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序章 ウタ紡ぎ
二
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遭遇した村長らから逃れるように足を進ませたおれは、村の集会所と化している民家まで来ていた。ドアノブに手を伸ばそうとしたところ、ドアは向こう側から開かれた。
「あ、リュエル。いま呼びに行こうと思ったところ」
「お~、来たか、主役殿っ。主役が来たら宴会を始めるように言われてるんだ。さあ、乾杯しよう!」
「……この人、すでに酔ってないか?」
酒臭い男から押し付けられたグラスを受け取り、テオに囁く。食欲をそそる匂いに誘われ室内に目をやれば、テーブルの上には様々な料理が並び、テーブルを取り囲む人々はやたらと陽気に笑っていた。
「日が落ちる前から飲んでりゃな。俺も昼寝に行けばよかった!」
テオは彼らの相手をさせられて、この場を離れられなかったらしい。
「それじゃ、改めて。カムナギの兄ちゃんの活躍とぉ~」
「っ、」
酔っ払いから強引に肩を組まれたおれは、やっとで顔を上げ抗議する。
「っカムナギじゃない。強いて言うなら、“ウタ紡ぎ” だ」
「あー、うたつむきの兄ちゃんとぉ~、森の回復を願って~~、カンパーイ!」
「「「カンパーイ!!!」」」
酔っ払いたちはお酒を振り撒きながら豪快にジョッキをぶつけ合い、待ってましたとばかりに料理を食らい始めた。
「安心しろよ、果実ジュースだ」
テオがグラスの中身を美味しそうに飲み干すのを見て、おれもグラスに口をつける。濃厚な果汁が身体中に沁み渡るようだ。ほぅっと息を吐き、テオに続いて取り皿片手に料理へ近づいた。
「育ち盛りだろ、いっぱい食べな」
四方から手が伸びて、あれよと言う間に料理が乗せられ、手許の皿が山盛りになってしまう。
「ン~、うまっ! リュエル、食いきれないなら俺が食う」
「お前さん、いい食べっぷりだな。こっちも美味ぇぞ」
「ほれ、これも食え」
「へへっ、ありがと」
テオは本当に美味しそうによく食べる。これでどうして背が伸びないのだろう。
「おい、今なんか失礼なこと考えただろ」
何かの肉を詰め込んで膨らんだ頬っぺで不意に睨まれ、笑いを堪えて眉を上げる。
「おまえの身長のこととか?」
「っ俺は、後からグンと伸びるタイプなんだよ!」
テオと出会って早半年。今が伸び盛りのおれは、身長差が開いていくのをジワジワと感じていた。
もしかしたら、テオもそうかもしれない。そんな彼、最終的におれの二倍近くの量を平らげていた。満足そうにお腹をさすって、思い出したようにこちらを向く。
「そういや、カムナギが来たらしいぜ」
「知ってる」
「へー?」
ジーッと見上げられ、やむなく言葉を続ける。
「……さっき会った」
「何も言われなかったか?」
気遣うような声に首を振り、なんでもないように答えた。
「カムナギにならないか、ってさ」
灰色の瞳がにわかに丸くなる。一瞬の後、感極まった様子のテオに思いっきりハグされた。
「やったな、リュエル! えっと、試験があるんだったよな。おまえも "なんとか" って学び舎で、そのための勉強するのか?」
「しねえよ。断った」
「はあ? なんで」
テオの頭上にハテナマークが浮かんで見える。おれは果実ジュースをちみっと飲んで、テーブルに肘をついた。
「おれが貴族連中に混じって、真面目にお勉強なんてできると思うか?」
――テオはリュエルが貴族のように振る舞う姿を想像してみた。
「ブハッ。むりっ」
「だろ」
「ったしかに、おまえは貴族みたいに麗しい見た目だけどな。振る舞いっていうのか? 普通に庶民だし。想像したら、ジョークみたいに思っちまう。……けど俺、」
笑い涙の煌めく澄んだ瞳が、真っ直ぐに向けられる。
「おまえがそうしたいって言うなら、応援する」
素直な声音に、ポッと胸の辺りが温かくなった。それを言葉にできるほどおれは素直ではないので、当てつけに柔らかな茶髪をわしゃわしゃ撫でてしまうのだ。
「わっちょ!?」
「おまえの頭がいい位置にあるのが悪い」
「嫌味かよっ」
テオがようやく顔を上げられたとき、入り口のドアが開いて村長が入ってきた。後ろに例の三人が続く。
「さっき会ったカムナギたちだ」
村長曰く、せっかく来てもらったので晩餐を振る舞うことにしたらしい。料理も酒も、まだまだ尽きそうにない。
「あのカムナギ、なーんか見たことあるような…」
テオが髪を整えながら首を傾げる。
「アルシャ・ルーマ」
「それだ! 次期聖華って言われてる。一緒にいるのは侍衛と侍官だな。さすがに美形揃いだ。三人は同い年で、幼馴染らしいぜ。たしか十七才くらいだ」
「詳しいな」
「当たり前だろ。俺は《なんでも屋》だからな。それにしても、俺らと二つしか違わないのに、ずいぶん大人に見えるよな。貴族ってのはそういうもんなのか…」
テオの声が尻窄みになって消える。村人たちの歓迎から逃れた彼らが、こちらへやって来たのだ。
「君らを労う宴会なのに、お邪魔してごめんね」
「いや…」
気さくに話しかけてくるアルシャに少し戸惑う。
「紹介するよ。彼は侍官のカイト、彼は侍衛のオルキデ」
「どうぞお見知りおきを」
カイトはカチリと眼鏡を上げると、執事のようにお辞儀して薄く笑む。侍官とは、カムナギのサポートをする付き人のようなもの。彼はまさしく、そのようだ。
「よろしくな」
一方、オルキデは親しみやすい笑顔を浮かべた。タレ目なところも、親しみやすく感じる要因だろうか。侍衛はカムナギ付きの護衛。もっと怖いイメージがあったが、侍衛にも色々いるらしい。
彼らの視線がテオに移ったのを見て、おれは仕方なく口を開いた。
「テオ。……友だちだ」
するとテオは目を瞬いて、嬉しそうに笑った。
「俺、リュエルの友だちのテオ。《なんでも屋》なんだ。どうぞよろしく」
調子の良い返事である。おれはテオを肘でど突いた。
「った、」
「なるほど、君は彼への依頼の窓口のようなものですか」
「まぁ、そんな感じ」
カイトが納得したように頷いた。なんだかアルシャがおれとテオをジッ……と見ているのだが。
「オレ、腹ペコだったんだ」
オルキデは美味しそうに香る料理に釘付けで、ウキウキと皿を手に取った。
「ここ数日のスケジュールは、一日に何度も食べるオルキには、少々キツかったかもしれません」
スープをそそぎながらカイトが言う。
「そうだよ、飯食うタイミングがなかなかなくて。もう少しオレのことも考えてほしいぜ」
「考えているに決まっているでしょう。私と君が力を合わせればアルシャを守りきれる程度には、君に食事を摂らせたつもりです」
「……それ、"自分が動ければ大丈夫" って結論じゃないだろうな」
「まさか。武術の腕は君の方が上ですからね。一度にたくさん食べられるように、君の胃袋をもっと大きくできれば良いのですが」
「ムリだっただろ! その話はナシだ」
いったい何があったのか、オルキデがかすかに震えている。二人はテンポ良く会話しながら料理を確保して、近くの椅子に腰掛けた。
「さんきゅ」
淡々と話すカイトが、オルキデのためにフォークやナイフを用意するなど、さりげなく気を効かせているのが意外だ。
「あれで仲がいいんだ」
柔らかな声につられてアルシャへ目をやる。
「幼馴染だしね」
「ああ…」
テオが話していた通りである。
アルシャはカップにそそいだスープをコクリと飲んで、ホッと息を吐いた。
「森へ行ったよ。君の能力を疑うわけじゃないんだ。僕が引き受けた事だから、見届けたいと思って」
いつの間にかテオがいない。室内を見渡したところ、どうやら村長に呼ばれたらしい。近くの酔っ払いに絡まれて大変そうだ。
「僕は、そこらのカムナギより、君の方がよっぽど頼りになると思ってる」
「……え?」
驚いてアルシャを見上げた。
「森はあんな状況なのに、精靈たちの輝きは眩いばかりだったよ。君のウタが、とても素晴らしかったんだろうね」
聖紋を紡ぐのはまるで歌うようなので、ウタと呼ばれているのだが――。思いもよらない言葉の数々に反応できないでいるおれを映して、群青色の瞳が煌めく。
「僕も聞きたかった」
胸が震えた。
『ぼくに聞かせて』
不意に記憶の底から浮かび上がった幼い声が、彼に重なる。
「リュエル?」
「……あんたが聞くようなもんじゃねえよ」
アルシャは次期聖華と呼び声が高い。それは至高の存在だ。カムナギの中で、"カムナギといえばあの人!" と言われるたった一人が、人々から聖華と呼ばれる。ちなみに現聖華は、アルシャの父である。
「リュエル、今晩泊まる部屋のこと聞いてきたぜ。飯も食ったし、早く寝たいだろ」
草臥れた様子で戻ったテオの丸い頭をポンと撫で、おれは教えられた部屋へ向かった。
「リュエルは紡いだ後、よく眠ったりする?」
