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自ら求める、夜のオフィス:02
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柊は、意を決したように立ち上がり
オフィスのブラインドをゆっくりと下ろす。
外の街灯の明かりすら遮断して
ふたりだけの世界を作り出す。
柊の胸の奥には
どうしようもない独占欲が膨らんでいた。
それは自分でも情けなく思うほどに強く
このリードを外されたら――
そんな恐怖が、喉元を締めつける。
消えかけた首筋の痕。
それが薄れていくたびに
心はざわめき
居場所を失うように不安になる。
柊は静かに息を吸い
そして決意を押し込めるように振り返った。
机の向こうでこちらを見ていた颯は
少し戸惑ったように
けれど確かに心配を滲ませている。
柊は何も言わず
指先でワイシャツのボタンを
一つずつ外していく。
布地が肩を滑り落ち
肌が夜の光にさらされる。
「……颯」
声は震えていた。
柊は視線を逸らすこともできず
ただ真っ直ぐに彼を見つめる。
「……先輩?」
颯が静かに立ち上がり
ゆっくりと距離を詰めてくる。
その瞳には
心配と――わずかな愉しみの色。
「痕を……つけて欲しい」
懇願の言葉が
抑えきれない心の奥底から零れ落ちた。
「どうしたんですか?」
近づいたかと思うと
颯は口元に笑みを浮かべる。
囁く声は、わざと甘く耳に絡みついた。
「ほんと、いつのまにそんな変態に
なっちゃったんですか?
ここ、オフィスですよ?」
挑発するような言葉に
柊は視線を逸らせず、息を詰めた。
それでも震える声で、切実に告げる。
「……変態でもいい。
お願い。颯が欲しい」
ほんの少し驚いたように目を細め
颯はさらに一歩、詰め寄る。
机の角に追い込まれるように
柊の背中が壁に近づいた。
「家に帰ってからの方がいいんじゃないですか?
警備のお兄さん、また来ちゃいますよ。
見られたら、どうするんですか?」
吐息が頬を掠め
甘く、意地悪に問い詰められる。
柊は苦しげに唇を噛み
それでも声を振り絞った。
「……それでもいい。
見られても……いいから」
欲しさに抗えず
ただ懇願の言葉だけが
夜のオフィスに溶けていった。
「変態ワンコくん」
甘く微笑みながら、颯は小さく囁いた。
挑発する響きに、柊の心臓は大きく脈打つ。
「自分からおねだりできるようになって。
……いい子ですね、先輩」
掴んだシャツを滑らせ
布越しにわざとゆっくり肌を露わにする。
露出した首筋へ
熱を含んだ吐息を吹きかけると――
「……っ、は……」
柊は反射的に喉を震わせ、短く息を洩らした。
オフィスのブラインドをゆっくりと下ろす。
外の街灯の明かりすら遮断して
ふたりだけの世界を作り出す。
柊の胸の奥には
どうしようもない独占欲が膨らんでいた。
それは自分でも情けなく思うほどに強く
このリードを外されたら――
そんな恐怖が、喉元を締めつける。
消えかけた首筋の痕。
それが薄れていくたびに
心はざわめき
居場所を失うように不安になる。
柊は静かに息を吸い
そして決意を押し込めるように振り返った。
机の向こうでこちらを見ていた颯は
少し戸惑ったように
けれど確かに心配を滲ませている。
柊は何も言わず
指先でワイシャツのボタンを
一つずつ外していく。
布地が肩を滑り落ち
肌が夜の光にさらされる。
「……颯」
声は震えていた。
柊は視線を逸らすこともできず
ただ真っ直ぐに彼を見つめる。
「……先輩?」
颯が静かに立ち上がり
ゆっくりと距離を詰めてくる。
その瞳には
心配と――わずかな愉しみの色。
「痕を……つけて欲しい」
懇願の言葉が
抑えきれない心の奥底から零れ落ちた。
「どうしたんですか?」
近づいたかと思うと
颯は口元に笑みを浮かべる。
囁く声は、わざと甘く耳に絡みついた。
「ほんと、いつのまにそんな変態に
なっちゃったんですか?
ここ、オフィスですよ?」
挑発するような言葉に
柊は視線を逸らせず、息を詰めた。
それでも震える声で、切実に告げる。
「……変態でもいい。
お願い。颯が欲しい」
ほんの少し驚いたように目を細め
颯はさらに一歩、詰め寄る。
机の角に追い込まれるように
柊の背中が壁に近づいた。
「家に帰ってからの方がいいんじゃないですか?
警備のお兄さん、また来ちゃいますよ。
見られたら、どうするんですか?」
吐息が頬を掠め
甘く、意地悪に問い詰められる。
柊は苦しげに唇を噛み
それでも声を振り絞った。
「……それでもいい。
見られても……いいから」
欲しさに抗えず
ただ懇願の言葉だけが
夜のオフィスに溶けていった。
「変態ワンコくん」
甘く微笑みながら、颯は小さく囁いた。
挑発する響きに、柊の心臓は大きく脈打つ。
「自分からおねだりできるようになって。
……いい子ですね、先輩」
掴んだシャツを滑らせ
布越しにわざとゆっくり肌を露わにする。
露出した首筋へ
熱を含んだ吐息を吹きかけると――
「……っ、は……」
柊は反射的に喉を震わせ、短く息を洩らした。
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