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◆諭されました
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「ほら、ガンツ。もう泣き真似はいいから、その仕事ってのはどんな内容なんだ?」
「あ、ああ。こっちだ」
ガンツさんがエリックさん達を連れて、既に出来上がっているフェリーが係留されている場所へと連れて行く。
「こいつの内装だ。じゃあ、頼んだぞ」
ガンツさんがエリックさんにそれだけ言って、立ち去ろうとしていたので慌ててガンツさんを止める。
「ガンツさん、待って」
「お、ケイン。戻って来たか」
「戻って来たかじゃないでしょ! まだ、エリックさん達が戻って来てないでしょ!」
そう言って、ガンツさんにちゃんとエリックさん達の様子を確認させると、フェリーを黙って見つめている二人のおじさんにガンツさんが嘆息する。
「なんだ、エリックもマーティンも……しょうがないな」
ガンツさんが二人の側に行き、声を掛けたことで二人のおじさんがやっと再起動する。
「「ガンツ!」」
「声がデカい!」
現実に戻って来た二人がいきなりガンツさんを怒鳴りつけるように大声で呼ぶ。
「あれはなんだ?」
「そうだぞ、あんなデカいの見たことがない」
「まあ、普段海を見てない連中からしたらそうかもな。ありゃ船の一種だ。ワシとケインで作った物で『フェリー』と呼んでいる。あれで王都の港まで一時間弱で行けるぞ」
「「フェリー……」」
「でな、エリックにはこのフェリーの内装をやって欲しい。どうだ、仕事の内容は分かったか?」
「相変わらず、乱暴で大雑把だな。まだ中も確認してないのに返事出来るか! ほら、さっさと中を案内してくれ」
「勝手に見ればいいだろうが。ワシはワシでやりたいことがあるんじゃ!」
「いい加減だな……いいから、来い!」
ガンツさんがエリックさんに引き摺られるようにフェリーの中へと入っていく。マーティンさんはそれを黙って見送っていたので、話しかけてみる。
「マーティンさんはどうします?」
「ん? 俺か。そうだな、俺はさっきの話をもう少し詳しく聞かせて欲しいかな」
「じゃあ、作業しながらでも構いませんか?」
「ああ、ケインさえよければ構わない」
マーティンさんの了解が得られたので、イーガンさんの作業を手伝いながら、王都のフードコーナーの構想を話して聞かせる。
「ふむ、なるほどな。少額の単品料理というか、メインじゃないんだな」
「ええ、そうです。片手で気軽に頬張れる物がありがたいですね」
「片手で食べられるのなら、立ったままでも食べられるだろ? それなら、座る場所は必要ないんじゃないのか?」
「でも、座って食べられるなら、その方がいいでしょ」
「まあ、そりゃあな」
そこでマーティンさんからの質問が止んだので、振り返り様子を見ると、両腕を組んで何やら考え込んでいる様子だ。
まあ、質問がないのなら、今の内に作業を進めてしまおう。
そうこうしている内に遠くから「ケイン!」と俺を呼ぶガンツさんの声が聞こえる。
「なんだ、もう説明が終わったんだ。じゃ、イーガンさん、ガンツさんのところに戻るけど、いいかな?」
「なんだ、もう戻って来たのか。ああ、助かったよ、ありがとうな。あと、オヤジの世話を頼むな」
「うん、任せといて」
「ケイン!」
「は~い、今行くから!」
イーガンさんに断りを入れてから、ガンツさんの声がする方向へと駆け出す。
「やっと来たか、全く。ほれ、行くぞ」
「分かったから、ちょっと待ってよ」
ガンツさんの元へ行くとやっと来たと言われ、腕を捕まれ造船所の一角へと連れて行かれる。
「もう、乱暴だな~そんなに慌てることないでしょ。ったく」
「何を言うか! 人をその気にさせるだけさせといて放っておいたのはお前だろう!」
「え~何、その理屈は。横暴だな~」
「横暴でもなんでもいいから、早く手伝え! 見ろ、お前の模型を元にここまでは仕上げたんだぞ。どうだ! ふん!」
ガンツさんが鼻息荒く指差す方を見ると、模型と同じデザインの海中遊覧船がほぼ出来上がった状態で置かれていた。
「なんだ、出来上がっているじゃない。どこを手伝えって言うのさ」
「分からんのか。ほれ、ここだ。この箇所がどうやっても上手くいかん」
ガンツさんが言うには、海中遊覧船の海水の出し入れの機構が上手く動作しないので、俺になんとかして欲しいと。
「ポンプはどうしたの?」
「ポンプ? 手押しポンプを載せるのか?」
「あ! そうか。まだ用意してなかったね。ごめんごめん」
ガンツさんにそう言って謝り、海中遊覧船にポンプを取り付ける。
「は、これで海水の出し入れが出来るよ」
「なら、ちょっと待ってろ。少しばかり手を入れて完成させるからな。ふんふふ~ん」
ポンプの取付が終わるとガンツさんの機嫌も戻り、鼻歌交じりに作業を始める。
「よし、こんなもんだな。おっと、いかん。ケイン、モーターだ。魔導モーターをくれ!」
「そうだよね。それが無いと動かないもんね」
インベントリの中から、適当な大きさの魔導モーターを取り出し、船に取り付ける。
「よし、これで完成だ!」
「そうだね。でもさ、なんで魔導モーターなの? エンジンじゃだめだった?」
「ん? お前らしくもない質問だな。いいか、この船は海中遊覧船だ。なら、エンジンみたいなうるさいのはダメだろ。な?」
「あ~そういうことか! しまった、ガンツさんに諭されるとは……」
「ふっはっはっはっ、お前もまだまだということだな」
「あ~もう」
『ケイン、海に出るのか?』
「うん、これから試運転だね」
『なら「ダメだからね」……え~』
「当たり前でしょ! もう、何度も何度も勘弁してよ」
『あと、少しなのに……』
「あ、ああ。こっちだ」
ガンツさんがエリックさん達を連れて、既に出来上がっているフェリーが係留されている場所へと連れて行く。
「こいつの内装だ。じゃあ、頼んだぞ」
ガンツさんがエリックさんにそれだけ言って、立ち去ろうとしていたので慌ててガンツさんを止める。
「ガンツさん、待って」
「お、ケイン。戻って来たか」
「戻って来たかじゃないでしょ! まだ、エリックさん達が戻って来てないでしょ!」
そう言って、ガンツさんにちゃんとエリックさん達の様子を確認させると、フェリーを黙って見つめている二人のおじさんにガンツさんが嘆息する。
「なんだ、エリックもマーティンも……しょうがないな」
ガンツさんが二人の側に行き、声を掛けたことで二人のおじさんがやっと再起動する。
「「ガンツ!」」
「声がデカい!」
現実に戻って来た二人がいきなりガンツさんを怒鳴りつけるように大声で呼ぶ。
「あれはなんだ?」
「そうだぞ、あんなデカいの見たことがない」
「まあ、普段海を見てない連中からしたらそうかもな。ありゃ船の一種だ。ワシとケインで作った物で『フェリー』と呼んでいる。あれで王都の港まで一時間弱で行けるぞ」
「「フェリー……」」
「でな、エリックにはこのフェリーの内装をやって欲しい。どうだ、仕事の内容は分かったか?」
「相変わらず、乱暴で大雑把だな。まだ中も確認してないのに返事出来るか! ほら、さっさと中を案内してくれ」
「勝手に見ればいいだろうが。ワシはワシでやりたいことがあるんじゃ!」
「いい加減だな……いいから、来い!」
ガンツさんがエリックさんに引き摺られるようにフェリーの中へと入っていく。マーティンさんはそれを黙って見送っていたので、話しかけてみる。
「マーティンさんはどうします?」
「ん? 俺か。そうだな、俺はさっきの話をもう少し詳しく聞かせて欲しいかな」
「じゃあ、作業しながらでも構いませんか?」
「ああ、ケインさえよければ構わない」
マーティンさんの了解が得られたので、イーガンさんの作業を手伝いながら、王都のフードコーナーの構想を話して聞かせる。
「ふむ、なるほどな。少額の単品料理というか、メインじゃないんだな」
「ええ、そうです。片手で気軽に頬張れる物がありがたいですね」
「片手で食べられるのなら、立ったままでも食べられるだろ? それなら、座る場所は必要ないんじゃないのか?」
「でも、座って食べられるなら、その方がいいでしょ」
「まあ、そりゃあな」
そこでマーティンさんからの質問が止んだので、振り返り様子を見ると、両腕を組んで何やら考え込んでいる様子だ。
まあ、質問がないのなら、今の内に作業を進めてしまおう。
そうこうしている内に遠くから「ケイン!」と俺を呼ぶガンツさんの声が聞こえる。
「なんだ、もう説明が終わったんだ。じゃ、イーガンさん、ガンツさんのところに戻るけど、いいかな?」
「なんだ、もう戻って来たのか。ああ、助かったよ、ありがとうな。あと、オヤジの世話を頼むな」
「うん、任せといて」
「ケイン!」
「は~い、今行くから!」
イーガンさんに断りを入れてから、ガンツさんの声がする方向へと駆け出す。
「やっと来たか、全く。ほれ、行くぞ」
「分かったから、ちょっと待ってよ」
ガンツさんの元へ行くとやっと来たと言われ、腕を捕まれ造船所の一角へと連れて行かれる。
「もう、乱暴だな~そんなに慌てることないでしょ。ったく」
「何を言うか! 人をその気にさせるだけさせといて放っておいたのはお前だろう!」
「え~何、その理屈は。横暴だな~」
「横暴でもなんでもいいから、早く手伝え! 見ろ、お前の模型を元にここまでは仕上げたんだぞ。どうだ! ふん!」
ガンツさんが鼻息荒く指差す方を見ると、模型と同じデザインの海中遊覧船がほぼ出来上がった状態で置かれていた。
「なんだ、出来上がっているじゃない。どこを手伝えって言うのさ」
「分からんのか。ほれ、ここだ。この箇所がどうやっても上手くいかん」
ガンツさんが言うには、海中遊覧船の海水の出し入れの機構が上手く動作しないので、俺になんとかして欲しいと。
「ポンプはどうしたの?」
「ポンプ? 手押しポンプを載せるのか?」
「あ! そうか。まだ用意してなかったね。ごめんごめん」
ガンツさんにそう言って謝り、海中遊覧船にポンプを取り付ける。
「は、これで海水の出し入れが出来るよ」
「なら、ちょっと待ってろ。少しばかり手を入れて完成させるからな。ふんふふ~ん」
ポンプの取付が終わるとガンツさんの機嫌も戻り、鼻歌交じりに作業を始める。
「よし、こんなもんだな。おっと、いかん。ケイン、モーターだ。魔導モーターをくれ!」
「そうだよね。それが無いと動かないもんね」
インベントリの中から、適当な大きさの魔導モーターを取り出し、船に取り付ける。
「よし、これで完成だ!」
「そうだね。でもさ、なんで魔導モーターなの? エンジンじゃだめだった?」
「ん? お前らしくもない質問だな。いいか、この船は海中遊覧船だ。なら、エンジンみたいなうるさいのはダメだろ。な?」
「あ~そういうことか! しまった、ガンツさんに諭されるとは……」
「ふっはっはっはっ、お前もまだまだということだな」
「あ~もう」
『ケイン、海に出るのか?』
「うん、これから試運転だね」
『なら「ダメだからね」……え~』
「当たり前でしょ! もう、何度も何度も勘弁してよ」
『あと、少しなのに……』
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