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第15話 邂逅
しおりを挟む軍人達が消えた後、砂浜に2つのデッキチェアが現れた。
「座りなよ。」
ローウェンが座った後、嶋は冷たい表情のまま
「話せ。」
一言だけ言い放った。
「話とは…、ミサイルは…」
ローウェンは目を泳がせ、嶋の思惑を探る様に言った。
「無駄な芝居はするな。お前が俺に隠してる事、俺を騙そうとしてた事、全部話せ。
ミサイルが命中するまで、20分程だ。下らねぇ駆け引きしてて、時間は足りるのか?」
それでもローウェンはCIA。出向先の軍部でも、少佐の階級を与えられている。
簡単に話す訳にはいかない。
自分が話す事と同等の嶋の情報も引き出さねばならない。
そう考え、狼狽しているフリをするローウェンに嶋は
「もういい。消えろ。」
結局何も出来ないまま、ローウェンはデリートされた。
ローウェンの持つ情報は、既に『アリサ』が取り込んでいたし、ローウェンにわざわざ聞く必要はない。
それでもローウェンに問いかけたのは、少しの情があったからだけだった。
ローウェンの記憶内には、ペンタゴンのスーパーCPU内に存在した謎のデータの情報があった。
そのデータは自立活動をしている様で、ペンタゴンエンジニアによるデリートも、データの読み込みも出来なかった。
まったく謎のデータ。ただそのデータが現れてからは、世界中からのハッキングを完璧に阻止していた。
[自立した謎のデータ…美保子に違いない!
ペンタゴンにいたのか…ならば何故、俺の侵入を阻止していたんだ?]
嶋には、子を守ろうとする母親の本能は理解出来なかった。
人間の無意識の領域まで再現する『リサシテイション』の能力を、嶋自身も認識していなかった。
嶋自身、数ヶ月とは言え交流のあったローウェンをデリートしたのは、エンジニア達や真一達を護る為の本能だったとは、気付いていない。
気付いていないからこその無意識や本能をもデータ化する『リサシテイション』と《リサシテイションシステム》。
嶋の造り上げたシステムは、完璧だった。
[同じシステムを、美保子も持っている…持っているからこその《シマー》で、持っているからこそ可能な、無敵の不死の軍団の実現。
でも、ナノシステムはどうして美保子に?]
嶋が考え込んでいると
ーーーミサイルは、どう処理しましょう?ーーー
『アリサ』から通信が入った。
嶋はミサイルの存在を忘れていたが、『アリサ』と同調されている嶋には、数百発の核ミサイルが飛行中なのがわかった。
「自爆でいい。」
ほとんどのミサイルが自爆したが数発は自爆ではなく、軍事大国上空の成層圏外で核爆発を起こさせた。
成層圏外で核爆発させる事で、強烈な電磁パルスを発生させ、軍事大国の電子機器を破壊又はフリーズさせる為だった。
自動車や電車、飛行機等、流通に影響も出る。
発電所も被害を受け、国家に影響を及ぼす大規模停電も起き、文明生活は不可能となる。
[それくらいの不便なら受け入れろ!対策してない奴が悪い。]
10年以上前から電磁パルスによるEMP攻撃は想定されていた。
一般家庭でも出来る程の簡単な対策だ。
電磁パルスを遮断する『箱』で囲めばいい事だ。
例えばノートパソコンを、金属製のケースに入れておけば、パルスによる破壊を防ぐ事が出来る。
家屋やビルに断熱材と同様に、金属粉を吹付け等で蒸着したパネルをハメ込めば対応は出来る。
嶋のビルも断熱材と同様に、銅を蒸着されたパネルが、内壁と外壁の間にハメ込まれている。
秋葉原上空でパルス兵器が使用されても『アリサ』に影響はなく、地下40メートルに位置する『アリサ』本体のある部屋は、核の直撃にも耐える事が出来る。
[簡単な工事で出来る対策を、なんでやらねぇかな(笑)]
アメリカ、ロシア、中国、インド等、主要核保有軍事大国の文明は、完全にストップした。
復帰には最低でも数ヶ月は掛かるだろう。長ければ数年。
その時『アリサ』からの通信が入った。
ーーードラゴン形のクリーチャーが現れました。
出現場所はゴビ砂漠。ロシア方面に向けて飛行中。
続いて約300万の軍団が現れ、中国都市部に向け進軍を開始しました。ーーー
嶋は驚き、だが冷静にゆっくりと立ち上がった。
[《シマー》は破壊出来なかったか…
『アリサ』ドラゴンや兵士はおそらくナノマシンだ。調べてくれ。]
嶋が電磁パルスを使用したのは、《シマー》のサーバー又は《シマー》コンソール本体、及びおそらくは生体ナノマシンで構成されている朝鮮半島を壊滅させた軍団を破壊する為だった。
パルス攻撃を受けると、嶋自身でさえ『生身』の状態では形状を維持する事は出来ないからだ。
高高度核爆発による電磁パルス攻撃は、アメリカペンタゴンのスーパーコンピューターをも破壊し、アメリカ本土の80%の文明を破壊していた。
それなのに《シマー》ゲーム内のキャラクターが、実像を持って現れた。
[《シマー》サーバーとナノマシン製造は、アメリカではないのか?
