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第二章 凰雅side26
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「婚約してるとは言え 嫁入り前の娘が同棲してるなんて外聞が悪い。式は予定通り卒業後で 一層の事入籍は先に済ませたらどうだ」
同居して一週間後 結の実家に訪れた時に彼女の父親から願ってもないことを告げられた。
俺にとっては渡りに船だ。
「ありがとうございます。結さえよければ 僕は直ぐにでも」
「お父様 ありがとうございます。二人で話し合います」
でも結にとっては違った。
俺も昨日までは入籍しなくても満足していたはずだった。
けれど促されて戸惑いなんて有るわけない。嬉しいチャンスじゃねえのか?
結はどうして躊躇する?俺の全てが欲しくない?
「...私ね 最近凰雅さんを見ていて思うんだけど 私も一度は就職して自分の収入で生活してみたいの」
「何で?」
「漠然と夫の収入で生活する方法しか考えてなかったんだけど 最終的にそうなっても一度は大した生活しか出来なくても自分の力でやりたい。じゃないと凰雅さんが凄いって思うだけで凄い の根拠がないと言うか...。自分が最低限の事は出来る自信が欲しいから」
「そんな必要はねえと思うけど 百歩譲ってそうとして。何で今結婚出来ねえんだ?」
「凰雅さんと関係ない所で頑張ってみたいの。それに結婚して主婦なのに役割を何にも果たせないなんて嫌だから」
「俺はお前の足枷か?家の事は出来なくてもいいって言ったよな。...お前は自信自信って言うけどそんなに必要な事か?これからもずっと新しい自信が必要になるんじゃねえか?」
「そんな事ない。分かって」
「わからねえよ!」
俺には全く理解できなかった。
俺はどんな状態でも結とまだ結婚したくないとか関係ない所で頑張りたいとかあり得ない。
脳裏に結への不満が燻る。
まだ結にとって俺は絶対必要な存在にはなっていなかったのか。
結が手に入ったとその気になっていた俺の落胆は凄まじいものでそれは怒りとなって結を責めた。
怯える結にはっとし 俺は頭を冷す為家を出た。
責めたいんじゃないんだ 俺は。
ただ 受け入れて欲しいだけ。
カッカする頭をなるべくクールダウンさせながら同じビルの会員制バーに行った。
不躾な奴が居ないだけ気楽な場所だ。しかしここは毎度知った顔に出くわす事が多い。
「凰雅?珍しいな」
声をかけてきたのは竜一と会社の人間数人。
そいつらに招き入れられ同じテーブルでアルコールを飲み始めた。
まだ癒えぬ傷を抱えた結を置いてきて後悔している俺は何処か上の空で。
明日から二週間の出張を控えた俺はやはり帰ろうと席を立とうとした。
その時 結からのメールがきた。
“今日は私の部屋に居ます”
...なんだ。結は俺が出ていったら待っててもくれないのか。
泣くわけにもいかずだんまりを決め込んだ俺は偶々入荷していたカバランソリストの エクスバーボン・シングルカスクストレングスをストレートでひたすら飲んだ。
「あーあ そんな飲み方する酒じゃないのに」
止める竜一の言葉も聞かず結構な時間飲み続けた俺は潰れる事も出来ない。
体質なんだろう父親に似てなかなか酔わない。
二十歳になった時父親に「どれくらいが限界か知っておけ」と助言されとことん飲んだが結局朝まで飲み続けて。
限界知れずのワク認定をうけた。
それでも潰れなくても多少酔いはする。
結の居る住まいに行きたかったけどあんなふうに結を責めた自分が情けなくて 行くのはやめた。
酔った身体で家まで戻りシャワーだけ浴びて迎えの車に乗り込んだ。
同居して一週間後 結の実家に訪れた時に彼女の父親から願ってもないことを告げられた。
俺にとっては渡りに船だ。
「ありがとうございます。結さえよければ 僕は直ぐにでも」
「お父様 ありがとうございます。二人で話し合います」
でも結にとっては違った。
俺も昨日までは入籍しなくても満足していたはずだった。
けれど促されて戸惑いなんて有るわけない。嬉しいチャンスじゃねえのか?
結はどうして躊躇する?俺の全てが欲しくない?
「...私ね 最近凰雅さんを見ていて思うんだけど 私も一度は就職して自分の収入で生活してみたいの」
「何で?」
「漠然と夫の収入で生活する方法しか考えてなかったんだけど 最終的にそうなっても一度は大した生活しか出来なくても自分の力でやりたい。じゃないと凰雅さんが凄いって思うだけで凄い の根拠がないと言うか...。自分が最低限の事は出来る自信が欲しいから」
「そんな必要はねえと思うけど 百歩譲ってそうとして。何で今結婚出来ねえんだ?」
「凰雅さんと関係ない所で頑張ってみたいの。それに結婚して主婦なのに役割を何にも果たせないなんて嫌だから」
「俺はお前の足枷か?家の事は出来なくてもいいって言ったよな。...お前は自信自信って言うけどそんなに必要な事か?これからもずっと新しい自信が必要になるんじゃねえか?」
「そんな事ない。分かって」
「わからねえよ!」
俺には全く理解できなかった。
俺はどんな状態でも結とまだ結婚したくないとか関係ない所で頑張りたいとかあり得ない。
脳裏に結への不満が燻る。
まだ結にとって俺は絶対必要な存在にはなっていなかったのか。
結が手に入ったとその気になっていた俺の落胆は凄まじいものでそれは怒りとなって結を責めた。
怯える結にはっとし 俺は頭を冷す為家を出た。
責めたいんじゃないんだ 俺は。
ただ 受け入れて欲しいだけ。
カッカする頭をなるべくクールダウンさせながら同じビルの会員制バーに行った。
不躾な奴が居ないだけ気楽な場所だ。しかしここは毎度知った顔に出くわす事が多い。
「凰雅?珍しいな」
声をかけてきたのは竜一と会社の人間数人。
そいつらに招き入れられ同じテーブルでアルコールを飲み始めた。
まだ癒えぬ傷を抱えた結を置いてきて後悔している俺は何処か上の空で。
明日から二週間の出張を控えた俺はやはり帰ろうと席を立とうとした。
その時 結からのメールがきた。
“今日は私の部屋に居ます”
...なんだ。結は俺が出ていったら待っててもくれないのか。
泣くわけにもいかずだんまりを決め込んだ俺は偶々入荷していたカバランソリストの エクスバーボン・シングルカスクストレングスをストレートでひたすら飲んだ。
「あーあ そんな飲み方する酒じゃないのに」
止める竜一の言葉も聞かず結構な時間飲み続けた俺は潰れる事も出来ない。
体質なんだろう父親に似てなかなか酔わない。
二十歳になった時父親に「どれくらいが限界か知っておけ」と助言されとことん飲んだが結局朝まで飲み続けて。
限界知れずのワク認定をうけた。
それでも潰れなくても多少酔いはする。
結の居る住まいに行きたかったけどあんなふうに結を責めた自分が情けなくて 行くのはやめた。
酔った身体で家まで戻りシャワーだけ浴びて迎えの車に乗り込んだ。
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