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◆行けるのか心配でした
漁港ビルの一室でクレイグさんとアルフさんと向かい合って話した一言が「そうだ、王都へ行こう!」じゃ不審がられてもしょうがない。
「ね、ケイン君。悪いけどもう一度言ってもらえるかな? そんな軽いノリで言われても怖いんだけど」
「そうだよ、いくら世間知らずの私でもついて行くのが不安になるくらいだよ」
「アルフさん、クレイグさん、いきなりでごめんね。実はね、かくかくしかじかって、ことなんだよ」
「「全然分からない」」
「そんな、『かくかくしかじか』って省略されても分からないよ。ケイン君」
「ごめんね、クレイグさん。じゃあ、ちゃんと説明するね。昨日、王都に行ってる領主のデューク様に、港の権利を王様からもらってくれるように頼んだら、ちゃんと手に入ったので港を作ることにしました。はい、拍手~」
「「……」」
「あれ? どうしたの? ノリが悪いんだけど」
「「いやいやいや」」
「え~どうしたっての?」
「「いやいやいやいや」」
「もう、話が出来ないじゃないの」
「「いやいやいやいやいや」」
「ふぅ~」
「「ふぅじゃない!」」
「もう、ちゃんと話したのに相手してくれないし~」
「「いやいやいやいやいやいや」」
「それで、なにがダメなの?」
「じゃあ、言わせてもらうけどな、ケイン。なんだ王様って。領主はまあ、今までの流れから懇意にしているのは分かるが、なんでそこに王様が出て来るんだ?」
「なに言ってんの? アルフさん。王都だよ? そこのトップは領主じゃなくて、王様なんだから王様に話を持っていくのは当然でしょ? もう、しっかりしてよ、大人なんだからさ~」
「なあ、クレイグさんよ。これって、俺がおかしいのか? それともケインがおかしいのか? なあ、あんたはどっちだと思う?」
「アルフ、君はぜんぜん悪くないよ。なぜなら、私も全く理解出来ていないから」
「クレイグさんもなの?」
「ああ、全くだ。どうしてそうなった?」
「え~また、話すの? もう面倒だから、王都に行こうよ」
「ケインの中では王都に行くのは決定なんだな」
「うん、お昼にデューク様に呼ばれているからね」
「なら、教えてくれよ。俺達を王都に連れていく理由はなんだ?」
「ああ、それを言ってなかったね。もらった王都の港をここのドワーフタウンと同じレベルにしたいから、王都の港の周辺の海底をさらって欲しいんだけどね。だめ?」
「なら、最初っからそう言ってくれ」
「あれ、言ってなかった?」
「お前、さっき言い忘れてたって言ったよな? お前こそ大丈夫か?」
「そうだった。で、お返事は?」
「こいつ……」
「まあまあ、アルフ。ケイン君に振り回されるのはいつものことじゃない。で、要は今までやって来たことの延長で海底地図を作る要領で王都の港周辺を回ればいいってことなんでしょ?」
「そう! それ! さすがクレイグさん」
「まあ、大体のことはわかったけどさ、いつもいつもいきなりだよね」
「じゃあ、ダメ?」
「いや、ダメってことはないけど……」
「じゃあ、お願いね。ちょっと人数が多いから、三艘とも出してもらうけど、クレイグさんはいける?」
「え? 私も?」
「うん、ダメかな?」
「いや、操船は出来るが……」
「じゃ、クレイグさんはお留守番ね。ティーダさんとアルフさんには俺の父さんと兄さんを乗せてもらうから」
「ああ、俺はいいが。あいつにはまだ話していないんだろ?」
「まあ、大丈夫でしょ。ティーダさんが反対出来る理由もないし」
「まあ、そうだな。じゃ、下に行って軽く準備でもするか」
「うん、お願いね」
「ケイン君、私は本当に留守番でいいんだね」
「うん、いいよ。今日はね」
「『今日は』か。今度はいきなりは、やめてもらえれば嬉しいかな」
「なるべく、そうするね」
「『なるべく』か。まあいいけど」
「じゃ、俺も行くね。またね」
「ああ、頑張って」
「うん」
そう言って、クレイグさんの部屋から出て下に向かう。
岸壁に向かうとアルフさんが舟を点検していたので、声をかける。
「アルフさん、ティーダさん達はどう?」
