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You Could Be Mine
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しおりを挟む眠らないまま朝になって。
俺の腕の中で小さな寝息。
まだ眠ってるみのりさん。
寝顔だって数えきれねえほど見た。
もう二度と見れないんだな。
みのりさん起こさない様にベッドから出た。
ベッドの下のみのりさんの服。
綺麗に畳み直す。
シャワー頭から浴びながら。
まだ涙出る。
しっかりしろよ。
自分で決めたことだろ。
俺のみのりさんが、幸せな道をいけるように。
みのりさんを泣かせたくねえけど。
でも。
出来るだけ。
出来るだけみのりさんが俺の事嫌いになる様に。
二度と会いたくないって思うくらいに。
だから。
しっかりしろよ。
風呂出たらみのりさんが起きてて。
「おはよ。早いね」
可愛い声で。
ああ。
もうこの声も聞けなくなるんだな。
苦しくて。すんげえ苦しくて。
泣きそうだけど。
「ウチの鍵、返して」
みのりさんの。
びっくりした顔。
ごめんね。そんな顔させて。
「もう飽きちゃった」
思い付く限り最低な事言わなきゃ。
「俺勘違いしてたんだよ」
壁に手ついて。
強張ったみのりさんの顔。
ごめんね。そんな顔させてしまって。
「みのりさんが好きってのも。勘違い」
心臓が壊れそうなくらい苦しい。
「最後に一回ヤっとこうかな。みのりさんの身体俺が開発したみたいなもんだし」
最低。
みのりさんが俺から逃げた。
俺に鍵投げつける。
お願い。
嫌いになって。
俺の事なんか嫌いになって。
二度と会いたくないって。
思うほど嫌いになって。
俺から逃げたみのりさんは。
急いで靴履いて。
その背中に。
「ヤりたくなったら相手してやるよ」
ドアが閉まって。
走ってく靴音が遠くなる。
「はあ……」
壁に寄っ掛かってため息ついたら一緒に涙出てきた。
ごめんね。ごめんね。
ごめんね。みのりさん。
立ってらんなくてしゃがみ込む。
ごめんね。みのりさん。
「うっ…みのりさん…っ」
涙止まんなくて。
眼にあてたタオル握り締めて。
「…みのりさんっ…」
男のくせに。
声出して。
泣いた。
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