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2 ネックレス
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私がレティアであるという事は、当たり前だけど、レイブン達には内緒だった。
私がレイブンに会いに行っている間は、レティシア様は屋敷から一歩も出ず、私が屋根裏部屋に戻ると、彼女は自由に屋敷の内外を動き回れた。
大きくなるにつれ、レイブンからのお願いもあって、私達は7日に一度は会う様になっていて、昔よりも私の自由時間は増えていた。
今日はレイブンと会う日で、朝から、彼と一緒に湖に遊びに来ていた。
特に泳いだりする訳ではなく、人が少なくて、のんびり出来るから、という理由だ。
レイブンが連れてきてくれた湖は、穴場のデートスポットの様で、人はほとんどいないし、いたとしても、だいぶ離れた位置に等間隔でポツポツといるくらいだった。
「レティ」
「ひゃっ!?」
湖をぼんやりと眺めていると、後ろからレイブンが抱きしめてきた。
20歳になったレイブンは、細身ではあるけれど、均整の取れた体つきで、背も高く、私自身は、そう低くもない背丈のはずなのだけれど、抱きしめられると、私の顔が彼の胸にあたる為、頭一つ分以上の身長差があった。
「どうしたの?」
「お前の魔力は、すごく心地いいんだ。抱きしめてるとホッとする」
多くの貴族や平民にも魔力はあるけれど、魔道士と呼ばれる人の様に、魔法がたくさん使えるわけじゃない。
私もレティシア様もそうで、簡単な生活魔法は使えるけれど、攻撃魔法や回復系の魔法などは一切使えないし、レイブンの様に人の魔力を感じ取る事は出来ない。
だけど、例外はある。
「それは私も。レイブンは魔力が多いから制御していなければ、私にだって流れがわかるもの。でも、あなたの魔力はなんだろう。とても温かい」
彼の腕に自分の手をのせて頷くと、レイブンは私の頭に顎をのせた。
彼はよく、こんな事をしてくるから、彼に会う時はシニヨンもハーフアップも出来なくて、彼の望み通りに、長い髪をおろしたままにしている。
「なあ。キスはまだ駄目か?」
「駄目」
「ケチ」
「ケチで結構です」
魔力の多い魔道士からキスをされると、キスされた人が危険な目に合った時に、勝手に防御の魔法がかかるという加護の魔法がかけられるらしく、レイブンは私に、何年か前から、その魔法をかけようとしてくれていた。
だけど、そのキスは、頬やおでこなどでは駄目で、口にしないといけない。
私は身代わりであって、彼に嘘をついている。
そんな私が、彼の加護を受ける資格はない。
だから、断り続けている。
でも、このまま、私がレティシア様の身代わりでいられて、彼の妻になった時には…。
「じゃあ、レティ。これを持っててくれ」
レティシアと呼ばれるのが嫌で、レイブン達には、私が10歳になった頃には、レティと呼んでもらっていた。
「……何?」
レイブンは私の腰に巻きつけていた腕をはなし、彼の上着のポケットの中から、赤く光る石のついたネックレスを取り出した。
「すごく綺麗…」
呟くと、レイブンは私の手の平の上に、銀色の細い鎖のネックレスをのせてくれてから頷く。
「だろ? 母さんの形見なんだ」
「えっ! 大事なものじゃないの。なくしたら大変だから預かるのも無理よ」
「持っててくれよ。父さんと俺で魔法をかけたんだ。レティを守ってくれるようにって」
「シブン様まで?」
「ああ。父さんがいいって言ってるんだから、受け取ってくれ。どうせ、いつかはレティは俺の嫁になるから、このネックレスだって、俺の近くに戻ってくるだろ?」
レイブンはアーモンドくらいの大きさのティアドロップの形をした赤い石を私に握らせると、その手に口付けた。
「この石は、俺が近くにいなくても、お前を守ってくれるから、肌見離さず付けておいてくれ」
「……ありがとう。必ず、何があっても、あなたに返すから」
「レティ…」
レイブンが私の両頬を両手で覆うと、顔を上げさせた。
何をしようとしているか気が付いて、彼の口を手でおさえる。
「キスは駄目って言ってるでしょ」
「やっぱり駄目かよ! 結婚したら、今まで我慢してる分、レティが嫌だって言っても、たくさんするからな。キスよりももっとすごい事もするからな!」
「何を言ってるのよ、馬鹿!」
「馬鹿じゃない! 好きな女にキスしたいって思うのは普通だろ!」
「おいおい、お二人さん。大声でなんて会話してんだ」
喧嘩を始めた私達に、レイブンの護衛であり、魔道士でもあり、幼馴染でもある、銀色の髪の青年、ノース・キッティが、少し離れた場所から声を掛けてきた。
ノースはレイブンと同じ年で、見た目と普段の言動はチャラいけれど、根は真面目で、たった一人の女性にずっと恋をしているというピュアなところもあり、私達の良き友人でもある。
レイブンは私を抱きしめて、ノースに言う。
「羨ましいだろ」
「くそぉ! 俺もいつかアメリアとラブラブになるからなあ!」
アメリアというのは、レイブンの護衛の一人の魔法騎士で、私の一つ年下で、とても可愛らしい顔をしていて、性格はクールだけど優しい。
レイブンに向かって叫ぶノースが、本当に悔しそうで、可愛らしくて、私は声を上げて笑った。
「あ、そうだ、レティ」
「何?」
「今度、初めて夜会に出席するんだ。だから、レティにパートナーとして一緒に出てほしいんだけど、駄目か?」
「それはかまわないわ。だけど、一応、ヘーベル家の方に連絡を入れてもらえる? 私は良くても、両親が駄目だという可能性があるから」
「わかった」
頷いたレイブンがノースを見ると、ノースは頷いたかと思うと、魔法で瞬間移動したのか、一瞬にして姿が見えなくなった。
楽しい一日を終えて、屋敷に戻ってくると、レティシア様が呼んでいるとメイドに言われ、その足で、彼女の部屋に向かった。
「ねえ、下婢。レイブン様というのは、そんなに素敵な方なの?」
レティシア様は私の事をいつからか下婢と呼んでいた。
彼女からは、どんな名で呼ばれようと気にならない私は、その事にいつ気が付いたのかも思い出せない。
着ているドレスは違うけれど、私と同じ見た目のレティシア様は、扇を口元に当て、ソファーにふんぞり返って座った状態で尋ねてきたので、部屋の扉近くで素直に答える。
「整った顔立ちをしておられる事は確かです…」
「学園の友人から羨ましがられているの。魔道士だけど、とても素敵な見た目だと。性格はどうだと聞かれたから、下婢から聞いた話をしておいたけど、わたくしに間違った事を教えてないわよね?」
「私は嘘は申し上げておりません」
「ふぅん。わたくし、ちょっと、レイブン様が気になってきたわ。下婢、あなた、夜会に誘われたんでしょう? その夜会は行かなくていいわ。わたくしが行くから」
予想外の言葉に、つい質問してしまう。
「……大丈夫なのですか?」
「何がよ?」
「レイブン様に、身代わりの事が気付かれたら…」
「大丈夫よ。このわたくしが、そんなヘマをするわけないでしょう? それに、下婢に私が負けるわけないもの」
「それに、公爵閣下がお許しになられますか?」
「わたくしがお願いするんですから、聞いてくれるに決まっているわ」
レティシア様は鼻で笑うと、扇を扉の方に向けて続ける。
「話は終わりよ。今日は気分がいいから、このまま帰らせてあげるわ。さあ、早く出て行って」
この時の私はレイブンからもらったネックレスの話を、レティシア様に話さなかった。
いや、話したくなかったから言わなかった。
言えば、取り上げられてしまうと思ったから。
でも、そんな事をしたって、すぐにバレてしまう事は頭ではわかっていた。
だって、レイブンはネックレスを肌身離さずつけておいてくれと言ったのだから、夜会に付けていかなければ、おかしいと思うだろうし、彼は彼女に問いかけるに違いない。
けれど、私の予想は裏切られる事になる。
私がレイブンに会いに行っている間は、レティシア様は屋敷から一歩も出ず、私が屋根裏部屋に戻ると、彼女は自由に屋敷の内外を動き回れた。
大きくなるにつれ、レイブンからのお願いもあって、私達は7日に一度は会う様になっていて、昔よりも私の自由時間は増えていた。
今日はレイブンと会う日で、朝から、彼と一緒に湖に遊びに来ていた。
特に泳いだりする訳ではなく、人が少なくて、のんびり出来るから、という理由だ。
レイブンが連れてきてくれた湖は、穴場のデートスポットの様で、人はほとんどいないし、いたとしても、だいぶ離れた位置に等間隔でポツポツといるくらいだった。
「レティ」
「ひゃっ!?」
湖をぼんやりと眺めていると、後ろからレイブンが抱きしめてきた。
20歳になったレイブンは、細身ではあるけれど、均整の取れた体つきで、背も高く、私自身は、そう低くもない背丈のはずなのだけれど、抱きしめられると、私の顔が彼の胸にあたる為、頭一つ分以上の身長差があった。
「どうしたの?」
「お前の魔力は、すごく心地いいんだ。抱きしめてるとホッとする」
多くの貴族や平民にも魔力はあるけれど、魔道士と呼ばれる人の様に、魔法がたくさん使えるわけじゃない。
私もレティシア様もそうで、簡単な生活魔法は使えるけれど、攻撃魔法や回復系の魔法などは一切使えないし、レイブンの様に人の魔力を感じ取る事は出来ない。
だけど、例外はある。
「それは私も。レイブンは魔力が多いから制御していなければ、私にだって流れがわかるもの。でも、あなたの魔力はなんだろう。とても温かい」
彼の腕に自分の手をのせて頷くと、レイブンは私の頭に顎をのせた。
彼はよく、こんな事をしてくるから、彼に会う時はシニヨンもハーフアップも出来なくて、彼の望み通りに、長い髪をおろしたままにしている。
「なあ。キスはまだ駄目か?」
「駄目」
「ケチ」
「ケチで結構です」
魔力の多い魔道士からキスをされると、キスされた人が危険な目に合った時に、勝手に防御の魔法がかかるという加護の魔法がかけられるらしく、レイブンは私に、何年か前から、その魔法をかけようとしてくれていた。
だけど、そのキスは、頬やおでこなどでは駄目で、口にしないといけない。
私は身代わりであって、彼に嘘をついている。
そんな私が、彼の加護を受ける資格はない。
だから、断り続けている。
でも、このまま、私がレティシア様の身代わりでいられて、彼の妻になった時には…。
「じゃあ、レティ。これを持っててくれ」
レティシアと呼ばれるのが嫌で、レイブン達には、私が10歳になった頃には、レティと呼んでもらっていた。
「……何?」
レイブンは私の腰に巻きつけていた腕をはなし、彼の上着のポケットの中から、赤く光る石のついたネックレスを取り出した。
「すごく綺麗…」
呟くと、レイブンは私の手の平の上に、銀色の細い鎖のネックレスをのせてくれてから頷く。
「だろ? 母さんの形見なんだ」
「えっ! 大事なものじゃないの。なくしたら大変だから預かるのも無理よ」
「持っててくれよ。父さんと俺で魔法をかけたんだ。レティを守ってくれるようにって」
「シブン様まで?」
「ああ。父さんがいいって言ってるんだから、受け取ってくれ。どうせ、いつかはレティは俺の嫁になるから、このネックレスだって、俺の近くに戻ってくるだろ?」
レイブンはアーモンドくらいの大きさのティアドロップの形をした赤い石を私に握らせると、その手に口付けた。
「この石は、俺が近くにいなくても、お前を守ってくれるから、肌見離さず付けておいてくれ」
「……ありがとう。必ず、何があっても、あなたに返すから」
「レティ…」
レイブンが私の両頬を両手で覆うと、顔を上げさせた。
何をしようとしているか気が付いて、彼の口を手でおさえる。
「キスは駄目って言ってるでしょ」
「やっぱり駄目かよ! 結婚したら、今まで我慢してる分、レティが嫌だって言っても、たくさんするからな。キスよりももっとすごい事もするからな!」
「何を言ってるのよ、馬鹿!」
「馬鹿じゃない! 好きな女にキスしたいって思うのは普通だろ!」
「おいおい、お二人さん。大声でなんて会話してんだ」
喧嘩を始めた私達に、レイブンの護衛であり、魔道士でもあり、幼馴染でもある、銀色の髪の青年、ノース・キッティが、少し離れた場所から声を掛けてきた。
ノースはレイブンと同じ年で、見た目と普段の言動はチャラいけれど、根は真面目で、たった一人の女性にずっと恋をしているというピュアなところもあり、私達の良き友人でもある。
レイブンは私を抱きしめて、ノースに言う。
「羨ましいだろ」
「くそぉ! 俺もいつかアメリアとラブラブになるからなあ!」
アメリアというのは、レイブンの護衛の一人の魔法騎士で、私の一つ年下で、とても可愛らしい顔をしていて、性格はクールだけど優しい。
レイブンに向かって叫ぶノースが、本当に悔しそうで、可愛らしくて、私は声を上げて笑った。
「あ、そうだ、レティ」
「何?」
「今度、初めて夜会に出席するんだ。だから、レティにパートナーとして一緒に出てほしいんだけど、駄目か?」
「それはかまわないわ。だけど、一応、ヘーベル家の方に連絡を入れてもらえる? 私は良くても、両親が駄目だという可能性があるから」
「わかった」
頷いたレイブンがノースを見ると、ノースは頷いたかと思うと、魔法で瞬間移動したのか、一瞬にして姿が見えなくなった。
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レティシア様は鼻で笑うと、扇を扉の方に向けて続ける。
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この時の私はレイブンからもらったネックレスの話を、レティシア様に話さなかった。
いや、話したくなかったから言わなかった。
言えば、取り上げられてしまうと思ったから。
でも、そんな事をしたって、すぐにバレてしまう事は頭ではわかっていた。
だって、レイブンはネックレスを肌身離さずつけておいてくれと言ったのだから、夜会に付けていかなければ、おかしいと思うだろうし、彼は彼女に問いかけるに違いない。
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第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
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