『アリサ』私の実体化を。]
嶋を形成していたナノマシンは、ミサイルの榴弾と爆熱で破壊されていた為、新たなナノマシンが必要だった。
数分後、実体を手に入れた嶋はオフィスへと上がった。
緊急事態を受け、エンジニア達が集まっていたからだ。
真一達も集まっていた。
嶋は真一達を見て、胸を撫で下ろした。
中国の砂漠に現れた軍勢は、おそらくは《シマー》ユーザー達。
その中にもしかしたら真一達がいるかもしれないと思っていたからだった。
「井上さん達、良かった!軍勢に加わっていなかったのですね!」
「やっぱりあれは、《シマー》プレイヤー達なんですね…
ドラゴンやコザショのアバダーに、モンスレやデフォルメキャラのアバダーまで…
ゲームプレイヤーに間違いないと思ってたんですが…」
軍勢には、デフォルメされたアニメキャラもおり、明らかに人間の兵士達ではない。
人類の兵器は核すら効かず、朝鮮半島は軍勢の侵攻から数日で壊滅した。
半島北部から数発の核が発射されたが、爆発直後は一掃された様に軍勢は消滅していたが、数時間後には復活していた。
[奴らはナノマシン。電磁パルス兵器以外は効果ない。でも、どこからナノマシンを…?]
嶋のナノマシンは、生体金属で出来ている。
インド沖の海底で見つかった巻き貝、スケーリーフットの更に希少種。
スケーリーフットの纏う鱗様の金属の中には、数百万匹に一匹、神経細胞が金属化した個体がいた。
嶋はその神経細胞金属を研究分析し、人口培養と増殖に成功。
それから細胞金属のDNAを取り出し、更にプラナリアには再生力以外にも、他生物の細胞を取り込み進化変形する特性を発見し、融合に成功した。
そのキメラDNAが、生体金属のナノマシンとなった。
[スケーリーフット希少種はあれからどれ程探しても見つからなかった。
他にいたとしても、発見できるとは到底思えない。
希少種が見つかったとしても、構造の解析など出来る筈がない!
それなのに何故…?
『アリサ』奴等の解析は?]
ーーーマスター(嶋)同様の構造ですーーー
朝鮮半島での映像を見る限りは、軍勢はナノマシンで構成された兵士達。予想は出来てはいたが…
[俺と同じ構造…どうやって?]
