10 / 164
高校生 変化 8
しおりを挟む
家に帰ると 家の電話に里美から連絡があり。
「スマホにいくら連絡しても既読にならないし。どうしたの?」
何でもない と力ない声でしかこたえられない私に
里美は スマホにかけなおす と言って電話を切った。
「...凰雅さんが何かした?」
「...実は」
ポツリポツリと途切れながら順を追って話し終える。
里美は ふーっ と溜め息をついた。
「びっくりするじゃない。凰雅さんからも連絡があるし 無事か確認してくれって。
ああ 送ってくれたときにね 念のために連絡先を交換したの。
あの人確かに今までいい加減なつき合いしてたみたいだけど 今は違うんじゃない?
断ってたんでしょ?」
うん でも変わったかどうかまだ分からないよ とこたえる。
「大体連絡先を教えないらしいよ。周りが連絡係するって。なのに結の為に私にまで教えるなんて特別な事は確かだよ」
...何だかやっぱり言葉が出ない。
「丸々信用しろとは言えないけど。でもそんなに落ち込んでるのは何でなの?」
ドキッっとした。
「....それが謎なの」
「ふーん 自分でよく考えてなさい。いつでも相談にはのるからね」
そう言って電話は切られた。
翌日 今日びくびくしている元凶の 取り巻きのお姉様は睨んでは来るけれど何か言ってくる事はなくて。
同じ学年の子には 何人かに 付き合ってるの? と聞かれた。
また凰雅さんに会ったらどうしよう と
凄く構えて学校に行ったけど 今日は登校していないのか 会うことはなかった。
代わりに
「ねぇ 一緒に帰ろう?」
昨日の凰雅さんの友達が。
「俺は平井龍一って言うの」
平井さんは 結局成り行きで途中までついて来た。
「...平井さん 何かご用ですか?」
「うわ...すげえかかわりたくないオーラ全開なんですけど」
はい その通りです。
「...ゴホン。いや ところで昨日は悪かったね。あまりにも衝撃的で信じられなくて」
私が不信の眼差しを向けると
「最近 学校内でもついて来るな って一人でどっか行くもんだからおかしいとは思っていたんだけど。一ノ瀬さんの所に行ってたんだよね」
私が黙っているとそのまま続けた。
「女の子とも遊ばないし。あ そっち系の ね。だから昨日も誘ってみたんだけど 間が悪く一ノ瀬さんとかち合って。あんまり必至で追いかけてるから信じられなくて。念のために誘ってみたんだけど 一ノ瀬さんに聞かれたくなかったみたいだし 挙げ句に君がいなくなって凄い切れて。俺やっちゃったみたいね」
平井さんは はーっ と溜め息をついた。
「取り敢えず電話とメールは出てあげてよ。周りが大変だから。凰雅に頼まれたんだけど お詫びに取り巻きの女たちに手を出さないよう釘を刺しておいたから」
「...当たり前です。恩着せがましく言わないでください」
睨みながらそう言うと
やっぱり? って舌を出した。
何だか 話の内容か平井さんのキャラか 昨日から落ち込んだ気持ちが穏やかになっていって。
今日は華道のお稽古がお休みなので少し駅近くの公園で話をした。
カフェとかに入るとなったらそこで帰ると言い出すと思ったのかもしれない。さりげなく公園に誘われた。..人の機微に敏感な人らしい。
平井さんは幼稚園からずっと一緒で 凰雅さんが会社立ち上げ以前の 仕事が遊びより前の時から一緒に色んな事を経験してきているらしい。
やっぱりその時から 飛び抜けて発想力と理解力があったらしくて一緒にいていつもワクワクして楽しくてしょうがなかったそうで。
「その頃からこいつとはずっと一緒にいたいと思ったね。あいつほどの頭は無いけど 調整力とか会社にするに当たっての必要な細かい知識とか常識とか人脈とか。父親に紹介してもらったりしながらやって来たわけ。そのなかで 類は類を呼んで凄いやつらが集まってるんだ。もちろん凰雅にみんな惚れ込んで」
そう言って屈託のない顔で笑った。
「スマホにいくら連絡しても既読にならないし。どうしたの?」
何でもない と力ない声でしかこたえられない私に
里美は スマホにかけなおす と言って電話を切った。
「...凰雅さんが何かした?」
「...実は」
ポツリポツリと途切れながら順を追って話し終える。
里美は ふーっ と溜め息をついた。
「びっくりするじゃない。凰雅さんからも連絡があるし 無事か確認してくれって。
ああ 送ってくれたときにね 念のために連絡先を交換したの。
あの人確かに今までいい加減なつき合いしてたみたいだけど 今は違うんじゃない?
