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2ー2:継ぎ接ぎの始動
◇50 ギルド会館で絡まれちゃった!?
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「まさかこんなことになるなんて……」
周囲からの視線が痛い。
私は、いや私達は、変なプレイヤー達に絡まれてしまった。
まさか割り込みを喰らった挙句に、一方的な暴力で、喧嘩にまで発展しかけている。
こんなの予定には無いよ。私はあまりにも不運過ぎて、やれやれだった。
「おい、ガキが。その顔と態度はなんだ?」
「舐めてんな。完全に舐めてるだろ!」
「いや、えっと、そんなこと無いけど……」
今度は私が的にされた。
全身が硬直するけど、すぐに意識を切り替える。
できるだけ穏便解決が図れるように計算するも、やっぱりちょっと許せない。
「ハッ! 顔が言ってんだろうがよ!」
「喧嘩も暴力も良くないよ!」
男性の一人が先に手を出す。
さっきも私に拳を突き出して来た少し細身の人だ。
「はっ!? うわぁっと、な、なんだ!?」
だけど私は拳が飛んできた瞬間、上手い具合に拳に合わせる。
手のひらで軽やかに掴むと、威力と衝撃を殺してしまう。
流石に私みたいな子共に拳を止められたからか、男性は驚いてしまう。
「よっ、出た! アキラの体術」
「お前、喧嘩が得意なのか?」
「得意とかじゃないけど……体術とか受け身とかは昔からやらされてきたから」
お母さんに小さい時から教わっていた。むしろ叩き込まれてきた。
本当はこんな所で活躍も披露もしたくなかった。
だけどこうなった以上、私は被害者。
たくさんの人が見ているんだ。私は最小限の動きで、あしらえるように努力する。
「割り込みなんてしなくても、いいんじゃないですか!?」
「うるさいな。俺達の方が偉いんだよ!」
「そんなの無いと思います。だから、ちゃんと順番守ってください!」
そう言うと、男性は苛立った。
プチンと堪忍袋の緒なんて最初から切れているけど、余計に切れてしまう。
そのせいか、残りの二人も参戦し、私のことを襲う。
「「「死ねっ!」」」
「うわぁ!」
私は武器を手にしたプレイヤー達に襲われる。
その瞬間、脳が警告を流したから、体が勝手に動く。
後ろに思いっきり飛ぼうとすると、その瞬間、間に割る様に声がした。
「そこまでです!」
その声にはインパクトがあった。
おまけに全身が固まってしまった。
怖くて動けない。委縮してしまうと、私達は立ち止まる。
「えっと、ミーNaさん?」
そこに居たのはNPCの女性、ミーNaさん。
腰に手を当てて、お母さんみたいに叱られた。
私達は瞬きをしつつも、いち早く私は武器なんて持ってないけど、武装解除をして無抵抗になる。
「は、はい!」
「貴女は大丈夫ですよ。問題は、貴方達です」
そう言うと、ミーNaさんは男性プレイヤー達を睨んだ。
警戒するだけじゃない。形相が怖い。
鬼とかじゃない。なんだろう、可愛い顔なのに、もう直視できない。
「な、なんだお前は!」
「NPCの癖に楯突くのか!?」
「ギルドの受付嬢如きがすっこんでろよ!」
完全に逆ギレ。にもかかわらず、横暴で往生な態度を取る。
けれどミーNaさんは一切退かない。
むしろ好戦的で、距離を詰めてさえいる。
「いくら皆さんがプレイヤーだからとは言え、ここはギルド会館です。私達、ギルド職員の指示の下、ルールを守っていただかなければ困ります」
「「「はっ!?」」」
「それができなければ、即刻出て行っていただきますので、ご了承くださいね」
ミーNaさん、怒ってる。完全にブチギレている。
怒られていない私達でさえ、ビビってしまったけど、多分この人達は、もっとビビッてる。
だって、ミーNaさんの顔を、もう直視できないから。
「はっ、はぁ!? ふざけんじゃねぇ」
「こっちはギルドに来てやってるんだ。NPCの癖にプレイヤーに楯突いてんじゃねぇぞ!」
「痛い目を見たいみたいだな! 沈め!」
男性の一人が喧嘩っ早くて、素早く前に出る。
手刀を繰り出そうとするも、ミーNaさんは動かない。
このままじゃミーNaさんが危ない。私はそう思ったから、ミーNaさんに叫んだ。
「ミーNaさん!」
「よっと」
「えっ? ……あばばばばばばばばばばばばばばば……」
今、何が起きたの?
