22 / 30
運命は同時進行で
しおりを挟む
はずかしい告白をする。
おれは、12人もの女の子とつきあいながら、1人も自分の部屋にあげたことがない。
そうなる前にフラれたからだ。
つまり、彼女は――
「あ。ありがとうございます」
幼なじみの勇以外で、はじめておれの部屋に入った女子……ということになる。
紅茶のいい香り。ティーカップもオシャレ。
ごゆっくりね、と3人分の紅茶をはこんでくれた勇のお母さんが笑顔で部屋をでていった。
まるいローテーブルを三角形をつくるように座っていて、おれは正座、勇はあぐら、星乃さんは足をひかえめに横に出して座っている。
「ほんとに……さっきは、ごめんなさい!」
ばっ、と頭をさげて、長い髪の毛がゆれた。帰り道で会ったときはポニテにしてたけど、今はとくに結んだりくくったりしていない。こめかみのあたりに〈天使のわ〉がハッキリできていて、メンテばっちりって感じのキレーな黒髪だ。すごくサラサラで、静電気でちょっと浮いてる髪もあって――
「……見すぎじゃない?」
じと……と勇が細めに細めた目でおれを見る。
しかも頬杖までついて。
と、その目を一瞬でふつうの目にもどして、星乃さんに向けた。
「いいのいいの! 頭をあげてよ。べつに……ねぇ?」
パス、とばかりにおれに目線。
星乃さんも、上目づかいでおれに目線。
もうしわけなさそうな表情をしているが、はっきり言って彼女にツミはない。
うちにアイサツにきたら、勇のお母さんが茶目っ気をだして「おどろかせてあげてよ」と、おれの部屋に通してあげたというだけの話だ。
おれには聞こえなかったけど、きっとノックもしてたんだと思う。
気づかなかったおれがわるいんだ。
「そ、そうだよ。おれも勇も気にしてないし、何かしてたっていうわけでもないし……」
「でも……いいムードでしたよ?」
「演技だよ演技」と、おれにしては会心の切り返しができた。「ちょっとつきあってもらったんだ。おれ、演劇部だから」
「そうなんですか?」
「そうそう。おれたち、どっちもマジじゃないから」
何か言いたそうな顔をおれに向けたが、それだけで勇は何も言わなかった。
そして何秒か静かな間があったあと、それよかさ、と勇が話題をかえる。
「あなただったんだね。新しく引っ越してきた人って」
「はい」
「…………かわいい」
「はい?」
着てる赤いニットの胸元を片手でおさえて、ちょっと首をかしげる。
「めっ~ちゃかわいいじゃん!」
「そ、そうですか?」
「かわいすぎだよ。しかもこの透明感。彼氏はいる?」
「いえ、その……女子校なので」
「それは関係ないよー。むしろ女子校の子のほうがすすんで――」
「勇。まずは自己紹介からだろ」助け舟のつもりで、口をはさんだ。しかし、さりげなく〈彼氏いない〉の情報が引き出せたのは、勇にグッジョブと言わざるをえない。「名前もまだ教えてないんだし」
おれは言いながら、紅茶に手をのばした。
すこし、手がふるえてる。ドキドキもしてる。顔も赤いかもしれない。
おれは急いで手をひっこめた。
さいわい勇には気づかれていない。
勇は、お母さんがもってきてくれたマドレーヌをパクパク食べている。
(わからない……これって星乃さんが目の前にいるからなのか)
私はねぇ~、と明るく名乗っている幼なじみの横顔を見た。
(それとも、こいつのせいなのか。なんなんだよアレ……『つきあってない』って。そんなのアリか?)
