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304、頼って 斗真side

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「おかえり~……あら?」

「ただいまー、」

母さんに話しかけられるが俺にしがみついたまま動かない。

「ちょっと休憩してくる、」

「うん、何かあったら言ってね~」

和室に入り、奏くんを膝に乗せ抱きしめる。

「…………斗真さん…」

「んー?どうした?」

「…ぎゅ…ギューして…ギュー…」

「いいよ、こう?」

抱きしめる力を強める。

「もっと…もっと…」

「よしよし、」

「……んー………んー…」

顔を擦り付けながら喉を鳴らしている。

「大丈夫、大丈夫、」

「斗真さん…」

「なぁに?」

「………頭…」

「??頭?痛い??」

フルフル
「頭なでなでして…」

「いいよ、よしよし」

いつも以上に甘え、してほしいことを言葉に出してくれる。
奏くんがしてほしいことを言葉にするのは珍しい。
よっぽど不安なのかもしれないが、こうやって言えることは凄いことだし俺に頼ってくれてる証だ。
嬉しく思った。
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