私達はみんな目を疑った。ちゃんと見ていた筈なのに、何が起こったのか分からなかった。
ただ一つ、ミーNaさんが強すぎて、手刀に合わせて背負い投げをしたんだ。
そうしたら、男性プレイヤーは背中を強打して、白目になって、口から泡を吐いていた。
「な、なにが起きた!? なにが起きやがったんだ!?」
「嘘だろ。信じられねぇ」
「ふぅ。暴力は止めていただけますか? 私の攻撃は、皆さんの精神にも影響をきたすので、できればこのような真似はしたくないのです」
サラッと怖いことを言った。
私達はビビるというより顔色が悪くなる。
絶対に怒らせないようにしようと無言の誓いが立てられると、男性プレイヤー二人は、ミーNaさんの顔を見られなくなった。だって、次は自分達の番だからだ。
「さて、どうしますか?」
「「あっ、その、えっと……」」
「ギルドからのペナルティは、三日間ギルドへの出入り禁止とさせていただきます。それでよろしいですね?」
「「は、はい……」
「分かっていただけたら結構です。くれぐれも、今後はこのようなことが無いよう、努めていただきますね。皆さんもですよ」
「「「分かりました!!」」」
とんでもないことになってしまった。
ギルド会館の雰囲気を、完全にミーNaさんに奪われてしまった。
そのせいだろうか。もはや誰も頭が上がらない。
下手な真似をしたら締め出されるだけじゃなくて、白目を剥かされる。
(あんなに可愛い人なのに、怒らせるともの凄く怖いんだ。覚えておこう)
私は肝に銘じることにした。
そうこうしているうちに、男性プレイヤー達は、気絶した仲間を連れてギルドから強制退去させられる。
その背中は何処か寂しそうで、本当にギルドを作りに来ただけなんだなと思うと、悪いことをした気になってしまった。
周囲からの視線が痛い。
私は、いや私達は、変なプレイヤー達に絡まれてしまった。
まさか割り込みを喰らった挙句に、一方的な暴力で、喧嘩にまで発展しかけている。
こんなの予定には無いよ。私はあまりにも不運過ぎて、やれやれだった。
「おい、ガキが。その顔と態度はなんだ?」
「舐めてんな。完全に舐めてるだろ!」
「いや、えっと、そんなこと無いけど……」
今度は私が的にされた。
全身が硬直するけど、すぐに意識を切り替える。
できるだけ穏便解決が図れるように計算するも、やっぱりちょっと許せない。
「ハッ! 顔が言ってんだろうがよ!」
「喧嘩も暴力も良くないよ!」
男性の一人が先に手を出す。
さっきも私に拳を突き出して来た少し細身の人だ。
「はっ!? うわぁっと、な、なんだ!?」
だけど私は拳が飛んできた瞬間、上手い具合に拳に合わせる。
手のひらで軽やかに掴むと、威力と衝撃を殺してしまう。
流石に私みたいな子共に拳を止められたからか、男性は驚いてしまう。
「よっ、出た! アキラの体術」
「お前、喧嘩が得意なのか?」
「得意とかじゃないけど……体術とか受け身とかは昔からやらされてきたから」
お母さんに小さい時から教わっていた。むしろ叩き込まれてきた。
本当はこんな所で活躍も披露もしたくなかった。
だけどこうなった以上、私は被害者。
たくさんの人が見ているんだ。私は最小限の動きで、あしらえるように努力する。
「割り込みなんてしなくても、いいんじゃないですか!?」
「うるさいな。俺達の方が偉いんだよ!」
「そんなの無いと思います。だから、ちゃんと順番守ってください!」
そう言うと、男性は苛立った。
プチンと堪忍袋の緒なんて最初から切れているけど、余計に切れてしまう。
そのせいか、残りの二人も参戦し、私のことを襲う。
「「「死ねっ!」」」
「うわぁ!」
私は武器を手にしたプレイヤー達に襲われる。
