話! どうにかして!」
『うるさくて寝てられね~』
「ケイン、どうにかと言うが、どうすればいいんだ?」
「もう、うるさいな~」
防音の魔道具の起動すると棚の上に置き、父さん達の携帯電話を同じ棚の上に置く。
「朝食の後にでも出てよ」
「ああ、ありがとうなケイン」
「相手は、ドラゴさん達なんでしょ?」
「ああ、まあな。昨夜はなにもなかったんだがな」
「多分、朝になって色々と向こうの人達にバレたんじゃないの?」
「それは考えられるな」
「いいから、朝の支度よろしくね。父さん」
「チッ忘れてなかったのか」
「いいから、父さんが当番なんだから」
「僕は皿でも並べるかな」
「サム、クリス、手伝ってはくれないのか?」
「もう観念して作りなよ~」
「ああもう分かったよ」
駄々を捏ねていた父さんがなんとか朝食の準備を終えると、母さんも呼んで一緒にテーブルを囲む。
「あら、今日はなんだか香ばしいのね」
「母さん、勘弁してくれよ。ちょっと焦がしちゃっただけじゃないか……」
「サボろうとしていたくせに」
「ケイン、それは母さんに言わなくもていいだろ」
「ふふふ、お父さん大丈夫」
「母さん……」
「ちゃんと全部聞こえていたから」
なんだかんだと騒がしくも、朝食を終わらせて工房に向かおうとしたところで、父さんと母さんが鳴り続ける携帯電話に出るのを見て、そういえばと王都の結果が気になったのでセバス様に連絡してみる。
「あ、セバス様。おはようございます」
『これは、ケイン様。おはようございます。なにかご用でしょうか?』
「いえ、昨夜の襲撃の結果を確認したくて。そちらの方に被害はありませんでしたか?」
『はい、こちらは私含め皆何事もなく無事です。それに車やバイクも傷ひとつありません』
「それは、よかったです。では、また後ほど」
『あ、お待ちください。ケイン様の家では確か産婆を呼んでいらっしゃいますよね?』
「ええ、ヘレンさんですね。それが?」
『もし、よければですが、こちらまでお連れしたいただくことは出来ませんか?』
「それは、いいですけど……」
『この電話では詳しいことは省かせてもらいますし無理を言っていることは承知していますが、お願いできないでしょうか』
「分かりました。ですが、そちらのお屋敷の場所は分からないので、港の倉庫まで迎えに来ていただいてもいいでしょうか?」
『ええ、ええ、そのくらいでしたら問題ありません。では、今から準備して参りますので。倉庫に着いたら、またご連絡いたします』
「はい、では」
携帯電話を切って、周りの様子を見ると両親はまだ携帯電話でなにやら弁解している様だけど、今は無視だ。
その時、いつもの様にヘレンさんが家に入ってくる。
「邪魔するよ~」
「ヘレンさん、ナイスタイミング!」
「ん? ケインか。珍しいの~いつもならとっくに出掛けている時間じゃろ?」
「説明は後でするから、まずは双子の様子を見てきてよ」
「まあ、ええがな。じゃ」
「なあ、ケイン。父さんと母さんの電話が鳴り止まないのはさ。向こうの親達のせいなんだろ?」
「サム兄さん、珍しく正解だよ」
「なんだよ、珍しくって。それはいいから、なんとかしてくれよ。うるさくってしょうがないよ」
「僕ももう、限界だよ」
「じゃ、苦情を言いにいく?」
「それって、王都に行くってことだよな?」
「僕達も行っていいの?」
「俺は、これからセバス様に呼ばれて行くんだけど、ついでにどう?」
「「行くに決まってんだろ!」」
「じゃあ、二人とも父さん達に了解取ってきてね」
「「分かった!」」
「じゃ、俺はガンツさんに連絡しとくかな」
携帯電話をガンツさんに掛けるとすぐに出てくれた。
「あ、ガンツさん。おはよう」
『おう、電話してくるとは珍しいな。なんかあったか?』
「ちょっと、セバス様から向こうに呼ばれて、もう少ししたら王都に行くことになったから、その連絡ね」
『そうか、なら酒だけでも下ろして行ってくれんか?』
「あ、そうだったね。じゃ、蒸溜所の倉庫でいい?」
『ああ、お願いする。それと王都にはワシも連れて行け』
「それはいいけど、いいの?」
『ああ、構わん』
「じゃ、一回こっちに繋ぐね。今は工房でいいんでしょ?」
『ああ、頼む』
