文字の大きさ
大
中
小
245 / 468
連載
◆ライセンスが必要になりました
試作品フェリーの動作確認を終えた頃にタイミング良く携帯電話が鳴り、表示されている番号がセバス様からの着信を知らせる。
「セバス様からだ。なにか進展があればいいね」
「どうだかな。とりあえず、出て話しを聞いてみるんだな」
「うん。そうするね」
携帯電話の受話ボタンを押し応対する。
「もしもし、ケインです」
『ケイン様、セバスです。今お時間よろしいでしょうか?』
「はい、いいですよ。いい知らせでしょうか」
『はい、港の運用について旦那様よりお話しいたしますので、王都のお屋敷まで、ご足労願えますでしょうか?』
「いいですよ。なら、直接そちらの執務室へ繋いでもいいですか?」
『少々お待ち下さい。旦那様……はい、はい、ええ、そうです。分かりました。では、お迎えしますね。ケイン様、お待たせしました。こちらへ直接でも構わないとのことです』
「はい、分かりました。では、繋ぎますね」
携帯電話を切るとガンツさんにゲートを直接繋ぐことを伝える。
「え~これで行くんじゃなかったのかよ~」
「考えてみれば、向こうの港には岸壁がないから接岸できないんだよね。それにそもそも浜辺に辿り着けないよ。浅すぎて……」
「それもそうか。なら、繋いでくれや」
ガンツさんの了承も得られたので、王都にいるデューク様のお屋敷の執務室へとゲートを直接繋ぐと、向こう側には執務机に座り渋面のデューク様が見えたが、こちらの方を見ると目がクワッと見開かれる。
「ケイン! その背後のはなんだ! とても大きな物に見えるが……」
「あ~見えちゃいました?」
「あ~見た。で、なんだそれは?」
「前に少し話したでしょ。船ですよ。少し大きめのね」
「セバス、向こうに行くぞ」
「旦那様、お話があったのでは?」
「話なら向こうでも出来るだろ」
「それもそうですが……ケイン様、よろしいのですか?」
「ええ、別に構いませんよ。では、こちらへどうぞ」
「だから、言っただろ! 行くぞ! セバス!」
「まったく、旦那様は……すみません」
デューク様とセバス様が話よりも試作品フェリーが気になるらしくお屋敷に呼ばれたはずなのになぜか、ドワーフタウンの港へと来てしまった。
試作品フェリーに近付き、そのまま乗り込もうとするデューク様を引き留める。
「デューク様、せっかくですから。このまま乗り込むのは面白くはないですよね」
デューク様にニヤリと笑い話しかける。
「ふむ、この船の入り口らしき箇所が開いていることから、なにかあるとは思っていたが」
しばらく思案顔になるが、やがて意を決したように言う。
「よし、お前の仕掛けに乗ってやろう。さあ、なにをするつもりだ」
「そんなに身構える必要はないですよ」
軽トラをインベントリから取り出すと、デューク様とセバス様に荷台へ上がってもらう。
「すみません。前は狭いので荷台へお願いします。ガンツさん、頼むね」
「おお、そう言うことか。まあ、これも試さんとな」
ニヤリとガンツさんが笑うと運転席へと乗り込む。
俺はデューク様達が荷台へと上がったのを確認した後に助手席へと乗り込む。
「じゃあ、動かしますから、どこかに捕まっていて下さいね」
「ああ、分かった。頼む」
デューク様からの返事を待って、ガンツさんに試作品フェリーへと乗り込んでもらう。
「ガンツさん、ゆっくりね」
「分かっとる。まあ、見てろ」
軽トラがゆっくりと動き出し、後ろの荷台ではデューク様が少し慌てているみたいだが、セバス様は体幹がしっかりしているのか微動だにしない。本当に何者だよこの人は。
軽トラが試作品フェリーのハッチに乗り上げると、少しだけ縦に揺れるが問題はないようだ。
ガンツさんも問題なしとみて、そのまま試作品フェリーの奥へと進み入れる。
「ガンツさん、なるべくまん真ん中にね」
「なんでだ? どこでもいいんじゃないのか?」
「重心が問題になるからね。とりあえずは中心位置でお願い」
「ふ~ん、そういうことか。運用する時には問題になりそうだな」
「まあね。でも考えがないわけじゃないから」
「そうか。じゃ、この辺だな」
ガンツさんが軽トラをほぼほぼ中心位置に停めると助手席から降りて、荷台の二人にも軽トラから降りてもらう。
「ふ~ケインよ。これは車を載せるための船なのか」
「はい、フェリーと言います」
「そうか、なら王都の港湾施設が出来れば、この船で俺の車や、マイクロバスも直接王都に行けるようになるわけだ」
「そうですね」
「ふふふ、これでまた……睨まれてしまうな……」
「旦那様、もう今更だと思われますが……」