その瞬間、脳が警告を流したから、体が勝手に動く。
後ろに思いっきり飛ぼうとすると、その瞬間、間に割る様に声がした。
「そこまでです!」
その声にはインパクトがあった。
おまけに全身が固まってしまった。
怖くて動けない。委縮してしまうと、私達は立ち止まる。
「えっと、ミーNaさん?」
そこに居たのはNPCの女性、ミーNaさん。
腰に手を当てて、お母さんみたいに叱られた。
私達は瞬きをしつつも、いち早く私は武器なんて持ってないけど、武装解除をして無抵抗になる。
「は、はい!」
「貴女は大丈夫ですよ。問題は、貴方達です」
そう言うと、ミーNaさんは男性プレイヤー達を睨んだ。
警戒するだけじゃない。形相が怖い。
鬼とかじゃない。なんだろう、可愛い顔なのに、もう直視できない。
「な、なんだお前は!」
「NPCの癖に楯突くのか!?」
「ギルドの受付嬢如きがすっこんでろよ!」
完全に逆ギレ。にもかかわらず、横暴で往生な態度を取る。
けれどミーNaさんは一切退かない。
むしろ好戦的で、距離を詰めてさえいる。
「いくら皆さんがプレイヤーだからとは言え、ここはギルド会館です。私達、ギルド職員の指示の下、ルールを守っていただかなければ困ります」
「「「はっ!?」」」
「それができなければ、即刻出て行っていただきますので、ご了承くださいね」
ミーNaさん、怒ってる。完全にブチギレている。
怒られていない私達でさえ、ビビってしまったけど、多分この人達は、もっとビビッてる。
だって、ミーNaさんの顔を、もう直視できないから。
「はっ、はぁ!? ふざけんじゃねぇ」
「こっちはギルドに来てやってるんだ。NPCの癖にプレイヤーに楯突いてんじゃねぇぞ!」
「痛い目を見たいみたいだな! 沈め!」
男性の一人が喧嘩っ早くて、素早く前に出る。
手刀を繰り出そうとするも、ミーNaさんは動かない。
このままじゃミーNaさんが危ない。私はそう思ったから、ミーNaさんに叫んだ。
「ミーNaさん!」
「よっと」
「えっ? ……あばばばばばばばばばばばばばばば……」
今、何が起きたの?
私達はみんな目を疑った。ちゃんと見ていた筈なのに、何が起こったのか分からなかった。
ただ一つ、ミーNaさんが強すぎて、手刀に合わせて背負い投げをしたんだ。
そうしたら、男性プレイヤーは背中を強打して、白目になって、口から泡を吐いていた。
「な、なにが起きた!? なにが起きやがったんだ!?」
「嘘だろ。信じられねぇ」
「ふぅ。暴力は止めていただけますか? 私の攻撃は、皆さんの精神にも影響をきたすので、できればこのような真似はしたくないのです」
サラッと怖いことを言った。
私達はビビるというより顔色が悪くなる。
絶対に怒らせないようにしようと無言の誓いが立てられると、男性プレイヤー二人は、ミーNaさんの顔を見られなくなった。だって、次は自分達の番だからだ。
「さて、どうしますか?」
「「あっ、その、えっと……」」
「ギルドからのペナルティは、三日間ギルドへの出入り禁止とさせていただきます。それでよろしいですね?」
「「は、はい……」
「分かっていただけたら結構です。くれぐれも、今後はこのようなことが無いよう、努めていただきますね。皆さんもですよ」
「「「分かりました!!」」」
とんでもないことになってしまった。
ギルド会館の雰囲気を、完全にミーNaさんに奪われてしまった。
そのせいだろうか。もはや誰も頭が上がらない。
下手な真似をしたら締め出されるだけじゃなくて、白目を剥かされる。
(あんなに可愛い人なのに、怒らせるともの凄く怖いんだ。覚えておこう)
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