「分かった。じゃ切るね」
携帯電話を切って、工房に繋ぐとすぐにガンツさんが潜ってくる。
「よう、すまんな」
「いいけど、じゃ倉庫に繋ぐね。兄さん達、ちょっと行ってくるけど、すぐ戻るから」
「「分かったよ」」
「なんだか、旦那達はずっと電話で話しているみたいだが、なにがあった?」
「ああ、あれね。実はさ……」
「なるほどの。なら、向こうの親族と会わんことには治まらんと言うことか」
「多分ね」
「まあ、ワシらはワシらのすることをするだけじゃな」
「そうだね、じゃ行こうか」
蒸溜所の倉庫に繋ぐと、忘れていたマサオも一緒に潜って行く。
「この辺に出しとけば、いいじゃろ」
「分かったよ。じゃあほいっと」
『ドン』『ドン』『ドン』と酒樽が並べられて行く。
「よしよし、これで当分は大丈夫じゃな。後はガンボに連絡すればOKじゃ」
「じゃ、戻るよ。いい?」
「ああ、行こう」
また、ゲートを家のリビングに繋いで戻る。
両親はまだ、電話中みたいで兄さん達は父さん達の電話が終わるのをずっと待っていたみたいだ。
「まさか、ずっと電話中?」
「ああ、ケイン。どうにかしてくれないか?」
「少しの間、電話を切ってくれればいいのに」
「う~ん、じゃあさ、いっそのこと父さんを向こうに送ればいいんじゃない」
「ああ、直接説明させるってことね」
「さすが、クリス兄さん! って訳で、繋いだのはドラゴさんこと、父さんの父さん、つまり俺たちのおじいさんの酒屋の私室です。どうぞ、父さん」
ゲートの先では、ドラゴさんと一緒にいる誰かが電話を握って話していた。
多分、この人が父さんの電話の相手だと思うので、そのまま父さんをゲートに押し込み、サム兄さん達も続けて押し込む。
「じゃ、サム兄さん、クリス兄さん。後はよろしく!」
「あ、ちょっと待て! ケインは? お前が説明するんじゃないのか?」
「そうだよ、ケイン。ケイン以外に誰が説明するの?」
「さあ? じゃ頑張ってね」
そのまま、ゲートを閉じる。
「お前、本当にたま~にえげつないことするの」
「え~そうかな~」
「褒めとらんからな。まったく……」
「なにやら、楽しそうなことをしてたの~」
「あ、ヘレンさん、双子の様子はどうだった?」
「ああ、なにも問題はない。健康そのものじゃ」
「そう、なら行こうか」
「なんじゃ、ワシを連れてリーサからの逃避行か?」
「冗談でも、そう言うことはやめてね」
「冷たいの~」
「あ、その前に母さんに言っとかないと、母さん!」
母さんが一瞬、こっちを見るが電話の相手が離してくれないみたいだ。
「もう、しょうがないな~」
母さんから携帯電話を奪い取ると、そのまま話す。
「この電話は現在使われておりません」
そのまま、切って携帯電話が着信出来ないようにスイッチを切る。
「あら、そんなところにスイッチがあったのね」
「これで、当分は静かに出来るでしょう」
「そうね、ケイン助かったわ」
「それで、今からヘレンさんを王都のデューク様の所まで連れて行くから。父さん達は王都のドラゴさんの所に行っているよ」
「あら、そうなの?」
「うん、父さんの電話も母さんと同じように向こうの親族からの問い合わせだったみたいだから、兄さん達と説明に行かせたよ。もう少ししたら、母さんの親族も押し掛けるだろうね」
「なんで、私のところが?」
「なんでって、電話を切ったでしょ。なら、どういうことだってなって、事情を知っているドラゴさんのところに行くと思わない?」
「そう言われれば、そうね。じゃあ私はゆっくり出来るってことなのね」
「そういうことだね」
「分かったわ」
その時、ちょうどタイミングよくセバス様からの着信。
「はい、ケインです」
『セバスです。今、倉庫の前に着きました』
「分かりました。では、行きますね」
携帯電話を切って、母さんに今から出掛けることを告げ、ヘレンさんとガンツさん、ついでにマサオに行くよと声を掛けると、港の倉庫の中へとゲートを繋いで潜る。
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しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。