先輩は、僕のもの

ゆおや@BL文庫

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颯はゆっくりと指を柊の顎から離し
その濡れた頬を眺めて小さく笑った。

「……わかりますか、先輩」

わざと囁きながら
もう一度唾を直接鎖骨に落とす。
ぴちゃっと音を立てて胸元へ広がっていく。

「ここも……僕の唾液で
 ベトベトですよ」

滴る液を押し込むように塗り広げる。
荒い息は止められない。

「……っ、は……ぁ……」

「ほら、顔も……鼻も」

指先を頬から鼻筋へと滑らせ
光る唾を擦り付ける。

抵抗する暇もなく
頬も唇も濡れそぼり
顔全体が光を帯びていく。

「…先輩の顔……
 僕の唾液でいっぱいです」

次に腹へ唾を落とし
ぬめる音とともに手で馴染ませる。
爪を立て、肌をなぞりながら
わざと声を漏らさせる。

「んっ……あぁ……っ……」

腰骨からふともも
ふくらはぎにまで唾液を垂らし
指と舌で塗り広げる。

「胸も、腕も、脚も……全部。
 ぜーんぶ、僕の唾液でベトベトですよ」

耳元で囁きながら
再び口に指を差し込み
溢れた唾を胸元に落とす。

「もう、逃げられないですね。
 全身、僕の匂いと唾液で覆われてますから」

甘い吐息と濡れた音に包まれ
柊は羞恥と熱に震えていた。



幾重にも刻まれた痕は
唾液で濡れて赤黒く滲んでいた。

爪が走った線と
噛み跡の熱が混ざり合い
肌の感覚は痛みと快楽の境目を溶かしていく。

「……っ、あ、ぁぁ……っ」

荒い息を吐きながら
柊は震える体を支えきれず
デスクにしがみついた。

頬も胸も脚も
颯の唾液でぐちゃぐちゃに濡れている。

そのことを意識するだけで
羞恥と熱が混ざり
喉の奥から声がこぼれた。

「……も……でも……っ……」

耐えようとする理性は
もはや跡形もなく崩れていく。

痕が増えるたび
痛みと共に「欲しい」という衝動が強くなる。

「……颯……っ……
 もっと……欲しい……」

かすれた声で
ついに懇願の言葉が漏れた。

視線を逸らすこともできず
熱に潤んだ瞳のまま必死に訴える。

颯は小さく息を漏らし
耳元へ口を寄せる。

「……まだ足りないの……?
 変態だなー……ワンコくん……」

吐息が耳を撫で、背筋を痺れさせる。
そのまま首筋に舌を這わせ
再び強く噛みつく。

「っ……あぁぁっ……!」

柊は痺れる痛みに
背を反らしながらそれでも拒まない。

むしろ、もっと、と身を預けてしまう。

「……っ……いい……
 もっと……颯で……俺を……」

理性も羞恥もすべて投げ捨て
ただ快楽と欲望に身を委ねる。

唾液と痕に覆われた体は
もう完全に彼のものだった。
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