8 / 64
第1章 聖女誕生
第8話 騒ぎの行方
しおりを挟む
宮殿内は大騒ぎになる。門では衛兵が二人、手にやけどをして治療を受けている。そして、闘技場では宮廷騎士団員四人が曲者にのされたのだ。
犯人はミハス村の少年と噂されている。話は宮廷騎士団長バルタザールに聞こえる。バルタザールは衛兵二人と宮廷騎士団員四人を執務室に呼び出す。
衛兵がバルタザールに進言する。
「私たちはバルタザール様と約束をしているという少年にやけどを負わされました。」「どうして、私に連絡がこない。」
「私たちは来客とは思いませんでした。少年のたわごとと思って入門を止めようとしたのです。」「私は、部下に少年が訪ねてくると知らせるように指示したぞ。」
「聞いていません。」「そうか、どういうことだ。」
「まだ連絡が行っていなかったものと思います。」「バカ者!それでそのざまか。いったい何をしたんだ。」
バルタザールは怒り、部下四人を睨みつける。四人は言い訳をする。
「あの少年は不正をしました。あのような者は騎士にふさわしくありません。」「騎士にふさわしくないのはお前たちではないのか。」
「少年は、魔法の詠唱もなしに鎧を粉々に破壊したのです。何か不正を下に違いありません。」「その無知な頭で判断するな!ミリア様も詠唱なしで魔法を使うぞ!」
「知りませんでした。それに試験が失格になると暴れて我々に切りかかったのですよ。」「四人もいて取り押さえられないのか。」
「少年は逃げ足のヤガンの弟子です。卑怯なんですよ。」「卑怯者はお前たちだろ。謹慎を命じる。退団も覚悟しておけ。」
「お待ちください。私たちは・・・」「四人をつまみ出せ。」
バルタザールは、自ら今回の件を調査して報告書を宰相エッケハルト・ミレッカーに提出する。二週間後、バルタザールは、国王アウグストに謁見する。
宰相エッケハルトが今回の騒ぎの処罰を伝える。
「原因となった宮廷騎士団員四人は騎士の地位をはく奪する。騎士団長バルタザールは監督不行き届きで一週間の謹慎とする。」「はっ。」
「なおウォール・ヤーンは、潜在的な脅威として内密に処分する。」「お待ちください。ウォールは次期聖女の従騎士に必要な人材です。」
アウグストがバルタザールに言い聞かせるように言う。
「ウォールは農夫の子だ。下賤の者に聖女の従騎士をやらせるつもりか。私に恥をかけというのか。」「いいえ、ウォールは貴重な人材です。手元に置いておくべきです。」
「分かっておらんな。我々の脅威になるかもしれないのだぞ。だから、処分するのだ。」「ご再考をお願いします。」
「ならん、諦めよ。以上だ。」「・・・・・」
バルタザールは次期聖女と対になる国の宝が失われることを感じる。アウグストは考えを改めないであろう。
俺は村に帰ると両親に王都であったことを話す。ゴルは、「今は動く時ではない。機会を待つんだ。」と俺に言って自重するようにする。
ミリアのことは心配だが、俺は次の日から畑で働き始める。そして、二週間後、村の近くの森にグレイグリズリーが出没したというので有志の村人と山へ入る。
俺は、暗殺者が村の近くまで来ていたということは知らなかった。
犯人はミハス村の少年と噂されている。話は宮廷騎士団長バルタザールに聞こえる。バルタザールは衛兵二人と宮廷騎士団員四人を執務室に呼び出す。
衛兵がバルタザールに進言する。
「私たちはバルタザール様と約束をしているという少年にやけどを負わされました。」「どうして、私に連絡がこない。」
「私たちは来客とは思いませんでした。少年のたわごとと思って入門を止めようとしたのです。」「私は、部下に少年が訪ねてくると知らせるように指示したぞ。」
「聞いていません。」「そうか、どういうことだ。」
「まだ連絡が行っていなかったものと思います。」「バカ者!それでそのざまか。いったい何をしたんだ。」
バルタザールは怒り、部下四人を睨みつける。四人は言い訳をする。
「あの少年は不正をしました。あのような者は騎士にふさわしくありません。」「騎士にふさわしくないのはお前たちではないのか。」
「少年は、魔法の詠唱もなしに鎧を粉々に破壊したのです。何か不正を下に違いありません。」「その無知な頭で判断するな!ミリア様も詠唱なしで魔法を使うぞ!」
「知りませんでした。それに試験が失格になると暴れて我々に切りかかったのですよ。」「四人もいて取り押さえられないのか。」
「少年は逃げ足のヤガンの弟子です。卑怯なんですよ。」「卑怯者はお前たちだろ。謹慎を命じる。退団も覚悟しておけ。」
「お待ちください。私たちは・・・」「四人をつまみ出せ。」
バルタザールは、自ら今回の件を調査して報告書を宰相エッケハルト・ミレッカーに提出する。二週間後、バルタザールは、国王アウグストに謁見する。
宰相エッケハルトが今回の騒ぎの処罰を伝える。
「原因となった宮廷騎士団員四人は騎士の地位をはく奪する。騎士団長バルタザールは監督不行き届きで一週間の謹慎とする。」「はっ。」
「なおウォール・ヤーンは、潜在的な脅威として内密に処分する。」「お待ちください。ウォールは次期聖女の従騎士に必要な人材です。」
アウグストがバルタザールに言い聞かせるように言う。
「ウォールは農夫の子だ。下賤の者に聖女の従騎士をやらせるつもりか。私に恥をかけというのか。」「いいえ、ウォールは貴重な人材です。手元に置いておくべきです。」
「分かっておらんな。我々の脅威になるかもしれないのだぞ。だから、処分するのだ。」「ご再考をお願いします。」
「ならん、諦めよ。以上だ。」「・・・・・」
バルタザールは次期聖女と対になる国の宝が失われることを感じる。アウグストは考えを改めないであろう。
俺は村に帰ると両親に王都であったことを話す。ゴルは、「今は動く時ではない。機会を待つんだ。」と俺に言って自重するようにする。
ミリアのことは心配だが、俺は次の日から畑で働き始める。そして、二週間後、村の近くの森にグレイグリズリーが出没したというので有志の村人と山へ入る。
俺は、暗殺者が村の近くまで来ていたということは知らなかった。
0
あなたにおすすめの小説
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました
御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。
でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ!
これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
クラス転移したからクラスの奴に復讐します
wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。
ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。
だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。
クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。
まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。
閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。
追伸、
雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。
気になった方は是非読んでみてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる