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誠の傀儡 ※

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「ほら、アルのが……僕のナカに、出たり入ったりしてるの、はァ……ァんぅ、ねぇ、見える?」

 クラウザールが背中を見せてアルノルトにまたがり、小さな尻の間にクラウザールの怒張を飲み込み腰を揺らしていた。

「うあぁッ、アア……はぁッ、あああ、クラウザール様……お、おぉッ、はいぃ、見えますッうっ、クラウザール様の、蕾に……私のモノがッ、あ、あ、すごいッッ」

 アルノルトのペニスはクラウザールのナカへ半分程しか侵入を許されていない。それでもクラウザールが腰を揺する度にナカの腸壁に擦られ、はち切れんばかりに膨らんだカリの部分を使ってクラウザールが自身のナカの気持ちいい場所を擦り上げる度に、髪を掻きむしりながらアルノルトは快感にのたうった。
 敬慕し強く愛執しているクラウザールのナカへ、己の熱り立ったペニスが埋め込まれているだけでも頭が煮え立つ程に堪らない。なのに、アルノルトを快楽ヘ堕とそうとクラウザール自らが腰を振り、しかもクラウザールのイイ所をアルノルトの怒張が掻く度に甘い吐息と喘ぎを漏らし、ビクビクと腰を震わせる様を見せられては、それだけでいとも簡単にアルノルトは昇りつめてしまう。

「おおァッ、ああ……アッアッ、はァァッ、うぐゥゥ」

 己の怒張がグチュグチュと音を立ててクラウザールのナカを犯す快感と、己の視覚を犯すクラウザールのあられもない姿にアルノルトの下半身はガクガクと震え、切羽詰まった喘ぎが漏れる。

「ッ……ッあ、アァッ」
「んふ、だーめッ」
「くッ、アァッッ!!」

 アルノルトが達しそうな事に勘づいたクラウザールは腰を前に突き出し、今まさに達しようとしていた怒張を引き抜いてしまう。しかし、アルノルトの絶頂への高まりは押さえられない所まで来ており、引き抜かれた刺激でクラウザールの腰へザーメンを飛ばしてしまった。
 
「あ、あ、あ、あ、あ」

 中途半端な絶頂を迎えてしまったせいでダラダラとペニスの先からザーメンを垂れ流し、太ももをヒクつかせるアルノルトを振り返り見たクラウザールが笑う。

「イッちゃったの? 余のお尻、アルので白く汚れちゃった」

 クラウザールはアルノルトに見せつける様にザーメンに濡れた自身のお尻に手を這わし、ネバつく白い粘液を塗り広げながらお尻の割れ目に指を滑らせる。先程までアルノルトを咥え込んでいた蕾は快感の名残りでヒクつき、白い粘液を纏わせた指をいとも簡単に飲み込んだ。

「アル、余のナカで果てたい? 余の胎のナカの、奥の奥に入れて、白いのでナカを汚したい?」

 声だけを聴けば、今日の晩餐会で見せた純粋で無垢な少年が不思議そうに問いかけているかの様だった。しかしその顔は快楽に熱り、加虐の悦を目に滲ませていた。
 飲み込ませた二本の指で蕾のナカを掻き回し、甘い喘ぎを漏らしながらナカに入れたままの指を広げ、赤い果肉が見えるナカをアルノルトに見せつける。

 この、穢れを知らない赤い果肉を己の吐き出した白い粘液で汚してしまいたい……赤い果肉の奥でザーメンを吐き出し、その後も己の怒張で泡立つまで掻き回せたのなら……

 そう想像するだけで、今しがた達したばかりだというのにアルノルトのペニスは硬さを取り戻し、血管を浮かせるほどに熱り立った。

「ああ、クラウザール様……の、ナカ……あ、あ、クラウザール様のナカで果てたい……クラウザール様のナカを、私で満たす許可をッ」

 今までにも何度もクラウザールとアルノルトは、この様な行為をして来ていたが、クラウザールは決してアルノルトのペニスを半分以上ナカに入れさせる事はしなかった。そして、ナカで果てる事も許さなかったのだ。

「ふふふふふ。可愛い、アル。じゃぁ、分かってるよねぇ。早く、大陸全てを余にちょうだい。六国全てを支配出来たら……その時は余のナカにアルの全部を埋め込んでいいよ。いっぱい掻き回して、ナカにいっぱい出して、余を犯していいよ」

 己の蕾のナカを掻き回していた指を抜くと、体ごとアルノルトに向き直り腸液に濡れた指をアルノルトの口に突き入れ、いたずらに舌をなぶり上顎を擽った。そして、アルノルトはそんな口内を蹂躙する指を恍惚の表情で舐めしゃぶっていた。
 クラウザールの少年らしい小さく桃色のペニスを舐める夢想でもしているのか、ネットリと舌を指に這わし、頬を窄めながらジュボジュボと音を立てて吸いついて来る。そして、そんなアルノルトの熱り立ったペニスはピクピクと震え、先走りを飛ばしていた。

「アル……早く、余の中にコレ、全部入れて。アルのが全部入っちゃったら、余はどうなっちゃうんだろ。ねぇ?」

 アルノルトの耳に顔を近づけクラウザールは挑発する様に囁き、硬く起立しているアルノルトの怒張の上に腰を下ろして己の蕾を擦り付けた。先走りに濡れたペニスと擦れ合う度にヌチャヌチャと音を立て、ナカに突き立てられる期待に蕾もクパクパとヒクついていた。

