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〖157〗2人の侵犯
しおりを挟むエッチですね、と、囁いた声に合わせて、弱々しい声が漏れる。
どうしてこんなことに?
おかしい程体が言うことを聞かない。
唾液が滴った唇は、背後から顔をのぞきこんできたテイラーに塞がれた。
「ふ·····っ♡·····ぅン·····っ♡」
「指がとろけてしまいそうですよ、エル」
下品な濁音が響く。
しつこく弄り回された尻の奥が、どうしようもなく疼く。
「ヒクヒク痙攣してきた」
「·····っ♡」
恥辱心を煽るように告げられる。
意識すると、彼の指は一層存在感を増した。
「ひゃんっ、?♡」
うなじに、力を加えて噛みつかれる。
「エル·····」
バレンよりも低い声が首筋に響く。
少し強引な手が、シオンの顎を持ち上げた。
「お口はこちらに集中してください」
「·····へ·······、···ン····っ······」
密着した唇から、柔らかい生き物が侵入してくる。
酸素の無い快楽は、痛みを伴う拷問より辛い。
深いキスを交わしてある間、遠くからグチグチと濁った水音が聞こえた。
シオンは息を止めたまま絶頂した。
「は·····はぁ·····♡はぁ·····っ♡」
「キスだけで果ててしまいましたね」
「勿論お尻の方が気持ちよかったんですよね、エル?」
二人の言葉に言い返すことは出来ない。
イッたのに、身体はまだ熱くてたまらない。
へその裏側がむず痒くて切ないのだ。
「して欲しいこと、何でもおっしゃってください」
空気に解けてしまいそうなほど甘い吐息が言う。
暗い紫の瞳は、こちらの思いを見透かすようにほくそ笑んだ。
「仰せの通りに致します」
「·····ひぃっ♡」
指の腹が、硬いしこりを撫で始める。
刺激されると、変になってしまう箇所だ。
シオンは精一杯首を振った。
「·····そこ·····♡やぁ·········っ♡」
「そこって、どこですか?」
「あぁっ♡」
優しい手つきはしつこくしこりを撫で回した。
確信犯だ。
バレンは愉しむようにこちらを眺めていた。
「まさか、こんな姿を見られるなんて····夢のようです」
「やっ♡もぅ、やだ·····あ·····♡·····っ······♡」
「ああ、ほら、どんどんナカが熱くなってる」
逃げるように顔を背ける。
目尻にたまった涙は、テイラーに舐め取られた。
「可愛らしいですよ、エル」
彼の声は、しっとりと低くて、骨に響くようだ。
「お耳が真っ赤ですね」
「ひゃ·····っ♡」
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