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第一章 私を抱いてください

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「何の用だ」

「えっと、名刺頂けますか、父にいらしたことを伝えておきます」

蓮也は黒のスーツの内ポケットから、名刺を取り出した。

「それじゃあ、これを社長さんに渡してくれ」

加子は蓮也から名刺を受け取り、電話番号を確認した。

蓮也が車に乗り込もうとすると、また、加子が呼び止めた。

「すみません、蓮也さんの携帯番号教えてください」

「そこに事務所の番号あるだろう」

「だって、蓮也さんと直接お話ししたいんです」

加子は恥ずかしそうに俯いた。

蓮也は大声で笑い出した。

「お嬢さん、おもしれえな」

「私は加子です、安達加子」

蓮也はグッと加子に近づいた。

顎をクイっと上げて、キスをした。

加子は蕩けた表情でキスを受けた。

はじめてのキスを経験した加子。

この世の中にこんなにも素敵な行為があるなんて知らなかった。
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