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高校生 変化 8
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家に帰ると 家の電話に里美から連絡があり。
「スマホにいくら連絡しても既読にならないし。どうしたの?」
何でもない と力ない声でしかこたえられない私に
里美は スマホにかけなおす と言って電話を切った。
「...凰雅さんが何かした?」
「...実は」
ポツリポツリと途切れながら順を追って話し終える。
里美は ふーっ と溜め息をついた。
「びっくりするじゃない。凰雅さんからも連絡があるし 無事か確認してくれって。
ああ 送ってくれたときにね 念のために連絡先を交換したの。
あの人確かに今までいい加減なつき合いしてたみたいだけど 今は違うんじゃない?
断ってたんでしょ?」
うん でも変わったかどうかまだ分からないよ とこたえる。
「大体連絡先を教えないらしいよ。周りが連絡係するって。なのに結の為に私にまで教えるなんて特別な事は確かだよ」
...何だかやっぱり言葉が出ない。
「丸々信用しろとは言えないけど。でもそんなに落ち込んでるのは何でなの?」
ドキッっとした。
「....それが謎なの」
「ふーん 自分でよく考えてなさい。いつでも相談にはのるからね」
そう言って電話は切られた。
翌日 今日びくびくしている元凶の 取り巻きのお姉様は睨んでは来るけれど何か言ってくる事はなくて。
同じ学年の子には 何人かに 付き合ってるの? と聞かれた。
また凰雅さんに会ったらどうしよう と
凄く構えて学校に行ったけど 今日は登校していないのか 会うことはなかった。
代わりに
「ねぇ 一緒に帰ろう?」
昨日の凰雅さんの友達が。
「俺は平井龍一って言うの」
平井さんは 結局成り行きで途中までついて来た。
「...平井さん 何かご用ですか?」
「うわ...すげえかかわりたくないオーラ全開なんですけど」
はい その通りです。
「...ゴホン。いや ところで昨日は悪かったね。あまりにも衝撃的で信じられなくて」
私が不信の眼差しを向けると
「最近 学校内でもついて来るな って一人でどっか行くもんだからおかしいとは思っていたんだけど。一ノ瀬さんの所に行ってたんだよね」
私が黙っているとそのまま続けた。
「女の子とも遊ばないし。あ そっち系の ね。だから昨日も誘ってみたんだけど 間が悪く一ノ瀬さんとかち合って。あんまり必至で追いかけてるから信じられなくて。念のために誘ってみたんだけど 一ノ瀬さんに聞かれたくなかったみたいだし 挙げ句に君がいなくなって凄い切れて。俺やっちゃったみたいね」
平井さんは はーっ と溜め息をついた。
「取り敢えず電話とメールは出てあげてよ。周りが大変だから。凰雅に頼まれたんだけど お詫びに取り巻きの女たちに手を出さないよう釘を刺しておいたから」
「...当たり前です。恩着せがましく言わないでください」
睨みながらそう言うと
やっぱり? って舌を出した。
何だか 話の内容か平井さんのキャラか 昨日から落ち込んだ気持ちが穏やかになっていって。
今日は華道のお稽古がお休みなので少し駅近くの公園で話をした。
カフェとかに入るとなったらそこで帰ると言い出すと思ったのかもしれない。さりげなく公園に誘われた。..人の機微に敏感な人らしい。
平井さんは幼稚園からずっと一緒で 凰雅さんが会社立ち上げ以前の 仕事が遊びより前の時から一緒に色んな事を経験してきているらしい。
やっぱりその時から 飛び抜けて発想力と理解力があったらしくて一緒にいていつもワクワクして楽しくてしょうがなかったそうで。
「その頃からこいつとはずっと一緒にいたいと思ったね。あいつほどの頭は無いけど 調整力とか会社にするに当たっての必要な細かい知識とか常識とか人脈とか。父親に紹介してもらったりしながらやって来たわけ。そのなかで 類は類を呼んで凄いやつらが集まってるんだ。もちろん凰雅にみんな惚れ込んで」
そう言って屈託のない顔で笑った。
「スマホにいくら連絡しても既読にならないし。どうしたの?」
何でもない と力ない声でしかこたえられない私に
里美は スマホにかけなおす と言って電話を切った。
「...凰雅さんが何かした?」
「...実は」
ポツリポツリと途切れながら順を追って話し終える。
里美は ふーっ と溜め息をついた。
「びっくりするじゃない。凰雅さんからも連絡があるし 無事か確認してくれって。
ああ 送ってくれたときにね 念のために連絡先を交換したの。
あの人確かに今までいい加減なつき合いしてたみたいだけど 今は違うんじゃない?
