141 / 141
if【ジュリオEND】
【ジュリオEND】11.
しおりを挟む「·····本当に、ごめん」
声は掠れている。
無理もない。
あれから夜通し泣かされ、途中で意識を手放したのだ。
そういえば種族の関係で特殊な生殖器だと言うのを聞いたことがある。これからもこんなのが続くのかと思うと、恐怖心さえ覚える。
身体には狂ったようなキスマークが散らばっていた。
「お尻、本当におかしくなる」
責めるつもりで口にしているセリフが、また密かに彼を煽っていることに、千秋は気づいていない。
機嫌の悪い千秋も可愛い。ジュリオは一通り観察してから、だけど、と誤魔化すように咳払いした。
「千秋からキスして誘ってきただろ」
あんな風にされたら、男である限り我慢出来るわけがない。
「さ、誘ってない!」
千秋は真っ赤になって首を振った。
「あれは、レオンが、俺だけが使える魔法だからって、それで··········あ··········」
また、騙されたんだ。
やっと気づいて、口を噤む。
ジュリオは深くため息を着いた。
「レオンの奴·····」
つまり、千秋にそんな気はなかった。1人で盛り上がっていたという訳だ。
「ごめん、千秋」
ふと目の前に、滑らかな体が飛び込んでくる。
触れるだけのキスをして、千秋はすぐに離れていった。
「これは、別だから·····」
バツが悪そうに呟いたきり黙りだ。
「··········」
もう一度組み敷いてしまおうか。
脳内にそんな考えが過った頃、食事を運んできた世話係によって、犯行は未遂に終わる。
前途多難だ。
ジュリオは幸福な悩みを脳内で呟いた。
end.
25
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(13件)
あなたにおすすめの小説
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)は、見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良ワーウルフの悪友(同級生)まで……なぜかイケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、異世界学園BLラブコメディ!
毎日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
【完結】悪役令息の従者に転職しました
* ゆるゆ
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。
依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。
皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ!
透夜×ロロァのお話です。
本編完結、『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました!
時々おまけを更新するかもです。
『悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?』のカイの師匠も
『悪役令息の伴侶(予定)に転生しました』のトマの師匠も、このお話の主人公、透夜です!(笑)
大陸中に、かっこいー激つよ従僕たちを輸出して、悪役令息たちをたすける透夜(笑)
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
この作品本当に好きでもう何十回と読み直してます…!!ウィルエンドの続きは出ないのでしょうか(泣)
ありがとうございます😭
描きたいなーと思いつつ月日が、、😇
いつか描いた時には、またお会い出来ますように✨
更新を楽しみにスクロールしてた手が何度も戻って最新話読み返してました、、、
最後もう胸きゅんすぎて悶えてます、、、
他のストーリーもぜひ楽しみにしてます!!
ご愛読ありがとうございます😆やっと本編が完結致しました。番外もお付き合いいただけると幸いです✨
退会済ユーザのコメントです
こちらも見つけていただきありがとうございます😆✨
楽しんでいただけると嬉しいです(/ー▽ー)/フフ