「ほら」と、勇がおれの肩をゆする。
「え? 何が?」
「つぎは正の番でしょ、自己紹介」
「おれはいいよ」
勇に、今日帰り道で彼女と会ったことを話す。
「へー、そうなんだ。すっごい偶然じゃん」
「たまたま同じ車両に彼女が乗ってきたんだ」
「へー」
「連絡先も交換した」
会話の流れ上、ここにも「へー」とか「えっ?」と勇がアイヅチを入れるはずなんだが、
「……」
だまってしまった。
昔から、こいつはおどろいたときに無言になるクセがある。
おどろいた、というか自分にとっていやなニュースを耳にしたときというか。
最近だと、おれがまちがえて勇のプリンを食べたと伝えたときもそうなった。
「……そう」
でもなんか今までとちがう感じがする。
プリンのときみたく、だまったあとにパンチやキックもしてこない。なんかシュンとしてるような……。
「正ったら、手が早いんだから」
声にも、あまり明るさがない。
星乃さんは空気を読んだのか、そこで「そういえば宿題があって」と思い出したように言って、ササッと帰ってしまった。
◆
「危機感あるんじゃない?」
突然、そう言われた。
朝の教室。外は雨がふってる。
スカートのポケットに左手をつっこんだ女子が、右手をおれの机においた。
国府田さんだ。
このクラスの女子をひっぱる、ちょいヤンキーっ気もある女の子。セミロングの髪はほのかに茶色。
座ったままで彼女を見上げながら言う。
「危機感って何?」
「正クンが、女子人気ナンバーワンから落ちるかもってこと」
「え?」
「知らないの? 情報おそいなぁ。あのね――」
はじめて聞いた。
昨日、べつのクラスに転校生がきたらしい。
勇と同じクラスに。
おれより背が高いとか美形とかいうより、はっきり言ってそっちのほうが圧倒的に気になった。
「いやー!」
と、おれたちの会話に児玉も割りこむ。
「おれもさっきチェックしてきたけどさー、ありゃーレベチ。別次元だわ」
「そうか」と、おれはそれほど興味がない。「モテるんだろうな」
「バカいえ。おれン中では、ショーのが上よ。ショーにだったら抱かれてもいいけど、あいつはイヤだね」
「朝からする話じゃないでしょ」と、国府田さんが児玉の肩を押す。「でも面白い子が入ったよね。来年のバレンタインとか、チョコの数じゃどっちが勝つのかな~」
かんべんしてくれよ、と国府田さんに言い返したとき、かぶせるように児玉が聞き捨てならないことを言った。
おれは立ち上がる。
「わるい。もう一度、言ってくれ」
「へっ? だからよぉ、転校生のヤロウめ、楽しそうに勇ちゃんとツーショットでしゃべりやがって、って」
「まじか」
「ん? ショー、どーしたのよ?」
いきおいで廊下にでた。
でも、どうする。
いくのか?
(勇)
いこう。
いかなくちゃ、この気持ちにおさまりがつかない。
自分の目で確認したい。
だいたい、児玉のヤツは話を盛りがちだからな。
どうせさっき言ったことだって、フツーに、転校生がほかの男子や女子といっしょに――
(ツーショット‼)
一瞬、息がとまってしまった。
児玉は、話を一ミリも盛っていなかった。
教室のスミに、勇と向かい合う、背の高い男子がいる。
めっちゃ盛り上がってる。
勇なんか、手をたたいて笑ってるぞ。
おれは会話力も笑いのセンスも0点だから、あんなに勇を笑わせたことは……ひょっとしたら、ないかもしれない。
「――? ――」
「――!」
何を話しているかは、聞こえない。
ただただ楽しそうだ。勇の目も、心ナシか、ふだんよりキラキラしてるような……。
相手の転校生は、国府田さんの情報どおりで超絶イケメン。スタイルもいい。おれより5センチは背が高いだろう。
男を見上げて、気持ちよさそうに話している勇。
まるで、おれがよく知ってるあいつじゃないようで……。
くそっ!
なんか、よくない感情で胸がいっぱいになってる。ヤキモチとかシットとかジェラシーとか、そんなヤツ。
(見に行くんじゃ、なかったか……)
ていうか、なんで落ちこんでるんだ、おれ?
そもそも、あいつには〈彼氏〉がいたんじゃないか。
彼氏となら、おしゃべりどころか……もっと親しくするもんだろ?
ヤキモチなんか、今さらすぎないか?
どうしたんだよ。
まったく。
廊下の窓の外は雨。
窓ガラスに映るおれが、すこし猫背になってる。
どこか表情も暗い。
えーい! 笑顔笑顔! んで、シャキッと胸をはれっ!
もどってこい! 最っ~~~高にかっこいい、おれっ!
