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第四章

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「それはそうとスイ、一度アーダルリアへ訪れたことのある葵殿か竜胆殿がレインに付き添わなくてよかったのか?」
「それは大丈夫。俺たちは俺たちだけの『氣』があって、その『氣』を二人とも置き留めることが出来るから、それを『追えば』いいだけの話」
「・・・・・・???????意味がわからんのだが、ま、直訳すると『迷子にはならない』という解釈でいいのか?」
「その解釈で合ってる合ってる」
第三の執務室に戻って俺たちはこれからの話合いをする。
「桃季と竜胆は魔国の復興に手を貸してやってくれ。第一騎士団がいくら『農業』に長けていると言っても、土壌の活性や水質の改善には時間がかかる。その点、竜胆は『土』の第二属性があるから率先力だしな」
「それなら『土』が第一属性の葵が合ってんじゃないのか?」
「いや、葵には俺のストッパーになってもらわないと」
「「ああ~~~そうだったな」」
「おいっ!」
葵はいつも冷静且つ平等に己が周りを見渡せる。視野が広く、そして心も広い!
俺なら怒るところを「ま、いいじゃないか」と赦すことのできる心の広さがあるのだ。
竜胆に言わせると「面倒だから怒らないだけ」らしいけどな。
「水質に関してはレイフォードを共に行かせる。いいな、レイ?」
「はい、異論はございません」
「アルバートはその他の雑務な。力仕事はもちろんのこと寒さに震える民も多いと聞く」
俺は深呼吸して、そして
「第三騎士団団長アルバート・シュタイン!君は研鑽の結果『浄化』の焔を操れるようになっている。人を殺すための『火』じゃない。癒し、弔い、そして清める力強い「焔」の力を手に入れている」
「な、お、俺が・・・・・・じょうか・・・・・・まじでか・・・・・・」
「だから、その焔を疲れ切った民達に使ってくれ」
アルバートは突如両手を勢いよく挙げて、
「あ、ああっ!!俺にも力になれることがあったんだな!!人の役に立てるなんて!」
大喜び。
何故なら、
「今まで団長でありながらアシュレイ兄弟の方が民の役に立っていたから!」
「そんなことはないと思うけど?お前力あるじゃん?あと、統率力あるし、書類の整理も凄いと聞いたぞ。俺なんて書類見るの嫌だからレインに押しつけて、あっ!」
「スイ・・・・・・・・??今初めて聞いたよ、それ?ちょっとみっちり話し合おうか、この第四王子ことジルフォード・フィルハートとさ」
「ひっ!!」
やべっ!
これ、まじ、やべっ!
逃げたいけど、現状逃げられない。
まだ話し合い終わってね~~し、な。
ということは、ここは素直に
「ごめんなさい」と謝るのが正解だけど・・・・・・・・
「それで許して貰えるなんて、子供じゃないんだから」
一蹴されました!
チッ!!!
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