「ああ、うん。いつも寝るし、その日は遅くまで寝てる。カムナギって、みんなそう?」
「……まぁね。これで結構、エネルギーを消耗するんだ」
リュエルがいなくなった宴会場で、アルシャは人知れず息を吐きだした。
「あ、リュエル。いま呼びに行こうと思ったところ」
「お~、来たか、主役殿っ。主役が来たら宴会を始めるように言われてるんだ。さあ、乾杯しよう!」
「……この人、すでに酔ってないか?」
酒臭い男から押し付けられたグラスを受け取り、テオに囁く。食欲をそそる匂いに誘われ室内に目をやれば、テーブルの上には様々な料理が並び、テーブルを取り囲む人々はやたらと陽気に笑っていた。
「日が落ちる前から飲んでりゃな。俺も昼寝に行けばよかった!」
テオは彼らの相手をさせられて、この場を離れられなかったらしい。
「それじゃ、改めて。カムナギの兄ちゃんの活躍とぉ~」
「っ、」
酔っ払いから強引に肩を組まれたおれは、やっとで顔を上げ抗議する。
「っカムナギじゃない。強いて言うなら、“ウタ紡ぎ” だ」
「あー、うたつむきの兄ちゃんとぉ~、森の回復を願って~~、カンパーイ!」
「「「カンパーイ!!!」」」
酔っ払いたちはお酒を振り撒きながら豪快にジョッキをぶつけ合い、待ってましたとばかりに料理を食らい始めた。
「安心しろよ、果実ジュースだ」
テオがグラスの中身を美味しそうに飲み干すのを見て、おれもグラスに口をつける。濃厚な果汁が身体中に沁み渡るようだ。ほぅっと息を吐き、テオに続いて取り皿片手に料理へ近づいた。
「育ち盛りだろ、いっぱい食べな」
四方から手が伸びて、あれよと言う間に料理が乗せられ、手許の皿が山盛りになってしまう。
「ン~、うまっ! リュエル、食いきれないなら俺が食う」
「お前さん、いい食べっぷりだな。こっちも美味ぇぞ」
「ほれ、これも食え」
「へへっ、ありがと」
テオは本当に美味しそうによく食べる。これでどうして背が伸びないのだろう。
「おい、今なんか失礼なこと考えただろ」
何かの肉を詰め込んで膨らんだ頬っぺで不意に睨まれ、笑いを堪えて眉を上げる。
「おまえの身長のこととか?」
「っ俺は、後からグンと伸びるタイプなんだよ!」
テオと出会って早半年。今が伸び盛りのおれは、身長差が開いていくのをジワジワと感じていた。
もしかしたら、テオもそうかもしれない。そんな彼、最終的におれの二倍近くの量を平らげていた。満足そうにお腹をさすって、思い出したようにこちらを向く。
「そういや、カムナギが来たらしいぜ」
「知ってる」
「へー?」
ジーッと見上げられ、やむなく言葉を続ける。
「……さっき会った」
「何も言われなかったか?」
気遣うような声に首を振り、なんでもないように答えた。
「カムナギにならないか、ってさ」
灰色の瞳がにわかに丸くなる。一瞬の後、感極まった様子のテオに思いっきりハグされた。
「やったな、リュエル! えっと、試験があるんだったよな。おまえも "なんとか" って学び舎で、そのための勉強するのか?」
「しねえよ。断った」
「はあ? なんで」
テオの頭上にハテナマークが浮かんで見える。おれは果実ジュースをちみっと飲んで、テーブルに肘をついた。
「おれが貴族連中に混じって、真面目にお勉強なんてできると思うか?」
――テオはリュエルが貴族のように振る舞う姿を想像してみた。
「ブハッ。むりっ」
「だろ」
「ったしかに、おまえは貴族みたいに麗しい見た目だけどな。振る舞いっていうのか? 普通に庶民だし。想像したら、ジョークみたいに思っちまう。……けど俺、」
笑い涙の煌めく澄んだ瞳が、真っ直ぐに向けられる。
「おまえがそうしたいって言うなら、応援する」
素直な声音に、ポッと胸の辺りが温かくなった。それを言葉にできるほどおれは素直ではないので、当てつけに柔らかな茶髪をわしゃわしゃ撫でてしまうのだ。
「わっちょ!?」
「おまえの頭がいい位置にあるのが悪い」
「嫌味かよっ」
テオがようやく顔を上げられたとき、入り口のドアが開いて村長が入ってきた。後ろに例の三人が続く。
「さっき会ったカムナギたちだ」
村長曰く、せっかく来てもらったので晩餐を振る舞うことにしたらしい。料理も酒も、まだまだ尽きそうにない。
「あのカムナギ、なーんか見たことあるような…」
テオが髪を整えながら首を傾げる。
「アルシャ・ルーマ」
