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満員電車で発情させられて:06
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駅まで、あと一駅。
ぐらり、と電車が揺れた。
つり革に掴まっていた乗客の何人かが
わずかにバランスを崩す。
その波に飲まれるように
柊の身体も隣に立つ
颯の方へと傾いた。
――その一瞬。
柊の下半身が
颯のふとももにかすかに擦れた。
耳元で、息を含んだ笑い声が、そっと触れる。
「……ほんと、僕でよかったですね」
声が甘い。柔らかく
けれどどこか毒を孕んでいる。
「もし他の人に当たってたら
先輩、どうなってたんでしょうね」
柊の喉がひくりと動く。
何も言い返せない。
「こんなに硬くしちゃって……
捕まっちゃいますよ……?」
わざと“ふともも”を引くように
力を入れて、もう一度だけ
擦れる感触を作り出す。
柊の身体が震えるのを
颯はちゃんと見ていた。
「でも、そういうの……
嫌いじゃないんですよね?
こんなところで、僕の声だけで
こんなにしちゃって……」
誰にも聞こえないような声で
耳の奥に囁く。
それは言葉というより
感情を直接流し込まれるような――
「降りたら、どうします?
このまま帰る? それとも……
少し、寄り道してく?」
柊は、ただ前を向いたまま黙っている。
周囲の喧騒と、アナウンスの声が
遠くに響いているように感じた。
――あと一駅。
けれど、それは永遠にも思えるほど長くて。
満員電車の雑踏のなか
ひときわ強く柊の意識を蝕んでくるのは――
隣でささやき続ける、颯の声。
「ねぇ、先輩……
どうしたいですか?」
耳元に触れる吐息。
言葉よりも体温が
直接脳を撫でてくる。
「僕にまた、可愛がってほしい?
……だったら、どうするんでしたっけ?」
言葉と同時に
颯のふとももがそっと揺れる。
柊の硬くなった部分に柔らかく
けれど確実に――擦れるように。
車内は騒がしく
誰もが自分のことで手一杯。
けれどこの空間で、柊だけが――
“耳”を縛られている。
支配は、聴覚から始まり
触覚へと侵食する。
もう、何も考えられなかった。
「……っ、ん……」
耐えるように目を閉じて
それでもこぼれる吐息。
久しぶりの支配。
久しぶりの、快楽の予感。
羞恥も、理性も
まるごと呑み込まれていく。
颯のふとももが敏感な部分を
押しつけるたび
理性の輪郭がぼやける。
――そして。
小さく、でも確かに。
柊は、口を開いた。
「……可愛がってください……颯……」
それは、言わされているのか
自らの意思で言ったのか――わからない。
けれど確かに、甘えた声で
吐息混じりに漏れた
その言葉は、颯の耳に届いた。
「ふふ……よく言えました……
えらいです。いい子です……」
次の駅まで、あと数十秒。
ぐらり、と電車が揺れた。
つり革に掴まっていた乗客の何人かが
わずかにバランスを崩す。
その波に飲まれるように
柊の身体も隣に立つ
颯の方へと傾いた。
――その一瞬。
柊の下半身が
颯のふとももにかすかに擦れた。
耳元で、息を含んだ笑い声が、そっと触れる。
「……ほんと、僕でよかったですね」
声が甘い。柔らかく
けれどどこか毒を孕んでいる。
「もし他の人に当たってたら
先輩、どうなってたんでしょうね」
柊の喉がひくりと動く。
何も言い返せない。
「こんなに硬くしちゃって……
捕まっちゃいますよ……?」
わざと“ふともも”を引くように
力を入れて、もう一度だけ
擦れる感触を作り出す。
柊の身体が震えるのを
颯はちゃんと見ていた。
「でも、そういうの……
嫌いじゃないんですよね?
こんなところで、僕の声だけで
こんなにしちゃって……」
誰にも聞こえないような声で
耳の奥に囁く。
それは言葉というより
感情を直接流し込まれるような――
「降りたら、どうします?
このまま帰る? それとも……
少し、寄り道してく?」
柊は、ただ前を向いたまま黙っている。
周囲の喧騒と、アナウンスの声が
遠くに響いているように感じた。
――あと一駅。
けれど、それは永遠にも思えるほど長くて。
満員電車の雑踏のなか
ひときわ強く柊の意識を蝕んでくるのは――
隣でささやき続ける、颯の声。
「ねぇ、先輩……
どうしたいですか?」
耳元に触れる吐息。
言葉よりも体温が
直接脳を撫でてくる。
「僕にまた、可愛がってほしい?
……だったら、どうするんでしたっけ?」
言葉と同時に
颯のふとももがそっと揺れる。
柊の硬くなった部分に柔らかく
けれど確実に――擦れるように。
車内は騒がしく
誰もが自分のことで手一杯。
けれどこの空間で、柊だけが――
“耳”を縛られている。
支配は、聴覚から始まり
触覚へと侵食する。
もう、何も考えられなかった。
「……っ、ん……」
耐えるように目を閉じて
それでもこぼれる吐息。
久しぶりの支配。
久しぶりの、快楽の予感。
羞恥も、理性も
まるごと呑み込まれていく。
颯のふとももが敏感な部分を
押しつけるたび
理性の輪郭がぼやける。
――そして。
小さく、でも確かに。
柊は、口を開いた。
「……可愛がってください……颯……」
それは、言わされているのか
自らの意思で言ったのか――わからない。
けれど確かに、甘えた声で
吐息混じりに漏れた
その言葉は、颯の耳に届いた。
「ふふ……よく言えました……
えらいです。いい子です……」
次の駅まで、あと数十秒。
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