モブのモブ!? 気付いたら、大好きなアニメの世界だった!?

SORA

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エリオット達との衝撃的な出会い?待ち伏せ?の日から私はずっと考えている事がある。

もし私が〝知っている〟事を打ち明けたらどうなるのだろう。

皆の未来が悪い方に変わってしまうのではないか?
在るべき幸せを私が壊してしまうのではないだろうか?

この世界でクラウスに出会って、この世界でクラウスを知ってから前(前世)よりもっと好きになってしまった。

クラウスだけじゃない。シーラやヘクター、ケヴィンにユーリそれにケイト。

この世界で皆、自分の意思を持って生きていてストーリーに関係ない私を友と認め慕ってくれる大切な人達。

だからこそ守りたい。
大好きな人を。友人達を。

私がその幸せを壊してはいけない。

そう思うのに〝幸せになりたい〟と願う自分自身が嫌になる。

運命は決まっているのにー…。


『マーガレット嬢。もし〝言えない〟事で君が私の力を必要とするなら、いつでも協力惜しまないから。』

そう言ってくれたエリオットの言葉が頭を過ぎる。
エリオットのその言葉はすごく嬉しかった。

けれどもしエリオットがあのアニメの様な性格なら間違いなく私の記憶を利用するだろう。目的や自分の大切な者の為なら手段は選ばない人だから。


ただ…迷っている時間はあまりない。


近い内に彼らにとって大切な出会いが訪れようとしているからー。

◇◇◇◇◇


私はとある所に一人で来ていた。

ある人を客間で今かと待っていると、客間の扉が開いた。

「お久ぶりね!マーガレットちゃん。元気そうで安心したわ!」

「ご無沙汰しております、グレース様。」

客間に入って来た部屋の主人グレース様にカーテシーする。

そう、私はグレース様のお邸に来ていた。

グレース様は王家に縁のある方だ。グレース様ならエリオットに連絡が取れるのではないか?とお願いに来たのだ。

私が駄目元でグレース様にお願いすると、グレース様の返事はあっさり承諾してくれた。

それで良いのか?とも思ったけれども、何せ時間が無い。早ければ早いに越した事はない。
グレース様は早馬でエリオットを呼んでくれた。その間グレース様のお邸で待たせてもらえる事になった。

「突然この様なお願いに上がってしまってすみません。」

「いいのよ!私でマーガレットちゃんのお役に立てるなら!けれど、びっくりしたわ。」

「え…?」

頭を下げる私にグレース様は微笑みながら驚いたと言う。

「マーガレットちゃん、凄く思い詰めた顔をしていたのだもの。」

「あ…。」

「何があったのかは判らないけれど、一人で抱えては駄目よ?」

「…はい。グレース様、ありがとうございます…。」

グレース様の優しい言葉は私の焦る気持ちを察してくれるもので、それがとても嬉しかった。

グレース様になら相談してもいいだろうか…。

「あ、あの…っ!グレース様…。もし…もしも…っ!」

「?」

思い切って聞いてみようかと口を開いたけれど言葉に詰まってしまう。

そう、私は怖いのだ。それで運命が変わってしまうのが…。
でも…。

「もしも…これから起きる事を事前に〝知っていたら〟グレース様ならどうしますか?」

「マーガレットちゃん?」

「…それが大切な人達の未来に関わる事だったら…。」

「マーガレットちゃん…貴女…。」

私は〝もしも〟だと言ったけれど、察しのいいグレース様の事だからきっと気付かれただろう。

目を大きく開いて私を見つめていたグレース様は、やがて優しく目を細めた。

「…〝もしも〟未来を知っていて、それでその大切な人を救えるのならば私は迷わず行動します。」

グレース様は私に力強くはっきりとそう答えた。グレース様のその真っ直ぐな目は強い意志さえ感じる。

「…それが未来を変えてしまうかもしれなくてもですか?」

「ええ、そこに迷いわないわ。だって未来は自分の手で切り開くものよ。」

「自分の手で切り開く…。」

私の心の中にあった靄を晴らす様に、グレース様の真っ直ぐな言葉は胸に響いた。

それを見計らうかの様にタイミング良く扉が開くと、エリオットとビアンカが私達のいる客間に入って来た。

「やあ、待たせたね。」

「エリオット、早馬を出したのはさっきよ。随分早いわね。」

「丁度、グレース様の元へ向かっていたのですよ。」

呼び出したエリオットの早すぎる登場に、少し眉を寄せたグレース様に、エリオットはしれっとそう言ってグレース様の右頰に挨拶のキスをした。

エリオットの叔母であるグレース様への親愛の挨拶だ。

「私の所へ?何かあったの?」

「いえ、用は済みそうです。」

「「?」」

首を傾げるグレース様と私にエリオットは意味深な言い方をする。

「グレース様にブラン嬢と連絡を取って頂きに来たのですよ。」

「「!!」」

私とグレース様は顔を見合わせて驚いた。
それもその筈、エリオットも私を探していたのだから。

「わ、私を探して?どうして……。」

戸惑った私は言葉が上手く出ず、途切れ途切れになってしまった。

何を告げられるのかエリオットの表情からは読み取る事は出来なかった。


「ケヴィンとユーリが依頼先で消えた。」

口を開いたエリオットのその言葉に私は息を飲んだ。







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