(ん?)
スマホに着信。
星乃さんからのラインだ。
あやしげな感じがする出だしだった。
「運命って信じますか?」なんて。
とりあえずノリを合わせて、「信じるよ」と、おれは男前に返す。
すると、
「私も、信じてみます!」
なにを? と打ち返す前に、追いかけるように向こうからメッセージがきた。
「私たち、おつきあいしませんか?」
おれは、12人もの女の子とつきあいながら、1人も自分の部屋にあげたことがない。
そうなる前にフラれたからだ。
つまり、彼女は――
「あ。ありがとうございます」
幼なじみの勇以外で、はじめておれの部屋に入った女子……ということになる。
紅茶のいい香り。ティーカップもオシャレ。
ごゆっくりね、と3人分の紅茶をはこんでくれた勇のお母さんが笑顔で部屋をでていった。
まるいローテーブルを三角形をつくるように座っていて、おれは正座、勇はあぐら、星乃さんは足をひかえめに横に出して座っている。
「ほんとに……さっきは、ごめんなさい!」
ばっ、と頭をさげて、長い髪の毛がゆれた。帰り道で会ったときはポニテにしてたけど、今はとくに結んだりくくったりしていない。こめかみのあたりに〈天使のわ〉がハッキリできていて、メンテばっちりって感じのキレーな黒髪だ。すごくサラサラで、静電気でちょっと浮いてる髪もあって――
「……見すぎじゃない?」
じと……と勇が細めに細めた目でおれを見る。
しかも頬杖までついて。
と、その目を一瞬でふつうの目にもどして、星乃さんに向けた。
「いいのいいの! 頭をあげてよ。べつに……ねぇ?」
パス、とばかりにおれに目線。
星乃さんも、上目づかいでおれに目線。
もうしわけなさそうな表情をしているが、はっきり言って彼女にツミはない。
うちにアイサツにきたら、勇のお母さんが茶目っ気をだして「おどろかせてあげてよ」と、おれの部屋に通してあげたというだけの話だ。
おれには聞こえなかったけど、きっとノックもしてたんだと思う。
気づかなかったおれがわるいんだ。
「そ、そうだよ。おれも勇も気にしてないし、何かしてたっていうわけでもないし……」
「でも……いいムードでしたよ?」
「演技だよ演技」と、おれにしては会心の切り返しができた。「ちょっとつきあってもらったんだ。おれ、演劇部だから」
「そうなんですか?」
「そうそう。おれたち、どっちもマジじゃないから」
何か言いたそうな顔をおれに向けたが、それだけで勇は何も言わなかった。
そして何秒か静かな間があったあと、それよかさ、と勇が話題をかえる。
「あなただったんだね。新しく引っ越してきた人って」
「はい」
「…………かわいい」
「はい?」
着てる赤いニットの胸元を片手でおさえて、ちょっと首をかしげる。
「めっ~ちゃかわいいじゃん!」
「そ、そうですか?」
「かわいすぎだよ。しかもこの透明感。彼氏はいる?」
「いえ、その……女子校なので」
「それは関係ないよー。むしろ女子校の子のほうがすすんで――」
「勇。まずは自己紹介からだろ」助け舟のつもりで、口をはさんだ。しかし、さりげなく〈彼氏いない〉の情報が引き出せたのは、勇にグッジョブと言わざるをえない。「名前もまだ教えてないんだし」
おれは言いながら、紅茶に手をのばした。
すこし、手がふるえてる。ドキドキもしてる。顔も赤いかもしれない。
おれは急いで手をひっこめた。
さいわい勇には気づかれていない。
勇は、お母さんがもってきてくれたマドレーヌをパクパク食べている。
(わからない……これって星乃さんが目の前にいるからなのか)
私はねぇ~、と明るく名乗っている幼なじみの横顔を見た。
(それとも、こいつのせいなのか。なんなんだよアレ……『つきあってない』って。そんなのアリか?)
「ほら」と、勇がおれの肩をゆする。
「え? 何が?」
「つぎは正の番でしょ、自己紹介」
「おれはいいよ」
勇に、今日帰り道で彼女と会ったことを話す。
「へー、そうなんだ。すっごい偶然じゃん」
「たまたま同じ車両に彼女が乗ってきたんだ」
「へー」
「連絡先も交換した」
会話の流れ上、ここにも「へー」とか「えっ?」と勇がアイヅチを入れるはずなんだが、
「……」
だまってしまった。
昔から、こいつはおどろいたときに無言になるクセがある。
おどろいた、というか自分にとっていやなニュースを耳にしたときというか。
最近だと、おれがまちがえて勇のプリンを食べたと伝えたときもそうなった。
「……そう」
でもなんか今までとちがう感じがする。
プリンのときみたく、だまったあとにパンチやキックもしてこない。なんかシュンとしてるような……。
「正ったら、手が早いんだから」
声にも、あまり明るさがない。
星乃さんは空気を読んだのか、そこで「そういえば宿題があって」と思い出したように言って、ササッと帰ってしまった。
◆
「危機感あるんじゃない?」
突然、そう言われた。
朝の教室。外は雨がふってる。
スカートのポケットに左手をつっこんだ女子が、右手をおれの机においた。
国府田さんだ。
このクラスの女子をひっぱる、ちょいヤンキーっ気もある女の子。セミロングの髪はほのかに茶色。
座ったままで彼女を見上げながら言う。
「危機感って何?」
「正クンが、女子人気ナンバーワンから落ちるかもってこと」
「え?」
「知らないの? 情報おそいなぁ。あのね――」
はじめて聞いた。
昨日、べつのクラスに転校生がきたらしい。
勇と同じクラスに。
おれより背が高いとか美形とかいうより、はっきり言ってそっちのほうが圧倒的に気になった。
「いやー!」
と、おれたちの会話に児玉も割りこむ。
「おれもさっきチェックしてきたけどさー、ありゃーレベチ。別次元だわ」
「そうか」と、おれはそれほど興味がない。「モテるんだろうな」
「バカいえ。おれン中では、ショーのが上よ。ショーにだったら抱かれてもいいけど、あいつはイヤだね」
「朝からする話じゃないでしょ」と、国府田さんが児玉の肩を押す。「でも面白い子が入ったよね。来年のバレンタインとか、チョコの数じゃどっちが勝つのかな~」
かんべんしてくれよ、と国府田さんに言い返したとき、かぶせるように児玉が聞き捨てならないことを言った。
おれは立ち上がる。
「わるい。もう一度、言ってくれ」
「へっ? だからよぉ、転校生のヤロウめ、楽しそうに勇ちゃんとツーショットでしゃべりやがって、って」
「まじか」
「ん? ショー、どーしたのよ?」
いきおいで廊下にでた。
でも、どうする。
いくのか?
(勇)
いこう。
いかなくちゃ、この気持ちにおさまりがつかない。
自分の目で確認したい。
だいたい、児玉のヤツは話を盛りがちだからな。
どうせさっき言ったことだって、フツーに、転校生がほかの男子や女子といっしょに――
(ツーショット‼)
一瞬、息がとまってしまった。
児玉は、話を一ミリも盛っていなかった。
教室のスミに、勇と向かい合う、背の高い男子がいる。
めっちゃ盛り上がってる。
勇なんか、手をたたいて笑ってるぞ。
おれは会話力も笑いのセンスも0点だから、あんなに勇を笑わせたことは……ひょっとしたら、ないかもしれない。
「――? ――」
「――!」
何を話しているかは、聞こえない。
ただただ楽しそうだ。勇の目も、心ナシか、ふだんよりキラキラしてるような……。
相手の転校生は、国府田さんの情報どおりで超絶イケメン。スタイルもいい。おれより5センチは背が高いだろう。
男を見上げて、気持ちよさそうに話している勇。
まるで、おれがよく知ってるあいつじゃないようで……。
くそっ!
なんか、よくない感情で胸がいっぱいになってる。ヤキモチとかシットとかジェラシーとか、そんなヤツ。
(見に行くんじゃ、なかったか……)
ていうか、なんで落ちこんでるんだ、おれ?
そもそも、あいつには〈彼氏〉がいたんじゃないか。
彼氏となら、おしゃべりどころか……もっと親しくするもんだろ?
ヤキモチなんか、今さらすぎないか?
どうしたんだよ。
まったく。
廊下の窓の外は雨。
窓ガラスに映るおれが、すこし猫背になってる。
どこか表情も暗い。
えーい! 笑顔笑顔! んで、シャキッと胸をはれっ!
もどってこい! 最っ~~~高にかっこいい、おれっ!
(ん?)
スマホに着信。
星乃さんからのラインだ。
あやしげな感じがする出だしだった。
「運命って信じますか?」なんて。
とりあえずノリを合わせて、「信じるよ」と、おれは男前に返す。
すると、
「私も、信じてみます!」
なにを? と打ち返す前に、追いかけるように向こうからメッセージがきた。
「私たち、おつきあいしませんか?」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
降る雪は沈む蒼の心を優しく包む〜冴えない根暗な陰キャぼっちの成り上がりリア充化プロジェクト〜
朔月カイト
恋愛
三年前に起きたある事件により心に大きな傷を負って、家族と近しい者以外には心を閉ざしてしまい、周りから遠ざけられるようになってしまった緋本蒼介。
高校二年生になってもそれは変わらず、ひっそりと陰に潜む様にして生活していた蒼介だが、ネット上で知り合ったある人物とオフ会をする事になり、その出会いが、彼の暗い高校生活を一変させる転機となる。
果たして彼は、見事に成り上がって立派なリア充になる事が出来るのか──。
冴えない根暗な陰キャぼっちのサクセスストーリー。
我慢しないことにした結果
宝月 蓮
恋愛
メアリー、ワイアット、クレアは幼馴染。いつも三人で過ごすことが多い。しかしクレアがわがままを言うせいで、いつもメアリーは我慢を強いられていた。更に、メアリーはワイアットに好意を寄せていたが色々なことが重なりワイアットはわがままなクレアと婚約することになってしまう。失意の中、欲望に忠実なクレアの更なるわがままで追い詰められていくメアリー。そんなメアリーを救ったのは、兄達の友人であるアレクサンダー。アレクサンダーはメアリーに、もう我慢しなくて良い、思いの全てを吐き出してごらんと優しく包み込んでくれた。メアリーはそんなアレクサンダーに惹かれていく。
小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
たとえ夜が姿を変えても ―過保護な兄の親友は、私を逃がさない―
佐竹りふれ
恋愛
重なる吐息、耳元を掠める熱、そして——兄の親友の、隠しきれない独占欲。
19歳のジャスミンにとって、過保護な兄の親友・セバスチャンは、自分を子供扱いする「第二の兄」のような存在だった。
しかし、初めてのパーティーの夜、その関係は一変する。
突然降ってきた、深く、すべてを奪うような口づけ。
「焦らず、お前のペースで進もう」
そう余裕たっぷりに微笑んだセバスチャン。
けれど、彼の言う「ゆっくり」は、翌朝には早くも崩れ始めていた。
学内の視線、兄の沈黙、そして二人きりのアパート――。
外堀が埋まっていくスピードに戸惑いながらも、ジャスミンは彼が隠し持つ「男」の顔に、抗えない好奇心を抱き始める。
「……どうする? 俺と一緒に、いけないことするか?」
余裕の仮面を被るセバスチャンに、あどけない顔で、けれど大胆に踏み込んでいくジャスミン。
理性を繋ぎ止めようとする彼を、翻弄し、追い詰めていくのは彼女の方で……。
「ゆっくり」なんて、ただの建前。
一度火がついた熱は、誰にも止められない。
兄の親友という境界線を軽々と飛び越え、加速しすぎる二人の溺愛ラブストーリー。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
これって政略結婚じゃないんですか? ー彼が指輪をしている理由ー
小田恒子
恋愛
この度、幼馴染とお見合いを経て政略結婚する事になりました。
でも、その彼の左手薬指には、指輪が輝いてます。
もしかして、これは本当に形だけの結婚でしょうか……?
表紙はぱくたそ様のフリー素材、フォントは簡単表紙メーカー様のものを使用しております。
全年齢作品です。
ベリーズカフェ公開日 2022/09/21
アルファポリス公開日 2025/06/19
作品の無断転載はご遠慮ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる