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8 再会
「フォーウッド様…、どうしてここに…?」
黒色のストレートの肩まである髪を揺らし、長身で痩せていて、狡猾そうな顔立ちのフォーウッド様に尋ねた。
フォーウッド様から少しだけ離れた位置で立ち止まって答える。
「どうしてここにって? もちろん、君を助けに来たんだよ。レティシアに追い出されたんだろう? 行くあてもないだろうから、僕が匿ってあげるよ」
「…お言葉は有り難いのですが、もう私の役目は終わったんです。フォーウッド様とはもう関係はございません」
「関係はないって? なら、余計にいいだろう? 今までは妹の下婢だったが、今度は僕の下婢、いや、僕には婚約者がいるから、妾にしてあげるよ。なあ、レティア、腹が減ってるだろ? 毎日、温かいご飯や寝る場所を用意してあげるよ。だから、僕と一緒においで」
元々細い目をもっと細め、ズレた眼鏡をなおしながら、フォーウッド様は、痩せたその手を私の方に差し出してきた。
「申し訳ございません。これからは自分の力で生きていくつもりですので…」
この手を取ったら、どうなるかわからない。
ゆっくりとベンチから立ち上がり、フォーウッド様と距離を取りながら話す。
「ですから、私の事は放っておいて下さい」
「どうして、そんなに僕に怯えるんだ? レティア、君は気付いていないようだけど、顔が汚れているよ。これで拭くんだ」
そう言って、私に差し出してきたのは、失くしたと思っていた私のハンカチだった。
「こ、これ…」
「ああ。これは洗ってあるから大丈夫だ。メイドが間違って洗ってしまってさ。本当なら、レティアが使ったままのものが欲しかったのに」
「……何を言ってるんですか…」
私の着ている服、普段着は別だけれど、レイブンに会いに行った時のドレスとハンカチは、毎回、違うものに変わっていた。
それが当たり前だと思っていたけれど、差し出された白いハンカチは、四隅に小花柄の刺繍がしてあって気に入っていたから、また使いたいと洗濯を担当してくれていたメイドに伝えていた。
けれど、その日から、そのメイドが部屋に来なくなった。
だから、ハンカチの事を伝えても、わかる人がいなかったから諦めていたのに…。
「レティアの使ったものは全て、僕に渡す様に伝えていたんだ。まあ、普段着に関しては、君の着る服がなくなってしまうから諦めていたけど。ああ、もちろん、下着もいらなくなったものはもらってるよ」
気持ち悪い…!!
これ以上、この人の話を聞きたくなかった。
これだけ聞いただけでも十分だった。
レイブン、シブン様、もう一度、助けて下さい!
赤い石を握りしめ、レイブンから教えてもらった魔法の呪文を小さく呟いた。
それと同時に、フォーウッド様の姿が視界から消えた。
視線を下に向けると、目の前の地面には大きな穴があいていて、フォーウッド様はそこに落ちた様だった。
レイブンは落とし穴を掘る魔法だと言っていたけれど、落とし穴というには大きく、近くを歩いていた人達が悲鳴を上げた。
穴に近付いて、見下ろしてみると、思ったよりも深くて、フォーウッド様が自力で上がってこれるような深さではなかった。
私が屋敷の三階の窓から、フォーウッド様を見下ろしているくらいの深さだった。
「深さはそのままで、生き埋めにならない程度に穴を小さくして」
赤い石に向かって呟くと、私のお願いに応える様に穴が狭くなっていく。
「うわあ! 何なんだ!? おい! 誰か助けてくれ! レティア! いるんだろう!? 助けてくれ!」
助けるわけないでしょう!!
言い返したくなったけれど、その場には、いないふりをして無言で駆け出す。
フォーウッド様の護衛の騎士が走ってきたけれど、私の事は気にもとめずに、フォーウッド様の方へ走っていく。
もしかしたら、赤い石が私の存在を見えなくしてくれたのかもしれない。
レイブンとシブン様、それから、レイブンのお母様が守ってくれた気がする。
その事に心から感謝して、とにかく、その場から少しでも離れようと、疲れ切った足を何とか動かした。
どれくらい走ったかはわからない。
走ったり、歩いたりを繰り返している内に空は明るさを消し、星が見え始めた。
フォーウッド様がいる限り、この街には私の安らぐ場所なんてない。
働き口さえも見つけられそうにない。
フォーウッド様に、やっぱり助けを求めるべき?
