先輩は、僕のもの

ゆおや@BL文庫

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颯の回想:02

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颯はグラスをくるくると回し
赤いワインの光を細めた瞳で映しながら口を開く。

「……2人目はね、40歳前後
 見た瞬間、あー……典型的な
 “汚いおじさん”だなって思いました」

「マッチングアプリだったんですけど
 “本気で躾けてくれる年下の方に出会いたいです”
 って書いてあったんですよ。」

「俺が言うのもあれだけど
 なかなかやばそうだな....」

柊が苦笑するのを横目に
颯は淡々と生々しく話を続けた。



夜、インターホンが短く鳴る。
扉を開けた途端
酒と加齢臭が混じった湿気が鼻を突く。

蛍光灯に照らされた男は
だらしない体に跳ねた髪。
額には脂が光って
口元がだらりと下がっている。

男の視線が颯の顔に吸い寄せられ
理性が溶け落ちる。

『……はぁ……こんな……
 可愛い男の子に……
 しつけてもらえるなんて……』

湿った吐息が頬に触れるたび
体温とは別の生理的嫌悪が這い上がった。



「そこ、座って」

男は素直に腰を下ろすが
目は颯の脚から腰
そして顔へとせわしなく動く。

颯がクローゼットから箱を開け
新品の手錠、革ベルト、口枷を取り出すと
男の目が急に潤む。

『……これ……
 使ってくださるんですね……嬉しい……』

震える声は、喜びというより恍惚に近い。



「手、前に出して」
カチリと金属が噛み合う音。
男の肩が小さく跳ね
『……っは……』と短い吐息を漏らす。
革ベルトで太ももを左右に開かせて
固定すると、脚が細かく震える。

口枷を押し当てると
一瞬ためらった後
自ら舌を出して咥え込む。 

『ん……っ……ふ……』

くぐもった声と同時に
鼻息が荒くなっていく。



体を密着させると
革の拘束具がぎしりと軋み
室内にこもった熱と匂いが肌を覆う。

『……っん……』

顎を反らし、目を細めるその顔に
颯は吐息をかけるように囁く。

「ねぇ、おじさん。感じてるの?」

口枷越しに、押し殺した声で
「……っ……」と
答えにならない音が返ってくる。

颯は膝をつき
拘束された男の股間へ指を滑らせる。

革ベルトで大きく開かされた脚
その奥の熱は布越しでもはっきりわかる。

布地の上から軽く撫でると
口枷の奥で息が
引っかかるような声が漏れた。

『……っふ……ん……』

頬は赤く、額には玉のような汗。

ズボンと下着を膝までずらすと
籠もった熱と匂いが一気に解き放たれた。

男は一瞬目を逸らすが
すぐに潤んだ瞳で颯を見返す。

口枷越しに何かを呟き
肩を震わせながらこちらへ身を傾ける。

「……何?」

顔を近づけると
押し殺した声がこもった。

『……あ、あの……罵って……ください……』

颯は短く息を吐き
わずかに眉を上げた。

「罵って欲しいの?
 ……気持ち悪い」

男は必死に頷き
潤んだ目で見上げてくる。
その表情に、颯は小さく笑った。

「……ほんと、救いようがない」

ゆっくりと股間へと顔を近づけると
むわっとこもった熱気と汗の臭いが溢れる。

「……くさっ。おじさん
 自分の匂いわかってます?」

竿を持ち上げると
亀頭の縁に白く乾いた垢が溜まっていた。

「ほら、カスだらけ。
 ちゃんと洗ってないの?」

親指でその縁をなぞり
汚れを剥がして見せつける。

「こんなの付けたまま……
 よく来れましたね?」

口枷越しに『……っ……』と短く声が漏れる。

「臭い、汚い、カスついてる……」

罵りながら、先端を舌で
ゆっくり舐め上げる。

唇を深く押し付け、じゅる……と
わざと大きく音を立てて吸い込む。

男の腰が無意識に前へ押し出されるが
革ベルトがその動きを止める。

竿を唇の奥まで含み
喉の奥で震わせる。

じゅぷっ……ぴちゃ……
水音と共に、男の呼吸が乱れていく。

「変態。……おじさん
 もっと罵られたいんでしょ?」

口を離し、唾液で濡れた竿を
指で扱きながら、視線だけで見下ろす。

男は口枷の奥で吐息を漏らし
首を縦に振る。

「これ、ほんとお金取りますよ?」

颯は再び唇を落とし
音と罵声で男の理性を削り取っていった。

颯は水音を響かせながら口から離れ
唾液で濡れた竿を指で一撫でする。

男の呼吸はもう荒く
肩が上下に揺れていた。

颯は乱雑に男の頬に手を添え
口枷のベルトを緩めて外す。

革が外れた瞬間、熱い息と湿った音が零れる。

「はぁ……っ……ぅ……」
「よかったですね、喋れるようになって」

颯は自分のベルトを外し
ズボンの前を緩めると
陰部を、おじさんの口元に与えた。

一度視線を落とし
男の目をじっと見据える。

「ねぇ、どうしたいの?これ」

与えられた瞬間
男は反射的にしゃぶりついた。

「……っん、んぐ……じゅる……っ……」
「うっ……あっ……ん」

熱と湿気を帯びた口内が
竿全体を包み込み、
舌が縦横無尽に這い回る。

拘束されたまま
必死に舌を押し付けてくる様子は
欲望と羞恥を同時に
曝け出しているようだった。

「……ふふ……口枷外しただけでこれ?」

颯が呟くと、男は唇を離さず
くぐもった声で応える。

「……っ、こ……こんな……
 可愛い男の子の……立派な……の
 ……しゃぶれて……し、幸せ……」

その下卑た言葉に、颯は笑みを浮かべ
頭を押さえつけてさらに奥まで押し込む。
喉奥で熱を感じ、男の肩が震える。

やがて、唇を離した颯は
そのまま男の顎を掴み上げ

「……このまま犯してあげる」

と囁きながら、蕾へと先端を押し当てる。

「……ひっ……ま、待……」

その声は最後まで続かず
ぬるりと奥まで飲み込まれる感触に変わる。

「……っあああ……っ……!」
拘束具が軋み
シーツが握り締められる。

「きったないお尻に入ってるよ?」

ゆっくり引き、再び深く突き込む。
動くたび、男は
顔を歪めながらも吐息を漏らし
次第に力が抜け
腰を受け入れる形に変わっていく。

「そこからは、ちょっと……
 気持ち悪すぎて想像に任せます……」

「いや……十分やばいって……」

終わると拘束を外し
男は赤く跡の残った手首を
見つめながら『……次はもっと……』と呟く。

「“もっと酷くしてください”
 って真顔で言われました。笑えないですよ」

グラスを置き
颯はさらりと肩をすくめる。

「もちろんすぐブロックしました。
 二度と会ってません」

柊が息を呑むと
颯は肩越しに視線を流し
わずかに笑みを浮かべる。

「でも……命令すれば
 従う人間がいるって感覚は
 あの時知りました。
 気持ち悪さと愉しさと……全部混ざった感じ」

「ねっねえ。颯……?
 俺に使った道具って
 もしかして……そのおっさんの……」

「そんなわけないじゃないですか~。
 ちゃんと新調したやつですよ。
 それともおっさんの
 唾液ついたやつがよかったですか?」

「いっいや、それは勘弁して……」

「あはは。そのおっさんに
 持って帰らせましたから」

「さすがの僕でもそれだったら
 ちょっと引きますよ」

颯は笑いながらグラスを持ち上げ
ワインを舌の上で転がす。

その瞳は、深紅よりも
ずっと濃くて底が見えなかった。
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