「くぅッ、あ、ぁ……クラウザール様ッ、あなた様の為に、必ず……必ず……全ての国を、クラウザール様の物にッしてみせます……お、おぉッ」
「本当? うふふふふ。嬉しい。アル、頑張ってね。余の胎を好きにするのは早い物勝ちだからね? 誰よりも先に、余に大陸を差し出した者にあげちゃうよ」

 悪戯っ子の様に目を細め笑うクラウザールとは反対に、アルノルトは焦りに快楽に蕩けていた顔を強張らせ、愉快そうに笑うクラウザールに縋り付いた。

「あ……あ……ぁ、ダメですッ! そんな……クラウザール様ッ! 私がっ私が」
「だからね?……余の為に頑張って。あッ……んんぅ……はァ、アルの先っぽ……入っちゃった。うふふ、あン! あぁ……ねぇ、余はまだイッてないよ。イキたいの……ねぇ、気持ちよくして? イカせて? アル……」

 必死の形相のアルノルトに、なんの悪気も毒気もない純真な笑顔を向け、クラウザールはアルノルトの怒張に狙いを定め、腰をゆっくりと落とした。先っぽのカリの部分だけ蕾のナカに飲み込んだクラウザールは快感に内太腿を震わせ、ナカの怒張を締め付けながら甘えをふんだんに含んだ目でアルノルトを見上げた。

「ッッ!!!」

 従順な犬の様だった目を、肉を前にした飢えた狼のそれに変え、アルノルトはクラウザールをその場に押し倒し、腰を振り始めた。
 あれほど大切に、壊れ物でも触る様に丁寧に接していたのが嘘の様に、クラウザールの足を掴んで大きく広げ、幼い肢体を貪る様に小さな蕾に激しく己の張りつめた怒張を突きさし犯し始めた。

「あン! あン! あッ、きもッちいい……んあァ、あァン……アル、アル、もっとぉ、もっと、してぇっ」
「クラウザール様ッ、クラウザール様ッ……お慕い、しております! アあッ……未来永劫、あなた様のッ、お側に……ふグッ」

 呼吸を乱し、大量の汗をかきながらアルノルトは一心不乱にクラウザールへ覆いかぶさり腰を振り続ける。しかし、その怒張は決して半分以上は突き刺さず、ひたすらにクラウザールのイイ所を突き、擦り上げ、ただただクラウザールを善がらせる事に従事していた。
 可愛らしいソプラノの快楽に染まった嬌声が鼓膜を震わせ、自分がクラウザールをここまで乱れさせているのだと思うと、それだけでアルノルトの官能が高まる。さらには快感に跳ねる腰、うねり絞る様に収縮するナカに、深く奥へと突き刺したいと湧き上がる欲望に歯を食いしばって耐える。それに、気を抜くと直ぐにでもイッてしまいそうだった。

 クラウザールはガクガクと揺さぶられ指先にまで走る快感に身悶えつつ、苦し気な表情でひたすらに快感と欲望を耐えるアルノルトを見上げて、その姿にウットリと悦を含んだ笑みを見せていた。
 こうやって、わざと無抵抗で我が身を差し出し好きにさせる事でクラウザールはアルノルトを試すのだ。
 もし、ここで欲望に負け、クラウザールの奥まで突き上げ、ナカを己のザーメンで汚す様な事になれば……もう、二度とクラウザールの横で立つ事は出来ない。信頼を無くし、傀儡としても価値が無いと称され捨てられてしまうだろう。
 それが分かっているのかアルノルトは決して欲望に負けず、クラウザールの言いつけを守っていた。むしろ、己の忠誠心を示す恰好の機会だと思い、喜んで耐えてみせていた。


「あッあッあッあッ……イク、イクゥッ……あァァン、ゥアッ……アルゥ、イッちゃう、イッちゃうゥゥゥ」
「ぐゥゥッ……ッはぁ、はァッ……クラウザール様ッ、快感に乱れるお姿もッなんて、なんてお美しいッ……あぐッゥ……クラウザール様、私でッイッて下さい!」 

 クラウザールの足を大きく押し広げイイ所をアルノルトの怒張の先端で突き上げれば、細い腰を弓なりにしならせクラウザールが甲高い悲鳴を上げた。
 ガクガクと全身を震わせ、可愛らしいペニスから噴き出したザーメンで薄い腹を濡らしてクラウザールは激しく果てた。それに続いて、勢い良くナカから怒張を引き抜いたアルノルトもクラウザールの腹の上にザーメンを吐き出した。

 二人分のザーメンで白く汚れ、引かない絶頂の余韻に痙攣するクラウザールの腹にアルノルトは舌を伸ばし、飛び散ったどちらとも分からない白い粘液を舐め取って行く。
 腹の上を這う熱い舌に身を捩り、クラウザールは愛らしい吐息を吐き、アルノルトの名を呼んだ。

「アル……アルが、余の胎のナカに出してくれる日が、楽しみだね」

 宗教画に描かれた天使が抜け出して来たかの様な愛らしさで、無垢で純粋な表情でクラウザールはアルノルトへ嗤いかけた。
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