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66、なんで出ないの… 奏side
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お昼寝して今は斗真さんのお膝の上でテレビを観ている。
なぜかさっきから上手く声が出ない。
斗真さんとお話したくて何度も口を開くのに言葉が音にならない。
気持ちを伝えられないのと思い通りにいかず斗真さんを困らせてしまってる罪悪感で心がモヤモヤして苦しくなってきた。
胸がギューってして目が熱くなってくる。
この苦しさをどうにかしたくてギューッと力強く腕を握りしめる。
「痛いよ~」
握りしめる僕の手を優しく斗真さんの手が包み込む。
痛くない…痛くないの…痛いほしい。
今日診てもらった肩をグーで叩いた。
痛い…でも…足りない…
もっと強く叩こうと拳に力を入れる。
「それはダメ。」
斗真さんに手首を掴まれ止められる。
嫌だ!離して!
力いっぱい手を引くけどビクともしない。
「おいで。」
向き合って抱きしめられ、背中をゆっくりさすられる。
そんなんじゃ…そんなんじゃ足りない。
痛くしてよ…
痛くないと心が苦しいの…
もうやだ…
声も涙も出ずおかしくなりそうで怖くて斗真さんの服をギュッと握りしめる。
「気分転換しよっか、」
抱っこされ縁側に連れてこられた。
そうだ…初めて病院に行った日もこうやって縁側で風に当たってたな…
あの時は夕方で涼しかったけど、今はお昼でぽかぽか暖かい。
「奏くん見て~」
斗真さんの胸から顔を離して指の向こうを見る。
あ、鳥さん
「雀だよ。小さくて可愛いね。」
3羽の雀がお庭をお散歩してる。
初めて目の前で動物を見た、
絵本やテレビでしか見たことがなかったからもっと近くで見てみたくて斗真さんの膝を降りた。
あ…行っちゃった…
近づいたら皆飛んで行っちゃった。
「ご飯探しに行ったのかな~」
お腹すいてたんだ…
「雀はお米を食べるんだよ。奏くんも今日お米食べたよね。美味しかった?」
「…」
コクリ
美味しかったって言おうと口を開いたけど声が出ないことを思い出して口を閉じて頷いた。
「落ち着いたらまた喋れるよ。大丈夫、大丈夫」
俯いた僕の頭をわしゃわしゃと撫でた。
「おいで、」
両手を広げた斗真さんにギューっと抱きしめてもらう。
「裸足で降りたから土ついてるよ~」
足の裏をはたいてもらって斗真さんの胸に耳を当てる。
斗真さんの心臓の音…
さっきまで心が苦しかったのも忘れて今は心が穏やか。
「……とうま……さん…」
「なぁに?」
「ぁ…でた…」
「ほんとだ。良かったな。」
頭を撫でてもらって嬉しくて斗真さんの胸に顔を擦り付ける。
なぜかさっきから上手く声が出ない。
斗真さんとお話したくて何度も口を開くのに言葉が音にならない。
気持ちを伝えられないのと思い通りにいかず斗真さんを困らせてしまってる罪悪感で心がモヤモヤして苦しくなってきた。
胸がギューってして目が熱くなってくる。
この苦しさをどうにかしたくてギューッと力強く腕を握りしめる。
「痛いよ~」
握りしめる僕の手を優しく斗真さんの手が包み込む。
痛くない…痛くないの…痛いほしい。
今日診てもらった肩をグーで叩いた。
痛い…でも…足りない…
もっと強く叩こうと拳に力を入れる。
「それはダメ。」
斗真さんに手首を掴まれ止められる。
嫌だ!離して!
力いっぱい手を引くけどビクともしない。
「おいで。」
向き合って抱きしめられ、背中をゆっくりさすられる。
そんなんじゃ…そんなんじゃ足りない。
痛くしてよ…
痛くないと心が苦しいの…
もうやだ…
声も涙も出ずおかしくなりそうで怖くて斗真さんの服をギュッと握りしめる。
「気分転換しよっか、」
抱っこされ縁側に連れてこられた。
そうだ…初めて病院に行った日もこうやって縁側で風に当たってたな…
あの時は夕方で涼しかったけど、今はお昼でぽかぽか暖かい。
「奏くん見て~」
斗真さんの胸から顔を離して指の向こうを見る。
あ、鳥さん
「雀だよ。小さくて可愛いね。」
3羽の雀がお庭をお散歩してる。
初めて目の前で動物を見た、
絵本やテレビでしか見たことがなかったからもっと近くで見てみたくて斗真さんの膝を降りた。
あ…行っちゃった…
近づいたら皆飛んで行っちゃった。
「ご飯探しに行ったのかな~」
お腹すいてたんだ…
「雀はお米を食べるんだよ。奏くんも今日お米食べたよね。美味しかった?」
「…」
コクリ
美味しかったって言おうと口を開いたけど声が出ないことを思い出して口を閉じて頷いた。
「落ち着いたらまた喋れるよ。大丈夫、大丈夫」
俯いた僕の頭をわしゃわしゃと撫でた。
「おいで、」
両手を広げた斗真さんにギューっと抱きしめてもらう。
「裸足で降りたから土ついてるよ~」
足の裏をはたいてもらって斗真さんの胸に耳を当てる。
斗真さんの心臓の音…
さっきまで心が苦しかったのも忘れて今は心が穏やか。
「……とうま……さん…」
「なぁに?」
「ぁ…でた…」
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頭を撫でてもらって嬉しくて斗真さんの胸に顔を擦り付ける。
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