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◆ライバルが登場しました
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「終わったか」
「うん。後は向こうで考えるみたい」
「そうか。でな、さっき話していた船の話なんだがな」
「あなた、ここでは仕事の話は止めて下さい。今は、目の前の光景を楽しみましょう」
「ワシ、見飽きたんだが……」
アンジェさんに腕を捕まれたガンツさんが俺から離される。
「ケインもこの景色を楽しんだらどうだ?」
リーサさんが俺の腕を取り、目の前の景色を指す。
高さ三メートル、幅十メートルほどの透明なスライム樹脂の壁の壁の向こうではいろんな魚が群れをなして泳いでいる。
魚の前から離れたくてもリーサさんに腕を取られているから、この場から離れることも出来ない。俺もガンツさんと同じで少し飽きてきているんだけどなぁ。
そうぼやきながらも頭の中では、さっきガンツさんが言いかけた海中遊覧船を頭の中で考える。
「ケイン、ケイン!」
「え……リーサさん、どうしたの?」
「どうしたのじゃない! さっきから、話しかけているのに」
「あ、ごめんなさい」
「もういい。それより、そろそろ、ドワーフタウンへ帰る時間なんだけど、手伝ってもらってもいいかな」
「うん、いいよ」
まだスライム樹脂板にへばりつき海中の様子に夢中な子供達を一人ずつ剥がしてエレベーターへと放り込み、地上にいるアンジェさん達に任せる。
「これで、最後っと」
「え~まだいいじゃない! このケチ!」
「こら! そんなこと言うんじゃない!」
リーサさんが最後の一人となった男の子の頭を軽く小突くと、男の子が軽く涙ぐむ。
「ほら、こんなことで泣かない。上で皆が待ってるんだから、ほら、行くぞ」
「抱っこ……」
男の子が腕を伸ばして、リーサさんに抱っこをせがむ。
「しょうがないな、ほら」
「えへへ」
リーサさんに抱っこされ、機嫌を直した男の子が俺を見て、ニヤリと笑う。確信犯かよ……
『ケイン、負けたな』
「マサオ、お前いつからここに?」
『非道い! お前がリーサといちゃついているところまで見せつけておいて……』
「え? ちょっと待て! 何、マサオはずっと俺といたってこと?」
『そうだよ。もう、口から砂糖が出てくるかと思ったぞ』
マサオにそう言われ、顔が一瞬で赤くなる。
『まあ、今更だな』
「ケイン、乗らないのか?」
リーサさんがエレベーターのドアを開けたままの状態で俺達を待っていてくれている。
「ごめん、乗ります」
地上に戻り、ガンツさんはフェリーの出航準備に移り、俺も子供達の乗船を手伝う。
「ここじゃお昼は無理だものね」
「すみません、作っている途中なので」
「あら、ごめんなさい。そういうつもりじゃないのよ。でもね、軽食とかあったらなぁと思ってね」
「軽食か~なるほどね。それなら、工事の間でも需要はあるかも。でもな~」
アンジェさんのリクエストに応えたいけど、まだ働いてくれる人が決まっていないし、フードコートを作るにもメニューが決まっていない。とりあえずはメモしておく。
そうこうしている内に子供達も乗り込み、出港準備も終わる。
「ガンツさん、準備OKだよ」
『おう、分かった』
ガンツさんが汽笛を鳴らして、フェリーがゆっくりと王都の港から離れる。
そして、行きと同じ様に船底で走り回り、ドワーフタウンに着く頃には、子供達は電池が切れた様に横になり、すやすやと寝息を立て始める。
やがてドワーフタウンの港にゆっくりと着岸すると、寝ていた子供達を起こし下船を促す。
「あ~あ、もう終わっちゃった」
リーサさんに抱っこされていた男の子が俺の横でそんなことを言う。
「楽しんだか?」
「まあね、抱っこもしてもらったし」
そう言って、また俺を見てニヤリと笑う男の子に対し、もしかして挑戦状か? と思っていると男の子が俺をビシッと指を差して言う。
「リーサ先生は俺の物だ! あのちっさ『ゴン』……痛い……」
「まったく、お前は……はぁ。悪かったな、ケイン。ほら、お母さんも向こうで待っているぞ」
リーサさんが男の子の腕を取ると待っている母親の元へと連れて行く。
『ライバル登場か?』
「そんなんじゃないよ」
『そうか? 相手はそうでもないみたいだけど』
「だから、俺には関係ないから」
『ふん。どうだか、向こうは一日べったりだけど、お前とリーサはせいぜい、夕食から送っていく迄の間だろ?』
「……だ、大丈夫だから。俺はリーサさんを信じているから。大丈夫だよね……」
子供達を見送り、いつものメンバーが残る。
「さあ、ケインよ。さっきの話の続きをしようか」
今度はガンツさんに腕を取られ、放そうにも放してくれそうにない。
「はぁ~分かったよ。じゃあ、工房に戻ろうか」
「おう、頼んだ」
転移ゲートを工房へと繋ぎ、ガンツさんに引き摺られるように潜って工房へと戻る。
工房の自室のソファに座ると「さあ、話せ」とガンツさんにすごまれる。
「分かったよ。いい、これが通常と言うか一般的な船ね」
土魔法で作ったクルーザーの模型をガンツさんに渡すと、ガンツさんはそれを興味深げに上に下にといろんな方向から模型を舐めるように見回す。
「ふむ、また変わった形だな」
「そうだね、デザイン重視の遊ぶ為の船だから。で、こっちが海中遊覧船の模型ね」
「うん。後は向こうで考えるみたい」
「そうか。でな、さっき話していた船の話なんだがな」
「あなた、ここでは仕事の話は止めて下さい。今は、目の前の光景を楽しみましょう」
「ワシ、見飽きたんだが……」
アンジェさんに腕を捕まれたガンツさんが俺から離される。
「ケインもこの景色を楽しんだらどうだ?」
リーサさんが俺の腕を取り、目の前の景色を指す。
高さ三メートル、幅十メートルほどの透明なスライム樹脂の壁の壁の向こうではいろんな魚が群れをなして泳いでいる。
魚の前から離れたくてもリーサさんに腕を取られているから、この場から離れることも出来ない。俺もガンツさんと同じで少し飽きてきているんだけどなぁ。
そうぼやきながらも頭の中では、さっきガンツさんが言いかけた海中遊覧船を頭の中で考える。
「ケイン、ケイン!」
「え……リーサさん、どうしたの?」
「どうしたのじゃない! さっきから、話しかけているのに」
「あ、ごめんなさい」
「もういい。それより、そろそろ、ドワーフタウンへ帰る時間なんだけど、手伝ってもらってもいいかな」
「うん、いいよ」
まだスライム樹脂板にへばりつき海中の様子に夢中な子供達を一人ずつ剥がしてエレベーターへと放り込み、地上にいるアンジェさん達に任せる。
「これで、最後っと」
「え~まだいいじゃない! このケチ!」
「こら! そんなこと言うんじゃない!」
リーサさんが最後の一人となった男の子の頭を軽く小突くと、男の子が軽く涙ぐむ。
「ほら、こんなことで泣かない。上で皆が待ってるんだから、ほら、行くぞ」
「抱っこ……」
男の子が腕を伸ばして、リーサさんに抱っこをせがむ。
「しょうがないな、ほら」
「えへへ」
リーサさんに抱っこされ、機嫌を直した男の子が俺を見て、ニヤリと笑う。確信犯かよ……
『ケイン、負けたな』
「マサオ、お前いつからここに?」
『非道い! お前がリーサといちゃついているところまで見せつけておいて……』
「え? ちょっと待て! 何、マサオはずっと俺といたってこと?」
『そうだよ。もう、口から砂糖が出てくるかと思ったぞ』
マサオにそう言われ、顔が一瞬で赤くなる。
『まあ、今更だな』
「ケイン、乗らないのか?」
リーサさんがエレベーターのドアを開けたままの状態で俺達を待っていてくれている。
「ごめん、乗ります」
地上に戻り、ガンツさんはフェリーの出航準備に移り、俺も子供達の乗船を手伝う。
「ここじゃお昼は無理だものね」
「すみません、作っている途中なので」
「あら、ごめんなさい。そういうつもりじゃないのよ。でもね、軽食とかあったらなぁと思ってね」
「軽食か~なるほどね。それなら、工事の間でも需要はあるかも。でもな~」
アンジェさんのリクエストに応えたいけど、まだ働いてくれる人が決まっていないし、フードコートを作るにもメニューが決まっていない。とりあえずはメモしておく。
そうこうしている内に子供達も乗り込み、出港準備も終わる。
「ガンツさん、準備OKだよ」
『おう、分かった』
ガンツさんが汽笛を鳴らして、フェリーがゆっくりと王都の港から離れる。
そして、行きと同じ様に船底で走り回り、ドワーフタウンに着く頃には、子供達は電池が切れた様に横になり、すやすやと寝息を立て始める。
やがてドワーフタウンの港にゆっくりと着岸すると、寝ていた子供達を起こし下船を促す。
「あ~あ、もう終わっちゃった」
リーサさんに抱っこされていた男の子が俺の横でそんなことを言う。
「楽しんだか?」
「まあね、抱っこもしてもらったし」
そう言って、また俺を見てニヤリと笑う男の子に対し、もしかして挑戦状か? と思っていると男の子が俺をビシッと指を差して言う。
「リーサ先生は俺の物だ! あのちっさ『ゴン』……痛い……」
「まったく、お前は……はぁ。悪かったな、ケイン。ほら、お母さんも向こうで待っているぞ」
リーサさんが男の子の腕を取ると待っている母親の元へと連れて行く。
『ライバル登場か?』
「そんなんじゃないよ」
『そうか? 相手はそうでもないみたいだけど』
「だから、俺には関係ないから」
『ふん。どうだか、向こうは一日べったりだけど、お前とリーサはせいぜい、夕食から送っていく迄の間だろ?』
「……だ、大丈夫だから。俺はリーサさんを信じているから。大丈夫だよね……」
子供達を見送り、いつものメンバーが残る。
「さあ、ケインよ。さっきの話の続きをしようか」
今度はガンツさんに腕を取られ、放そうにも放してくれそうにない。
「はぁ~分かったよ。じゃあ、工房に戻ろうか」
「おう、頼んだ」
転移ゲートを工房へと繋ぎ、ガンツさんに引き摺られるように潜って工房へと戻る。
工房の自室のソファに座ると「さあ、話せ」とガンツさんにすごまれる。
「分かったよ。いい、これが通常と言うか一般的な船ね」
土魔法で作ったクルーザーの模型をガンツさんに渡すと、ガンツさんはそれを興味深げに上に下にといろんな方向から模型を舐めるように見回す。
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