「う~ん、まだ飽きてないみたいだけど、どうする?」
「なら、飛び入りもあるかもしれないので、しばらくはそのままで」
「いいのか?」
「うん、いいのいいの」
そう言って、ゲートを家のリビングに繋ぐと父さん達が待っていた。
「ケイン、少し遅いんじゃないか?」
「そう、まあいいじゃない。ほら、こっちに来てよ」
そう言って、父さんたちをドワーフタウンの港の方へと潜ってもらう。
「ここがドワーフタウンの港か」
「あれ? 初めてだった?」
「ああ、少なくとも俺はな」
「そう、でも兄さん達はプールにも行ったし、知ってるよね?」
「いや、行ったのはプールだけだから、ここには初めてだぞ。それよりケイン、ガンツさんがすげぇ楽しそうにしているけど、な? あるんだろ?」
「サム兄さん……まあ、用意しているけどね。泳げるようにはなったんだよね」
「ああ、少しは浮いていられるようになったぞ」
「まあ、浮いていられるならいいか。じゃあ、こっちに来て」
サム兄さんを岸壁の端まで連れていくと舟を出し、サム兄さんに乗るように言う。
「おいおい、こんな小さいのか?」
「今はね。ほら、それより運転方法なんだけどさ」
「ああ、これを捻ればいいんだろ?」
そう言うなり船外機のスロットルを思いっきり捻ると軽くウィリーしながら走り出す。
「うぉ~すっげぇ~」
そう、叫びながらサム兄さんがガンツさん達のところへ向かっていく。
「あ~あ、行っちゃった」
「行っちゃったね、サム兄さん」
「クリス兄さんはいいの?」
「僕はいいや」
「それより、ケイン時間はいいのか?」
「もう少し、待ってみようよ。兄さんも楽しそうだし」
「まあ、そうだな。それで、あれで王都まで行くのか?」
「うん、そのつもりだけど、ダメ?」
「いや、小さすぎないか?」
「だって、向こうの港は底が浅いから、小舟じゃないと着けられないよ。そのために港を整備するんだし」
「ま、そうだよな。なんだかな~どうして、こうなったのかな~」
「それは父さん達が駆け落ちなんてするからでしょ?」
「やっぱり、そこに行き着くのか~」
「ね、ケイン君。悪いけどもう一度言ってもらえるかな? そんな軽いノリで言われても怖いんだけど」
「そうだよ、いくら世間知らずの私でもついて行くのが不安になるくらいだよ」
「アルフさん、クレイグさん、いきなりでごめんね。実はね、かくかくしかじかって、ことなんだよ」
「「全然分からない」」
「そんな、『かくかくしかじか』って省略されても分からないよ。ケイン君」
「ごめんね、クレイグさん。じゃあ、ちゃんと説明するね。昨日、王都に行ってる領主のデューク様に、港の権利を王様からもらってくれるように頼んだら、ちゃんと手に入ったので港を作ることにしました。はい、拍手~」
「「……」」
「あれ? どうしたの? ノリが悪いんだけど」
「「いやいやいや」」
「え~どうしたっての?」
「「いやいやいやいや」」
「もう、話が出来ないじゃないの」
「「いやいやいやいやいや」」
「ふぅ~」
「「ふぅじゃない!」」
「もう、ちゃんと話したのに相手してくれないし~」
「「いやいやいやいやいやいや」」
「それで、なにがダメなの?」
「じゃあ、言わせてもらうけどな、ケイン。なんだ王様って。領主はまあ、今までの流れから懇意にしているのは分かるが、なんでそこに王様が出て来るんだ?」
「なに言ってんの? アルフさん。王都だよ? そこのトップは領主じゃなくて、王様なんだから王様に話を持っていくのは当然でしょ? もう、しっかりしてよ、大人なんだからさ~」
「なあ、クレイグさんよ。これって、俺がおかしいのか? それともケインがおかしいのか? なあ、あんたはどっちだと思う?」
「アルフ、君はぜんぜん悪くないよ。なぜなら、私も全く理解出来ていないから」
「クレイグさんもなの?」
「ああ、全くだ。どうしてそうなった?」
「え~また、話すの? もう面倒だから、王都に行こうよ」
「ケインの中では王都に行くのは決定なんだな」
「うん、お昼にデューク様に呼ばれているからね」
「なら、教えてくれよ。俺達を王都に連れていく理由はなんだ?」
