転生したから思いっきりモノ作りしたいしたい!

ももがぶ

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◆なんとか拡張しました

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ゴーシュさん夫妻が中々信じてくれないので、まずはドワーフタウンに新居を構えてもらおうと思い、ドワーフタウンへ転移ゲートを繋ぐと、ガンツさんに先に潜って貰い、ゴーシュさん夫妻を先導してもらう。

「ここは……」
「ゴーシュさん、ここがドワーフタウンです。ガンツさん、お菓子の匂いは好き嫌いがあるから、商店が多い方がいいと思うんだけど?」
「じゃが、牛乳とかの納入を考えると、通り沿いからは離せんぞ」
「そうなると……あの辺りですか?」
「シッピングセンター近くか。確かにあの辺ならいいか」
「じゃ、ちょっと行きましょうか。ガンツさん、車をお願いね」
ガンツさんが、右手を正面に突き出し、左手で押さえながら言葉を放つ。
「承知! 出よ、グランキャリアー!」

ガンツさんのすぐ近くに四駆車が出現する。
「なんだか久々だね。これに乗るのも」
「そうじゃな。ほれ、あんたらも乗ってくれ」
ガンツさんが、ゴーシュさん夫妻をなんとか車に乗せると、建設予定地へと案内する。

ショッピングセンター近くでガンツさんが車を止め、
「この辺なら、いいじゃろ。店舗兼工場兼住宅だったな」
「うん。そのつもり。そうだね一階に店舗と工房に転移ゲートの部屋を用意して、二階に生クリーム、バターの製造機械を入れて、あとは生乳とかの保存用タンクでしょ。あと、材料の保管倉庫も必要か。なら、一階は店舗と保管倉庫と乳製品の機械を置けるようにして、工房は二階に……」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。ケイン、これはなんなんだ!」
ゴーシュさんが車から降りて、俺とガンツさんを見ると自分がどこにいるのか、今がどういう状況なのかを確認してくる。

「なにって、ゴーシュさんのお店をここに建てるんだよ」
「「え?」」
ゴーシュさん夫妻が二人揃って、驚く。

「えって、ひどいな~信用してなかったの? さっき、あっちでお店の拡張をするって話したでしょ?」
「あ、ああ。確かにそんなことを言ってたな」
「だから、実際に連れて来て実感してもらおうと思ったの。どう? それで、店舗と工房はあっちのお店を参考にするけど、自宅部分については、後でどうするか教えてくれたら、改修するからね」
「そ、それはどうも……」
「じゃあ、作っちゃうね。えぃ!」

俺の掛け声で、ショッピングセンターと通りを隔てた位置に見た目は茶色を基調にした外壁で囲われた五階建ての建物が現れる。
「いい感じに出来たね」
ゴーシュさん夫妻は、まだ口を開けたまま呆然としている。

「ゴーシュさん?」
「はっ、ケイン。これは夢なのか?」
ゴーシュさんがまだ信じられないようなので、奥さんにそっと耳打ちし、ゴーシュさんのほっぺをつねってもらう。
「イタイ! ってことは夢じゃないのか」
俺は奥さんに家の中を確認してくれと頼む。

奥さんはコクリと頷くと、まだ呆けているゴーシュさんの腕を引いて、建物の中へと入る。

「うわぁ、明るい!」
「一応、王都の店舗を参考にしてみました。なにか気に入らないところがあれば、直しますから」
「はい、ありがとうございます」
「じゃ、奥に行きますか」

後は奥の資材倉庫に乳製品の簡易工場、生乳タンクを一つずつ使い方等々説明する。そして、二階へと上がる階段に商品搬送用のエレベーターに人用のエレベーターを一基ずつ用意している。
また、一階には商品搬入用の駐車場とゴーシュさん達専用の駐車場を用意したことを説明し、エレベーターで二階へと上がる。
「駐車場ってなんだ?」
「さあ? 私に聞いたって分かる訳ないでしょ」
「後、一階は重い粉とかの材料と生乳タンクとかの置き場所にしたので、工房を二階へ持って来ました。オーブンや冷蔵庫も用意しましたので使いながら慣れて下さい。あと、三階から上は自宅としました。今はなにも用意していませんが、間取りを決めたら言って下さいね」
「おい、ケイン。転移ゲートの話を忘れとるぞ」
「あ、そうでした。一階に作る予定だけど、いいですか?」
「ちょっと、待ってくれ。頭が追いつかない」
「もう、情けない。ケイン君。その転移ゲートって、さっきの穴みたいなの?」
「そうですね。さっきのを魔道具として、予め許可された人間だけを通せるようにした物になります」
「そうなのね。なら、一階は人に見られる可能性もあるかも知れないから、二階がいいかな」
「分かりました。なら、この辺にしましょうか」
部屋の隅に三畳ほどのスペースを仕切り板で囲い両開きのドアを付ける。そして、そのドアを開けた壁の位置に転移ゲートのドアを取り付ける。
「じゃあ、奥さん。王都の店舗も同じような物を作りたいので、一緒に来てもらえますか?」
「はい、いいですよ」
奥さんと一緒に転移ゲートを潜り、王都の店舗内に転移ゲートの部屋を設けると、またドワーフタウンの店舗へと戻ってくる。
「じゃ、これを左手首に装着してから、魔力を通して下さい」
「あら、かわいいブレスレットね」
「ええ、これが鍵になりますから。この家の鍵も兼ねてますので」
「へ~便利ね」
奥さんが臆することなくブレスレットに魔力を通すと一瞬光ったと思うとすぐに光が収まる。
「これで登録できました。ゴーシュさんも同じようにお願いします」
「あ、ああ」
ゴーシュさんも無事に登録が出来たようなので二人に転移ゲートを試してもらう。

しばらくして。
「どうです? どこか使いずらいとかありますか?」

「「……」」
「どうしました?」
「なあ、俺達はお前に……ケインになにを対価に差し出せばいいんだ? もちろん、金だと言われれば、言われた金額は用意しよう。でも、ケインはそんなことを望んじゃいないんだろ? なら、俺はなにをすればいいんだ?」
「そうですね……」
「なんだ、俺に出来る事なら、なんでも言ってくれ!」
「とりあえず、シュークリームを作って貰えませんか? もう、手持ちが底をつきそうで。なんなら、そこのオーブンに使い慣れるまでの習作でも構いませんので」
「「……」」
「ダメですか?」
「ケイン、それは本気で言ってるのかい?」
「そうですけど?」
「君はここまでのことをして、対価にシュークリームだけでいいと言うのか?」
「そうですね。でも、結構な数になると思いますよ」
「それでもだ。なあ、あんたもそう思うだろ?」
ゴーシュさんが、ガンツさんに同意を求めるが、ガンツさんはニヤリと笑うとゴーシュさんに話す。
「そう思うのは今の内だけだ。そのうち、お前さんも慣れてなにも言わなくなるだろうさ。その証拠に奥さんはもう慣れているようだがな」
「え? 私?」

「まあ、生乳をタンクに移しときますから。使い方は覚えましたよね。じゃ、明日の昼過ぎにでもシュークリームを受け取りに来ますね。では」
「ワシも楽しみにしとるぞ」
ポカンとしたままのゴーシュさんをそのままにマサオのところへ転移ゲートを繋ぐ。
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