「まあ、そうだな。よし、ここからは気持ちを入れ替えて……すまん、気持ちを切り替えるのに少し時間をくれ」
あんなに乗り気だった試作品フェリーに実際に乗ってみてから、今後の貴族対応が面倒なことになると気付いたんだろうな。
「セバス様、二階に座れるスペースがあるので、そちらでデューク様と座ってお待ち下さい。その間に出港準備を済ませますので。じゃ、ガンツさん頼んだよ」
「分かりました。ケイン様」
「おう、任せとけ」
セバス様がデューク様と一緒に階段を上がっていく後ろからガンツさんも操舵室へと向かう。
岸壁に降り、係留ロープを外し船に戻るとハッチ横のボタンで係留ロープを巻き取ると操舵室へ向かいガンツさんに船尾ハッチを閉めるように頼む。
船尾ハッチが閉まるのを確認するとガンツさんに適当に周遊してもらうように頼む。
「適当にか。それが一番難しいんだがな。で、ワシは話に入らなくてもいいのか?」
「後で、ちゃんと話すから。今は操船に集中してね」
「分かったわい」
ガンツさんがスロットルを操作してゆっくりと試作品フェリーを走らせるの確認してから、操舵室を出て椅子を並べているフロアーに行くと心なしかデューク様がぐったりしている。
「もしかして、船酔いですか? まだ動いたばかりなのに?」
「違うわ! ああ、すまん、お前に怒鳴ることじゃないな」
「ケイン様、これで王都とドワーフタウンの間を航行するのですか?」
「そうです。ただ、当面は父さんの店の仕入れ用になるんじゃないかな。まだ王都の人達に車は広まってないし」
「それもそうですね。では、人だけを運ぶ船もお造りになると?」
「はい。その予定です。それは速度重視で王都とドワーフタウンの間を一時間はもちろん三十分で行き来出来ればなと考えています」
「今まで一週間かかっていた王都への旅路が三十分ですか。領都からドワーフタウンへの時間を入れても約一時間半」
「ダメですか?」
「それは……」
するとぐったりしていたはずのデューク様が立ち上がる。
「ケイン、それは本当に実現可能な話なのか?」
「え、ええ。そのつもりですが……どうしました?」
「まだ案件は残っていたんだな。まあいい、それはそれでいいとして、この船を扱えるのは今はガンツ以外にいないんだろ」
「ええ、今からドワーフタウンで募集するつもりです」
「だが、習熟はどうするつもりだ? まさか、ライセンスなしで操船させるつもりか?」
「え~と、必要とお考えですか?」
「お前な……そこら辺の小舟なら目を瞑りもしたが、これだけの輸送量に王都と一時間で往復できる船がバンバン海上を走り回るんだろ。なら、ルールも必要になるってのが、お前の車に対する考えだっただろ。違ったか?」
「いえ、その通りですね」
「なら、動力付きの船に対してはライセンスを要するのは当然だな」
「はい、そうですね……」
「なんだ? どうした?」
俺が沈んだ様子を見せたものだから、デューク様が不思議がる。
「俺、まだこの船を動かしてなかったんです」
「ああ、そういうことか。お前がこの船を操船する前に俺がライセンスが必要と言ったから拗ねているのか。ぷっ……ははは」
「笑うことですか?」
「いや、それはすまないことをした。だが、お前がそんなことで拗ねると思わなかったんでな。悪かった」
「いいですよ。それより肝心のお話をまだ聞いていませんが?」
「おう、そうだったな。それなんだけどな……」
「セバス様からだ。なにか進展があればいいね」
「どうだかな。とりあえず、出て話しを聞いてみるんだな」
「うん。そうするね」
携帯電話の受話ボタンを押し応対する。
「もしもし、ケインです」
『ケイン様、セバスです。今お時間よろしいでしょうか?』
「はい、いいですよ。いい知らせでしょうか」
『はい、港の運用について旦那様よりお話しいたしますので、王都のお屋敷まで、ご足労願えますでしょうか?』
「いいですよ。なら、直接そちらの執務室へ繋いでもいいですか?」
『少々お待ち下さい。旦那様……はい、はい、ええ、そうです。分かりました。では、お迎えしますね。ケイン様、お待たせしました。こちらへ直接でも構わないとのことです』
「はい、分かりました。では、繋ぎますね」
携帯電話を切るとガンツさんにゲートを直接繋ぐことを伝える。
「え~これで行くんじゃなかったのかよ~」
「考えてみれば、向こうの港には岸壁がないから接岸できないんだよね。それにそもそも浜辺に辿り着けないよ。浅すぎて……」
「それもそうか。なら、繋いでくれや」
ガンツさんの了承も得られたので、王都にいるデューク様のお屋敷の執務室へとゲートを直接繋ぐと、向こう側には執務机に座り渋面のデューク様が見えたが、こちらの方を見ると目がクワッと見開かれる。