「ああ、それを言ってなかったね。もらった王都の港をここのドワーフタウンと同じレベルにしたいから、王都の港の周辺の海底をさらって欲しいんだけどね。だめ?」
「なら、最初っからそう言ってくれ」
「あれ、言ってなかった?」
「お前、さっき言い忘れてたって言ったよな? お前こそ大丈夫か?」
「そうだった。で、お返事は?」
「こいつ……」
「まあまあ、アルフ。ケイン君に振り回されるのはいつものことじゃない。で、要は今までやって来たことの延長で海底地図を作る要領で王都の港周辺を回ればいいってことなんでしょ?」
「そう! それ! さすがクレイグさん」
「まあ、大体のことはわかったけどさ、いつもいつもいきなりだよね」
「じゃあ、ダメ?」
「いや、ダメってことはないけど……」
「じゃあ、お願いね。ちょっと人数が多いから、三艘とも出してもらうけど、クレイグさんはいける?」
「え? 私も?」
「うん、ダメかな?」
「いや、操船は出来るが……」
「じゃ、クレイグさんはお留守番ね。ティーダさんとアルフさんには俺の父さんと兄さんを乗せてもらうから」
「ああ、俺はいいが。あいつにはまだ話していないんだろ?」
「まあ、大丈夫でしょ。ティーダさんが反対出来る理由もないし」
「まあ、そうだな。じゃ、下に行って軽く準備でもするか」
「うん、お願いね」
「ケイン君、私は本当に留守番でいいんだね」
「うん、いいよ。今日はね」
「『今日は』か。今度はいきなりは、やめてもらえれば嬉しいかな」
「なるべく、そうするね」
「『なるべく』か。まあいいけど」
「じゃ、俺も行くね。またね」
「ああ、頑張って」
「うん」
そう言って、クレイグさんの部屋から出て下に向かう。
岸壁に向かうとアルフさんが舟を点検していたので、声をかける。
「アルフさん、ティーダさん達はどう?」
「う~ん、まだ飽きてないみたいだけど、どうする?」
「なら、飛び入りもあるかもしれないので、しばらくはそのままで」
「いいのか?」
「うん、いいのいいの」
そう言って、ゲートを家のリビングに繋ぐと父さん達が待っていた。
「ケイン、少し遅いんじゃないか?」
「そう、まあいいじゃない。ほら、こっちに来てよ」
そう言って、父さんたちをドワーフタウンの港の方へと潜ってもらう。
「ここがドワーフタウンの港か」
「あれ? 初めてだった?」
「ああ、少なくとも俺はな」
「そう、でも兄さん達はプールにも行ったし、知ってるよね?」
「いや、行ったのはプールだけだから、ここには初めてだぞ。それよりケイン、ガンツさんがすげぇ楽しそうにしているけど、な? あるんだろ?」
「サム兄さん……まあ、用意しているけどね。泳げるようにはなったんだよね」
「ああ、少しは浮いていられるようになったぞ」
「まあ、浮いていられるならいいか。じゃあ、こっちに来て」
サム兄さんを岸壁の端まで連れていくと舟を出し、サム兄さんに乗るように言う。
「おいおい、こんな小さいのか?」
「今はね。ほら、それより運転方法なんだけどさ」
「ああ、これを捻ればいいんだろ?」
そう言うなり船外機のスロットルを思いっきり捻ると軽くウィリーしながら走り出す。
「うぉ~すっげぇ~」
そう、叫びながらサム兄さんがガンツさん達のところへ向かっていく。
「あ~あ、行っちゃった」
「行っちゃったね、サム兄さん」
「クリス兄さんはいいの?」
「僕はいいや」
「それより、ケイン時間はいいのか?」
「もう少し、待ってみようよ。兄さんも楽しそうだし」
「まあ、そうだな。それで、あれで王都まで行くのか?」
「うん、そのつもりだけど、ダメ?」
「いや、小さすぎないか?」
「だって、向こうの港は底が浅いから、小舟じゃないと着けられないよ。そのために港を整備するんだし」
「ま、そうだよな。なんだかな~どうして、こうなったのかな~」
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「やっぱり、そこに行き着くのか~」
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※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。