一瞬、浮かんだ馬鹿な考えをすぐに頭から追いやった。
さすがに気持ちが悪すぎる。
私の事を女性として見ているのではないかと思っていたけれど、あんなに歪んだ愛情を持たれているとは思わなかった。
その時だった。
「レティア!」
私の名を呼ぶ声が聞こえて振り返ると、そこには、ヘーベル公爵がいた。
「こんな所にいたのか! どうして、捨てられた場所で大人しくしていないんだ!」
「何を言ってらっしゃるんですか!」
道の両端に街灯はあるけれど、薄暗く、必死に走って路地裏に逃げ込む。
「待て、レティア! 叱らないから戻ってこい!」
信用なんてできない!
ヘーベル公爵から逃げる為、ひたすら暗い路地裏を走っていると、何かにぶつかった。
月明かりに照らされて見えたのは、人相の悪い、大柄な男だった。
「ご、ごめんなさい」
「女が一人でこんな所で何してんの? 俺達に遊んでほしいって?」
大柄な男の後ろには、他に二人仲間がいて、私を見てニヤニヤと笑みを浮かべた。
「ごめんなさい。そんなつもりじゃなかったの」
「じゃあ、どんなつもりだったんだよ!」
男に腕を掴まれ、近くにあった大きな樽の上に、体を押し付けられた。
その時、ヘーベル公爵が私に追いついたのだけど、騎士が近くにいないせいか「殺しはするなよ!」とだけ叫んで、逃げていってしまった。
本当に最悪だ。
私自身の運命も、ヘーベル公爵も!
「よく見ると、可愛い顔してるじゃーん」
ランタンの明かりで、私の顔を確認すると、男の一人が私の顔をつかんだ。
「いただきまーす」
「嫌っ!」
男が舌を出して、私の鼻を舐めようとしたので、顔を背けて叫んだ時だった。
ランタンの中の蝋燭の火が大きな炎になり、ランタンを持っていた男の身体を包んだ。
「うわあああ!」
男は絶叫し、ランタンを放り投げた。
「殺されたくなかったら消えろ」
その声を聞いた瞬間、安堵で涙がこぼれそうになった。
けれど、すぐに思い出す。
彼にとっても、私は必要のない人間なのだと。
男が燃え上がった事により、私の身は自由になり、慌ててネックレスを首から外し、樽の上に置くと、私の事など気にもせずに、仲間を助けようとしている男達の後ろをすり抜けて走る。
「待ってくれ、レティ! 俺だ、レイブンだ!」
知ってる。
姿を見なくても声だけでわかる。
わざと、私にわかる様に魔力を放出してくれている事も。
「おい! あんた、魔道士か!? 仲間の火を消してくれ! 死んじまうよ!」
「はあ!? わかった、消してやるからはなせ!」
男達に両足をつかまれたレイブンに、私は足を止めて告げる。
「レイブン、今まで本当にごめんなさい。ネックレスはそこに置いておくから…」
「レティ! お前を迎えに来たんだ! 怒ってなんかないから、逃げないでくれ!」
「レティシア様の身代わりじゃない私に、なんの価値もないわ。さよなら、レイブン」
「痴話喧嘩は後にしてくれ! まずは仲間を助けてくれ!」
「うるさいな!」
レイブンは叫んで、男の全身にまわりかけていた火を消した。
それと同時に、軽く回復魔法もかけてあげた様で、男達が安堵する声が聞こえた。
「ありがとう! あんたは命の恩人だ!」
「元々の火も俺がやったんだよ!」
レイブンが男達の相手をしている内に走り出す。
「待て、レティ!」
「レイブン! ごめんなさい!」
「謝るくらいなら逃げないでくれ! レティ! くそっ! ごめんっ!」
レイブンが叫んだと同時、足元の地面が盛り上がり、私は盛大に転んだ。
黒色のストレートの肩まである髪を揺らし、長身で痩せていて、狡猾そうな顔立ちのフォーウッド様に尋ねた。
フォーウッド様から少しだけ離れた位置で立ち止まって答える。
「どうしてここにって? もちろん、君を助けに来たんだよ。レティシアに追い出されたんだろう? 行くあてもないだろうから、僕が匿ってあげるよ」
「…お言葉は有り難いのですが、もう私の役目は終わったんです。フォーウッド様とはもう関係はございません」
「関係はないって? なら、余計にいいだろう? 今までは妹の下婢だったが、今度は僕の下婢、いや、僕には婚約者がいるから、妾にしてあげるよ。なあ、レティア、腹が減ってるだろ? 毎日、温かいご飯や寝る場所を用意してあげるよ。だから、僕と一緒においで」
元々細い目をもっと細め、ズレた眼鏡をなおしながら、フォーウッド様は、痩せたその手を私の方に差し出してきた。
「申し訳ございません。これからは自分の力で生きていくつもりですので…」
この手を取ったら、どうなるかわからない。
ゆっくりとベンチから立ち上がり、フォーウッド様と距離を取りながら話す。
「ですから、私の事は放っておいて下さい」
「どうして、そんなに僕に怯えるんだ? レティア、君は気付いていないようだけど、顔が汚れているよ。これで拭くんだ」
そう言って、私に差し出してきたのは、失くしたと思っていた私のハンカチだった。
「こ、これ…」
「ああ。これは洗ってあるから大丈夫だ。メイドが間違って洗ってしまってさ。本当なら、レティアが使ったままのものが欲しかったのに」
「……何を言ってるんですか…」
私の着ている服、普段着は別だけれど、レイブンに会いに行った時のドレスとハンカチは、毎回、違うものに変わっていた。
それが当たり前だと思っていたけれど、差し出された白いハンカチは、四隅に小花柄の刺繍がしてあって気に入っていたから、また使いたいと洗濯を担当してくれていたメイドに伝えていた。
けれど、その日から、そのメイドが部屋に来なくなった。
だから、ハンカチの事を伝えても、わかる人がいなかったから諦めていたのに…。
「レティアの使ったものは全て、僕に渡す様に伝えていたんだ。まあ、普段着に関しては、君の着る服がなくなってしまうから諦めていたけど。ああ、もちろん、下着もいらなくなったものはもらってるよ」
気持ち悪い…!!
これ以上、この人の話を聞きたくなかった。
これだけ聞いただけでも十分だった。
レイブン、シブン様、もう一度、助けて下さい!
赤い石を握りしめ、レイブンから教えてもらった魔法の呪文を小さく呟いた。
それと同時に、フォーウッド様の姿が視界から消えた。
視線を下に向けると、目の前の地面には大きな穴があいていて、フォーウッド様はそこに落ちた様だった。
レイブンは落とし穴を掘る魔法だと言っていたけれど、落とし穴というには大きく、近くを歩いていた人達が悲鳴を上げた。
穴に近付いて、見下ろしてみると、思ったよりも深くて、フォーウッド様が自力で上がってこれるような深さではなかった。
私が屋敷の三階の窓から、フォーウッド様を見下ろしているくらいの深さだった。
「深さはそのままで、生き埋めにならない程度に穴を小さくして」
赤い石に向かって呟くと、私のお願いに応える様に穴が狭くなっていく。
「うわあ! 何なんだ!? おい! 誰か助けてくれ! レティア! いるんだろう!? 助けてくれ!」
助けるわけないでしょう!!
言い返したくなったけれど、その場には、いないふりをして無言で駆け出す。
フォーウッド様の護衛の騎士が走ってきたけれど、私の事は気にもとめずに、フォーウッド様の方へ走っていく。
もしかしたら、赤い石が私の存在を見えなくしてくれたのかもしれない。
レイブンとシブン様、それから、レイブンのお母様が守ってくれた気がする。
その事に心から感謝して、とにかく、その場から少しでも離れようと、疲れ切った足を何とか動かした。
どれくらい走ったかはわからない。
走ったり、歩いたりを繰り返している内に空は明るさを消し、星が見え始めた。
フォーウッド様がいる限り、この街には私の安らぐ場所なんてない。
働き口さえも見つけられそうにない。
フォーウッド様に、やっぱり助けを求めるべき?
一瞬、浮かんだ馬鹿な考えをすぐに頭から追いやった。
さすがに気持ちが悪すぎる。
私の事を女性として見ているのではないかと思っていたけれど、あんなに歪んだ愛情を持たれているとは思わなかった。
その時だった。
「レティア!」
私の名を呼ぶ声が聞こえて振り返ると、そこには、ヘーベル公爵がいた。
「こんな所にいたのか! どうして、捨てられた場所で大人しくしていないんだ!」
「何を言ってらっしゃるんですか!」
道の両端に街灯はあるけれど、薄暗く、必死に走って路地裏に逃げ込む。
「待て、レティア! 叱らないから戻ってこい!」
信用なんてできない!
ヘーベル公爵から逃げる為、ひたすら暗い路地裏を走っていると、何かにぶつかった。
月明かりに照らされて見えたのは、人相の悪い、大柄な男だった。
「ご、ごめんなさい」
「女が一人でこんな所で何してんの? 俺達に遊んでほしいって?」
大柄な男の後ろには、他に二人仲間がいて、私を見てニヤニヤと笑みを浮かべた。
「ごめんなさい。そんなつもりじゃなかったの」
「じゃあ、どんなつもりだったんだよ!」
男に腕を掴まれ、近くにあった大きな樽の上に、体を押し付けられた。
その時、ヘーベル公爵が私に追いついたのだけど、騎士が近くにいないせいか「殺しはするなよ!」とだけ叫んで、逃げていってしまった。
本当に最悪だ。
私自身の運命も、ヘーベル公爵も!
「よく見ると、可愛い顔してるじゃーん」
ランタンの明かりで、私の顔を確認すると、男の一人が私の顔をつかんだ。
「いただきまーす」
「嫌っ!」
男が舌を出して、私の鼻を舐めようとしたので、顔を背けて叫んだ時だった。
ランタンの中の蝋燭の火が大きな炎になり、ランタンを持っていた男の身体を包んだ。
「うわあああ!」
男は絶叫し、ランタンを放り投げた。
「殺されたくなかったら消えろ」
その声を聞いた瞬間、安堵で涙がこぼれそうになった。
けれど、すぐに思い出す。
彼にとっても、私は必要のない人間なのだと。
男が燃え上がった事により、私の身は自由になり、慌ててネックレスを首から外し、樽の上に置くと、私の事など気にもせずに、仲間を助けようとしている男達の後ろをすり抜けて走る。
「待ってくれ、レティ! 俺だ、レイブンだ!」
知ってる。
姿を見なくても声だけでわかる。
わざと、私にわかる様に魔力を放出してくれている事も。
「おい! あんた、魔道士か!? 仲間の火を消してくれ! 死んじまうよ!」
「はあ!? わかった、消してやるからはなせ!」
男達に両足をつかまれたレイブンに、私は足を止めて告げる。
「レイブン、今まで本当にごめんなさい。ネックレスはそこに置いておくから…」
「レティ! お前を迎えに来たんだ! 怒ってなんかないから、逃げないでくれ!」
「レティシア様の身代わりじゃない私に、なんの価値もないわ。さよなら、レイブン」
「痴話喧嘩は後にしてくれ! まずは仲間を助けてくれ!」
「うるさいな!」
レイブンは叫んで、男の全身にまわりかけていた火を消した。
それと同時に、軽く回復魔法もかけてあげた様で、男達が安堵する声が聞こえた。
「ありがとう! あんたは命の恩人だ!」
「元々の火も俺がやったんだよ!」
レイブンが男達の相手をしている内に走り出す。
「待て、レティ!」
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