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第401話
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何をすればいいのかわからなくて、取り敢えずそこにいるモコをじっと観察する事にした。
しばらくしてからお母様は、トレイに乗せたお茶と、さっき買ってきたモナカを目の前のローテーブルに置いた。
「あら、遠慮しないでソファーに座ってくれていいのよ? 足が痺れない?」
「あ、いえ、ここで大丈夫です」
「もう、景ったら気が利かなくてごめんなさいね。今、お菓子も用意するわね」
すみません、とぺこりとお辞儀をする。
景で気が利かないんだったら、俺なんて話にならないだろう。
あのお母様があってこそ、今の景があるんだなと納得した。
お父様は一体どんな人なんだろう。
景って怒ると超絶怖いから、お父様もそんな感じなんだろうか。
景の優しくて気が利くところはお母様似なんだろう。
この女神のような笑顔を持つお母様が怒っているところなんて想像がつかないし。
景はお菓子の入った皿を持ってくると、俺の隣に同じように座った。
お母様もテーブルを挟んで向かいに座り、どうぞとニコリとしてくれたから、もう一度頭を下げた。
「修介くんは今いくつ?」
緊張のあまり喉が渇き、飲み干しそうな勢いでお茶を飲んでいたらいきなり質問されたから、急いでコップを置いた。
「景……くんと、同い年で、大学四年生です」
「そうなのね。大学はこの辺の?」
「そう。修介の事、翔平が紹介してくれたんだ。バイト先で気の合う友達が出来たって言って」
景が代わりにそう言うと、「翔平くんねぇー」と嬉しそうにパァっと顔を明るくさせた。
「最近会ってないわねぇ。元気にしてるの?」
「さぁどうだろうね。元気にしてるんじゃない?」
さっき元気すぎる姿を見たばっかりなのに、景は途端に適当になる。
そんな時、モコが俺のそばに寄って来てくれた。
触ろうとして手を伸ばすと逃げていくけど。
あぁ、モコよ。この俺の緊張をほぐしてくれているのか。
今はモコが心の拠り所になりながら、翔平の話にシフトした二人の会話を無言で聞いていた。
するとしばらくしてから、玄関のドアが開く音がした。
しばらくしてからお母様は、トレイに乗せたお茶と、さっき買ってきたモナカを目の前のローテーブルに置いた。
「あら、遠慮しないでソファーに座ってくれていいのよ? 足が痺れない?」
「あ、いえ、ここで大丈夫です」
「もう、景ったら気が利かなくてごめんなさいね。今、お菓子も用意するわね」
すみません、とぺこりとお辞儀をする。
景で気が利かないんだったら、俺なんて話にならないだろう。
あのお母様があってこそ、今の景があるんだなと納得した。
お父様は一体どんな人なんだろう。
景って怒ると超絶怖いから、お父様もそんな感じなんだろうか。
景の優しくて気が利くところはお母様似なんだろう。
この女神のような笑顔を持つお母様が怒っているところなんて想像がつかないし。
景はお菓子の入った皿を持ってくると、俺の隣に同じように座った。
お母様もテーブルを挟んで向かいに座り、どうぞとニコリとしてくれたから、もう一度頭を下げた。
「修介くんは今いくつ?」
緊張のあまり喉が渇き、飲み干しそうな勢いでお茶を飲んでいたらいきなり質問されたから、急いでコップを置いた。
「景……くんと、同い年で、大学四年生です」
「そうなのね。大学はこの辺の?」
「そう。修介の事、翔平が紹介してくれたんだ。バイト先で気の合う友達が出来たって言って」
景が代わりにそう言うと、「翔平くんねぇー」と嬉しそうにパァっと顔を明るくさせた。
「最近会ってないわねぇ。元気にしてるの?」
「さぁどうだろうね。元気にしてるんじゃない?」
さっき元気すぎる姿を見たばっかりなのに、景は途端に適当になる。
そんな時、モコが俺のそばに寄って来てくれた。
触ろうとして手を伸ばすと逃げていくけど。
あぁ、モコよ。この俺の緊張をほぐしてくれているのか。
今はモコが心の拠り所になりながら、翔平の話にシフトした二人の会話を無言で聞いていた。
するとしばらくしてから、玄関のドアが開く音がした。
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