「ケイン! その背後のはなんだ! とても大きな物に見えるが……」
「あ~見えちゃいました?」
「あ~見た。で、なんだそれは?」
「前に少し話したでしょ。船ですよ。少し大きめのね」
「セバス、向こうに行くぞ」
「旦那様、お話があったのでは?」
「話なら向こうでも出来るだろ」
「それもそうですが……ケイン様、よろしいのですか?」
「ええ、別に構いませんよ。では、こちらへどうぞ」
「だから、言っただろ! 行くぞ! セバス!」
「まったく、旦那様は……すみません」
デューク様とセバス様が話よりも試作品フェリーが気になるらしくお屋敷に呼ばれたはずなのになぜか、ドワーフタウンの港へと来てしまった。
試作品フェリーに近付き、そのまま乗り込もうとするデューク様を引き留める。
「デューク様、せっかくですから。このまま乗り込むのは面白くはないですよね」
デューク様にニヤリと笑い話しかける。
「ふむ、この船の入り口らしき箇所が開いていることから、なにかあるとは思っていたが」
しばらく思案顔になるが、やがて意を決したように言う。
「よし、お前の仕掛けに乗ってやろう。さあ、なにをするつもりだ」
「そんなに身構える必要はないですよ」
軽トラをインベントリから取り出すと、デューク様とセバス様に荷台へ上がってもらう。
「すみません。前は狭いので荷台へお願いします。ガンツさん、頼むね」
「おお、そう言うことか。まあ、これも試さんとな」
ニヤリとガンツさんが笑うと運転席へと乗り込む。
俺はデューク様達が荷台へと上がったのを確認した後に助手席へと乗り込む。
「じゃあ、動かしますから、どこかに捕まっていて下さいね」
「ああ、分かった。頼む」
デューク様からの返事を待って、ガンツさんに試作品フェリーへと乗り込んでもらう。
「ガンツさん、ゆっくりね」
「分かっとる。まあ、見てろ」
軽トラがゆっくりと動き出し、後ろの荷台ではデューク様が少し慌てているみたいだが、セバス様は体幹がしっかりしているのか微動だにしない。本当に何者だよこの人は。
軽トラが試作品フェリーのハッチに乗り上げると、少しだけ縦に揺れるが問題はないようだ。
ガンツさんも問題なしとみて、そのまま試作品フェリーの奥へと進み入れる。
「ガンツさん、なるべくまん真ん中にね」
「なんでだ? どこでもいいんじゃないのか?」
「重心が問題になるからね。とりあえずは中心位置でお願い」
「ふ~ん、そういうことか。運用する時には問題になりそうだな」
「まあね。でも考えがないわけじゃないから」
「そうか。じゃ、この辺だな」
ガンツさんが軽トラをほぼほぼ中心位置に停めると助手席から降りて、荷台の二人にも軽トラから降りてもらう。
「ふ~ケインよ。これは車を載せるための船なのか」
「はい、フェリーと言います」
「そうか、なら王都の港湾施設が出来れば、この船で俺の車や、マイクロバスも直接王都に行けるようになるわけだ」
「そうですね」
「ふふふ、これでまた……睨まれてしまうな……」
「旦那様、もう今更だと思われますが……」
「まあ、そうだな。よし、ここからは気持ちを入れ替えて……すまん、気持ちを切り替えるのに少し時間をくれ」
あんなに乗り気だった試作品フェリーに実際に乗ってみてから、今後の貴族対応が面倒なことになると気付いたんだろうな。
「セバス様、二階に座れるスペースがあるので、そちらでデューク様と座ってお待ち下さい。その間に出港準備を済ませますので。じゃ、ガンツさん頼んだよ」
「分かりました。ケイン様」
「おう、任せとけ」
セバス様がデューク様と一緒に階段を上がっていく後ろからガンツさんも操舵室へと向かう。
岸壁に降り、係留ロープを外し船に戻るとハッチ横のボタンで係留ロープを巻き取ると操舵室へ向かいガンツさんに船尾ハッチを閉めるように頼む。
船尾ハッチが閉まるのを確認するとガンツさんに適当に周遊してもらうように頼む。
「適当にか。それが一番難しいんだがな。で、ワシは話に入らなくてもいいのか?」
「後で、ちゃんと話すから。今は操船に集中してね」
「分かったわい」
ガンツさんがスロットルを操作してゆっくりと試作品フェリーを走らせるの確認してから、操舵室を出て椅子を並べているフロアーに行くと心なしかデューク様がぐったりしている。
「もしかして、船酔いですか? まだ動いたばかりなのに?」
「違うわ! ああ、すまん、お前に怒鳴ることじゃないな」
「ケイン様、これで王都とドワーフタウンの間を航行するのですか?」
「そうです。ただ、当面は父さんの店の仕入れ用になるんじゃないかな。まだ王都の人達に車は広まってないし」
