VRMMOのキメラさん~〜モンスターのスキルを奪える私は、いつの間にか《キメラ》とネットで噂になってました!? 【リメイク版】

水定ゆう

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2ー1:烈火に燃えた竜

◇41 VSジャイアント・トード2

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 私は傾斜を下って、草原に踏み入れた。
 目の前には大きなカエルが一匹。
 私は見上げると、ギョロっとした目が、私のことを見つめてくれる。

「うーん、カッコいいじゃん!」

 私はワクワクして胸が躍っていた。
 だってこんなにワクワクする初戦、そうそうないよねー。
 しかもレベルは5。強いのかな? 弱いのかな? そんなのどうでもいい。
 とにかく私は暴れ回りたかった。

「それじゃあ、いっくよー!」

 早速私はスキル発動。一気に勝負を決めに行く。
 そう思ったのに、蛙のモンスター=ジャイアント・トードは、長い舌を伸ばして、私を攻撃してきた。

 ズドーン!

「うぉっと、いきなりいいねーいいねー」

 軽い身のこなしでジャンプしてみた。
 するとジャイアント・トードの舌は、私が立っていた場所に直撃。
 たくさんの小さな石を巻き上げて、私に飛ばして攻撃する。

(面白―い、面白―い、噂以上に楽しくない? CUってさー)

 あの舌攻撃、多分喰らったらヤバいよね?
 初っ端からヒリヒリする攻撃を仕掛けて来てくれて嬉しい。
 私はニヤッと笑みを浮かべるも、そう言ってられないのは確かだよね。

「でもでも、最後に勝つのは私なんだよー。それっ!」

 私は攻撃を上手く掻い潜ると、余裕な笑みを浮かべていた。
 その状態で短剣を取り出すと、ヌメヌメしたジャイアント・トードの体に叩き込む。

「おりゃぁ!」

 ヌルッ

 私は短剣を突き付けて、ジャイアント・トードを攻撃。
 でも全然ダメだった。
 ヌルッと体液に絡め取られると、短剣は全く効かない。
 ズルリと剥がされてしまい、私は手も足も出なかった。

「あ、あれれ? やっぱり効かない系?」

 思った通りって言うのかな?
 私の攻撃は簡単に弾かれちゃって、ジャイアント・トードには一切効いていない。
 ってことは勝ち目がない? そんなのは面白くない。
 なにより噂と違う。CUは無限の可能性、自由な発想の転換が、自ずと勝利を掴み取れる。
 私はネットに転がっていた言葉を引用すると、使えていなかったスキルを今度こそ発動した。

「それじゃあここからが本番ね。種族スキル:【吸炎竜化】!」

 私は両腕をクロスさせ、×印を作った。
 その状態を振り解き、一気に種族スキルを解放。
 結構決まってる。これってヒーローみたいじゃない?
 ワクワクする私だったけど、ジャイアント・トードにそんなお約束、全然通じなかった。

 ベローン……ズドン!

 ジャイアント・トードは舌を伸ばして早速攻撃。
 動かなかった私に攻撃してきた。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! ……なんてね」

 私の大絶叫が上がった。
 すると同時に傾斜の向こうから、アキラの叫び声が上がる。
 「フェルノ!?」と大声で心配してくれたけど、私は負ける気無かった。
 ニヤリと笑みを浮かべると、武装した拳で対応する。

 ムギュッ!!

「ケロッ!? ケケケケケケケケケケケケケケケ!!!」
「よーくもやってくれたよね?」

 私は繰り出された真っ赤な舌をギュッと右手で掴んでいた。
 するとジャイアント・トードはビックリする。
 舌を掴まれて逃げられない。しかも痛みが走ってHPが削れる。
 多分、これで効いてるんだよね? でもまだまだ。私が解放した竜の力の一部はこんなものじゃないよー。

「八つ当たりとかじゃないけどさ、試させてもらうね。私の種族スキル、【吸炎竜化】をさ!」

 そう言った私の体は不思議なことになっている。
 まず、と言うか多分だけど、頭が少し重い。
 地面に影が伸びていて、二本の角が生えていた。

 だけどそれ以上に分かりやすいものもあるよ。
 そう、私の腕と脚。もの凄く分厚くなっていて、トカゲみたいな肌が、鱗みたいに纏ってある。
 更に私の手からは真っ白で鋭い爪が伸びていた。
 こんなのもう、ドラゴンに決まってる。

「すごっ、力がみなぎって来る。今ならなんでもできそうだよねー!」

 そう言うと、私はジャイアント・トードの舌を思いっきり引っ張る。
 するとジャイアント・トードが痛そうだった。
 目から涙を浮かべると、HPが徐々に減って行く。

「ケケケケケ!! ケケケケケェェェェェェェェェェ!!」
「そ、そんなに泣かれると私が悪いみたいじゃんかー。はいっ」

 なんだか可哀そうなことしてる気になった。
 だから舌を放してあげる。
 するとジャイアント・トードは本気になったのかな?
 私に向かって、重量感のある手のひらを叩き付けた。

「嘘でしょ!?」

 ドスン!!

 地面に罅が入った。
 だけどジャイアント・トードは私を倒せてなかった。
 だって、手のひらを叩き付けられる前に、スッと左に避けたからだ。

「危ないなー。ちょっと油断したらこれなんて、ちょっと怒ったよ。えいっ!」

 私は強烈な蹴りを叩き込む。
 するとジャイアント・トードの体が凹むと、目の玉が飛び出しそうだった。
 だけどジャイアント・トードも舐めちゃダメだよね。
 反射的に舌を伸ばして鞭みたいに使って、私を攻撃しようとする。

「おおっと!?」

 私は舌を上手くキャッチした。
 ジャイアント・トードは驚いてしまう。
 だけどそんなの感覚だ。私もキャッチできるなんて思わなかったらビックリした。

「うわぁ、捕まえられちゃった。それじゃあ、えいっ!」

 私はジャイアント・トードの懐に飛び込むと、渾身のアッパーを叩き込む。
 竜の爪がグサリと突き刺さる。
 ジャイアント・トードは苦しそうで目を見開くと、私は追い打ちのために、更に更に突き付けると、ジャイアント・トードは嗚咽を漏らして粘液がネトネトし始める。

「ケ、ケ、コ?」

 ジャイアント・トードは動かなくなっていた。
 HPが〇になると、私にもたれかかりそうになる。
 流石に無理無理。私は避けると、ジャイアント・トードは地面にベタッとなって、全く動かなかった。

「もしかして、倒せた?」

 なんだろう、達成感がある。
 だけどこうもあっさりとは思わなかった。
 しかもフィニッシュがアッパーなんて……メチャクチャそれっぽい。

「よっしゃー、倒したぞー!」

 私は両腕を天高く突き出す。
 普通に初めてのモンスター戦勝利は嬉しい。
 にこやかな笑みを浮かべると、アナウンスの後、目の前にウィンドウが表示される。

——レベルアップ! “インフェルノ”のレベルが2になりました——
——ドロップアイテム獲得! ジャイアント・トードの体液を獲得しました——


■インフェルノ
性別:女
種族:<ファイアドレイク>
LV:2
HP:130/130
MP:130/130

STR(筋力):40/25
INT(知力):20/25
VIT(生命力):25/25
AGI(敏捷性):30/25
DEX(器用さ):26/25
LUK(運):25/25

装備(武器)
武器スロット:〈初心者の短剣〉

装備(防具)
頭:
体: 
腕:
足:
靴:
装飾品: 

種族スキル: 【吸炎竜化】
固有スキル:【烈火心動】


 なんかレベルが上がってた。
 しかも自分よりもレベルのかなり高いモンスターを倒したおかげで、レベルの上がり方がエグい。

「いやぁ、嬉しいなー。まさかこんなに上がるなんて。CU、最高!」

 私は大の字になった。
 やっぱりCUは面白い。
 だけどこれからはもっと楽しくなる。
 だってだって、CUは“繋がり”だ。頼もしい友達と一緒なら、きっと何処までも先に行ける。そんな気がしてしまうからか、私は無尽蔵に頑張れた。
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