こころ・ぽかぽか 〜お金以外の僕の価値〜

神娘

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56、病院行けそう? 斗真side

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朝食を食べ終えテレビを見ながらソファーでゆっくりと過ごす。

今日は病院に行く予定、まだ奏くんには伝えてないけど…
なんて言おう。
嫌がるかな…
でもそろそろ言わないとな…透とは10時に待ち合わせをしている。

今日は早起きしたからまだ7時半、
奏くんの心の準備をする時間も必要だしな…

「奏くん、」

名前を呼ぶとこっちを見て首を傾げる。

「あのな、今日病院に行こうと思ってるんだ。」

病院に行くと聞いても特に怯えた様子はない。

「病院で奏くんの怪我とか色々診てもらおうと思うんだけど行ける?」

「ひとり…?」

「俺も一緒にいるよ。」

「行く…」
不安そうな顔をしてるけど静かにそう言った。
そら、不安だよな。
少し強めに抱きしめると服をギュッと握られた。




さっきまでの元気はなくなり、俺の胸に顔を押し付けて離れない。

「泣きたかったら泣いてもいいよ。」

フルフル
顔を擦り付けるようにして首を横に振る。

「大丈夫、大丈夫、」

頭や背中を撫でると静かに服を濡らした。



ガチャ

「おはよー」

父さんと母さんが起きてきた。

「奏くん寝てるの?」

「いや、起きてるよ。」

ジェスチャーで泣いてることを伝えると口パクで分かった。と言って離れてくれた。



少しして落ち着いたのか目を赤くした奏くんが顔を上げた。

「奏くんおはよう。ホットタオル使う?」

「母さんありがとう。」
奏くんはタオルをどうするのか分からずキョロキョロしている。

横にさせて膝枕をする。
初めは仰向けが怖いのか抵抗してたけど、目の上にホットタオルを置いて頭とお腹を撫でると落ち着いたのか大人しくなった。

「ちょっとこうしてような。」

ちゃんと目閉じてるかな?
気になって少しめくってみるとちゃんと閉じてリラックスしているようだった。

まだ時間あるし、ゆっくり過ごそう。



「杏美帰ってくるの今日だっけ?」

妹の杏美、今はバスケ部の合宿に行っている。

「そうなのよ。駅まで迎えに行かなきゃダメなのよねぇ、だから奏くんの病院斗真に任せてもいい。」

「いいよ。そういや杏美には奏くんのこと言ってるの?」

「いや、言ってないわよ。帰ってきたら説明するつもり、あの子のことだから弟ができたってはしゃぎそうね笑」

「そうだな笑」



モゾモゾ
タオルもそろそろ冷えてきたかな。
タオルを取るとぱっちりと開いた目がこっちを見ていた。
赤いのも引いたな。

「座るか?」

コクリ

ソファーの上に座らそうとしたけど、腰に腕をまわされ俺の上に座った。

奏くんがこれで落ち着くならいいか、俺もギュッと優しく抱きしめそのまま父さんと母さんとたわいもない話をした。


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