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63、重大事件発生
しおりを挟む目の前からミレーユが消えた……。
消えた…と言うのは語弊なのか。ミレーユ自らいなくなったのだから。
「おおい…どういうことだよ…何してんだよ」
一人でぼやくくらいは良いよね……。
いや?ひとりじゃなかったな……。
「ヨハン、いるか?」
何もない宙に話しかけるとガタっと音がして、ヨハンが天井裏から下りてきた。
今までの会話を聞いていたかを確認して、心当たりがないか…トマスに何か聞いていないかを確認したけど何も思い当たることはないとの事だった。
そして……
「ミレーユの護衛と行方の確認を最優先で手配。あとで手が空いた時にトマスにこちらに来るように言ってくれ」
ヨハンに指示をして出し再び執務に戻ったけれど、さっきのミレーユの様子が気になり集中できない。できないけれど、とりあえず進めておく。でなければいざとなった時に出られなくなる可能性があるからな……。
それにしても一体トマスは何をしたんだ…。
あの人に限ってヘマをするなんてあり得なさそうなんだけど……。
ミレーユには人を付けたし、城下に自分の商会もあるのでいきなり行方を眩ますことはないだろう……とは思うけれど、無駄に…と言っては怒られるけれど、中々に行動力がある彼女は思い立ったら吉日的なところがある。
「早々に原因究明、ミレーユを確保のあと謝罪一択……だな」
自分が何かをしたかも…トマスが何かしたんだろうことを考え、自分がミレーユに土下座してる未来が見える……
すげー…俺って先見ができるかもー
なんて……。
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