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3ー1:メダルハンターへの道
◇102 雷斬の実力は?
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私達は雷斬を仲間に加えた。
護衛を頼んだけれど、その実力は凄かった。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! そやっ!」
雷斬は日本刀を鞘から抜く。
凄まじい速さの抜刀中で、目の前に現れたモンスターを切り裂いた。
スパッ!
一瞬して切り裂かれると、HPは〇になる。
パタリと力尽きてしまうと、雷斬を前に動けなくなった。
スキルの練度は上がっても、経験値が手に入らないのは残念。
それくらいの働きで、私達は茫然と見守った。
「凄いね」
「ああ。今の抜刀術、見えなかったぞ」
「あはは、雷斬って凄いんだねー」
私達は雷斬の実力に拍手を送る。
もう讃えるしかないくらいで、鞘に刀を納めると、笑みを浮かべて振り返る。
「皆さん、大丈夫ですか?」
「うん、雷斬のおかげだよ。ありがとう」
「いえ、この程度のこと大したことはありませんよ。では、先に行きましょうか」
「うん。このままメダルも手に入ればいいんだけどね」
残念ながら、メダルは手に入っていない。
モンスターに襲われるだけで、疲労が溜まってしまう。
私達は定期的に水分補給をしながら、砂漠の真ん中を当てなく歩いた。
「そう言えば、皆さんはなにかの集まりなのでしょうか?」
「うん。私達はギルドメンバーなんだよ」
「ギルドですか」
「うん。雷斬はギルドには入っていないの?」
「はい。私は単独ですので」
何だか悪いことを訊いちゃったかもしれない。
私は反省して、目を伏せる。
雷斬はそんな私に気が付くと、優しく気遣いを掛けた。
「アキラさん、お気になさらないでください。私が一人でいるだけですので」
「雷斬……」
何だか無理をしているように見えてしまった。
それこそ私には、誰かと一緒になにかをするのが好きそうに見える。
けれど性格が災いしているのか、雷斬は他人を尊重しすぎていた。そんな気がした。
「雷斬、お前は一人で楽しいのか?」
「はい、どうか致しましたかNightさん?」
珍しく口を開いたのはNightだった。
しかも普段のNightなら絶対に言わなそうな言葉を口にする。
私もフェルノも立ち止まると、Nightの顔をジッと見る。
「私が言えた口ではないが、お前は集団行動が得意だろ」
「そうですね。慣れてはいますよ」
「だったら何故、誰とも組もうとしない。私にはそれが不自然でならないぞ」
何だか踏み込んじゃいけないラインな気がした。
私はNightを宥めようとするが、それに対して雷斬は謙虚。
豹変し口を荒くすることもなく、笑みを浮かべて答える。
「私は組みたい親友がいるだけですよ」
「親友か、ソイツはどうしたんだ?」
「それは……その、ですね」
何だか触れ辛い話な気がする。
私はそれまでにしようと思い、Nightの口振りに飛び込む。
「Night、もう終わりにしよ。ねっ」
「そうだな。これ以上言っても仕方が無い……で、アレはどうするんだ?」
「「アレ?」ですか?」
Nightは何を言っているのだろうか?
視線を追ってみると、フェルノがずっと見つめている。
砂漠の奥。何か落ちている。小さな箱の様な形で、砂の上に置いてあった。
「箱だよね」
「箱だな」
「「箱」ですね」
宝箱が置いてあった。
明らかに罠のニオイがする。
絶対に近付く訳にはいかず、私達は遠ざかることにした。
「触らない方がいいよね」
「そうだな。避けるぞ」
「触らぬ神に祟りなしですよね。皆さん、大周りをしましょうか」
「さんせーい。あーあ、ちょっと気になったんだけどなー」
「今日はダメだよ。最終日なんだから、変なことはしないように。……あれ?」
私達は見えている宝箱を完全に罠と判断。ここは離れることにした。
もし開けて大変な目に遭ったらごめんだ。
私達は大周りをすると、宝箱を離れた……筈だったけど。
「宝箱、近付いてない?」
「そんなバカな話があるか……いや、当たっているな」
「やっぱり!?」
宝箱は動いている。
ゆっくり、確実に私達に近付いて来ている。
明らかにヤバい臭いがすると、急いで離れることにした。
ザァーザァーザァーザァー……
「な、なんか変な音もするよ!」
「この音、砂か」
「砂?」
私達は宝箱から全力で離れようとする。
踵を返して逃げようとしたけれど、それが如何してもできない。
標的にされてしまったのか、宝箱がドンドン近付く。
しかも砂が嫌な音を立てると、地面の奥へと吸い込まれる。
「ま、待って。宝箱の前に、足が捻って」
「気を付けろ、これは流砂だ」
「流砂ですか。では、砂が脈動する音の正体は……」
宝箱が近付くと、私達の周りに異様な砂の音が広がる。
三角錐の形に展開すると、砂がドンドン沈んでいく。
これが流砂って奴だとすれば、私達は既に罠の中。
足下を取られると、つい転んでしまいそうになる。
「蟻地獄か」
「「「蟻地獄!?」」」
流砂の正体は蟻地獄。宝箱を中心にして、三角錐に広がる。
まるで宝箱が生き物のようで、私達は標的になった。
その事実が分かると、私達は流砂からの脱出を試みる。
だけどそう上手くは行かず、足がズルッと滑った。
「うわぁ!」
「アキラさん!?」
私が足を滑らせると、雷斬は速やかに私の元に寄った。
だけど私もそんな迷惑を掛けない。
流砂に飲み込まれないように足搔いて見せると、雷斬はそれに驚いた。
「アキラさん、まさか自力で!?」
「あっ、雷斬待ってよ!」
雷斬と私が噛み合わなかった。
私が流砂から這い出ようとすると、今度は雷斬が蟻地獄に飲まれそうになる。
草鞋では踏ん張ることができないみたいで、ズルズルと沈んでいく。
「アキラ、雷斬!?」
「私達は大丈夫。二人は地上で待ってて」
「おい、お前ら勝手に」
「Night、助けに行くよねー」
私はNight達が心配していた、しかも助け来ようとしていた。
だから言葉とアイコンタクトでそれを拒否する。
心配をかけて、余計な危険に巻き込みたくない。
「いや、私達は地上で待つぞ」
「な、なんでぇ~!?」
「それが私達のできることだ。アキラ、雷斬。ちゃんと戻って来いよ!」
「うん、待ってて」
私と雷斬は蟻地獄に飲み込まれてしまった。
流砂に飲まれ、体が沈んでいく。
陽の光が完全に消え、砂と暗闇に視界も体も奪われると、私達は死を悟った。
ああ、これは助からない奴だと。
護衛を頼んだけれど、その実力は凄かった。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! そやっ!」
雷斬は日本刀を鞘から抜く。
凄まじい速さの抜刀中で、目の前に現れたモンスターを切り裂いた。
スパッ!
一瞬して切り裂かれると、HPは〇になる。
パタリと力尽きてしまうと、雷斬を前に動けなくなった。
スキルの練度は上がっても、経験値が手に入らないのは残念。
それくらいの働きで、私達は茫然と見守った。
「凄いね」
「ああ。今の抜刀術、見えなかったぞ」
「あはは、雷斬って凄いんだねー」
私達は雷斬の実力に拍手を送る。
もう讃えるしかないくらいで、鞘に刀を納めると、笑みを浮かべて振り返る。
「皆さん、大丈夫ですか?」
「うん、雷斬のおかげだよ。ありがとう」
「いえ、この程度のこと大したことはありませんよ。では、先に行きましょうか」
「うん。このままメダルも手に入ればいいんだけどね」
残念ながら、メダルは手に入っていない。
モンスターに襲われるだけで、疲労が溜まってしまう。
私達は定期的に水分補給をしながら、砂漠の真ん中を当てなく歩いた。
「そう言えば、皆さんはなにかの集まりなのでしょうか?」
「うん。私達はギルドメンバーなんだよ」
「ギルドですか」
「うん。雷斬はギルドには入っていないの?」
「はい。私は単独ですので」
何だか悪いことを訊いちゃったかもしれない。
私は反省して、目を伏せる。
雷斬はそんな私に気が付くと、優しく気遣いを掛けた。
「アキラさん、お気になさらないでください。私が一人でいるだけですので」
「雷斬……」
何だか無理をしているように見えてしまった。
それこそ私には、誰かと一緒になにかをするのが好きそうに見える。
けれど性格が災いしているのか、雷斬は他人を尊重しすぎていた。そんな気がした。
「雷斬、お前は一人で楽しいのか?」
「はい、どうか致しましたかNightさん?」
珍しく口を開いたのはNightだった。
しかも普段のNightなら絶対に言わなそうな言葉を口にする。
私もフェルノも立ち止まると、Nightの顔をジッと見る。
「私が言えた口ではないが、お前は集団行動が得意だろ」
「そうですね。慣れてはいますよ」
「だったら何故、誰とも組もうとしない。私にはそれが不自然でならないぞ」
何だか踏み込んじゃいけないラインな気がした。
私はNightを宥めようとするが、それに対して雷斬は謙虚。
豹変し口を荒くすることもなく、笑みを浮かべて答える。
「私は組みたい親友がいるだけですよ」
「親友か、ソイツはどうしたんだ?」
「それは……その、ですね」
何だか触れ辛い話な気がする。
私はそれまでにしようと思い、Nightの口振りに飛び込む。
「Night、もう終わりにしよ。ねっ」
「そうだな。これ以上言っても仕方が無い……で、アレはどうするんだ?」
「「アレ?」ですか?」
Nightは何を言っているのだろうか?
視線を追ってみると、フェルノがずっと見つめている。
砂漠の奥。何か落ちている。小さな箱の様な形で、砂の上に置いてあった。
「箱だよね」
「箱だな」
「「箱」ですね」
宝箱が置いてあった。
明らかに罠のニオイがする。
絶対に近付く訳にはいかず、私達は遠ざかることにした。
「触らない方がいいよね」
「そうだな。避けるぞ」
「触らぬ神に祟りなしですよね。皆さん、大周りをしましょうか」
「さんせーい。あーあ、ちょっと気になったんだけどなー」
「今日はダメだよ。最終日なんだから、変なことはしないように。……あれ?」
私達は見えている宝箱を完全に罠と判断。ここは離れることにした。
もし開けて大変な目に遭ったらごめんだ。
私達は大周りをすると、宝箱を離れた……筈だったけど。
「宝箱、近付いてない?」
「そんなバカな話があるか……いや、当たっているな」
「やっぱり!?」
宝箱は動いている。
ゆっくり、確実に私達に近付いて来ている。
明らかにヤバい臭いがすると、急いで離れることにした。
ザァーザァーザァーザァー……
「な、なんか変な音もするよ!」
「この音、砂か」
「砂?」
私達は宝箱から全力で離れようとする。
踵を返して逃げようとしたけれど、それが如何してもできない。
標的にされてしまったのか、宝箱がドンドン近付く。
しかも砂が嫌な音を立てると、地面の奥へと吸い込まれる。
「ま、待って。宝箱の前に、足が捻って」
「気を付けろ、これは流砂だ」
「流砂ですか。では、砂が脈動する音の正体は……」
宝箱が近付くと、私達の周りに異様な砂の音が広がる。
三角錐の形に展開すると、砂がドンドン沈んでいく。
これが流砂って奴だとすれば、私達は既に罠の中。
足下を取られると、つい転んでしまいそうになる。
「蟻地獄か」
「「「蟻地獄!?」」」
流砂の正体は蟻地獄。宝箱を中心にして、三角錐に広がる。
まるで宝箱が生き物のようで、私達は標的になった。
その事実が分かると、私達は流砂からの脱出を試みる。
だけどそう上手くは行かず、足がズルッと滑った。
「うわぁ!」
「アキラさん!?」
私が足を滑らせると、雷斬は速やかに私の元に寄った。
だけど私もそんな迷惑を掛けない。
流砂に飲み込まれないように足搔いて見せると、雷斬はそれに驚いた。
「アキラさん、まさか自力で!?」
「あっ、雷斬待ってよ!」
雷斬と私が噛み合わなかった。
私が流砂から這い出ようとすると、今度は雷斬が蟻地獄に飲まれそうになる。
草鞋では踏ん張ることができないみたいで、ズルズルと沈んでいく。
「アキラ、雷斬!?」
「私達は大丈夫。二人は地上で待ってて」
「おい、お前ら勝手に」
「Night、助けに行くよねー」
私はNight達が心配していた、しかも助け来ようとしていた。
だから言葉とアイコンタクトでそれを拒否する。
心配をかけて、余計な危険に巻き込みたくない。
「いや、私達は地上で待つぞ」
「な、なんでぇ~!?」
「それが私達のできることだ。アキラ、雷斬。ちゃんと戻って来いよ!」
「うん、待ってて」
私と雷斬は蟻地獄に飲み込まれてしまった。
流砂に飲まれ、体が沈んでいく。
陽の光が完全に消え、砂と暗闇に視界も体も奪われると、私達は死を悟った。
ああ、これは助からない奴だと。
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