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颯はまだ肩で息をしながら
柊の上に跨がったまま身体を預けていた。
汗と熱気の混ざる空気の中
吐息を荒くして微笑む。
「……先輩っ……」
瞳はまだ潤みを残し、頬は赤く火照っている。
「……すごく……気持ちよかったです……」
余韻に浸りながら
指で柊の頬や口元についた白濁をすくい取り
ねっとりと眺めてから苦笑する。
「ほんと……上手になりましたね」
その甘い声音に
柊の胸がまた高鳴る。
ふと机の上に視線を落とした颯は
散乱した精液に気づき、目を見開いた。
「うわっ……やば……っ!
これ……完全にアウトじゃないですか……!」
慌てて柊の上から降りると
引き出しからティッシュを取り出して
机の上や床に滴る液体を拭き取っていく。
手早く動きながらも
耳まで真っ赤に
染めているのがわかった。
――その時。
オフィスの外から足音が近づいてきた。
二人は一瞬で顔を見合わせ
慌ててシャツを着直し
乱れた髪を撫でつけて平静を装う。
ブラインド越しに
差し込む薄明かりの中、ドアが開く。
警備の青年が懐中電灯を手に入ってきた。
「おつかれさまでーす」
「んっ?」
青年は一瞬、鼻をひくひくと鳴らし
不思議そうな顔をした。
「失礼しましたー。」
だが、すぐに首を傾げただけで
特に追及することなく
再び歩き出していった。
――助かった。
胸を撫で下ろしながら
二人は残りの痕跡を丁寧に掃除し
机の上を元どおりに整えた。
深夜の静けさが戻ったオフィスで
ようやく互いに顔を見合わせ苦笑を交わす。
「……じゃあ、帰りましょうか」
気まずさと余韻の熱を抱えながら
二人は肩を並べて退社していった。
夜22時。
吐く息が白く染まる冬の新都。
街路樹に灯るイルミネーションの下
柊と颯は駅へと続く直通の道を並んで歩いていた。
コートの中で
柊の足取りはどこかぎこちない。
下着の奥に残る熱と粘つきは
まだ乾いておらず
歩くたびに違和感がつきまとう。
颯はそれを見逃さず
唇の端を吊り上げて笑った。
「……だから言ったじゃないですか。
下着の中、汚れちゃいますよ? って」
からかうような声音に
柊は顔を赤らめ、慌てて言い返す。
「だ、だってそれは……っ」
俯いて言葉を濁す柊を
颯は楽しげに覗き込み
歩みを合わせる。
「……ちゃんと、満足できましたか?
発情期のワンコくん」
吐息まじりに耳元で囁かれ
柊は肩をすくめて顔を
さらに真っ赤に染めた。
その反応に颯は喉を震わせて笑い
じっと表情を覗き込む。
「……あれ。
まだ足りなそうですね?」
「やっぱり、お尻に入れないと
満足できないですか?」
わざと意地悪く告げると
柊も負けじと視線を返し
二人は吹き出すように笑い合った。
冷たい冬の夜風の中
互いの吐息と笑い声だけが温かく響いていた。
柊の上に跨がったまま身体を預けていた。
汗と熱気の混ざる空気の中
吐息を荒くして微笑む。
「……先輩っ……」
瞳はまだ潤みを残し、頬は赤く火照っている。
「……すごく……気持ちよかったです……」
余韻に浸りながら
指で柊の頬や口元についた白濁をすくい取り
ねっとりと眺めてから苦笑する。
「ほんと……上手になりましたね」
その甘い声音に
柊の胸がまた高鳴る。
ふと机の上に視線を落とした颯は
散乱した精液に気づき、目を見開いた。
「うわっ……やば……っ!
これ……完全にアウトじゃないですか……!」
慌てて柊の上から降りると
引き出しからティッシュを取り出して
机の上や床に滴る液体を拭き取っていく。
手早く動きながらも
耳まで真っ赤に
染めているのがわかった。
――その時。
オフィスの外から足音が近づいてきた。
二人は一瞬で顔を見合わせ
慌ててシャツを着直し
乱れた髪を撫でつけて平静を装う。
ブラインド越しに
差し込む薄明かりの中、ドアが開く。
警備の青年が懐中電灯を手に入ってきた。
「おつかれさまでーす」
「んっ?」
青年は一瞬、鼻をひくひくと鳴らし
不思議そうな顔をした。
「失礼しましたー。」
だが、すぐに首を傾げただけで
特に追及することなく
再び歩き出していった。
――助かった。
胸を撫で下ろしながら
二人は残りの痕跡を丁寧に掃除し
机の上を元どおりに整えた。
深夜の静けさが戻ったオフィスで
ようやく互いに顔を見合わせ苦笑を交わす。
「……じゃあ、帰りましょうか」
気まずさと余韻の熱を抱えながら
二人は肩を並べて退社していった。
夜22時。
吐く息が白く染まる冬の新都。
街路樹に灯るイルミネーションの下
柊と颯は駅へと続く直通の道を並んで歩いていた。
コートの中で
柊の足取りはどこかぎこちない。
下着の奥に残る熱と粘つきは
まだ乾いておらず
歩くたびに違和感がつきまとう。
颯はそれを見逃さず
唇の端を吊り上げて笑った。
「……だから言ったじゃないですか。
下着の中、汚れちゃいますよ? って」
からかうような声音に
柊は顔を赤らめ、慌てて言い返す。
「だ、だってそれは……っ」
俯いて言葉を濁す柊を
颯は楽しげに覗き込み
歩みを合わせる。
「……ちゃんと、満足できましたか?
発情期のワンコくん」
吐息まじりに耳元で囁かれ
柊は肩をすくめて顔を
さらに真っ赤に染めた。
その反応に颯は喉を震わせて笑い
じっと表情を覗き込む。
「……あれ。
まだ足りなそうですね?」
「やっぱり、お尻に入れないと
満足できないですか?」
わざと意地悪く告げると
柊も負けじと視線を返し
二人は吹き出すように笑い合った。
冷たい冬の夜風の中
互いの吐息と笑い声だけが温かく響いていた。
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