鳥籠の忌み子は月光に抱かれて羽ばたく

 本作はX(旧Twitter)のハッシュタグ企画 #PNであいうえお作文BLにて投稿した140字の受け目線の物語です。

 長く豪奢な廊下を突き進む。
 我慢の限界だったのだ。
 彼が虐げられているのは双子の片割れ、忌子だからというが、時代錯誤も甚だしい。
 私は誰よりも彼を愛している。
「さようなら、愛していた」が最後の言葉だなんて絶対に許さない。
 きっとその鳥籠から、解き放ってみせる。

 *

 父と共に診療所を営むノアは、買い出しの途中で誘拐されてしまう。
 攫われた先はノアの本来の生家、サッカル領の領主アクロン家。
 そこで、ノアは忌み子である双子の弟で、本来なら既にこの世にはいない存在のはずであったこと知らされる。
 それでもアクロン家がノアを求めたのは、病に臥せる双子の兄イーサンの代わりに魔術大学院に通わせるため。
 ノアはイーサンのために魔術大学院に通うことを決心したが、そこで出逢ったのは強面の先輩ダニエル・ギレーデで……。

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