「それもそうですね。では、人だけを運ぶ船もお造りになると?」
「はい。その予定です。それは速度重視で王都とドワーフタウンの間を一時間はもちろん三十分で行き来出来ればなと考えています」
「今まで一週間かかっていた王都への旅路が三十分ですか。領都からドワーフタウンへの時間を入れても約一時間半」
「ダメですか?」
「それは……」
するとぐったりしていたはずのデューク様が立ち上がる。
「ケイン、それは本当に実現可能な話なのか?」
「え、ええ。そのつもりですが……どうしました?」
「まだ案件は残っていたんだな。まあいい、それはそれでいいとして、この船を扱えるのは今はガンツ以外にいないんだろ」
「ええ、今からドワーフタウンで募集するつもりです」
「だが、習熟はどうするつもりだ? まさか、ライセンスなしで操船させるつもりか?」
「え~と、必要とお考えですか?」
「お前な……そこら辺の小舟なら目を瞑りもしたが、これだけの輸送量に王都と一時間で往復できる船がバンバン海上を走り回るんだろ。なら、ルールも必要になるってのが、お前の車に対する考えだっただろ。違ったか?」
「いえ、その通りですね」
「なら、動力付きの船に対してはライセンスを要するのは当然だな」
「はい、そうですね……」
「なんだ? どうした?」
俺が沈んだ様子を見せたものだから、デューク様が不思議がる。
「俺、まだこの船を動かしてなかったんです」
「ああ、そういうことか。お前がこの船を操船する前に俺がライセンスが必要と言ったから拗ねているのか。ぷっ……ははは」
「笑うことですか?」
「いや、それはすまないことをした。だが、お前がそんなことで拗ねると思わなかったんでな。悪かった」
「いいですよ。それより肝心のお話をまだ聞いていませんが?」
「おう、そうだったな。それなんだけどな……」
感想 254
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
真の皇帝は俺です ~面倒だから幼なじみに帝位を任せていたら、婚約者に捨てられました。正体を明かしたら全員後悔してももう遅い~
由香皇帝の仕事が面倒だったレインは、信頼する幼なじみアレクシスに表向きの皇帝を任せ、自身は陰から帝国を支えていた。
だがある日、婚約者エミリアは「権力も将来性もない」と彼を見限り婚約破棄を宣言する。
しかし彼女は知らなかった。
帝国を動かしていた真の支配者が誰なのかを。
これは全てを持ちながら隠していた男と、見るべきものを見失った者たちの後悔の物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
転生幼女のチートな悠々自適生活 伝統魔法を使っていたら賢者になっちゃいました
犬社護この度、書籍化が決定しました!
イラスト担当は、えすけー様です。
5月13日刊行予定です。
あらすじ
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中に呆然と佇んでいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出したのだ。前世、日本伝統が子供の頃から大好きで、小中高大共に伝統に関わるクラブや学部に入り、卒業後はお世話になった大学教授の秘書となり、伝統のために毎日走り回っていたが、旅先の講演の合間、教授と2人で歩道を歩いていると、暴走車が突っ込んできたので、彼女は教授を助けるも、そのまま跳ね飛ばされてしまい、死を迎えてしまう。
享年は25歳。
周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっている。
25歳の精神だからこそ、これが何を意味しているのかに気づき、ショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
ロール転生 ~異世界行ったらのんびりする
華翔誠異世界転生、それは人に役割を求める。
勇者だったり聖女だったり。
若者や異世界転生に夢を求める者は、役割を求めるだろう。
しかし社会に疲れた大人たちは、そうでもない。
何事もなくのんびり過ごしたいと思う者もいる。
これは社会の歯車になり若干女性に苦手意識を持っていた中年男性が異世界転生をする物語。
※第6回次世代ファンタジーカップ終了までお読みいただきありがとうございました。
続きは別コンテスト等での展開を検討しています。
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。