「それだ! 次期聖華って言われてる。一緒にいるのは侍衛と侍官だな。さすがに美形揃いだ。三人は同い年で、幼馴染らしいぜ。たしか十七才くらいだ」
「詳しいな」
「当たり前だろ。俺は《なんでも屋》だからな。それにしても、俺らと二つしか違わないのに、ずいぶん大人に見えるよな。貴族ってのはそういうもんなのか…」
テオの声が尻窄みになって消える。村人たちの歓迎から逃れた彼らが、こちらへやって来たのだ。
「君らを労う宴会なのに、お邪魔してごめんね」
「いや…」
気さくに話しかけてくるアルシャに少し戸惑う。
「紹介するよ。彼は侍官のカイト、彼は侍衛のオルキデ」
「どうぞお見知りおきを」
カイトはカチリと眼鏡を上げると、執事のようにお辞儀して薄く笑む。侍官とは、カムナギのサポートをする付き人のようなもの。彼はまさしく、そのようだ。
「よろしくな」
一方、オルキデは親しみやすい笑顔を浮かべた。タレ目なところも、親しみやすく感じる要因だろうか。侍衛はカムナギ付きの護衛。もっと怖いイメージがあったが、侍衛にも色々いるらしい。
彼らの視線がテオに移ったのを見て、おれは仕方なく口を開いた。
「テオ。……友だちだ」
するとテオは目を瞬いて、嬉しそうに笑った。
「俺、リュエルの友だちのテオ。《なんでも屋》なんだ。どうぞよろしく」
調子の良い返事である。おれはテオを肘でど突いた。
「った、」
「なるほど、君は彼への依頼の窓口のようなものですか」
「まぁ、そんな感じ」
カイトが納得したように頷いた。なんだかアルシャがおれとテオをジッ……と見ているのだが。
「オレ、腹ペコだったんだ」
オルキデは美味しそうに香る料理に釘付けで、ウキウキと皿を手に取った。
「ここ数日のスケジュールは、一日に何度も食べるオルキには、少々キツかったかもしれません」
スープをそそぎながらカイトが言う。
「そうだよ、飯食うタイミングがなかなかなくて。もう少しオレのことも考えてほしいぜ」
「考えているに決まっているでしょう。私と君が力を合わせればアルシャを守りきれる程度には、君に食事を摂らせたつもりです」
「……それ、"自分が動ければ大丈夫" って結論じゃないだろうな」
「まさか。武術の腕は君の方が上ですからね。一度にたくさん食べられるように、君の胃袋をもっと大きくできれば良いのですが」
「ムリだっただろ! その話はナシだ」
いったい何があったのか、オルキデがかすかに震えている。二人はテンポ良く会話しながら料理を確保して、近くの椅子に腰掛けた。
「さんきゅ」
淡々と話すカイトが、オルキデのためにフォークやナイフを用意するなど、さりげなく気を効かせているのが意外だ。
「あれで仲がいいんだ」
柔らかな声につられてアルシャへ目をやる。
「幼馴染だしね」
「ああ…」
テオが話していた通りである。
アルシャはカップにそそいだスープをコクリと飲んで、ホッと息を吐いた。
「森へ行ったよ。君の能力を疑うわけじゃないんだ。僕が引き受けた事だから、見届けたいと思って」
いつの間にかテオがいない。室内を見渡したところ、どうやら村長に呼ばれたらしい。近くの酔っ払いに絡まれて大変そうだ。
「僕は、そこらのカムナギより、君の方がよっぽど頼りになると思ってる」
「……え?」
驚いてアルシャを見上げた。
「森はあんな状況なのに、精靈たちの輝きは眩いばかりだったよ。君のウタが、とても素晴らしかったんだろうね」
聖紋を紡ぐのはまるで歌うようなので、ウタと呼ばれているのだが――。思いもよらない言葉の数々に反応できないでいるおれを映して、群青色の瞳が煌めく。
「僕も聞きたかった」
胸が震えた。
『ぼくに聞かせて』
不意に記憶の底から浮かび上がった幼い声が、彼に重なる。
「リュエル?」
「……あんたが聞くようなもんじゃねえよ」
アルシャは次期聖華と呼び声が高い。それは至高の存在だ。カムナギの中で、"カムナギといえばあの人!" と言われるたった一人が、人々から聖華と呼ばれる。ちなみに現聖華は、アルシャの父である。
「リュエル、今晩泊まる部屋のこと聞いてきたぜ。飯も食ったし、早く寝たいだろ」
草臥れた様子で戻ったテオの丸い頭をポンと撫で、おれは教えられた部屋へ向かった。
「リュエルは紡いだ後、よく眠ったりする?」
「ああ、うん。いつも寝るし、その日は遅くまで寝てる。カムナギって、みんなそう?」
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