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大学生決め事 2
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「結納どうする?」
大学へ迎えに来てもらい 凰雅さんのオフィスへ初めて一緒に行く車の中で聞かれ どうするべきか
今日の凰雅さんはカジュアルな服装だけれど
上質な質感の服とハイクラスな空気で 一般的なカジュアルとは一線を画している。
そんな 機嫌の良い凰雅さんが続けて言う。
「お前の親に直接聞こうか?やり方が有るならいう通りにするけど」
「いえ 初めに私が聞いてみます」
「わかった。あ やらない は無しな」
横目で私を見ながら 右手で私の左手をもてあそぶ。
つうっと触れるか触れないかの動きで親指の腹で手の甲をなぞられ
少し変な気分になりそうなのを建て直しながら
意外な凰雅さんの言葉に
「色々気遣ってもらってありがとうございます」
薄目にして私を横目で見ながら ふん と口角だけで笑う。
「婚約パーティーでもするか。でも俺はパーティー嫌いなんだよなあ」
「...気遣いしてくれてるのよね?何か意味あるの?」
結納やらないは無し とか 婚約パーティー とか
何故か引っ掛かりを感じそう告げると
「ああ 婚約したって噂にになるぐらいにしたい。ちょっかい掛けられないように」
それって
「凰雅さんが?」
「ばーか お前だよ」
はっ?
「ないない!心配してくれるのは嬉しいけど。」
凰雅さんは冷たい目で一瞥して溜め息をついた。
「どちらにしても俺が不安。あっさり振ってさっさとアメリカに行って その上誰か分からなくても見合いするやつだからなあ。せめて体の関係でもあれば...」
そう言いながら 綺麗な瞳でじっと私を見つめ 五本の指に力を込めて存在感を持たせて手を握りしめてくる。
...無視 無視。何 その流れ。誰がそんな手にひっかかるもんですか。
「凰雅さん 車の免許っていつ取ったんですか?」
私が話を変えると 不機嫌そうに眉をよせ 手を放す。
一瞬そんな顔にもドキリとしたけれど どうにか堪えて普通にふるまった。
「18になって直ぐ」
「そうなんですね。そのうち私もとろうかと思って」
直ぐには無理でも漠然と思っていたこと。
不機嫌なままじろりとこちらを見て
「必要か?なら運転手つけるけど。」
「いやいや 結婚もしていないのにやり過ぎでしょう」
「婚約してるんだ。結婚は卒業を待ってるだけで同じだろ」
...百歩譲っても違うでしょ。
考えてみます と話を終らせ
「でも本当に会社まで行ってもいいんですか?」
凰雅さんは目だけをこちらに向けて片方の口角を上げた。
「ここまで来て今さら。俺の部屋があるからそこならいつ来てもいいから。毎日でも来いよ」
気がつくと至近距離に凰雅さんの顔があり
「と言うか来い。予定のない日は」
突き放す様な声でそう言うくせに話す内容は束縛的で。
私を見つめる眼差しと頬を撫でる手はことのほか慈しむ様なやさしいものだった。
少し赤くなるのを気にしながら
...予定のない日 ね。
「出来るだけそうします。」
俺様発言は気になったけれど半面来てもいいと言ってもらうのは嬉しくもあるので 私の都合で行けるなら と そう思った。
それなりに満足そうな顔をした凰雅さんは一緒にいると喜怒哀楽がよくわかる。
高校生の時遠くから見てるとあまり感情を出さないのかと思っていたのに。
新しい発見がこうやって増えて行くんだろうか。
ーーー心地好い温もりが胸に広がる。
凰雅さんを少しずつ知っていって
そして家族になる。
昔 味わったような全てをつつむみたいな...。
顔も緩くなっていたみたいで私を見ていた凰雅さんは意地悪な目付きで一瞥してから やさしい笑みを浮かべてまんざらでない様子で私を見ていた。
大学へ迎えに来てもらい 凰雅さんのオフィスへ初めて一緒に行く車の中で聞かれ どうするべきか
今日の凰雅さんはカジュアルな服装だけれど
上質な質感の服とハイクラスな空気で 一般的なカジュアルとは一線を画している。
そんな 機嫌の良い凰雅さんが続けて言う。
「お前の親に直接聞こうか?やり方が有るならいう通りにするけど」
「いえ 初めに私が聞いてみます」
「わかった。あ やらない は無しな」
横目で私を見ながら 右手で私の左手をもてあそぶ。
つうっと触れるか触れないかの動きで親指の腹で手の甲をなぞられ
少し変な気分になりそうなのを建て直しながら
意外な凰雅さんの言葉に
「色々気遣ってもらってありがとうございます」
薄目にして私を横目で見ながら ふん と口角だけで笑う。
「婚約パーティーでもするか。でも俺はパーティー嫌いなんだよなあ」
「...気遣いしてくれてるのよね?何か意味あるの?」
結納やらないは無し とか 婚約パーティー とか
何故か引っ掛かりを感じそう告げると
「ああ 婚約したって噂にになるぐらいにしたい。ちょっかい掛けられないように」
それって
「凰雅さんが?」
「ばーか お前だよ」
はっ?
「ないない!心配してくれるのは嬉しいけど。」
凰雅さんは冷たい目で一瞥して溜め息をついた。
「どちらにしても俺が不安。あっさり振ってさっさとアメリカに行って その上誰か分からなくても見合いするやつだからなあ。せめて体の関係でもあれば...」
そう言いながら 綺麗な瞳でじっと私を見つめ 五本の指に力を込めて存在感を持たせて手を握りしめてくる。
...無視 無視。何 その流れ。誰がそんな手にひっかかるもんですか。
「凰雅さん 車の免許っていつ取ったんですか?」
私が話を変えると 不機嫌そうに眉をよせ 手を放す。
一瞬そんな顔にもドキリとしたけれど どうにか堪えて普通にふるまった。
「18になって直ぐ」
「そうなんですね。そのうち私もとろうかと思って」
直ぐには無理でも漠然と思っていたこと。
不機嫌なままじろりとこちらを見て
「必要か?なら運転手つけるけど。」
「いやいや 結婚もしていないのにやり過ぎでしょう」
「婚約してるんだ。結婚は卒業を待ってるだけで同じだろ」
...百歩譲っても違うでしょ。
考えてみます と話を終らせ
「でも本当に会社まで行ってもいいんですか?」
凰雅さんは目だけをこちらに向けて片方の口角を上げた。
「ここまで来て今さら。俺の部屋があるからそこならいつ来てもいいから。毎日でも来いよ」
気がつくと至近距離に凰雅さんの顔があり
「と言うか来い。予定のない日は」
突き放す様な声でそう言うくせに話す内容は束縛的で。
私を見つめる眼差しと頬を撫でる手はことのほか慈しむ様なやさしいものだった。
少し赤くなるのを気にしながら
...予定のない日 ね。
「出来るだけそうします。」
俺様発言は気になったけれど半面来てもいいと言ってもらうのは嬉しくもあるので 私の都合で行けるなら と そう思った。
それなりに満足そうな顔をした凰雅さんは一緒にいると喜怒哀楽がよくわかる。
高校生の時遠くから見てるとあまり感情を出さないのかと思っていたのに。
新しい発見がこうやって増えて行くんだろうか。
ーーー心地好い温もりが胸に広がる。
凰雅さんを少しずつ知っていって
そして家族になる。
昔 味わったような全てをつつむみたいな...。
顔も緩くなっていたみたいで私を見ていた凰雅さんは意地悪な目付きで一瞥してから やさしい笑みを浮かべてまんざらでない様子で私を見ていた。
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