断ってたんでしょ?」
うん でも変わったかどうかまだ分からないよ とこたえる。
「大体連絡先を教えないらしいよ。周りが連絡係するって。なのに結の為に私にまで教えるなんて特別な事は確かだよ」
...何だかやっぱり言葉が出ない。
「丸々信用しろとは言えないけど。でもそんなに落ち込んでるのは何でなの?」
ドキッっとした。
「....それが謎なの」
「ふーん 自分でよく考えてなさい。いつでも相談にはのるからね」
そう言って電話は切られた。
翌日 今日びくびくしている元凶の 取り巻きのお姉様は睨んでは来るけれど何か言ってくる事はなくて。
同じ学年の子には 何人かに 付き合ってるの? と聞かれた。
また凰雅さんに会ったらどうしよう と
凄く構えて学校に行ったけど 今日は登校していないのか 会うことはなかった。
代わりに
「ねぇ 一緒に帰ろう?」
昨日の凰雅さんの友達が。
「俺は平井龍一って言うの」
平井さんは 結局成り行きで途中までついて来た。
「...平井さん 何かご用ですか?」
「うわ...すげえかかわりたくないオーラ全開なんですけど」
はい その通りです。
「...ゴホン。いや ところで昨日は悪かったね。あまりにも衝撃的で信じられなくて」
私が不信の眼差しを向けると
「最近 学校内でもついて来るな って一人でどっか行くもんだからおかしいとは思っていたんだけど。一ノ瀬さんの所に行ってたんだよね」
私が黙っているとそのまま続けた。
「女の子とも遊ばないし。あ そっち系の ね。だから昨日も誘ってみたんだけど 間が悪く一ノ瀬さんとかち合って。あんまり必至で追いかけてるから信じられなくて。念のために誘ってみたんだけど 一ノ瀬さんに聞かれたくなかったみたいだし 挙げ句に君がいなくなって凄い切れて。俺やっちゃったみたいね」
平井さんは はーっ と溜め息をついた。
「取り敢えず電話とメールは出てあげてよ。周りが大変だから。凰雅に頼まれたんだけど お詫びに取り巻きの女たちに手を出さないよう釘を刺しておいたから」
「...当たり前です。恩着せがましく言わないでください」
睨みながらそう言うと
やっぱり? って舌を出した。
何だか 話の内容か平井さんのキャラか 昨日から落ち込んだ気持ちが穏やかになっていって。
今日は華道のお稽古がお休みなので少し駅近くの公園で話をした。
カフェとかに入るとなったらそこで帰ると言い出すと思ったのかもしれない。さりげなく公園に誘われた。..人の機微に敏感な人らしい。
平井さんは幼稚園からずっと一緒で 凰雅さんが会社立ち上げ以前の 仕事が遊びより前の時から一緒に色んな事を経験してきているらしい。
やっぱりその時から 飛び抜けて発想力と理解力があったらしくて一緒にいていつもワクワクして楽しくてしょうがなかったそうで。
「その頃からこいつとはずっと一緒にいたいと思ったね。あいつほどの頭は無いけど 調整力とか会社にするに当たっての必要な細かい知識とか常識とか人脈とか。父親に紹介してもらったりしながらやって来たわけ。そのなかで 類は類を呼んで凄いやつらが集まってるんだ。もちろん凰雅にみんな惚れ込んで」
そう言って屈託のない顔で笑った。
0
あなたにおすすめの小説
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
国宝級イケメンとのキスは、最上級に甘いドルチェみたいに私をとろけさせます♡ 〈Dulcisシリーズ〉
はなたろう
恋愛
人気アイドルとの秘密の恋愛♡コウキは俳優やモデルとしても活躍するアイドル。クールで優しいけど、ベッドでは少し意地悪でやきもちやき。彼女の美咲を溺愛し、他の男に取られないかと不安になることも。出会いから交際を経て、甘いキスで溶ける日々の物語。
★みなさまの心にいる、推しを思いながら読んでください
◆出会い編あらすじ
毎日同じ、変わらない。都会の片隅にある植物園で働く美咲。
そこに毎週やってくる、おしゃれで長身の男性。カメラが趣味らい。この日は初めて会話をしたけど、ちょっと変わった人だなーと思っていた。
まさか、その彼が人気アイドル、dulcis〈ドゥルキス〉のメンバーだとは気づきもしなかった。
毎日同じだと思っていた日常、ついに変わるときがきた。
◆登場人物
佐倉 美咲(25) 公園の管理運営企業に勤める。植物園のスタッフから本社の企画営業部へ異動
天見 光季(27) 人気アイドルグループ、dulcis(ドゥルキス)のメンバー。俳優業で活躍中、自然の写真を撮るのが趣味
お読みいただきありがとうございます!
★番外編はこちらに集約してます。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/411579529/693947517
★最年少、甘えん坊ケイタとバツイチ×アラサーの恋愛はじめました。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/411579529/408954279
片想い婚〜今日、姉の婚約者と結婚します〜
橘しづき
恋愛
姉には幼い頃から婚約者がいた。両家が決めた相手だった。お互いの家の繁栄のための結婚だという。
私はその彼に、幼い頃からずっと恋心を抱いていた。叶わぬ恋に辟易し、秘めた想いは誰に言わず、二人の結婚式にのぞんだ。
だが当日、姉は結婚式に来なかった。 パニックに陥る両親たち、悲しげな愛しい人。そこで自分の口から声が出た。
「私が……蒼一さんと結婚します」
姉の身代わりに結婚した咲良。好きな人と夫婦になれるも、心も体も通じ合えない片想い。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
離婚した彼女は死ぬことにした
はるかわ 美穂
恋愛
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる