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3ー1:メダルハンターへの道
◇85 初イベントに参加しよう!
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イベント開始まで、残り五分になった。
何故か噴水広場にはたくさんのプレイヤーが集まる。
噴水広場自体が大きいおかげで、総勢百人近く集まったプレイヤーも少なく感じる。
空気的にも程よく、ベンチに座って待っていた私達は、談笑していた。
「あはは、確かにねー」
「なにが面白いんだ?」
「えー、だってさー……ん?」
フェルノは口を噤んだ。
急にピリッと空気が変わった……いや、電気が走った。
私にも伝わると、喉を潰されたように黙らされ、何処からか声が聞こえた。
「よっと、集まってるみたいね」
「「「!?」」」
噴水広場の中心。当然噴水がある。
しかし噴水自体は大きくて、登ることなんてなかなかできない。
にもかかわらず、誰もが目立つ場所。てっぺんに立っている人の姿を見かけた。
もちろん、ただの人じゃない。
プレイヤーと呼ぶには、あまりにも倫理観が欠けている。
だがしかし、他のNPCとは一線を画す存在。
私にはそう見えてしまった。
「お、おい。そんな所に立ってると危ないぞ!」
「心配要らないわよ。でも、ありがとね」
集まっていたプレイヤーの一人が心配する。
しかし噴水に直接立つ少女。レモンのように黄色な髪を結っている。
更に白と黄色を基調としたコスチュームに身を包み、何処となくネオンが似合うアイドルの様。黄色の瞳をチラつかせ、私達プレイヤーを一望する。
「結構集まってるわね。ここを選んでよかったわ」
「だ、誰なんだよ、お前!」
「誰? そんなの決まってるでしょ。私はこのゲームのナビゲーターAIの一人、D=イエロー。まあ、よろしくってことでいいわね。それじゃあ、早速今回のイベントについて、説明してあげるから、一度しか言わないから良く訊くこと。いいわね!」
なんだろう。ツンツンした口調が気になって仕方が無い。
少し攻撃的で敵を作りそうな態度だけど、逆にそれが好きって人も多い。
私はボーッと見つめていると、イエローちゃんは急にウィンクをした。
「ふん」
まるで私にウィンクしたみたいに見えてしまった。
もちろんそんな筈はない。何接点の一つも無い。
きっとこのこのウィンクの標的は……
「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! イエローちゃーん!!!」」
集まるプレイヤーの渦の中から、とてつもない歓声が上がる。
まるでアイドルを応援するファンのようで、イエロー推しの人達が一堂に会する。
そんな場面に遭遇すると、イエローちゃんの人気が窺える。
確かに、イエローちゃんは可愛いし、よく目立つ。好きな人の方が多いのは必然だ。
「はいはい、ファンのみんなありがと。それより、イベントだけど……みんな公式の詳細は見ているわね」
「「「うぉー!」」」
「はいはい、ちょっとうるさいから、静かにしてね。えっへん、それじゃあ第一回メダルハンターを始めるわよ。準備はいいわね!」
イエローちゃんは盛り上げ上手だった。
罵声を浴びせて一瞬沈めたかと思うと、自分自身が作り上げた空気で巻き上げる。
込み上げる冷却した風を、一気に沸騰させ、自分の世界を切り開いた。
「ルールは簡単よ。期間は五日間。公式が用意した特別なマップ内で、メダルを集める。最終的に、一番多くのメダルを集めたプレイヤーの優勝よ。どう、簡単でしょ?」
改めて言われると、確かに簡単だ。
期間は五日間。たくさんのダンジョンが存在するマップ内で、メダルをとにかく集めまくる。一番メダルを集めた人が優勝と、非常に分かりやすかったが、実際にはメダルをどうやって集めればいいのか分かっていない。
「……メダルって、どうやって集めるんだろう?」
「いい質問ね! 一番気になる点を真っ直ぐ切り込めるなんて、流石よ」
イエローちゃんは、私に指を指した。
まさか聞こえていたなんて、全然思わなかった。
しかもイエローちゃんが指を指したから、私は周りから視線を浴びる。
全身が震え、プルプル震え出すと、イエローちゃんは宙を舞い、横スライドして私の目の前にやって来た。
「よっと」
「うわぁ、と、飛んで来た!?」
「今の質問の答え、教えてあげるわ。まずメダルは大抵の場合、モンスターが持ってる。もちろん、モンスターを倒せば絶対にメダルが落ちる訳じゃないから、根気よく戦うこと。それから、マップ内にはたくさんの仕掛けが施されているから、それを解けばメダルや副賞が手に入るかもしれないわね。どう、分かった?」
「は、はい。分かりました」
確かに分かりやすく教えてくれた。
だけど副賞の正体は未だに分からない。
落ちた視線が目立つと、イエローちゃんが私のことを覗き込んでいた。
「ひやっ!?」
「いい目をしてるわね。期待してあげるわ」
「き、期待? あ、あの、それってどういう……」
あまりにも意味深な言葉を呟かれた。
しかし、イエローちゃんは教えてくれない。
瞬きをするも、イエローちゃんは一方的に言い切り、再び周囲の人達の中に飛び込む。
「それじゃあメダルハンターを始めるわよ。準備はいいわね」
「「「うぉー!!!」」」
「元気がいいわね。それじゃあ、三・二・一。スタート!」
パチン!
イエローちゃんが指を鳴らした。
すると地面に巨大な円が描かれ、私達の体が光に包まれる。
もしかして、ここに集まっている人達全員が、イベントに参加しているから?
私はそう思うと、Nightとフェルノを見た。
「ランダム転移らしいな」
「えー、ランダムかー。じゃあ、向こうで合流ってことで」
「向こう?」
「ちゃんと合流するぞ。死ぬなよ」
「フラグ立てないでよー」
「フラグなんてへし折れ。心配はしない、行くぞ」
「「うん!」」
私達はいざ初イベントへ向かった。
全身が完全に光に包まれると、視界の先が光の壁に覆われる。
それから何も見えなくなり、意識が一瞬だけ消えると、私達はイベントを楽しむことにした。
何故か噴水広場にはたくさんのプレイヤーが集まる。
噴水広場自体が大きいおかげで、総勢百人近く集まったプレイヤーも少なく感じる。
空気的にも程よく、ベンチに座って待っていた私達は、談笑していた。
「あはは、確かにねー」
「なにが面白いんだ?」
「えー、だってさー……ん?」
フェルノは口を噤んだ。
急にピリッと空気が変わった……いや、電気が走った。
私にも伝わると、喉を潰されたように黙らされ、何処からか声が聞こえた。
「よっと、集まってるみたいね」
「「「!?」」」
噴水広場の中心。当然噴水がある。
しかし噴水自体は大きくて、登ることなんてなかなかできない。
にもかかわらず、誰もが目立つ場所。てっぺんに立っている人の姿を見かけた。
もちろん、ただの人じゃない。
プレイヤーと呼ぶには、あまりにも倫理観が欠けている。
だがしかし、他のNPCとは一線を画す存在。
私にはそう見えてしまった。
「お、おい。そんな所に立ってると危ないぞ!」
「心配要らないわよ。でも、ありがとね」
集まっていたプレイヤーの一人が心配する。
しかし噴水に直接立つ少女。レモンのように黄色な髪を結っている。
更に白と黄色を基調としたコスチュームに身を包み、何処となくネオンが似合うアイドルの様。黄色の瞳をチラつかせ、私達プレイヤーを一望する。
「結構集まってるわね。ここを選んでよかったわ」
「だ、誰なんだよ、お前!」
「誰? そんなの決まってるでしょ。私はこのゲームのナビゲーターAIの一人、D=イエロー。まあ、よろしくってことでいいわね。それじゃあ、早速今回のイベントについて、説明してあげるから、一度しか言わないから良く訊くこと。いいわね!」
なんだろう。ツンツンした口調が気になって仕方が無い。
少し攻撃的で敵を作りそうな態度だけど、逆にそれが好きって人も多い。
私はボーッと見つめていると、イエローちゃんは急にウィンクをした。
「ふん」
まるで私にウィンクしたみたいに見えてしまった。
もちろんそんな筈はない。何接点の一つも無い。
きっとこのこのウィンクの標的は……
「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! イエローちゃーん!!!」」
集まるプレイヤーの渦の中から、とてつもない歓声が上がる。
まるでアイドルを応援するファンのようで、イエロー推しの人達が一堂に会する。
そんな場面に遭遇すると、イエローちゃんの人気が窺える。
確かに、イエローちゃんは可愛いし、よく目立つ。好きな人の方が多いのは必然だ。
「はいはい、ファンのみんなありがと。それより、イベントだけど……みんな公式の詳細は見ているわね」
「「「うぉー!」」」
「はいはい、ちょっとうるさいから、静かにしてね。えっへん、それじゃあ第一回メダルハンターを始めるわよ。準備はいいわね!」
イエローちゃんは盛り上げ上手だった。
罵声を浴びせて一瞬沈めたかと思うと、自分自身が作り上げた空気で巻き上げる。
込み上げる冷却した風を、一気に沸騰させ、自分の世界を切り開いた。
「ルールは簡単よ。期間は五日間。公式が用意した特別なマップ内で、メダルを集める。最終的に、一番多くのメダルを集めたプレイヤーの優勝よ。どう、簡単でしょ?」
改めて言われると、確かに簡単だ。
期間は五日間。たくさんのダンジョンが存在するマップ内で、メダルをとにかく集めまくる。一番メダルを集めた人が優勝と、非常に分かりやすかったが、実際にはメダルをどうやって集めればいいのか分かっていない。
「……メダルって、どうやって集めるんだろう?」
「いい質問ね! 一番気になる点を真っ直ぐ切り込めるなんて、流石よ」
イエローちゃんは、私に指を指した。
まさか聞こえていたなんて、全然思わなかった。
しかもイエローちゃんが指を指したから、私は周りから視線を浴びる。
全身が震え、プルプル震え出すと、イエローちゃんは宙を舞い、横スライドして私の目の前にやって来た。
「よっと」
「うわぁ、と、飛んで来た!?」
「今の質問の答え、教えてあげるわ。まずメダルは大抵の場合、モンスターが持ってる。もちろん、モンスターを倒せば絶対にメダルが落ちる訳じゃないから、根気よく戦うこと。それから、マップ内にはたくさんの仕掛けが施されているから、それを解けばメダルや副賞が手に入るかもしれないわね。どう、分かった?」
「は、はい。分かりました」
確かに分かりやすく教えてくれた。
だけど副賞の正体は未だに分からない。
落ちた視線が目立つと、イエローちゃんが私のことを覗き込んでいた。
「ひやっ!?」
「いい目をしてるわね。期待してあげるわ」
「き、期待? あ、あの、それってどういう……」
あまりにも意味深な言葉を呟かれた。
しかし、イエローちゃんは教えてくれない。
瞬きをするも、イエローちゃんは一方的に言い切り、再び周囲の人達の中に飛び込む。
「それじゃあメダルハンターを始めるわよ。準備はいいわね」
「「「うぉー!!!」」」
「元気がいいわね。それじゃあ、三・二・一。スタート!」
パチン!
イエローちゃんが指を鳴らした。
すると地面に巨大な円が描かれ、私達の体が光に包まれる。
もしかして、ここに集まっている人達全員が、イベントに参加しているから?
私はそう思うと、Nightとフェルノを見た。
「ランダム転移らしいな」
「えー、ランダムかー。じゃあ、向こうで合流ってことで」
「向こう?」
「ちゃんと合流するぞ。死ぬなよ」
「フラグ立てないでよー」
「フラグなんてへし折れ。心配はしない、行くぞ」
「「うん!」」
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