数ヶ月前、ボディーガードの柴田が真一を襲ったCIA工作員をあしらった時、柴田のナノマシンが工作員達の身体に付着していた。
大使館前に捨てられた工作員達を保護したCIAが発見し研究していたが、何の組織なのかや構造等、何も掴めず未知の金属として保管されていた。
そしてナノマシンによって命を取り留めた真一が、《シマー》にログインした。
《シマー》デバイスによって、構造や組織を完璧にスキャンされたナノマシンのデータは、美保子の知る事になった。
美保子もスケーリーフット希少種を探したが見つからず、代用細胞を探していた時にCIAに保存されていた未知の金属の存在を知った。
その金属を調べると、嶋の生体ナノマシンの構造データと一致したのだった。
美保子は保管施設の警備システムをハッキングし、ドローンを使って盗みだしシリコンバレーの施設でクローニングにとりかかった。
「プラナリアって気持ち悪いけど…仕方ないか…」
再生能力があるプラナリアの細胞を使ってる上に、更に再生能力が強力に向上されていた為、凄まじいスピードで生体ナノマシンは増殖されて行った。
クローニングと再生増殖を開始して数週間で、生体ナノマシンは10万人分程にまで増殖していた。
再生能力を極限まで高められたプラナリアは、10等分された断片のそれぞれが成体に再生するのに要する時間はわずか3時間だった。
数ヶ月もあれば、《シマー》ユーザー全員分のナノマシンどころか、ゲーム内のモンスターやクリーチャーの実体化も可能だった。
[でも、ナノマシンを手に入れたとしても、なぜ人類に戦争をしかけるんだ?
美保子の狙いは何なんだ?]
「社長、戦闘開始です!」
嶋が考え込んでいた時に戦闘が始まった。
中国軍側の戦闘カメラの映像だった。砂漠内のモンゴルとの国境線に沿って展開していたのだった。
ーーー中国人民解放軍は500万の兵力で迎撃体制です。ーーー
『アリサ』からの通信だった。
「500万…正規軍だけでなく、武装警察や民兵まで投入したのか…
無駄な事を…」
中国人民解放軍正規軍兵力は約300万人、武装警察が100万人、民兵に至っては1000万人規模を要していた。
たが、嶋の行った電磁パルス攻撃によって、航空機やミサイルの近代兵器が使えず、単純な銃器や砲塔での応戦だった。
『弾が切れたら銃床で殴れ!ライフルが壊れたら拳で殴れ!腕が折れたら、歯で噛みつけ!
命をなくしたら、怨霊となって戦え!
この戦いは、中国だけではない!人類の存亡を賭けた戦いだ!
負けてはならん!我らが負けたら…、国が蹂躪される!
愛する故郷が、愛する人達が蹂躪される!人類が蹂躪される!
戦い抜け!怨霊となってでも戦いぬけぇぇぇっ!!!!』
指揮官の悲痛な叫びがモニターから響いた。
人類の悲痛な覚悟に対して《シマー》軍は、無数に放たれる弾丸や砲弾も物ともせず
『効かねぇよ!はははははっ!』
『無駄、無駄、無駄ぁ~っ!俺達にそんなモン無駄なんだよ!』
『勝てると思ってんのか、クソ旧人類!うはははははっ!』
統率性も作戦指揮も何も無く、中国軍に対して思い思いに攻撃をしかけ、只々蹂躪していった。
銃やライフル、サブマシンガンだけでなく、刀や巨大な剣、巨大なハンマーや魔法まで駆使して蹂躪していく。
ゲームの召喚術により現れたクリーチャーやモンスターも炎を吐き、巨大な爪や牙で中国軍に襲いかかる。
『助けてくれーっ!』
『おふくろーっ!』
『やめてくれーっ!』
『援軍!援軍をーっ!』
中国軍の兵士達は成すすべもなく銃で撃たれ、巨大なハンマーで叩き潰され、クリーチャーやモンスターに喰い千切られ絶命していった。
「酷い!なんでこんな事…」
夏菜が涙を流しながら言った。
嶋や他のエンジニア達、真一達も声すら出せずにモニターを見つめていた。
「社長!どうにか出来ないんですか!社長なら、社長なら何か手を打てるんじゃないんですか?」
夏菜は嶋にすがる様に言ったが、嶋にも打てる手段は無かった。
その時にロシアの惨状がモニターに映った。
巨大なドラゴンに襲撃されたモスクワ。
ロシアも中国と同じ様に、旧時代の兵器で迎撃準備をしていた。
近代航空戦闘機は使えず、第二次世界大戦時の機械式プロペラ戦闘機が投入されたが、そんな物が役に立つはずもなく、ドラゴンの吐く劫火に寄って、モスクワの都市もろとも一瞬で焼き尽くされてしまった。
ドラゴンはモスクワを焼き尽くした後、周辺の都市をも焼き尽くし、ゴビ砂漠方面へと消えて行った。
中国では蹂躪と殺戮が続き、電磁パルスの被害を受けていない日本の自衛隊や、在日米軍が完全武装で中国へ向かっていた。
同じく電磁パルスの影響の無かったイギリス軍、オーストラリア軍も、中国救援へと大陸へ向かい進軍を開始していた。
[無駄だ…。どんな兵器も『リサシテイション』とナノシステムの前ではまったく無意味だ…人類になす術はない…]
そう思いながらも嶋は、エンジニア達に指示を出し、《シマー》サーバーの探索とローウェンの記憶データを探った。
数日間あらゆる手を尽くし、嶋自身も世界中の稼働している電子機器、スマートフォンに至るまでハッキングをしたが、手掛かりはつかめなかった。
真一達もビルに宿泊し、手がかりや対策を探していた。
その数日間も蹂躪は続き、中国北京、上海が陥落し中華人民共和国は消滅した。
付けっぱなしだったモニターには崩壊した中国人民大会堂が映り、数人の男達がカメラの前に立っていた。
軍服や派手な鎧や防具、武器を肩に担いだ男達。
朝鮮半島を壊滅させ、中国を消滅させた《シマー》の軍勢。
『よう人類、俺達を見下した罰をうけろ!俺達をオタクだの、ハンディキャッパーだの、汚い物を見る目で見下してくれてたよな!
だが俺達は不滅の身体と命を手に入れた!てめえ等より進化したんだよ、俺達は!
俺らを見下してたお前ら旧人類は駆逐される!
俺達を見下した事を後悔しながら、絶望して死んで行け(笑)
俺達は、全世界に宣戦布告する!待っていろ!次はお前だ!』
真ん中に立っていた男はカメラに向け銃を撃ち、映像は途切れた。
中国へ向かってた世界の軍勢は間に合わず、自国防衛の為にそれぞれの国へ戻って行った。
間に合っていたとしても、何の役にも立たなかったが…。
事実在日米軍と自衛隊の戦闘機は戦闘に突入はしたが、何の成果も挙げられず只々撃墜されていったのだった。
そして在日米軍全軍は合衆国本国を守る為に、日本からの撤退準備を始めた。
それまで在日米軍に否定的だった左派政党も、手のひらを返した様に安全保障条約の遵守を叫び始めた。
だが混乱しているのは日本やアメリカだけでは無かった。
当然世界中は恐怖に包まれ《シマー》狩りが始まり、同時に《シマー》を求める者達により暴動や殺戮が起き、世界的に無政府状態に近い恐慌に陥っていた。
食料やガソリン、防災グッズ販売店に民衆が押し寄せ、略奪や強盗が横行し、怪しい宗教や極右集団の街宣が、至る所で行われていた。
嶋のビルも防弾シャッターが降り、『アリサ』によって警戒態勢がしかれ、嶋やエンジニア達、真一達もビルから一歩も出ずにいた。
しかし《シマー》のサーバーは見つからなかった。
「社長、会って欲しい方がいます。」
不意に夏菜が嶋に言った。
中国とロシアの惨状を見たあとと言っても、普段と違う夏菜の雰囲気に嶋は
「わかりました。お会いしましょう。案内お願いします。」
自らがスカウトしたエンジニア達を疑う事を嶋はしない。
[このタイミングで夏菜さんが私に会わせたいと言うなら、今起きてる事に重要な関わりがあると言う事。]
無かったとしても、嶋は会う。夏菜だからではなく、それが飯塚や真一達でも。
嶋は自分の要求を受け入れエンジニアとして、プロプレイヤーとして力を貸してくれている彼らの要求は、例えどんな要求でも受け入れる。
それが自身の義務であると思っていた。
それを知っているからか、『アリサ』からは何の反応も通信も無かった。
『アリサ』も、嶋が信用しているエンジニアや真一達をスキャンする事はない。
スキャンをすればそれは、自身を創造してくれた『マスター』嶋への裏切りと思っているからだ。
『アリサ』は嶋が造り上げたCPUではあるが、その能力は限り無く人間に近付いていた。
ただ秋葉原もパニック状態である為、ボディーガード達へ通信し、嶋と夏菜の周辺の安全確保へ付かせた。
その支援からか、夏菜のオフィスへは何事もなく到着した。
「私のオフィスのエンジニア達もいます。」
夏菜の表情には、緊張と哀しみがあった。
「何があろうと、誰が待っていようと、夏菜さんは私にとって大切な人物の一人ですよ(笑)」
嶋は敢えて笑顔で答えた。
[そう、夏菜さんは私の大切なエンジニア。
彼女が今、私に会わせたい人物。それは現状を打壊出来る可能性のある人物。]
夏菜のオフィスに入ると、夏菜のエンジニア達も緊張の表情で待っていた。
『アリサ』から通信は無かったが、『アリサ』が驚き、緊張した状態になったのがわかった。
[玄関に小さな女の子の靴と…]
嶋の胸に緊張と同時に、不安と期待が込み上げて来た。
「社長…、私は『ヒメカ』の前…10代の頃は『ナナ』と言うハンネでゲームをしていました…」
夏菜は10代前半の時からゲーマーだった。当時は特に『モンスター・スレイヤー』にハマっていた。
「その頃…モンスレしていて…」
「美保子と…アリサに会った…」
「でも、でも信じて下さい!社長と出会ったのは偶然です!」
夏菜は涙を流しながら訴えた。
「何の問題もありません!貴方に声を掛けたのは私です!
私は貴方の、貴方達のすべてを信用してます!」
夏菜と、緊張した顔のエンジニア達を見渡して、嶋も訴える様に言った。
続けて
「2人に…美保子とアリサに会わせてもらえますか?」
夏菜がエンジニア達に頷くと、10代の頃から一緒に『モンスレ』をプレイしていた3人のエンジニア達、アユミ、トモ、エリザが別室へ続く部屋へのドアヘと嶋を誘導した。
嶋は緊張した。30年前に命をなくして以来、どれ程恋焦がれだろう?
どれ程アリサを抱き上げたかっただろう?
その2人がドアの向こうに…
ナノシステムで現実世界に復帰してから、初めて味わう感覚が、鼻の奥に込み上げて来た。
[泣くのか?俺は泣くのか?]
嶋は、美保子が敵かも知れない上《シマー》が発売された翌日に受けた通信の事もあったが、それでも2人に会いたかった。
2人をデリートしなければならないとしても、今は2人を抱きしめたかった。
嶋がドアを開けた時、小さな女の子は驚いた様な顔で嶋を見つめていた。
小さな女の子の横には、髪の長い、薄いブルーの上着を来た女性が、少し肩を震わせ背中を向けたままでいた。
「ママ…?」
小さな女の子は、不安そうに女性に声を掛けた。
「アリサ…か?」
女の子は少し緊張した様に、黙って頷いた。
女性の手を、ぎゅっ!と握っている。
「美保子…俺を彼女に紹介してくれないか?」
夏菜達は泣いていた。嶋も泣いていた。
女性は黙って頷き、アリサを抱き上げ嶋に振り向いて
「アリサ?あなたのパパだよ。」
忘れた事など無かった美保子の顔、想造の中で何度も抱き上げた女の子。
それが目の前に!
アリサの返事を待たず、嶋は2人に駆け寄りキツく抱きしめた。
「会いたかった!美保子とアリサ!忘れた事などない!
ずっと2人を想ってた!捜してた!やっと会えた!
美保子!アリサ!ごめんな!ごめんな!」
美保子もアリサを抱いたまま、嶋に抱きついた。
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交渉は、すぐに決裂。三大魔法剣姫と魔王の娘との激しいバトルが勃発する。
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明日の夜明けまでに王女を奪還しなければ、王都平民区の十万人の命が失われる。
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三大魔法剣姫とトッキロたちは、王女を救出するため、深夜、魔王軍の野営陣地に侵入するが……
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