断ってたんでしょ?」
うん でも変わったかどうかまだ分からないよ とこたえる。
「大体連絡先を教えないらしいよ。周りが連絡係するって。なのに結の為に私にまで教えるなんて特別な事は確かだよ」
...何だかやっぱり言葉が出ない。
「丸々信用しろとは言えないけど。でもそんなに落ち込んでるのは何でなの?」
ドキッっとした。
「....それが謎なの」
「ふーん 自分でよく考えてなさい。いつでも相談にはのるからね」
そう言って電話は切られた。
翌日 今日びくびくしている元凶の 取り巻きのお姉様は睨んでは来るけれど何か言ってくる事はなくて。
同じ学年の子には 何人かに 付き合ってるの? と聞かれた。
また凰雅さんに会ったらどうしよう と
凄く構えて学校に行ったけど 今日は登校していないのか 会うことはなかった。
代わりに
「ねぇ 一緒に帰ろう?」
昨日の凰雅さんの友達が。
「俺は平井龍一って言うの」
平井さんは 結局成り行きで途中までついて来た。
「...平井さん 何かご用ですか?」
「うわ...すげえかかわりたくないオーラ全開なんですけど」
はい その通りです。
「...ゴホン。いや ところで昨日は悪かったね。あまりにも衝撃的で信じられなくて」
私が不信の眼差しを向けると
「最近 学校内でもついて来るな って一人でどっか行くもんだからおかしいとは思っていたんだけど。一ノ瀬さんの所に行ってたんだよね」
私が黙っているとそのまま続けた。
「女の子とも遊ばないし。あ そっち系の ね。だから昨日も誘ってみたんだけど 間が悪く一ノ瀬さんとかち合って。あんまり必至で追いかけてるから信じられなくて。念のために誘ってみたんだけど 一ノ瀬さんに聞かれたくなかったみたいだし 挙げ句に君がいなくなって凄い切れて。俺やっちゃったみたいね」
平井さんは はーっ と溜め息をついた。
「取り敢えず電話とメールは出てあげてよ。周りが大変だから。凰雅に頼まれたんだけど お詫びに取り巻きの女たちに手を出さないよう釘を刺しておいたから」
「...当たり前です。恩着せがましく言わないでください」
睨みながらそう言うと
やっぱり? って舌を出した。
何だか 話の内容か平井さんのキャラか 昨日から落ち込んだ気持ちが穏やかになっていって。
今日は華道のお稽古がお休みなので少し駅近くの公園で話をした。
カフェとかに入るとなったらそこで帰ると言い出すと思ったのかもしれない。さりげなく公園に誘われた。..人の機微に敏感な人らしい。
平井さんは幼稚園からずっと一緒で 凰雅さんが会社立ち上げ以前の 仕事が遊びより前の時から一緒に色んな事を経験してきているらしい。
やっぱりその時から 飛び抜けて発想力と理解力があったらしくて一緒にいていつもワクワクして楽しくてしょうがなかったそうで。
「その頃からこいつとはずっと一緒にいたいと思ったね。あいつほどの頭は無いけど 調整力とか会社にするに当たっての必要な細かい知識とか常識とか人脈とか。父親に紹介してもらったりしながらやって来たわけ。そのなかで 類は類を呼んで凄いやつらが集まってるんだ。もちろん凰雅にみんな惚れ込んで」
そう言って屈託のない顔で笑った。
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