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9 『運命の人』とはどんなものなのか
セブレブ王国で新しい生活を始めた私の元に、お父様から手紙が届いた。早速読んでみると、お父様たちは元気そうだが、今、サウザン王国の王城で大変なことが起こっていた。
書かれていた内容が、アーサーにも知らせておかなければいけないものだったので、夕食を一緒にとる時に話をしてみた。
「サウザン王国の国王陛下とフォークス様が私と連絡を取りたがっているみたいなの」
「呪いが発動したからか?」
「そうみたい」
詳しいことは書かれていなかったけれど、ウェンディ様から『無償の愛』を捧げてもらえないらしく、フォークス殿下の体が何かに変化していっているそうだ。
「運命の人なんだから、無償の愛を捧げられると思ったのに違うのね」
「運命の人というのは、どういう意味かわからないけどな」
「どういうこと?」
「一緒に苦労する運命の人、とか?」
「……そう言われてみればそうね。でもさすがに詳しい話は聞いてるんじゃないかしら」
「どうだろうな」
アーサーは嘲笑したあと、話を続ける。
「デーニー公爵令嬢がフォークス殿下に近づいたのは、ララティアに対抗したかっただけだからな」
「……え?」
「彼女が密かに好きだった男性がララティアのことを好きだと言っていたらしい。その逆恨みで、フォークス殿下をララティアから奪ったんじゃないかと思ってる」
「私のことを好きだった人がいるって? そんなわけないでしょう。きっと断る理由が思い浮かばないから、名前を出しただけよ」
本気でそう思って言葉にしただけだった。でもすぐに後悔した。
アーサーも私のことを好きだと言ってくれていたんだった。
「ごめんなさい。アーサーのことを言っているんじゃないの。というか、相手はアーサーじゃないわよね?」
「そういう意味で言ったんじゃないってわかってる。あと、相手は俺じゃない。それよりもこれからどうするつもりだ?」
「家族を使って、私をサウザン王国に帰国させようとしているみたい。帰国するのは良いけれど戻ってこれなくなるかもしれないから行く気はないの。無償の愛を捧げる気もないしね。だから、アーサーのほうから連絡を入れてもらえない?」
「わかった。昔の女が惜しくなったからって、家族を使って連絡してくるなって連絡する」
「ありがとう。でも、言葉遣いには気をつけてね」
「わかってる」
アーサーはイタズラっ子のような笑みを浮かべて頷いた。
ここに来てから、穏やかな気持ちで過ごすことができている。この幸せを手放したくない。そう再認識し、お父様には私はしばらくは帰国しないこと。家族や領民に危害が加えられないように、アーサーたちに手を打ってもらうことを書いて手紙を送った。
すると数日後、私宛にフォークス殿下とウェンディ様から『助けてほしい』と懇願する手紙が届いたのだった。
書かれていた内容が、アーサーにも知らせておかなければいけないものだったので、夕食を一緒にとる時に話をしてみた。
「サウザン王国の国王陛下とフォークス様が私と連絡を取りたがっているみたいなの」
「呪いが発動したからか?」
「そうみたい」
詳しいことは書かれていなかったけれど、ウェンディ様から『無償の愛』を捧げてもらえないらしく、フォークス殿下の体が何かに変化していっているそうだ。
「運命の人なんだから、無償の愛を捧げられると思ったのに違うのね」
「運命の人というのは、どういう意味かわからないけどな」
「どういうこと?」
「一緒に苦労する運命の人、とか?」
「……そう言われてみればそうね。でもさすがに詳しい話は聞いてるんじゃないかしら」
「どうだろうな」
アーサーは嘲笑したあと、話を続ける。
「デーニー公爵令嬢がフォークス殿下に近づいたのは、ララティアに対抗したかっただけだからな」
「……え?」
「彼女が密かに好きだった男性がララティアのことを好きだと言っていたらしい。その逆恨みで、フォークス殿下をララティアから奪ったんじゃないかと思ってる」
「私のことを好きだった人がいるって? そんなわけないでしょう。きっと断る理由が思い浮かばないから、名前を出しただけよ」
本気でそう思って言葉にしただけだった。でもすぐに後悔した。
アーサーも私のことを好きだと言ってくれていたんだった。
「ごめんなさい。アーサーのことを言っているんじゃないの。というか、相手はアーサーじゃないわよね?」
「そういう意味で言ったんじゃないってわかってる。あと、相手は俺じゃない。それよりもこれからどうするつもりだ?」
「家族を使って、私をサウザン王国に帰国させようとしているみたい。帰国するのは良いけれど戻ってこれなくなるかもしれないから行く気はないの。無償の愛を捧げる気もないしね。だから、アーサーのほうから連絡を入れてもらえない?」
「わかった。昔の女が惜しくなったからって、家族を使って連絡してくるなって連絡する」
「ありがとう。でも、言葉遣いには気をつけてね」
「わかってる」
アーサーはイタズラっ子のような笑みを浮かべて頷いた。
ここに来てから、穏やかな気持ちで過ごすことができている。この幸せを手放したくない。そう再認識し、お父様には私はしばらくは帰国しないこと。家族や領民に危害が加えられないように、アーサーたちに手を打ってもらうことを書いて手紙を送った。
すると数日後、私宛にフォークス殿下とウェンディ様から『助けてほしい』と懇願する手紙が届いたのだった。
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